Car information & Car life plan
東海オートモービル企画/細野一紀
究極のモデル”エンツォ・フェラーリ”を組み立てる 2010.1
プロローグ
もし貴方がミニカー好きならば、次のような広告をTVや書店で見ましたよね!
「創始者の名を車名に冠した、記念すべきメモリアルカー、エンツォ・フェラーリ。その魅力を余すところなく表現したこのダイキャストモデルは、本シリーズのために制作された限定モデルだ。開閉可能なウインドー、リアルな車内、ライトやクラクション、さらにはエンジン・サウンドまで忠実に再現した1/10スケールは、全長47cm。
この、実車さながらの迫力あふれるエンツオ・フェラーリをあなたの手で組み立てよう。毎号組み立てるパーツは、すべてフェラーリ公認だ。(週刊フェラーリ・グランツーリズモ)」
(モデルスペック)全長470mm/全幅205mm/全高115mm/ホイールベース265mm/重量約4.9kg/パーツ数400個以上
うわぁ〜、これはすご〜い。何々、プラモデルではなくダイキャスト、全長47cmに重さは5kg弱、全65号(2008.8〜2009.12)との内容で、還暦を迎えたかってのプラモデル小僧は決断をしたのであります。 よし、やったるぞー!
一般的なビッグスケール組み立ては、プラもダイキャストも1/12が限度、この機会を逃せば二度とないと思いつつ、お値段も相当なもの(創刊号890円+1,790円×64号=115,450円)、初心者でも簡単(相手は商売だから)と書いてあるが、出来上がらなかったらもったいなぁ〜い。
一応全号を揃えてから挑戦(勿論、その都度組み立てが普通だけれど、私は一度に挑戦。)、やっと全号が揃いました。やっぱり、すご〜い。
先ずは、事前勉強。添付の「スタートアップDVD」でパーツの組み立て方のポイントやコツを学習、意外と簡単かな???
コクピットの組み立て
1号から6号まではシート、リヤカウル、左タイヤ・ホイールや左ドア等のパーツ確認。
7号でドアの組み立て、ウインドーの開閉をギアで操作、上手く開閉できましたよ。
12号までに提供されるパーツを組み立てるとコクピットの概容が現れる。
コクピットフロアーにはシートやペダル類もスッキリ納まり、ずっしり重く、グッドです。
工具類はマグネット・ドライバー等々、充実。
でも、びっくりしたのは、部品を組み立てるビスの種類、サイズが多く細かい。(右:26種類のビスと工具類)
紛失や破損したらどうしょ〜。でも安心!予備ビスが用意されていました。(これは本当にありがたい。)
DVDビデオのように、簡単には進みませんが(DVDは大幅に省略されている、あくまでイメージ)まあまあでしょう。
エンジン・ミッションの組み立て
エンジンとミッション部分は、エンジン左右ブロック、エンジンヘッド、エンジンボトム、エンジンフロントとリヤカバー部のパーツを組み立てる。
アルミ合金製パーツは傷が付きやすいパーツのため、注意深く作業を進める。意外と簡単に組み合わさるが、エンジンヘッド部を組み付ける2本のビスはビス穴がエンジンヘッドの奥にあり、複雑なパイピング類が邪魔をして、作業が面倒だ。
組み終えたエンジンユニットは迫力があり、本物のアルミ製 65度V型12気筒5998cc 660psのエンジン号砲が今にも聞こえそうな存在感を放っている。
ヘッドカバーの「Ferrari」ロゴもバッチリ、う〜ん、これだけでも見応えがあるなぁ〜。
最後に左右エキゾースト・マニホールドを取り付けて完了。
ここまでは13号から17号の作業ですよ。
リヤフレームの組み立て
18号からは単純な作業が続きます。
右ドアの組み立て、左右タイヤハウスの組み立て、左フロントタイヤ・ホイールで25号まで終了で〜す。(ラクチン、ラクチン)
26と27号でリヤフレームにリヤサス用アッパーアームとロワーアームを取り付けるのですが、これが簡単そうで、結構面倒。
フレームの上下にヒンジを付けて上下アームを取り付けるだけだが、ヒンジの方向性と間隔、ビスの締め難さ、ドライバーの作業スペース等、苦労しました。
やっとこれでエンジンが乗ったぞー。
フロントサスペンションとブレーキの組み立て
メインフレームにフロントサスペンションを取り付けます。
このサスは、ダブルウィッシュボーンとガス式水平コイル・ダンパーで構成され、実車をリアルに再現。
続いて、フロント・ベンチレーテッドディスクをキャリパー・ユニットにはめ込み、32号まで完成。
号数ではここまでで約半分、まだまだ苦難(と楽しみ)は続きそう。
ダッシュボード関連の組み立て
まず、ボードパネルにインパネを取り付けます。なぁ〜んと、スピードメーターの目盛は400km/h !!(公称最高速度は350km/h以上)
次にステアリングをボードパネルに取り付けるのですが、ヘッドライト点灯用のケーブル等が邪魔になり、上手くセット出来ませ〜ん。無理をすればケーブルが破損、あぁ〜どないしょ〜。なんとか押し込み固定しました。(この辺の改善を望む。実は後の号で組み立て方法の修正がありました、了解。)
次は、センターコンソールの組み立てです。
出来上がったダッシュボード裏側に電子回路ユニットを取り付ける。これにより、ライト点灯、クラクション、エンジンサウンドが作動し、実車さながらの雰囲気が楽しめまぁ〜す。
メインフレームにダッシュボード関連、ブレーキ・ABS装置、水平ショックアブソーバー等を組み付けて41号まで終了。
毎号のパーツ入りパッケージ 左右ドアの組み立てと完成 ダッシュボード完成 メインフレームに補機類を組み付け メインフレームを後方から見る
メインフレームにリヤパーツを組み付ける
さて、いよいよコクピットをメインフレームに取り付ける。
「次にエンジンフレームとサブフレームでエンジン・ミッションをメインフレームに差し込み、ビス2本で固定する。」と簡単に書いてあるが、これが大変、エンジンフレームをメインフレームに組み付ける時に、あれー?何かパーツが外れた、今度はマニホールドが外れた、またまた、パーツ同士が接触してビスがはまりませ〜ん。5〜6回、組んでは外し、外しては組む、あ〜ぁ、何とかしてくれー!
