Car information & Car life plan
東海オートモービル企画/細野一紀
フランス自動車事情・Ⅱ 2013.5.6~5.13


5月6日(月)・7日(火)
 セントレアから羽田経由、JALのパリ便が就航した為、7日夜中0時40分発JL041便で出発する。
12時間のフライト後(時差は7時間日本が早い)、早朝6時20分シャルル ド ゴール空港に到着。
さて、モンパルナス駅行きのバスはどこだぁ~?

エールフランスバスが便利で安い(とガイドブックには書いてあるが)、え~っと、ターミナル2のホールEは・・・?、バス停は??
案内所で何とか聞き、あったぞー、あそこだー。
でもバスチケットの発券機が何度やっても上手く使えません、あ~ぁ。確か運転手さんから直接買える(とガイドブックには書いてある)
4番線のバス停で、8時発のバスを待つ。
出国手続きにも手間取り(単純に場所を間違えただけ)、バス停捜してウロウロと、ここまで2時間もかかりましたよ。

今回は、家内と姉の3人旅。(当然、男の私が引率役?)
おーっ、バスが来た! 真っ白い、清潔そうなバス、格好えぇなぁ~。
1人17ユーロ(円安の影響で1ユーロ≒130円として約2,200円)で途中リヨン駅に止り、1時間でモンパルナス駅に到着。
やっと一服。女性たちは安堵でにこにこ。
時間に余裕もあり、ケーキとカフェオレで昼食を済ます。

駅でチケット(TGVの)を刻印機で「ガシャンー」とヴァリデーション。(要するに、駅のホームまでは誰でも切符なしに自由に入れるから、乗車前の検札か?)

でも、何番ホームのTGVに乗るのかなぁ~。(何せ、1から27番までホームが在り、直前にならないと何番ホームか発表されません!)
10分前になり、やっと8番ホーム(ホーム=Vioe)の12号車へ駆け足だぁ~。 ホント、荷物を持って忙しい!(日本なら切符を買った時に何番ホームか分るのになぁ~。)

12時12分発、ニオールまでの2時間半の高速列車だ。
TGVの1等車両は快適、楽々。特にシートの大きさと硬さが良いですね。おまけに値段は新幹線の普通料金の6割程度、お得ですねぇ~。

広大な菜の花畑?が延々と・・・・・・・農業大国のフランスを実感・・・14時40分、定刻どおりニオール着。
ホームで今回お世話になるジャッキーとルーシー夫妻の歓迎を受ける(当然、ハグで、ハイ)

ここから私は仕事で?カーディーラーへ。 (別れた女性たちはルーシーとスーパーマーケットへ買出しに)

ジャッキーのルノーラグナでニオール近郊へ、先ず最初はルノーディーラーですよ。

あの車は確か・・・、そうです、メガーヌRS の限定バージョン、レッドブルレーシングですよ。ニュルブルクリングで前輪駆動車最速ラップを刻んだあのくるま、そしてF1チャンピオン獲得記念車・・・お値段は?35,050、うわー結構高いなぁ~(130円換算で約456万円)日本でも限定30台で発売されたけど、確か430万円程度? ゲーッ、日本の方が安い!(これも円安の影響か?)


新型クリオ(ルーテシア)とクリオエステートはまだ日本では発売されていません。
続いてセニック。 次にルノーではZ.E.と呼ばれるEVカーはカングーとTWIZY Sportが展示されていました。









ダチアはルノーグループのルーマニアの自動車メーカー、日本には正規輸入されていませんがフランスではよく見かけます。
写真と値段(がお値打ちなので)を紹介しましょう。
特に、ピックアップは安くて面白そうでそうだなぁ~。


ロガン 12,400€

ダスター 16,350€

サンデロ 10,100€

ドッカー ピックアップ6,990€

ピックアップの後姿






次はシトロエンで~す。
この店ではDSシリーズばかりで、Cシリーズは展示されていませんよ。やっぱり本国でも最近はDSシリーズかなぁ~。
ミツビシのOEMであるCゼロ(iミーブ)、Cクロッサー(アウトランダー)、C4エアクロス(RVR)は一台もありません。ハイ残念でした。
主なDSシリーズとC3ピカソを写真でどうぞ。

