IT講習
(Mar. 20 ,2002)
自治体が2年前ぐらいから、IT講習というのをやっているようですね。最近は少し減ったのかもしれませんが。
こういうのを見ると、税金の無駄遣いだな、と思います。
パソコンは、使いたいと思う人の中には自分で自然に覚えてしまう人もいますし、自分で覚えられなければ、誰かに聞けばいいのではないかと思います。親が子供に聞くとか祖父母が孫に聞くとか、友人に聞くとか、今の時代、誰かしら聞く人はいると思います。何も税金を使って講習をする必要はないと思います。
こんなことを書くと、誰も聞く人がいない人もいるだろう、という意見もあるかと思います。
でも、IT講習というのは、インターネットに接続してホームページを見たり、メールソフトを起動してメールの送受信をしたり、ワープロで文書を作ってプリントアウトしたり、表計算ソフトで作表をしたり、ということをするのかと思います。そのような講習を受けて、じゃあパソコンでも買ってみようか、と思ってパソコンショップに行ってパソコンを買ってきて、箱を開けても、使えるようになるとは思えません。
IT講習でやるべきなのは、箱を開けてセットアップする方法を教えることでしょう。ウィンドウズ98ではまだセットアップも簡単だったのですが、ウィンドウズXPではかなりセットアップが複雑になりました。
あなたはどんな使い方をしますか、みたいな画面で、LANに接続するのかブロードバンドでインターネットに接続するのか電話回線でインターネットで接続するのかとかを選ぶようになっています。
また、セットアップの画面で、オンライン登録をする画面とかがでてきます。セットアップの途中で電話回線にパソコンをつないでいるはずがないと思いますが、電話回線を通じて登録をするようになっています。
もちろん、その画面をスキップすることができるようになっています。でも、IT講習を受けただけの人が、スキップ、というのが、この手順を省略する、という意味、とは分からないと思います。スキップ、というボタンがあっても、このボタンは、部屋の中でスキップしたくなった時に押すボタンだから自分には関係ない、って考えるのではないでしょうか。そうすると、この画面で止まってしまいます。
IT講習を受けてパソコンが使えるようになった、と思っても、セットアップができなければ使えるようになりません。IT講習ではなく、誰かに一緒にパソコンショップに行ってもらって、一緒に箱を開けてセットアップを手伝ってもらうのでなければセットアップは無理ではないでしょうか。あるいは何でも自分でやろうというタイプの人が、自分で試行錯誤をしながらやるか、どちらかだと思います。
セットアップが何とか終わっても、プロバイダーにサインアップして、インターネットの接続設定をする、というのは、なかなか難しいと思います。IT講習でやるべきなのは、ホームページを見ることでもメールの送受信をすることでもなく、プロバイダーのサインアップとインターネットの設定の仕方でしょうね。
年末年始に、父がパソコンを買い換えました。私が実家に帰って、新しいパソコンのセットアップ、インターネットの接続設定、古いパソコンから新しいパソコンへのデータ移行をしました。
実家の電話回線はパルス(ダイヤル回線)で、ウィンドウズ98が搭載された古いパソコンの接続設定を何年か前にした時には、モデムのプロパティをトーン(プッシュ回線)からパルスに変えただけで済みましたが、ウィンドウズXPではそれだけでは足りませんでした。どうすればパルス信号を発することができるか、ヘルプを見ても載っていませんでしたので、父の古いパソコンを使ってあちこちのホームページを見て、ようやく新しいパソコンの接続設定をすることができました。所要時間は1時間か2時間。パソコン歴7年か8年の私でこれだけ時間がかかるのですから、IT講習を受けてインターネットの接続設定をするというのはかなり困難かと思います。
ちなみに、XPでパルス信号を発するには2つぐらいの方法があったと思いますが、簡単なのは、電話番号の前にPを付けること、例えば、03-1234-5678というアクセスポイントにダイヤルする場合には、P03-1234-5678という番号にすればパルス信号を出してくれます。
私が初めてパソコンを買ったのは、ウィンドウズ3.1が出始めたころですから平成6年のことでした。ワープロ専用機から乗り換えましたので、マウスに慣れていませんでした。
マウスというのは、アイコンをクリックしたり、ボタンをクリックしたりするものだと思っていました。「お名前」に入力した後、「ふりがな」に移動するためにマウスを使う、ということは知りませんでした。あちこちいじったら、TABキーで移動することができることが分かりました。でもTABキーでは先に移動することはできますが、前に戻すことはできません。ですからウィンドウズのセットアップの際にも、ソフトのインストールの時にも、誤入力は絶対に許されない、まさに真剣勝負でした。
その後、何人もの人のパソコンのセットアップを手伝いましたが、いろんなことを聞かれました。
「このまま続行するにはどれかキーを押してください、っていう画面が出るんだけど、どれか、って、なぞなぞじゃないんだから、どのキーを押せばいいの、どれかじゃわかんない。」って聞かれたこともありましたし、「パスワードを入力しようとしたらキーボードが急におかしくなって米印(正確にはアスタリ