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■■  【週刊・野球小僧の部屋】       99/11/07
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■■        野球を愛する全ての人に捧げます  第30号
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アンケートにご協力いただいた方全員に御礼のメールを出し終えました。
少々疲れましたが気分は良かったです。安心してしまった事もあって配信が
1日遅れました。どうもすみませんでした。

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◆目次
1)日本シリーズを振り返って 後編(間抜け3兄弟にもの申す)
2)“隊長”の精神(病)野球 その4
3)アンケート結果報告 その1
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★<日本シリーズを振り返って 後編(間抜け3兄弟にもの申す)>
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前回シリーズを通じて元気の無かったドラゴンズに対して、どうにも腑に落
ちないと書いたのだが、今更そんなことを言ってみても仕方がない。第1戦
の立浪のプレー、その際の日本テレビ系の3解説者のお間抜けさ加減への批
判も含め振り返ってみよう。シリーズの流れを決めてしまったモノ、そして
ドラゴンズから日頃の勢い、元気を奪ってしまったキーワードを今回はあえ
て「疑心暗鬼」(いったん疑いだすと、何でもない事まで疑わしくなり、何
も信じられなくなること)とすることにした。

第1戦における2回表ドラゴンズの攻撃。1アウト、2塁に立浪、1塁に李
をおいて打者井上は、初球を見事に左中間にはじき返した。現在の野球中継
ではセンターからホーム方向を捉える形のカメラアングルが殆どだ。やや右
に寄った形なので、画面に真っ直ぐ向かって飛んでくる打球は、左中間方向
に寄っているのである。
ビデオに撮ってある方は見直していただいても結構なのだがこの時の井上の
打球は画面の真ん中よりやや右に飛んでいる。ましてや左打者なのだからレ
フト方向へスライスしながら切れていくはずだ。私はドラゴンズの2点先取
を打球が飛んだ瞬間確信した。抜けたと。2塁走者立浪も同様に確信したの
かスタートを切ってしまった。しかしその次の瞬間センター村松がスルスル
と駆け寄り、いとも簡単に捕球しダブルプレー。このプレーがドラゴンズか
ら「自信」「平常心」を奪い取ってしまったのである。
本来なら抜けて当然の当たりを簡単に捕られてしまった。「普段なら抜ける
バズが抜けない」〜「普段と違う」〜「相手は研究している」〜「やはり日
本シリーズは特別なのか」〜「普段とは違う気持ち(心構え)でプレーしな
くては」という感じで心理的に追い込まれてしまったのではないだろうか。
「疑心暗鬼」が心の中で一人歩きをして怪物のように襲いかかって来たのか
もしれない。

以上は所詮私の推測に過ぎない。本当に言いたいのはここからである。この
プレーがあった際、3人の解説者がコメントしたのは山本氏の「今のは立浪
のミスです」「立浪ほどの選手が普段ならこんなミスを犯すはずがない。そ
れなのにミスが出てしまうのが日本シリーズの怖さです」「先取点が欲しい
という焦りからミスが出てしまいました」これだけである。他の2人に至っ
ては何と沈黙・・・これでプロの野球解説者といえるのだろうか。この試合
が大切な日本シリーズの初戦であること、無死、1死でフライ、ライナーを
直接捕球されランナーが飛び出してしまえば、ダブルプレーを取られる可能
性があることは小学生でも知っていることだ。そんな事は改めて解説してい
ただかなくても結構である。

(1)村松が大きく左に守備位置を変えていたのなぜか
(2)李の死球によって2塁に進んだ立浪はベース上で外野手の位置を確認
   していたのかどうか
(3)立浪はどういう姿勢(態度ではない)で打球方向を確認したのか
(4)打球が飛んだとき3塁コーチャーの指示はどうだったのか

せめてこの程度のことに関してはコメントして欲しいものである。
(1)については3,4,5戦の中継で解説していたドラゴンズOBの連中
はさすがに日頃の井上の打球傾向を熟知してるだけあって「第1戦の井上の
打球は惜しかった、センターが良いところを守っていましたね〜」と盛んに
悔しがっていた。井上の打球はあの方向が多いことくらいは解説者ならずと
も熱心なドラゴンズファンなら全員が気が付くような事だったのだ。。ホー
クスはチームの方針としてデータを最大限生かし大胆な守備体制を取ること
を決断していたのであろう。

