Car information & Car life plan
東海オートモービル企画/細野一紀
クアラルンプール自動車事情 2008.3.21〜3.24
3月21日(金)

関西空港11時10分発のマレーシア航空51便は午後3時に経由地コタキナバル(ボルネオ島)に到着、約2時間の空港待合室では、南国特有の?ムッーとした蒸し暑さが漂う。再度2時間のフライトで、午後7時クアラルンプール(KL)国際空港に到着。

空港からバスでホテルへ向う、市街地に近ずくと有名なツインタワーが夜景に浮かび上がる。二本のビルが対になっているタワーとしては現在でも世界一で、452m、88階建て、マレーシア国営石油企業のペトロナスの超高層ビルである。タワー1を日本のハザマが、タワー2を韓国のサムスンが建設。(既にバスガイド気分?事前学習バッチリでしょ。)
今回の取材旅行も、いつものACCジャーナルの森編集長と三木さん、後から別便で到着した森さんとホテルで合流し、近くの露店(食堂?)でラーメン10リンギット(約330円、1RM≒33円)、森さんだけ追加で焼飯6RM(約200円)。

ホテル内のコンビニでビスケット(1.5RM)とコーラ(500ml、2.2RM)を買い部屋へ戻る。すでに夜中の2時、あぁ〜疲れた。






3月22日(土) カーディーラー巡り
7時半起床、朝食を済まし今日はカーディーラー巡りだ。
足はタクシー、ホテル前で客引き運転手と運賃交渉、事前に現地ガイドさんに1時間50RM(約1,700円)が標準と聞いていたので、その額を念頭に、私が20RMと言うと(あまりの安さに)驚いてました。相手も35RMまで譲歩したところで、もう一声、30RMで交渉成立(近頃は値段交渉が快感です)。さぁー出かけましょう。
ホンダ、トヨタ、スズキのディーラーに行くが、何処も日本のモータース屋(取次店)さんの感じ、小さな狭い店舗だ。

大きなディーラーを探して見つけたのがホンダ店舗、大きなガラス張りのショールームにサービスガレージ、試乗車、地下の駐車場と日本でもあまり無い大きさだ。ショールームに入り日本から来たと告げると、奥からマネージャー(らしき)男が現れウェルカム! 続いてセールス氏も現れ、どの試乗車が希望か聞いてきた、丁寧に試乗は断り、車を見ることにする。マレーシアのラインアップはシティ(フィットアリア)、ジャズ(フィット)、シビック、アコード、CR-V、ストリーム、オデッセイの7車種。
展示車はえぇ〜と、ジャズが103,780RM(1.5L VTEC)、うわ〜めちゃ高い(約340万円)、シビックの安い1.8Lでも113,800RM(375万円)、CR-Vが147,800RM(488万円)、こりゃもう大衆車(と言う言葉は死語??)に程遠い!

マレーシアの国産車「プロトン」は欠かせないでしょう。この会社もペトロナスが株主の国営自動車メーカーであり、私も大好きな英国ロータスグループは傘下、三菱自動車とは技術提携しており、古いプロトン車は明らかに三菱車ベースとすぐに判ります。

デザインが素敵なショールームをのぞくと、10台余りの車が並べられており、日本では見られない小型車の値段はいくらかなぁ〜
コンパクトでスマートなデザインのSAVVY( 1.2L MT)は40,700RM(134万円)、SAGA( 1.3L)が31,500〜39,900RM(104〜132万円)、三菱の面影が残るISWRA Aero Back( 1.3L MT)は24,600RM(81万円)と安く、高級車?のPERDANA V6(2.0 V6)は96,000RM(317万円)と高くなる。(写真順)
次はレクサス店だ。ラインナップはLS460L、GS300、IS250、RX350(ハリアー)のキッチリ4車種(バリエーション無し)の簡単明瞭。
ガードマンが待ち構える入口も「ジャパニーズ」の一言で、にっこりとOK。ひろ〜いショールームにはゆったりと4車種が飾ってある。
お待たせしました、お値段は?? LS460Lが797,783RM、ひぇ〜2,630万円の日本車ですぞ!!これはもう天文学的な数字です。日本ならフェラーリF430の新車が買えますぞ。もう馬鹿馬鹿しいが他の車種も値段だけ調べました、ハイ。GS300が419,644RM(1,380万円)、IS250が313,166RM(日本ならおまけでクラウンとカローラが付いてきます。)、RX350が382,934RM(1,260万円)。