店は大きかったが車種は・・・

DS3

DS4

DS5

C3ピカソ
さぁー、ジャッキーの自宅に帰りましょう。
彼の住むサンセはニオール市から12km離れた小さな町。

家は元チーズの土蔵を改築した、築120年余の古~ぃ家。フランス人(に限らずヨーロッパの人)は古いものを大切に、自慢する傾向があるのかなぁ~?
家の内部は暗~く、電灯を点けていても眼が馴染みません。ジャッキーに案内してもらいますね。

まず、元チーズ土蔵を改造した部屋、古い木の階段や欄干から当時の様子が偲ばれます。

ここからが、彼のモータージャーナリストとしての資料室。入ったところにずら~りと車の書籍類、階段を上がり2階へ、これはすご~い!! 30畳程の部屋にスチール棚でぎっしり、車のカタログや資料が山積み。 その合間にはミニカーも(古い車、ロシアや東欧、中国等々)。
日本語の本やカタログ(すなわち日本車の)だけでも私以上に持っていると思いますよ。ホント! これが各国の車の資料となると・・・もう膨大過ぎて・・・呆れましたよ。


でも食堂は近代的なシステムキッチンが部屋を改造して収まっています。

表にはジャッキーのルノーラグナと最近買ったルーシーの真っ赤なヤリス(日本名ヴィッツ、フランスにはヤリスの工場が在り、欧州各国に輸出されている)が日仏友好の証し??


さぁー、夕食の準備が出来ましたよー。 で、全員集合。

何故か、前菜?はおつまみにピーナッツで乾杯!
まず、魚スープにチーズをかけて頂く、魚臭さもあまり無く、結構なお味でした。
アルミホイール(車ではありません、銀紙の)に包まれた蒸焼き魚?とタレにライスを入れて食べましたよ。 美味しい。

食後、数種類のでかいチーズが食卓にデーンと。(これがフランス流)) 好きなだけどうぞ、と言われても・・・
ナイフで薄~く、薄~く切り(もっと厚くと言われたが)頂きました。(カマンベール、チェダーとか山羊の乳で出来たものとか、よく判りませんでした)
フランスパンは食事中ず~っと、好きなだけどーぞ。
最後はお茶(勿論、紅茶)やコーヒーでゆっくりと・・・ もう満腹、満腹。

長旅の疲れもあり、今日はここまで、お休みなさ~ぃ。

5月8日(水)
 朝7時半起床。昨夜はぐっすり眠れました。

フランスの朝はカフェオレから、と、全く日本人のイメージからかけ離れたカップ、と言うより「どんぶり」にコーヒー少々、牛乳たっぷり。(1/3がコーヒーで2/3が牛乳) 
うわーっ、ばかでかーぃ。これだけ飲めば腹はだぶだぶでーす。(350cc以上はありますよ)飲む姿をご覧下さい。(顔がどんぶりで隠れてしまいま~す)
バゲット(こちらでは、フランスパンと言わずに)は適当な大きさに切ってあり、自由にどーぞ。柔らかいパンも出してくれましたよ。
バターやジャム類を付けて頂きまーす。


9時に自宅を出発、近くに住む彼の友人2人(ミッシェルとフィリップ)を誘い、30kmほど離れたメレの町に行く。
着いたところは「アバシアラ○○○△△」とか(聞いたけど、忘れました)確か、軍事博物館のような所(勿論、ガイドブック等には全く書かれていない超マイナーな場所)。

館内では戦争の歴史が時系列的にフランス語のみで書いてあるが、全く解りませんでした。ハイ。

一旦自宅に帰り、昼食後は自宅より北西へ約100km離れたタルモン市にある「Musee de Automobile de VENDEE(ベンディー自動車ミュージアム)」へ。

ここはガストン ジオン氏が設立した1900年代前半までのフランス車を中心としたミュージアムである。

タイヤゲートの入口を入ると正面には設立者の像がデーンと。設立者の御子息にもお会いでき、ご挨拶(ボンジュール・・・のみ、右写真中央の方)

