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■■  【週刊・野球小僧の部屋】       99/10/31
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■■        野球を愛する全ての人に捧げます  第28号
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ホークス日本一。関係者並びにファンの皆様おめでとうございます。3週間
も待たされたのにあっという間に終わってしまった日本シリーズ。一体ドラ
ゴンズに何があったのか?今回は3,4,5戦のポイントです。

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◆目次
1)日本シリーズ3.4.5戦のポイント
2)日本シリーズを振り返って 前編
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<日本シリーズ3.4.5戦のポイント>
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○第3戦のポイント

シリーズ前に予告した通り、永井が好投。ドラゴンズ打線は完全に沈黙して
しまった。この試合でのポイントは、巷で言われている様に4回表における
小久保に対する山本昌投手の投球だ。小久保は第3戦の第1打席までノーヒ
ットで全然打てそうな雰囲気はなかったにもかかわらずカウント2−0から
センター前へシリーズ初安打を放ち、城島の2ランを生んだ。山本昌は不用
意な投球で墓穴を掘ったのだが、私の知る範囲では、どうして小久保がこの
時ヒットを打てたのかという視点からの解説を見ていないので、従来からの
私の持論も含め振り返りたい。(コースが甘い、勝負を焦った等の解説は聞
きたくないし、それはTVを見ていれば誰でも分かる)

第1打席から配球を順に追っていくと、直球(見逃しS)直球(空振り)ス
クリュー(見逃しB)カーブ(空振り)で三振。第2打席はカーブ(見逃し
S)スクリュー(ボール球を空振り)スクリュー(ヒット)だった。
ポイントは2打席目の2球目に外角にワンバウンドしたボール球のスクリュ
ーを空振りしたことである。野球にそれほど詳しくない方はなぜあんなくそ
ボールを空振りするのか不思議かもしれないが、理由は簡単で狙っていた球
種だったからに他ならない。

特に小久保のような長距離打者は2ストライクまでに狙い球を決めフルスイ
ングしてくる。追い込まれたらフルスイングしにくいので若いカウントでは
決め打ちするのだ。そこでこの打席でも2球目はスクリューにねらいを定め
振りにいったのだが大きく外れるボールだったので空振りしてしまった。狙
った球種でなかったらバットは止まるのだが「来た」と思った瞬間にバット
が出てしまったのだ。

そこで3球目。今度は何かを待つということはできないカウントなので、来
た球に対処するしかない。そこへ2球目と同じ球種でコースの甘い球が来た
のであるからこれはもう簡単に(素直に)バットを出してヒットを打てた。
要するに同じコースへ同じ球種を続け、しかもあとからの球の方が甘いとこ
ろへ行けば非常に打ちやすくなってしまうという典型的なケースだったので
ある。要求した捕手中村のミスだったのだ。これは充分防ぐことのできるミ
スであった。(内角へ直球かカーブを投げておけばたとえ甘いコースへいっ
たとしても打たれるリスクは格段に低い)

この試合には他にもポイントが沢山あった。まず6回の久慈が冒したボール
打ち。疲れを見せ始めた永井を攻略する絶好のチャンスにワンスリーのカウ
ントから長距離打者でもない彼がボールに手を出し助けてしまった。そして
その大飛球をスーパーキャッチした秋山のファインプレー。すごいの一言。
さらに7回ホークスの攻撃でノーヒットピッチングをしていた永井に対する
代打起用。これは賛否両論あるかもしれないが、私は6回の永井の投球内容
からみて当然の策だったと思う。そして満塁から福留の高価なエラー。

