第65回全日本吹奏楽コンクール 平成29年10月28日(土)/倉敷市民会館 |
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大学の部 |
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1 | 北陸 富山県 富山大学吹奏楽団(指揮/建部知弘) ※2年ぶり8回目 |
2/風伯の乱舞(石毛里佳) | |
昨年は地元開催の金沢大学に連続出場を阻まれましたが、見事代表返り咲きとなりました。「風伯の乱舞」は2012年の幕張総合高校委嘱作品。「風伯」とは日本における「風神」を意味します。2012年に幕張総合高が自由曲として選曲しましたが、残念ながら全国出場は果たせず、2015年に愛媛県の一般バンド『藤原大征とゆかいな音楽仲間たち』が全国大会初演を果たしました。全編に渡って「和」の響きと躍動感に満ちた作品です。これまで銀賞4回、銅賞3回を受賞しています。 | |
2 | 東京 東京都 立正大学吹奏楽部(指揮/佐藤正人) ※2年連続3回目 |
3/竹取物語より(三善晃/天野正道) | |
「竹取物語」は原曲はバレエ音楽で、シンセサイザーやピアノ連弾、打楽器という編成のもの。全日本舞踊連合創立15周年記念公演のために作曲されました。天野正道氏が秋田南高のコンクール自由曲として吹奏楽版への編曲を行い、1994年の全国大会にて披露しています。立正大は2008年以来9年ぶり2回目の選曲です。この作品での金賞は2007年の秋田吹のみで、このときの指揮者は佐藤正人氏でした。これまで銀賞2回を受賞しています。 | |
3 | 東海 静岡県 静岡大学吹奏楽団(指揮/三田村健) ※5年連続15回目 |
5/オルガン交響曲第4番 ト短調 作品32(L.ヴィエルヌ/田村文生) | |
ルイ・ヴィエルヌはフランスのオルガン奏者・作曲家で、今年で没後80年を迎えます。「オルガン交響曲」とは独奏オルガンのみで演奏されるもので、ヴィエルヌは全部で6つのオルガン交響曲を書いています。田村文生氏による編曲は全国大会初演となります。今年はこの作品の他にもR.シュトラウスの「アラベラ」が伊予高と札幌日大高によって初演されますが、このところ田村氏による新編曲で自由曲レパートリーが発表されているのは素晴らしいですね。これまで銀賞10回、銅賞4回を受賞しています。 | |
4 | 西関東 埼玉県 文教大学吹奏楽部(指揮/佐川聖二) ※6年連続25回目 |
1/幽遠の譜(鈴木英史) | |
大学部門では唯一の課題曲1。自由曲「幽遠の譜」は文教大の委嘱作品であり、全国大会初演となります。表題の「幽遠(ゆうえん)」とは 《奥深く、遥かなこと》 という意味だそうで、指揮者の佐川氏のブログによれば、「文教大学吹奏楽部の学生たちと佐川氏との繋がり、生きる事、感じる事、愛する事」をテーマにしているとあります。これまで金賞16回、銀賞8回を受賞しています。 | |
5 | 東関東 神奈川県 神奈川大学吹奏楽部(指揮/小澤俊朗) ※5年連続45回目 |
5/ウインドオーケストラのためのマインドスケープ(高昌帥) | |
84〜88年、90〜94年で2回連続の5金を達成、98年以降は全て金賞と、非の打ちどころのない成績を残しているバンドです。マインドスケープはA-Winds奈良アマチュアウィンドオーケストラ委嘱作品で、全国大会には2007年に初登場して以来、今年まで11年連続で演奏されています。今や高作品の自由曲レパートリーとしては最も人気の高いものとなりました。神大は2009年以来7年ぶり2回目の選曲ですね。これまで金賞28回、銀賞9回、銅賞1回を受賞しています。 | |
6 | 九州 福岡県 九州情報大学吹奏楽部(指揮/屋比久勲) ※2年連続2回目 |
2/復興(保科洋) | |
昨年の初出場からの連続出場です。「復興」は2010年にヤマハが全国大会初演した後、爆発的に人気を博した作品で、2012年以降は毎年支部大会で20団体以上によって演奏されています。今年も支部で20団体が演奏しましたが、全国代表を射止めたのは九州情報大1団体のみとなりました。指揮者の屋比久氏は中学・高校部門では金賞経験がありますが、大学部門ではまだ受賞していません。初の大学での金賞に期待しましょう。これまで銀賞1回を受賞しています。 | |
7 | 東京 東京都 東海大学吹奏楽研究会(指揮/福本信太郎) ※7年連続10回目 |