うわーっ、メチャ古い車ばっかり。
プジョーにはプジョーとプジョー兄弟の2種類あり、後に統合してプジョーに成ったとか、ルマン最初の優勝車とか、フランスのダモ・モーガンは後にモーガンとなり英国製になったとか。
とにかく100年以上前の車ばかりで、頭が混乱して、名前がピンときませ~ん。 順に紹介しましょう。

De DION BOUTON 1885y スチーム車

PEUGEOT 1898y 最初のプジョー

DECAUVILLE 1898y

RENAULT LIMOUSINE 1906y

PEUGEOT FRERES 1910y

BARRE 1912y

RENAULT Type AX 1912y

CHENARD ET WALCER1912yルマン優勝車

TAXIS DE RA MARNE1912yパリのタクシー

PANHARD &LEVASSOR 1914y

RENAULT TypeEU 1916y

PEUGEOT QUADRILETTE 1923y

AVIONS VOISIN 1924y

DARMONT MORGAN 1931y

DB-PANHARD 1953y

PANHARD 1965y フォーミュラーカー

レストアを待つ車たち

古いモーターサイクルたち


























2時間たっぷり過ごし、疲れてへとへとになりました。

もう5時半、ミュージアムを後にし、頭を冷やしに近くの「ブルジョネ ハーバー(ヨットハーバー)」へ。
レストランでジャッキーが「クレイトとティー」を注文する。何だクレイト(と聞こえた)とは?
大きな皿に薄~く引き伸ばした食べ物が出てきましたよ、砂糖と蜂蜜が塗ってあり、うまぁ~ぃ!
もう一度聞きました、これのスペルは? 「CREPE」 、OK分かったぞ、クレープだ!
日本では、よく移動販売車で、クルクル巻いて三角錐状態にして売っているあれですよ。

さぁー、帰るぞー。



今晩はジュリーの誕生会。ラ・ロシェルに住むお祖母(フランス)さんも駆けつけ、手作りのケーキやパイも作ってくれました。(我女性たちは配膳だけ手伝っていましたよ。)

始めに誕生プレゼント、皆からジュリーへ。 りかちゃん人形気に入ったかなぁ~。

友人も集まり、皆でワイワイ、ガヤガヤ、本当によく喋ります。
(勿論、当方フランス語も全く分かりませんが、雰囲気だけは伝わりました。)

フランスとルーシーはお土産の扇子で、ハイ、ポーズ。


明日は早いので早く寝ましょう。


5月9日(木)
 朝5時半起床。食事を済ませ、6時半に自宅を出発。
今日はフランス西部の大西洋上に浮かぶ一周30km程のユー島「YEU」でウォーキングだ。
サンセより約150km先のフランス西部を目指す。高速道路(オートルート)は早朝の為か空いており、130km/h(の最高速度)を保ちつつ安全運転、安全運転。
約2時間で港町(乗船場がある)に到着。

9時半出港の船は300人程の観光客でいっぱいだ。でも、外国人?は我々3人の日本人だけ。日本で買ったガイドブックにもユー島の名前どころか、全く案内無し。
沖合いに出るや、波が高くぐらぐら揺れ、ふぁーっと浮いて、ドーンの繰り返し。付近の何名かは船酔いしてました。私もやばいなぁ~。(やっぱり、大西洋だ!)
丁度1時間で島の港「Port Joinville」に到着。

わぁー、古い車が多いなぁ~、が第一印象。ぼろぼろの2CVやアミ、プジョーの104・204、ルノー4も現役バリバリで走っていますよ。

バスに乗り、島の南西(反対側)へ島を横断。
11時30分ウォーキングの始まりで~す。

現地でもらった案内地図により、島の沿岸沿いに南西から南へAコース(と書いてある)3kmのスタート。
コースも整備され、景色も最高で、ウォーキングには最適だ。
1時間半歩いて、やっと昼食だ!(午後1時、まだまだ元気ですよ)


引き続き、Bコース4kmへ。
素晴らしい景色に励まされて、まだまだ頑張れますよ。(食後1時間経過)


少し勾配がある道や岩肌の道を歩くのは結構疲れま~す。

おや、あそこに城跡?がありますよ。え~と、ここまで(昼食後)約2時間か、終点はまだかなぁ~。

おぉー、バス停だ。
バスに乗って島を横断、港に着きましたよ。 お疲れ様。(午後5時30分でした。)