(2)については一切分からない。TV画面もなければ解説者のコメントも
ないという状態では何も分からない。

(3)については私がVTRで確認した。立浪はスタートを切ってしまって
から首だけを右に捻って打球方向を確認していた。この見方では正確な判断
が出来るはずもない。あの方向(自分の頭上を越えていく)に打球が飛んだ
場合スタートの一歩目でセンター〜左中間方向に身体全体を向けて判断する
様にすればリスクは殆ど無い。
もう少し詳しく説明すれば2塁ランナーが3塁へスタートを切る場合、1歩
目は左足をクロスして3塁方向へ踏み出す。その時つま先を3塁方向へ踏み
出すのではなくレフト方向まで向けてしまえば自然に身体の向きは左中間へ
向き打球の方向、外野手の位置をノーリスクで確認できる。そして、確実に
ヒットになることを確認してから、また右足をクロスステップして3塁へス
タートを切り直せば良い。多少遅れたとしても無死、1死の場合、自分の目
で打球を確認してからスタートを切るべきなのだ。(走塁の基本は自分の判
断、コーチャーの指示はあくまで補助的なモノ)

(4)については同じような場面が第2戦もあったのだが、その時には解説
の大矢氏がコメントをしていた。立浪の先制タイムリーがセンター前に飛ん
だ時に打球の判断が難しかったにもかかわらず「打球が飛んだ瞬間に3塁コ
ーチャーがグルグル手を廻していましたからね」と2塁走者が思い切って本
塁を突けた理由を説明していたのである。見ている人はそれなりに見ている
のだ。

4つの事柄を取りあげてみても解説者がコメントすべき事は山ほどある。勿
論私がここに書いた様なこと全てについてダラダラと何でも喋れば良いとい
うモノではない。プロ野球解説者を自負するならその中からポイントを選び
限られた時間の中で的確なコメントをすべきなのだ。サラリーマンが飲み屋
で試合を振り返って、結果論であることが自分で分かっていながら、くだを
巻いてグダグダと喋っているのと同じ次元では困る。

TVの前のファンは中継局から与えられた画面しか頼るモノはない。しかし
情報はそれだけではない。内外野のシフト、走者のリード、コーチャーの指
示など4つの事柄のように画面に映っていなくても、状況を判断する要素は
数多くある。解説者は放送席から、それらの事にも目を配り視聴者に伝える
義務があるはずだ。まさかグラウンド全体を見ずに手元のモニターを見なが
ら喋っているのか?もしそうだったらファンをバカにするにも程がある。

一度に全体を見渡すのが難しければ、2人なり3人の解説者で役割を分担す
れば良いのではないか。投手出身の江川氏はバッテリー中心、(その場合は
手元のモニターで球種を確認するのも良いだろう)監督経験者で外野手だっ
た山本氏は守備走塁を中心に、長池氏は打者中心といった様に。そうすれば
グランド全体の雰囲気も視聴者に伝わりやすいはずだ。あの場面でセンター
がどこに守備位置を取っていたのかも分からないような放送はもういいかげ
んにやめて欲しい。

話は変わるが秋山のスーパーキャッチもTV画面には映らなかった。ナゴヤ
ドームは構造上欠陥があってポール際は放送席からも死角になるため実況の
アナウンサーも全く分からずに喋っていた。しかしスローVTRの画面はち
ゃんとあるのだ。要するこの事実はにカメラを切り替えることが出来ない中
継ディレクター(本当にこの人の役目かどうかは確信がないが)の無能、怠
慢ぶりを示している。ライトのポール際へ飛んだ打球は1塁側のカメラを引
いただけの画面には絶対に映らない。この事はナゴヤドームが出来て3年も
経っているのだからもういい加減に分かって欲しい。この打球が飛んだら瞬
時に3塁側からのカメラに切り替える位の芸当は見せてくれなければ、視聴
者は何がなんだか分からない。もっと工夫をしてもらいたい。
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★<“隊長”の精神(病)野球 その4>
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テーマ(4) ――結果論――

日本シリーズが終了した。4勝1敗で“ダイエー・ホークス”が日本一に輝
いた。関係者ならびにファンの方々には心から「おめでとう」と言いたい。
(前にも書いたな)
このシリーズの真正面から見た技術的論評は【野球小僧】が書いた通りであ
る(まだ読んでないけど)私は私なりの見方(“勝利の女神”の動向)で振
り返ると次の通りである。

◎第1戦 “ダイエー” 3−0 “中日” 「“工藤”の1人舞台」

“女神”の動きは見えず。「2回の“立波”の走塁ミスで・・・」と言うご
意見は多いが「“大道”の走塁ミス(4回)や、セイフティバントの失敗」
を考えると、『前向きな気持ちから起こったミスを“勝利の女神”は咎めな
い』事が分かる。

◎第2戦 “ダイエー” 2−8 “中日” 「“若田部”の1人舞台」

“女神”の動きは見えたかけたが、ゲームの勝敗が決まった後なので影響無
し。

◎第3戦 “中日” 0−5 “ダイエー”「“山本昌”眠れる鷹“小久保”
をたたき起こす」

“小久保”だけではなく“松中”“井口”など全体的に振れていない打線に
火をつけた。おかげで『ナゴヤドーム』の3試合“ダイエー打線”はのびの
びスウィングができた。ただし“山本昌”が、この様な形で打たれるのはペ
ナントレース中ではいつもの事である。
“勝利の女神”に動きがあったのは、6回裏。“中日・久慈”のライトへの
大飛球を“秋山”が『スーパーキャッチ』でダブルプレーにしてしまった。
このプレーは、前々回書いた“勝利の女神”に「う〜ん、“秋山くん”ステ
キ!」と思わせるには充分であり、7回表の1アウト満塁で“秋山”の放っ
た『ゲッツーを取るにはおあつらえ向きのサードゴロ』が“福留”のグラブ
に収まりきらずにオールセーフになる事につながってしまった。

