本書の構成は次の通りです。A5版、全文285ページ。図版、模写図。


  章    項 目           主な内容
  はじめに 新しい歴史観の必要性、歴史分析の諸注意、何故スターリンに注目するのか。
第一章 各国と第二次大戦概観 米国、ソ連、日本、支那の第二次大戦の経過と結果を概観する
第二章 大恐慌とヒトラーの台頭 第二次大戦の発端は何か。米国大恐慌の影響から世界大変動の原因を解き明かす。大恐慌は世界に共産主義信奉者を急増させドイツではヒトラーを台頭させた。ヒトラーは「わが闘争」の中でロシア征服を明言していた。
第三章 スターリンの警戒と国際シフト これを見たスターリンは警戒心を高め、単独では生き残れないと考え、米、英国、日本、支那を利用するため国際的なスパイ体制を構築した。ソ連スパイの特徴は機密を盗むだけではなく、政府の政策をソ連よりに誘導したことにある。
第四章 米ソの対日政策 独ソ戦に備えたソ連の極東政策の思惑は何か。米国は何故日本を敵視したのか。そこには民主主義といいながら有色人種を差別する白人の西進植民地主義があった。
第五章 戦前の日本 戦前の日本はどんな国だったのか。国家は貧しく軍事力はCクラスであった。しかしj国民の道義は世界一であった。
第六章 支那事変 ソ連を警戒する日本と支那統一直前の蒋介石が何故戦ったのか。また蒋介石は日本の再三の講和提案を何故受けなかったのか。なぜ米国が蒋介石を援助したのか。西安事件の重要性。蒋介石に三億ドルの借款を与え、ひそかに赤軍の大部隊を蒋介石軍に送り込んでいたソ連の狙いは何か。
第七章 独ソ戦 スターリンはヒトラーの攻撃を知らなかったのか、なぜ緒戦で大敗したのか、二十世紀最大の謎の一つを解く。
第八章 太平洋戦争 日本は世界征服を狙って米国を攻撃したのか。米国の軍事力の強大さを知らなかったのか。戦後の反日宣伝の虚偽を解明する。
第九章 アジア白人植民地の解放 現地からは日本のおかげで独立できたと感謝されるが、歴代日本政府は迷惑をかけたと謝罪する。どちらが本当なのだろうか。
第十章 ヤルタ会議 ルーズベルトは何故病弱の身でありながら極寒のソ連を訪ねたのか。国際会議では相手国に行くのは威信と時間から不利とされている。そこにこの会議の意味が見て取れる。
第十一章 日ソ戦争 ソ連の対日戦争はヤルタ会議における米国の依頼によるものであった。その代償が日本の北方領土問題となって残った。
第十二章 占領政策 占領政策は日本破壊を目的としていたが、その後の米軍の方針転換で日本の復興に転換したため記憶が上塗りされよい政策もあったと勘違いしている人が多い。日本破壊の本質を分析する。
第十三章 東京裁判 米軍は朝鮮戦争が始まるとピタリと日本人の処刑をやめた。政治裁判の証拠である。米国は日本人の報復を恐れて裁判形式を偽装したが見え透いた八百長裁判を真に受けてはならない。
第十四章 天皇陛下のお見舞い 敵の悪意に満ちた軍政により苦しむ国民を慰問されたのは昭和天皇であった。国民は天皇の下に結束した。
第十五章 米国の大転換 支那満州が共産化しアジアが独立すると米国の西進植民地主義は破綻した。日本の破壊も無駄になった。そこで国防代行の負担軽減と朝鮮戦争への日本青年の動員をかねて日本の独立と再軍備を要求するようになった。
第十六章 日本の再独立 1953年幸運にも日本は再独立を果たした。加瀬俊一氏は感動の調印式の模様を記している。
第十七章 日本人の課題 しかし吉田首相は米国の危険な狙いを察知して再軍備を拒否した。このため国防が出来ないので未完の独立にとどまり、現代の政治、社会問題の原因となっている。日本人の課題は家制度と国民兵役の再開につきる。これらが芋づる式に他の分野も正常化する。
付録一 大東亜戦争の因果関係の流れ チャート図にまとめた第二次大戦全体の因果関係を解説する。
付録二 反日宣伝と対応 反日宣伝は古くて新しい問題である。その原理、米国におけるソ連が糸を引く反日宣伝、支那における蒋介石の反日宣伝、現代世界の反日偏見と対応をまとめた。
付録三 参考図書紹介 近代史を学ぶのに役立つ参考書をジャンル別に紹介した。
付録四 歴史を学ぶ名言 人間の歴史は繰り返しである。「賢者は歴史に学び愚者は体験に学ぶ」という。取り返しの付かない体験をしないように、また子孫に伝えるために、ことわざや箴言が役立つ。全ては油断を戒めている。