この福留のエラーのことをしつこく言っていたのが「オレ流」の人だ。彼曰
くこのプレーがシリーズの流れを決めてしまったと。ニュースステーション
でご覧になった方も多いと思うが、私に言わせればこんな事はちゃんちゃら
おかしい。福留はセリーグの失策王なのだから彼の守備には非常に大きなリ
スクがあることは分かり切ったことだ。それでも彼を起用するのは守備以外
の面(打撃、走塁、溌剌としたプレー)に期待した星野監督の方針だ。彼の
エラーは計算の中なのだ。
要するに福留のミスは防ぎようがないのである。防ごうと思い、シリーズ準
備期間の3週間で守備の特訓をしたって大して上達する訳もない。彼を日本
シリーズの大舞台で守備に着かせるのは星野監督の決断なのだ。第3戦のあ
の場面でも1点を与えるのがいやならさっさと守備を替えてしまえばいいだ
けだ。福留のエラーを事前に防ごうとするなら彼を守備につかせない事しか
他に方法はない。それなのに「オレ流」の人は星野監督の福留起用法には一
言も触れず「あのエラーが・・」というばかり。あれでは単なる個人攻撃で
しかない。せめて「福留を起用するからには星野監督もある程度の覚悟はし
ていたでしょう。使った責任は監督にありますよ。大事な場面でエラーが出
たことは少々残念ですがこれからの彼に期待しましょう。」と言って欲しか
った。
「防ぎようのないミスをポイントに挙げること」を結果を見てからモノを言
う、これすなわち「結果論」である。プロの野球解説者を名乗るからには
「今のミスはどうして起こったのか」「今のミスはどうしたら防げたのか」
せめてこういった視点で試合のポイントを挙げ解説して欲しい。

○第4戦のポイント
○第5戦のポイント

第3戦の解説が「オレ流」の人の話で長くなってしまったので割愛します。
シリーズは第3戦で決まってしまったしね。

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<日本シリーズを振り返って 前編>
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日本シリーズ直前に特集した記事の中で、昨年のベイスターズ対ライオンズ
のカードが最低の評価であると書いたのだが、それに並ぶ味気ない今回のシ
リーズになってしまった。特にドラゴンズの元気の無さが妙に気になって仕
方がない。試合が一方的なったのならともかく、先発投手はそれなりに踏ん
張り、特別大量リードされているわけでもないのに攻撃が淡泊というか、粘
りが無いというのか、覇気が全然感じられず3完封を喫してしまったのは、
どうにも納得がいかない。
ベンチの星野監督からしても、ジャイアンツ戦で見せるような闘志、気迫が
チラリとも見えなかったのは一体どうしたことか。一部のマスコミで報じら
れているように、本当に退陣を決意しているのだろうかと勘ぐりたくもなっ
た(シリーズ終了後の動きを見る限りそんなことは無いようだが)
サムソンの問題がチームの士気にも影響したのだろうか?確かに彼が来シー
ズン居なくなってしまうことは分かっていても、シリーズは最後のご奉公と
ばかりに獅子奮迅の活躍を見せてくれるのではと期待していたのか?シリー
ズ直前に(あるいは開始直後に)何かしらの事件があったことは間違いない
ようだが真相はよく分からない。
チームを引っ張って行くべき関川が不振だったからなのか。確かにそれは否
定できないのだが彼1人に責任を負わせるわけにはいかない。過去の日本シ
リーズでも短期決戦がゆえに不発に終わった主砲はいくらでもいる。しかし
それを誰かが、いやチーム全員で補って行く事こそが勝利への道のはずなの
だ。そういう戦い方でセリーグを制したのがドラゴンズというチームだった
のではなかったのか。ペナントレースとはあまりにも違いすぎるドラゴンズ
を見て、また野球の怖さ、短期決戦の恐ろしさを思い知らされた。
しかしこれだけでは何も分からないまま終わってしまう。来週の後編ではホ
ークスが採った作戦から、ドラゴンズが追い込まれていった精神状態を分析
してみたい。

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◆あとがき
改めてビデオを見直したところ、小久保の2球目は「空振り」ではなくて
「ハーフスウィングをとられた空振り」でした。解説の大筋には間違いは
ないと思いますが、一応訂正いたします。
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【週刊・野球小僧の部屋】
編集・発行:【週刊・野球小僧の部屋】編集部
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