◎第4戦 “中日” 0−3 “ダイエー”「“武田”ピッチャーにバントを
決められ“勝利の女神”の逆鱗に触れる」

ここ数年の“中日・バッテリー”は、送りバントを簡単に成功させない姿勢
があった。“タイガース(当時はスワローズ)の野村監督”も「中日の投手
だけが送りバントの打者にフォークを投げてくる」と評していた。そのバッ
テリーが2−0のカウントから数年バットを持っていない“ピッチャー・星
野”に、あっさり「ナイスバント」を決められた。
これが“勝利の女神”の逆鱗に触れ、続く“秋山”の3塁線の打球はベース
に当たり、2ベースヒットとなった。普通あの打球はベースに当たっても当
たらなくても内野安打止まりである。打球が異様に強かったのか?“勝利の
女神”が少しだけ遠くへ持って行ったのか?

◎第5戦 “中日” 4−6 “ダイエー” 「悪夢の3回表」

“勝利の女神”が大混乱したゲーム。“ダイエー・佐久本”の先発を苦々し
く思ったのか、いきなり“レフト・ニエベス”のエラーで、このシリーズ完
全に殺されていた“中日・関川”が蘇えり、続く“種田”の送りバントを
“佐久本”が暴投して1点先制。しかし、これで終わってしまった。
それで、“勝利の女神”が“ダイエー”側に移った訳ではない。私感だが、
彼女は最初から最後まで“中日ベンチ”に居た。と思う。3回の表だけ、
“中日の守り”が『何かにとり憑かれた状態』になった。打線もこの日は頑
張ったがギリギリのところを崩せず、自責点ゼロの6失点でマウンドを降り
た“エース野口”を敗戦投手から救えなかった。

―結果論ではあるが総括―
「いつもの自分を出す」事も「いつもの自分を出させない」事も実力である。
この日本シリーズを見る限り“ダイエー・ホークス”のリーグ優勝&日本一
は、フロックでも“根本氏”のおかげでも無く、紛れも無く実力。作戦面を
含めた、「総合力」の勝利である。

1戦目から4戦目まで勝つ為のポイントに全てからみ、結果を出してMVP
を獲得したのが“根本氏”と同時期に“西武”に入団し、“根本氏”と伴に
“ダイエー”に来た“秋山”であろうと、1戦目に先発し、シリーズの流れ
を引き寄せる好投をしたのみならず、その後の“中日打線”を封じ込める指
針を掲示して、“中日打線”を翻弄した最大の功労者が“根本氏”と同時期
に“西武”に入団し、“根本氏”と伴に“ダイエー”に来た“工藤”であろ
うと、そんなモノは関係無い。“ダイエー・ホークス”が本当に実力のある
チームに育った証である。

私が言っていた“勝利の女神”は、「頑張った者にはご褒美を」「つまらな
いミスをした者にはお仕置きを」与える。この事はいみじくも“中日・星野
監督”が言っていた「ミスをした方が負ける」に、ほぼ当てはまり、その通
りの結果となった。余談だが、福岡で1勝1敗となりナゴヤドームに帰る時
に“中日・星野監督”が言った「もう、福岡には帰って来たくない」の言葉
が逆の意味で達成されてしまった事も皮肉な結末であった。
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<アンケート結果報告 その1>
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前項があまりにも長くなってしまったので来週以降にいたします。
ただ、アンケートを通じて分かったことは「このメルマガの読者には女性は
ほとんどいない」という事実です。(^^ゞ 女性読者からのお便りお待ちし
ていま〜す。(ただしネカマはおことわり、当編集部で使用しているメーラ
ーにはネカマチェック機能を内蔵しております。ウソ)女性からのメールが
来ないと、このメルマガはますます“ハードボイルド”路線へ突っ走りそう
です。まっ、その方がいいか(^_^)
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◆あとがき
解説者への悪口を書き出すときりがないので長く、散漫な文章になってしま
った事をお詫びします。来週以降はいただいたメールの中から題材を拾い出
し草野球ネタもお届けします。(久しぶりだ〜)それからアンケートにご協
力いただき、その中で今後やるべき話題を指摘していただいた多くの読者の
皆さん方、本当にありがとうございました。何らかの形で必ずお応えしたい
と思います。もう少々お待ち下さい。ではまた来週。
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【週刊・野球小僧の部屋】
編集・発行:【週刊・野球小僧の部屋】編集部
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