5/昴揚の漣(長生淳) | |
出場回数を2桁に乗せました。昨年まで東京代表の出場回数順で中央大(29回)、駒澤大(22回)、亜細亜大(10回)に続く4番手でしたが、今回で亜細亜大に並び3位タイとなります。2012年から邦人作品が続いており、紺碧の波濤(2012)、久堅の幹(2013)、時に道は美し(2016)に続く4回目の長生作品です。長生作品は題名が文学的な香りがしていいですね。全国大会初演となります。これまで金賞4回、銀賞4回、銅賞1回を受賞しています。 | |
8 | 四国 徳島県 四国大学吹奏楽部(指揮/益田郁夫) ※2年連続2回目 |
4/ロード・タラモア(C.ヴィトロック) | |
初出場から連続出場。「ロード・タラモア」はオランダの作曲家ヴィトロックが2001年に発表した作品。「タラモア」とはアイルランドにある小さな村の名前だそうです。支部大会にも04年から登場していますが、全国大会では今回が初登場です。管理人は初めて聞く作品ですので、非常に楽しみです。これまで銅賞1回を受賞しています。 | |
9 | 北海道 札幌地区 北海学園大学吹奏楽団(指揮/河井裕司) ※52年ぶり4回目 |
5/吹奏楽のための協奏曲(高昌帥) | |
52年ぶりの出場は関係者も驚きでしょう。「吹奏楽のための協奏曲」は大阪音楽大学創立100周年記念の委嘱作品として2016年3月に初演されました。昨年、春日部共栄高と創価学会関西吹が全国大会初演を行った後、今年は各支部大会で7団体が演奏し、そのうち4団体(浜松聖星、北海学園大、東京隆生、藤原大征」が全国出場を果たしました。過去3回の出場は順位制の時代です。 | |
10 | 中国 山口県 山口大学文化会吹奏楽部(指揮/松田和寛) ※2年連続7回目 |
3/交響詩「モンタニャールの詩」(J.ヴァン・デル・ロースト) | |
イタリアのヴァル・ダオスト吹奏楽団の委嘱で1996年に作曲された作品です。モンタニャールとはフランス語で「山、山岳民」という意味です。「モンタニャール」は全国大会でのこれまで5回演奏されていますが、大学部門では初登場となります。金賞は2010年の東海大高輪台高の1団体のみです。これまで銀賞3回、銅賞3回を受賞しています。 | |
11 | 東北 福島県 いわき明星大学吹奏楽団(指揮/根本直人) ※2年連続2回目 |
4/幻想曲とフーガ ハ短調 BWV537(J.S.バッハ/E.エルガ−、根本直人) | |
初出場からの連続出場。「幻想曲とフーガ」はバッハの代表的なオルガン曲です。管弦楽版に編曲したエルガー版を根本氏自らが吹奏楽版に編曲し、昨年磐城高にて全国大会初演されました。東北代表は1996年の東北学院大を最後に金賞が出ていません。伝統校・常連校揃いの大学部門において、上位グループの牙城に迫ることは容易ではありませんが、期待しているバンドの一つです。これまで銅賞1回を受賞しています。 | |
12 | 九州 福岡県 福岡工業大学吹奏楽団(指揮/柴田裕二) ※4年連続17回目 |
5/交響曲第5番より 第4楽章(D.ショスタコーヴィチ/上埜孝) | |
交響曲第5番はロシア革命20周年に初演された作品だったため、日本では商業用の副題として「革命」と表することが多いですが、ショスタコーヴィチ自身はそのような名付はしていないそうです。70年代には数多く全国大会に登場してきましたが、80年代以降は10年に1・2回程度する程度になりました。大学部門では過去に3回しか登場しておらず、金賞は関西学院大(82年)、駒澤大(05年)の2団体です。これまで金賞4回、銀賞11回、銅賞1回を受賞しています。 | |
13 | 関西 大阪府 近畿大学吹奏楽部(指揮/森下治郎) ※2年ぶり32回目 |
5/交響曲第6番「コッツウォルド交響曲」より 第1・5・6楽章(D.ブルジョワ) | |
ブルジョワが1988年に作曲した管弦楽のための交響曲ですが、作曲者自身の手で吹奏楽版に編曲され2000年に発表されました。全国大会初演となります。曲は6楽章からなり、「1.パストラール」「2.メイポール」「3.ローマ軍の行進」「4.教会の鐘」「5.古い町」「6.終曲:パストラール」が切れ目なく演奏されます。ブルジョワはイギリスの作曲家であり、過去には「ウインド・ブリッツ」という作品が全国大会(洛南高:04年、東京正人吹:06年)で演奏されています。これまで金賞20回、銀賞10回、銅賞1回を受賞しています。 | |