帰りの船はまた大揺れかなぁ~・・・

予想に反して、平穏でした。あぁ~、好かった。
ルーシーも気分爽快、にこにこでした。


さぁ~、家に帰りましょう。 いつの間にか・・・皆さん気持ち良さそうにスャ・・スャ、スャ・・・、ジャッキー安全運転でね。
自宅が近づくと皆さんお目覚めです。


はーぃ、夕食ですよ。
ルーシーの手際良さと料理の上手さには、本当に感激です。

今夜はアルミ箔による魚の蒸焼き、何かの肉??とズッキーニの油炒め。 その後、いつものチーズ、最後に紅茶を頂きました。

もう夜の10時、でも、こちらでは8時半頃まで明るく、ジャッキー家では夕食は9時頃が普通らしい?
満腹感と疲れで、今夜もぐっすりです。


5月10日(金)
 7時半起床、いつものカフェオレとバゲットで朝食を済ませる。
今日は50km離れたラ・ロシェルのカーディーラー巡りです。
ラ・ロシェルに住むフランスを送り届け、市内のディーラーへ。

ウォー! メチャ広い店だなぁー。トヨタ・レクサスとポルシェのでかい2棟の円形建物。(全て経営者は同じとか)
こんな広いディーラーは見たことがありません。
まずはトヨタ・レクサス店へ、ジャッキーの友人マネージャーの案内でトヨタの展示場へ。 最近では86も人気らしく、入口の一番目立つ所にデーンと飾ってありますよ。

レクサスではお茶を飲んで一息、すぐ横のコーナーにはカタログ棚! えぇー、発売前なのに新型ISの本カタログが!(日本では、まだこの時期プレカタログでしたよ)
お好きなカタログをどーぞ、と言われ、勿論、全車種頂きました。メルシー。
用を足しにトイレに、ワォー、トイレもオシャレ。 商談室もオシャレ。 ちょっと日本とは違う個室感覚やなぁ~、記念に写真をパチリ。

横のポルシェ店に行ってみましょう。
新型ケイマンをのぞいていると、「コンニチハ、イラッシャイ」と日本語が・・・
びっくりして振返ると若い女性がニコニコ。(これはマダムか、いやいやマドモワゼルに違いないと勝手に思い)、「ボンジュール」と挨拶したが、あと言葉が続かない・・・。
英単語会話で話すに、どうやら日本に興味があるらしい。日本語の挨拶で少し話し、カタログも沢山頂きました。メルシー。
帰り間際に案内して頂いたマネージャーにトミカの「カムリ」(フランスでは販売していません)を渡すと、とても喜んでくれました。バイバイ。

GT86 29,900€

AYGO 998cc 68ch 12,850€

カタログ棚

トイレ

商談室

Cayman 52,527€

911CareraS 106,765€
さぁー、他のディーラーも廻りましょう、と行ったのがセアト。
セアトはスペインに本拠を持つ、フォルクスワーゲン グループの自動車会社であるが、日本への正規輸入販売はない。
最近話題の小型車VW UP!のセアト版ミーやイビザ、トレド、レオンなどスペインの都市名を車名に使っていることでもユニークな会社である。
順に紹介しましょう。

セアトのディーラー

Mii 999cc 10,625€

IBIZA 1,198cc 13,945€

TOLEDO TDI 1,598cc 21,680€

LEON 1,968cc 25,835€








おや、隣はヒュンダイですよ。ちょっと寄ってみましょう。
ヒュンダイは韓国最大の自動車会社でヒュンダイ・キア自動車グループである。 日本へは2001年から10年間正規輸入販売がされていた。
かっては、デザイン模倣と騒がれた時期もあったが、2000年代になりBMWやアウディの元デザイナーを採用、本当にカッコ良くなりました。
特にフランスでは、i シリーズが人気なのか、この店では沢山展示されてました。
順に紹介しましょう。