苦労したお陰で、後の作業は随分簡単(に感じました。ハイ)。
リヤ・ディスクブレーキ、左右サイドパネル組み立て、リヤバンパー組み立て、リヤアンダーパネル組み立て、これらの組み立てたパーツをメインフレーム後部に組み付けてテール部分が完成だー!(42号から47号まで)
苦労したエンジンとフレームの合体 メインフレームに載ったエンジン 吸気チャンバー・ダクトとマフラーも完成 リヤブレーキとサイドパネル この優雅なお尻を見て!
メインフレームにフロントパーツを組み付ける
今度はフロント部に移ります。
フロント・ディスクブレーキを組み付け、ボンネットやヘッドライトをフロントノーズに組み付け。
ここで、電子制御回路とバッテリーを簡易接続して各種エフェクトのテストでーす。
あれ〜、配線コードが見当たりませ〜ん??
しまったー、コクピットをメインフレームに取り付ける時に、中に閉じ込めてしまった。
あ〜ぁ、もう一度分解です。本当に複雑な配線(と気持ち)です、やっとのことで正しく配線と思ったら、「プッーン」電源からのコードのはんだ溶接部分が外れて、ハイ、おしま〜ぃ。とほほ−−−・・・。
気を取り直し、半田こてを探し出し、上手く付きますように・・・やったー。
無事、事前テストもOK、これでライトやサウンド類のエフェクトも作動しまぁ〜す。
次は組み立てたドアをフレームに取り付け、これも少し厄介です。ドアをポップアップするスプリングがスムーズに作動しません。数回組付けを繰り返し、何とか完成。
うぉ〜っ、実車さながら(と言っても、本物のドアが開くところを、見たことはありませんが)、自動的に上に開きます。
さぁー、最後の追い上げで〜す。
フロントノーズ、フロントスポイラー、フロントアンダーカバーをメインフレームに取り付けてもうすぐゴールだ。
ウインドスクリーンをカチッとはめて・・・、左右の隙間が違ってはまりません。もう一度ノーズ部分を外して、再度組み立て、OK。
リヤカウル、センタートンネルカバーを取り付け、残りは4本のタイヤのみ、やった〜、本当に完成だ!! 感激で〜す!
フロント・ディスクブレーキ フロントノーズ・エアーインテーク ドアの組み付け リヤカウル タイヤは最後の仕上げ
組み立てが終わった精巧なエンツオ、迫力、優雅さなど、エンツォの魅力が伝わってきます。
このビッグな迫力、右手前の標準スケール(1/43)と比べてください ボンネット、ドア、リヤカウルは開閉可能
ライトが点くと・・・(画像をタッチ) ラゲッジボックスに収まるバッグ ポップアップドアから運転席を見る リアカウルを開けてエンジンルームを見る 歴代フェラーリ・グランツーリズモを毎号1車種、徹底紹介!
ビッグスケールだけでなく、各エフェクトも上手く作動する。
ステアリングコラムのレバー操作は、1度押すとインパネのバックライトが光り、もう1度押すとフロントのヘッドライトが点灯する。
センターコンソールのボタンを押すとエンジンのスターター音が流れ、アクセルペダルを踏むと、エキゾーストサウンドが鳴り響く・・・
65号を完成するにあたり、延べ60時間余りを費やし(1日2時間程度で、約1ヵ月)、楽しませてもらったこのモデルは本当にまれな存在である。
自分で組み立てる満足感、見て楽しむコレクション、毎号附属する冊子を集めると、最終的にフェラーリ百科事典も完成する。
またこの様な機会があれば、是非挑戦し、楽しみたいものである。
終わり