日本から持参したLS600h/Lのカタログをマネージャー氏にプレゼントすると、彼は急に弁舌滑らか、彼の英語はスバラシク上手く(思えた)、LS600h/Lが輸入されないのは、ハイブリッドシステムに対する技術的サービスが難しい(とか言っているように聞こえた)とか、以前はトヨタの輸入部門で仕事をしていた(と聞こえた)等々、私は英単語会話(決して英会話ではありません)しか出来ませんので、本当に困りました。いくら車検制度が無く、ガソリンが日本の半値(さすが、産油国)でも車の値段が2倍ではねぇ〜。
頂いた立派なカタログは全て英語版、そう言えば国産車プロトンも全て英語版、マレーシア語のカタログは無いのですか??(おぉ〜い、マレーシアでは英語が喋れないと車買えないのかぁー)
金銭感覚が麻痺し、遅い昼飯を求めて、運転手さんに行き先を依頼、数件の店が入るセンタービルで食べ物を探す。
メニューは?ライス物?昨晩、森さんチャーハンが余程気に入ったのか、全員海鮮焼飯を注文。
いただきまぁ〜す、あれ〜っ、甘い。KLの食べ物は甘いか凄く辛い、中間の味が無いのです。後から出てきた香辛料を加え森さん満足。
最後のデザート、ジュース類もメチャ甘でした。
支払いは4人で107RM(3,500円)、我々3人が運転手さん分も支払う(当初の値段交渉で昼飯付けるから安くして欲しいと交渉しました)。
お〜っ、あれはR34GT-Rではないか、ビル前でどか〜んと駐車。余程の好き者が並行輸入で買ったんだろうか?記念に一枚パチリ。
さぁー出発、途中スコールのどしゃ降りの中、マツダと三菱のディラーを駆け足で見て、次はここも見逃がせないでしょう。マレーシア第二の国産車メーカー「プロドゥア」、ダイハツ工業との合弁会社で小型車専門、ダイハツのミラ、ムーブ、ブーンがベースの車が置かれているショールームに入る。
シルバーに輝くMyviはまさにダイハツブーンと言うよりはトヨタのパッソRacyそのもの、えぇ〜とスペックは直4/ 1,298cc / 64kw/K3-VE、帰国してから日本仕様と比べましょう。(調べたところ、日本仕様とのエンジンは型式は同じで、1,297cc/68kwと微妙に違いました。) 写真は順にマツダ店、ランサー2.0GT(ギャランフォルティス)、プロドゥアMyviとKenari、 お世話になった運転手さん。

今日2度目のどしゃ降りもなかなか止みそうになく、ホテルに戻ることにした。朝10時から6時間コースのディーラー取材、30RM×6h=180RM(6時間チャーター6,000円なり。)運転手さんと記念撮影し、お疲れ様。
3月23日(日) F1観戦
F1出発への朝は早い、8時ホテル出発に向け、6時半起床し朝食を済ませる。
ホテル客全員が観戦ツアーかと思われるほど若者!で混雑するロビーで、我々3人の元若者は本当に輝いています。(平均年令60才オーバーのF1観戦グループも珍しい??)
昨日からホテル前に止めてある黒い350Zが気になり、覗き込んでいると、近づいて来たオーナー(らしき人物)に「ジャパニーズ」と言うと、相手もニッコリして(安心したらしい。)海外で見るZは本当にカッコいい。

さぁ〜出発、目的地のセパンサーキットはKL国際空港の近く、高速道路は片側3車線の直線が延々と続き快適だ。ツインタワーを遠景に見ながら途中、パーキングエリアでトイレ休憩。