ヒュンダイのディーラー

i 10 1,248cc 11,990€

i 20 1,396cc 13,100€

i 30 1,582cc 16,400€

i 40 1,685cc 23,900€








次に行ったのが、フィアット・ランチア・アルファロメオのフィアットグループのディーラー。

おぉー、「クライスラー イプシロン」だ、(最近日本でも売り出した)、違います、ランチア イプシロンです。 
あの堂々たる姿、これは「クライスラー300」だ、残念、ランチア テーマです。

いったい、どうなっているの?
フィアットグループは2009年にクライスラーを傘下に収めた関係で、ヨーロッパではクライスラーが消滅しランチアに一本化。逆にランチアが撤退した日本では、クライスラーブランドで販売されている訳ですよ。ややこしいなぁ~。

さすがのヨーロッパでもアルファはミトとジュリエッタの2車種のみ。
入口の看板前ではジュリエッタがひとりで淋し~ぃ。(早くこいこい、4C!)

それでは、自宅に帰りましょう。
自宅では私とジャッキーがディーラー巡りをしている間に、女性たちはルーシーに案内されてスーパーマーケットで沢山のお土産を買ってきましたよ。

夕食までの時間を利用して荷物を日本へ送りましょう。
近くの郵便局へ通称「レッドボックス」を買いに行く。この一箱で7kgまで詰めて46.75€、(≒6,000円)は本当に安い。勿論、航空便で日本ではEMS便(国際スピード郵便)扱い、約1週間で日本に到着予定です。 実際には箱一杯詰めて10kg位まではOKでした、ハイ。

日本から送れば、EMS便で12,000~16,000円位、一番安いSAL便(約2週間)でも1,000円/kgだから、日本から送る約半分の料金ですね。
それにしても、カタログやお土産、3人分で8箱にもなりました。 ワー、結局高くつきました。


今日の夕食は何かな?
名前は聞いたが忘れました。「鮭の蒸焼きに野菜炒めのソースをかけて、おまけにライスを入れ混ぜて食べる」料理だ。
例によって、パンとチーズはいつものとおり。

あぁ~満腹、美味しかった。
お休みなさい。

5月11日(土)
 9時半、自宅を出発しましょう。 おゃ、今日はこの車で行くの? うわー、「ルノー エスパス」だ!(何処から調達してきたのかな)
日本へは輸入されていませんが、ヨーロッパで初めてのミニバンとして、1980年代に発売され(日産プレーリーが発売された直後)そのデザインが注目され、ベストセラーとなりましたよ。 ちょっと調べてみると、15年前の車で、23万kmも走っていますよ。(徹底的に使いますねぇ~、日本だったら、既に廃車だ!)

ジャッキー家3人と我々で6人、乗ってみると3列シートは余裕があり快適ですよ。 アイドリングのガラガラ音(ディーゼル)も高速ではかえって静か。一路50km先のラ・ロシエルを目指す。

ラ・ロシエルは、中世からルネッサンス期の町並みを残す、大西洋岸随一の最も美しい港町として、観光客に人気がある。(と、ガイドブックに書いてある)

うわー、きれいだなぁ~。 車を停めた水族館があるレストランでティータイム。
港に泊まる船やヨットはいい眺めです。

ジャッキーも若い頃、この町に住んだことがあるとかで、気に入っている様子。
それでは市内を彼に案内してもらいましょう。



歩いて港を一周しましょう。 向こうに時計台が見えるのがラ・ロシエル駅(TGVの終点)、ふる~ぃ町並み、ホテルや商店街が続きます。
女性は買い物、あっー、ミニカーショップだ!覗いてみましたよ、早速、ルノー5のポリスカーを買いました。


マーケット(市場)に行くと、ここは漁港ですから魚介類は当然、肉類(うさぎ・・羊・・アヒル等・・?)、チーズに野菜が大量に売ってます。

街の中心部に入ると、市庁舎に郵便局。何か歴史を感じるなぁ~。


昼は何が食べたい?と聞かれたので、「ガレット」(とポテト)と即答。
以前ブルターニュ地方で食べたあの味が・・・。
本当にこれはお勧めでーす。黒い小麦粉を薄く延ばして焼いたもの、レストランの店先で美味しく頂きました。


