1.米国占領軍の意図の誤解:

日本人には占領軍が日本を占領するといきなり焼け跡の復興をしたという誤解がある。実際は破壊したがその後米国の対日方針が復興に大転換したため、その記憶が上塗りされて破壊時代を忘れてしまっているのである。その破壊政策に今日の日本の大問題の原因がある。

2.破壊の二つの司令塔:
日本人は米国主導のGHQが日本の軍政を支配したと思っている。それは表面的には正しいが、その裏には大量のソ連人と米国左翼が司令部の特に民生局に入り込んでいた。すなわち米国とソ連の二つの司令塔があったのである。

3.破壊の目的:
マッカーサーは日本破壊といってもソ連と同床異夢であることに気づかなかった。米国は日本を支那満洲支配の邪魔ものとして二度と立ち上がれないように破壊しよとした。他方ソ連は米国撤退後に日本を支配することを狙って破壊した。

4.破壊の分野:
米国は主として国家の外側を破壊した。すなわち国防、治安、経済などである。ソ連は民族の内部を破壊した。すなわち価値観、民族史の記憶、文字、社会制度など情報系や目に見えない大切なものである。これらは日本社会の再生力、抵抗力の柱になっていたものであった。

5.破壊のその後:
米国は支那満洲がソ連に共産化されると日本を占領した意味がなくなり、国防代行が負担となり折から始まった朝鮮戦争に日本人を動員するため、占領政策を破壊から復興に切り替えた。東京裁判の日本人処刑も停止してしまった。さすがに無理と思ったのであろう。一方
ソ連は政治、マスコミ、教育などを支配して破壊を続行し日本の再建を許さなかった。その結果今日の日本の大問題が起きているのである。

6.日本の受けた致命傷と対応:
破壊政策の中でも家制度の破壊は、日本人の再生のシステムであったから、今国民は野放し状態となって人口が激減しているのである。

日本復興には家制度の再建が必要不可欠である。