あぁ〜っ、(私の好きな)アルファ155だー。恐る恐る近づき、ハロー!オーナーと会談(と言うか、英単語会話)。そこはアルファの同志、すぐに打ち解けて意見交換(のつもり)。彼の155は1.8TS、貴方の156はセレ(スピード)かと聞かれたので、2.5 V6のQ(システム)と答えた。
彼はシンガポールからF1を見に陸路300kmを軽く走ってきたと言っている(らしい)。今度のシンガポールGPにも来るかと聞かれたので、シンガポールは行かれないと言うと、少し残念がっていた(感じがした。)彼と奥様に分れの握手と記念撮影をして、短いトイレ休憩は終わった。
約1時間後サーキット近くの料金所でストップ、料金は何と2.5RM(80円)、安すぎる、バスですよ。横の料金所の乗用車は1.5RM(50円)、日本なら70〜80kmの距離で軽く1,000円オーバー(普通車)、物価を考えても安すぎる!
バスから降り少し歩くと凄く蒸し暑い、早速Tシャツに着替える。
「ここがセパンサーキットか!」、メインゲートをくぐるが、あれ〜?意外と静か??そうです本当に人が少ないのです(しかも今日は決勝日ですよ)、
何回も足を運んだ鈴鹿では考えられません。決勝日の鈴鹿は何時も15万人近く(3日で30万人)、決勝日にはメインゲートからコースまで混雑して前に進めません。ここは半数以下、いやもっと少ない感じ。

グランドスタンドとコースレイアウトは凄く見やすい、長いグランドスタンドを表裏に挟み、ストレートコースが延び観戦がし易い。
おやおや、エリア内にパトカーとポリスステーション(モーターホーム)がありますよ、交通整理も関係ないし、モーターホームで涼んで休憩ですか?

指定席はグランドスタンドのクリスタル席、コースを挟んで目前にはスタートシグナルとフェラーリのピットがあり視界良好。
これで1,200RM(3日間通しで39,600円)。日本と比べると相当安いが、マレーシアでは高額なんでしょう。

前座レースはGP2、なぁ〜んと小林(可夢偉)がぶっちぎりの優勝、表彰台に上がった小林と「君が代」には感激。
昼食買いも楽々、すぐに弁当セットが買え長時間並ぶ必要はありません。何時も困るトイレの順番待ち、これもスイスイです。これらには本当に助かりました。

ライコネン(フェラーリ)とハミルトン(マクラーレン)の優勝争いも興味があるが、今年のF1は二世の時代、中嶋一貴、ネルソン・ピケJr、ニコ・ロズベルグと3人も役者揃い、さらにロズベルグと中嶋は同じウイリアムズチーム、中嶋は前回6位入賞だけに期待がかかる。勿論、琢磨にも頑張って欲しいがチーム存続の危機?ではね??
スターティンググリッドで中嶋は前回のペナルティで10番降格の最後尾、優勝候補のマクラーレン2台も妨害ペナルティで5番降格、結局フェラーリ2台、トヨタのトゥルーリ、BMWザウバー2台、レッドブル、ルノーのアロンソが上位組、琢磨は19番グリッド。

午後3時シグナルと同時にスタート、爆音も甲高くギャーン、700馬力の集団は大迫力、久しぶりのF1に胸躍る。
マシーンを追って首を左右(分かりますよね、この動作)、しばらくすると各車ピットストップ、順位が入れ替わり分かりません、更にアナウンスも全く無く、スクリーンも小さくてどうなっているの?(この辺りの日本のサーキット運営は素晴らしいと思う。)
終盤になってもトヨタのトゥルーリの走りは素晴らしく4位を維持、ホンダも頑張れ!
前回の不振を吹き飛ばすがごとくライコネンがそのままゴール、クビカ(BMWザウバー)とコバライネン(マクラーレン)が表彰台に、ハミルトンは5位でした。
残念ながら琢磨と一貴は順位が確認できません。(帰国して、それぞれ16・17位と判明)

音が止み、耳に残響を残しつつ、バス乗り場へ。途中少し渋滞したが、そのままKL国際空港へ(サーキットから空港の飛行機が見える近さです。)
あぁ〜あ、楽しい一日でした。家に帰ったらビデオが楽しみだ!

終わり。
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