ほぼ一周し、反対側の旧港の辺りに来ました。

おぉー、ガイドブックそのままの景色が現れました。

旧港入口にそびえるサン・ニコラ塔(向って右)と対岸のシエーヌ塔(左)は非常時に大きな鎖でつながれ、港湾を封鎖したと言われる軍事施設である。

やっぱり、記念撮影でパチリ。





もう一走りしましょう。と行ったのが沿岸沿いに50kmほど南下したロワイヤン市に近い大西洋岸の大砂浜。
「ゴールドコースト&スパニッシュコースト」カッコえぇなぁ~。(名前が?)
大西洋の波が打ち寄せる数十kmの広大な海岸線。

うぅ・・・、言葉では表せません。

ここでも、やっぱりもう一枚。「ハーイ、向こうはスペインですよー」とパチリ。


もう、6時ですよ。そろそろ自宅に帰りましょう。

帰路、パン屋でパンを買って、
ビューンと飛ばして、夜の8時半に到着しました。(まだまだ明るいです)
時間がないからと言って、ルーシーが手早く作ってくれた夕食が「チーズフォンデュ」、
それにハムと野菜のドレッシング。

長~いフォーク?(先がフォークの形をした金属製の串?)に一口大に切ったパンを突き刺し、鍋の中で溶けたチーズをクルクルとからめて、口の中へ、あっちっちー。
何か、楽しい夕食でした。

明日も早いから、早く寝ましょう。


5月12日(日)
 朝6時半起床、朝食後7時半に家族全員で出発。

今日行く場所はサプライズだよ、とジャッキーに言われ、エスパスに乗り込む。
行先は、フランス西部、ここから130km離れたヴァンデ県にあるテーマパーク「Puy du Fou(ピュイ・デュ・フー)」。
な~に、それ?

朝早い為か、日曜日でも高速はスイスイ、どんどん田舎へ、2時間余りで着いたところは小高い山と林の中。派手な看板や案内も在りません。 ここが~、テーマパーク?

日本では全く知られていませんが(実際、日本人には誰も会わなかった)、フランスのテーマパークランキングでは常に上位を記録。
アトラクションはフランスの歴史的・芸術的な内容らしい??

入場時にもらったパンフレットはフランス語版のみ。 でも、園内案内板とアトラクションのタイムテーブルに従って、行きましょー。 その前に全員好きな帽子を買って記念撮影。
まず最初は10時30分から始まる「Mousquetaire de Richelieu」というフランス中世騎士のショー。(このショーだけは屋内劇場で撮影は禁止。写真左)

勇敢な騎士がお姫様を助けに行き、馬に乗った騎士が悪役相手に銃で撃ち合ったり(凄い音)、舞台から水が溢れて水浸しになり、水上で馬やお姫様がバシャバシャ水の上で踊り、行進してました。

本物の馬と舞台装置の凄さと、音響の響きが3000席の劇場一杯に広がり、本当に迫力物でしたよ。(フランス語なので、詳細は解りませんが)



次のショーは12時30分、パークの反対側ですよ。 森の中を歩いて、結構遠いなぁ~、全体面積でで55ヘクタールとはちょっと広すぎて想像できません。

やっと着きました。
「Le Bal des Oiseaux Fantomes」という猛禽類のショー。

わぁー、これは何だ! 鷲、鷹、コンドルやフクロウ?などが次々に会場の観客すれすれの頭上をビューンとかすめて、凄い迫力です。
所々に狩人?がいて、猛禽が彼らの指示で飛び交うのです。

と、その時私の頭(帽子)に飛んできた鷲がふわりと止まり、うわー、ギャー怖いよーっ!!
ここは(日本男児、ぐっとこらえて)フランスの皆さんに、ハイ、ポーズ。(怖くて、写真どころではありません。)

パークの上空高くのアドバルーンから鳥が放たれ、上空をゆっくり旋回しながら会場目掛けて急降下。 本当に凄いです。(先程の興奮で、まだ心臓ドキドキです。)
最後は約150羽の猛禽類が一斉に飛び交い、もの凄くて、こんな迫力生まれて初めて体験しましたよ。
昼食は各自が自宅で作ってきたバゲットのサンドを食べながら、ショーを見ながらで~す。


3時からは、「Le Signe du Triomphe」。 

ストーリーはローマ時代のコロセウムで、王を恐れない剣闘士が、恋し迫害されているキリスト教徒の娘を救う為、騎馬レースやライオン、虎等と戦い、勝利して娘を助ける・・・といった恋愛物語。


ところが、馬による騎馬レース、本物のライオンの登場などストーリーとは裏腹に迫力満点です。



続いて、4時30分からは「Les Vikings」が始まりますよ。
場所を移動しましょう。

これは名前のとおり、バイキングの物語。
古代フランス大西洋岸を脅かしたバイキングとの攻防戦を描いています。

水中から突然現れる海賊船、その海賊たちに勇敢に立ち向かう村人達。

火を噴く家や大地。これらの仕掛けは凄いですね。




最後のショーは6時15分からの「Le Secret de la Lance」。 わぁ~、一番最初の場所近くまで戻りましょう。

またまた、ウォーキング、本当によく歩きますよ今日は。

ふーっ、ショー会場に着きましたよ。
これからの物語は、14~15世紀の英仏戦争を題材としたショーで、馬に乗って色々なアクロバットを見せる騎士。

おぉーっ、あの女性騎士がジャンヌ・ダルクかなぁ~??


ここの舞台装置の仕掛けも大規模で、戦いが終わると城がぐるりと廻って新しくなったり、塀が地面からせり上がってきて変更されたりと、面白いですよ。
やっと終わりました。

これで、朝9時の開園から今(そろそろ7時)まで何と10時間。各々のショーは30~40分間、さらに夏場はパーク全体を使ったナイトショーが開催されるとか。
また、いくつかの小さな寸劇や見所もあり(パンフレットによると17ヶ所)、とても1日では無理ですよ。

最初はテーマパークと聞いたから、ディズニーランドや大きな遊園地を思い浮かべたが、内容と質のレベルが全然違います。
この場所自体が田舎で、自然の山や森をそのまま利用し(交通は車に限る)、今の季節でも朝夕は結構寒かったです。(冬季は休業とか)

子供を連れて、キャラクターや遊具に乗って遊ぶタイプとは全く違うので、大人でも歴史を楽しく学ぶ(言葉の壁はあるが)、何かテーマパークの在り方を考えさせられました。
日本でも、○○時代村とかがこの分野でしょうけれど、全く比較の対象ではありません。
フランス(人)の底力を知りましたよ。 文句なしに、日本の方にも推薦します。
帰りの途中、エスパスのガソリン(軽油)がなくなり、給油の為少しあちこち迂回しましたが(フランスでは休日はスタンド休み)、何とか開いている店を聞いて給油できました。

9時過ぎには自宅に無事帰着。(疲れて、ほとんど寝てました。 いつもながら、ジャッキー 運転ご苦労様)

明日はいよいよ帰国の日です。夕食を済ませ、帰る準備をして早く寝ましょう。



5月13日(月)
 ゆっくり寝ましたよ。8時過ぎに起床、朝食後ジャッキーとジュリーに近くの(と言っても12km離れています)ニオール駅まで送ってもらう。

10時7分発のTGVまで時間があるので、彼に市内を少し案内してもらいました。
以前ジャッキーが住んでいた関係で詳しいですよ。

ニオールは人口6万人弱、ドゥー・セーヴル県の県庁所在地で、こちらが市庁舎(右奥)、あちらが県庁舎、城跡もあり落ち着いた古~ぃ町並みが歴史を感じます。

おっと、ポリスカー(カングーのパトカー)もいたので、パシャリと一枚。
はい、駅(左写真)に到着です。

2人に見送られ、TGVは出発しま~す。 オー ルポワール(さようなら)
予定通り12時45分、パリ モンパルナス駅到着。
駅で菓子パンと紅茶で簡単な昼食、ゆっくり休憩して(そうそう、公共駅にもかかわらず、トイレは0.5€の有料!)
帰りは間違わずに空港行きの高速バスに乗れました。

シャルル ド ゴール空港に到着後も、今度は慣れたもの? ここでもゆっくり買い物(またぁ~)とお茶をして午後7時半発JL406便に乗り込みました。(気分は既に日本へ)
本当にこの1週間、ジャッキー家族には大変お世話になりました。 メルシー。
お世話になった皆さん。有難うございました。















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