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■■　　【週刊・野球小僧の部屋】　　　　　　　９９／１２／２０
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■■　　　　　　　　野球を愛する全ての人に捧げます　第３６号
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今年も残りあとわずか。皆さんは２０００年をどのように迎えますか？私は
Ｙ２Ｋも心配なので家に閉じこもる予定です。　(f^^)
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◆目次
１）ＦＡ制度とは？後編
２）草野球必勝法　その４　バント編２
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＜ＦＡ制度とは？後編＞
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私は２４号の中で工藤選手に次のような苦言を呈した。
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ただし工藤選手にも言いたいことがある。今回、前回のＦＡ宣言、更に遡
って言えばプロ入りの際の経緯、全てに不透明な感があるのは否定しきれ
ないと思う。やはり自分の立場を充分に考えた上で、できるだけ多くのフ
ァンが（特にホークスファン）納得できるような、分かり易い行動をとっ
ていただくよう希望する。
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不幸なことに不安が的中し、彼は見事なまでに不可解な行動を積み重ねた上
でジャイアンツに入団した。彼が結果的にどこの球団と契約してもファンと
しては見守るしかない。また彼が何を基準にして球団を選んだのか、決断し
た本当の理由は何かとか、所詮は部外者である私たちに知る由もない。

条件第一（要はお金）で選ぼうが「プロ」である以上彼の勝手だし、何ら非
難されるべきではない。ただ交渉の過程で、ファンにはとても理解できない
行動をとって、いたずらに決定まで時間を掛けすぎれば見守っている人たち
も決していい気はしない。また私の中身の薄いおつむをフル回転してもどう
にも理解しがたい点がいくつかあるので１つ１つ検証してみよう。ここから
は読者の皆様に「野球小僧がバカ」なのか「工藤投手が無責任」または「ジ
ャイアンツが非常識」なのか判断をお任せしたい。

----理解し難い点----
◎その１＜アポ無し訪問なんてホント？＞

この件に関しては、工藤投手やジャイアンツがどうこう以前の問題がある。
それは、この事を何としても「長嶋監督の熱意」という美談仕立てにしたい
という思惑が見え見えのマスコミの姿勢だ。読売、報知は勝手にやっていた
だいて結構なのだが、他社が何故このような茶番劇に提灯記事を書く必要が
あるのか？

こんな人生の一大事とも言える大切な契約交渉をするのに、いい歳こいた大
人が電話の一本も入れずに他人の家庭を訪問するなんて事があって本当に良
いのか？私だったら、いくら自分にとって目上の人間であったとしても「ず
いぶん無茶な人だな」と迷惑に思うだけだ。まあ、せっかく来ていただいた
目上の人間を、その場で追い返すような真似は出来ないが「非常識」とは感
じても、そのことで契約が有利になる事は多分無いだろう。

プロ野球界はいつから「コミックショー」に成り下がったのか？こんな話は
てっきり「東京スポーツ」のプロレス関連記事か「週刊実話」あたりの飛ば
し記事でしか読めないと思っていたのだが、いつの間にか世の中変わってし
まったらしい。

◎その２＜１年契約の不思議？＞

ナベツネいわく「山室が３年契約と言ったから、オレは４年にしろと言った
んだ。そうしたら彼が１年契約で良いと言ってきた。彼は男だね。今どき珍
しい男気のある人間だ」この人は工藤投手が１年成績が悪かっただけで、ク
ビになる可能性があるとでも言いたいのか？彼はそれだけのリスクを背負っ
たとでも言いたいのか？そんなはず無いでしょ。今更「１年契約で勝負をか
ける」なんて誰も信用していない。それとも来年工藤投手が７勝１０敗、防
御率４、０７程度の成績だったら自由契約になるとでも言うのか？（この成
績が誰のものか、すぐに分かったあなたはエライ）

こんな話を、人前で臆面もなくベラベラと話す人間が組織のトップなのだか
らジャイアンツが勝てるはずもない。この人には「君臨すれど、統治せず」
などという言葉は無縁のようだ。「大正力」時代のジャイアンツには多少の
傲慢さはあったものの、もっと大きな「志（こころざし）」でファンの心を
掴んできたはずだ。今のジャイアンツはどうだろう。単に何でも他人のもの
を欲しがる、心の卑しい『物乞い』になってしまったようだ。

人間にとって大事な行為は「作る」「造る」「創る」など、いろいろな「つ
くる」はあるのだが「生産」して「育て、育成し、成長」させることではな
いのか？人にとって一番大事な行為をおろそかにしているようでは、ジャイ
アンツに未来はない。将来の展望は何も開けないと思う。

◎その３＜ホークスファンに対する裏切り？＞

ジャイアンツ入団が決まってから、盛んにＴＶ出演をしている工藤投手だが
その中で必ず、彼が口にするのが「福岡のファンは裏切れない」という言葉
だ。これはどう考えても変である。工藤投手はホークスを退団すると決めた
時点でもう既に、充分にファンの期待を裏切っているのだから。

契約交渉で、球団に不信感を抱いたのは事実かもしれない。しかし、それな
ら残っている選手はどうすればいいのか。みんな多少の不満は我慢している
はずだ。契約交渉がうまくいかないから、駆け引きをされたからこんな球団
にはいられない、などと言って球団を飛び出すのでは、ただの駄々っ子であ
る。

せっかく日本一になった球団で、工藤投手は実力的にも年齢的にも中心的役
割を担うべき選手だ。そんな人物が他の選手の契約公開前に、敵前逃亡のよ
うな真似をして良いのか？球団に対して強い発言権を持っているはずの彼が
球団の姿勢を正す方向にもっていかずに誰がやるのか。こんな時に体を張っ
てこそ「男」があがろうというものではないか。

もっと別の言い方もあったはずだ。ホークス球団に対して本当に不信感を抱
いたのならば交渉の過程で「自分には高額の年俸は出せないようだ。球団の
経営状況も芳しいとは言えないみたいだから、ここはある程度の年齢に達し
た自分がＦＡ宣言して他球団に移った方が、契約の条件としては、出ていく
自分にも、残る若い選手にも有利になりそうだから、ファンの方には申し訳
ないがＦＡ宣言したい」と言えば良かったのだ。そうすれば、それを聞いた
ホークスファンも「日本一に貢献した選手に出すべきものを出せないのなら
仕方ないな」と納得してくれたと思うのだが、どうだろう。

「ファンは裏切れない」と口にするなら、前回のＦＡ宣言はいったい何だっ
たと言うのか。ライオンズから同一リーグのライバル球団に移籍する事なん
て許されるというのか？ライオンズファンは「ファンは裏切れない」という
言葉を聞く度に、はらわたが煮えくりかえっているに違いない。

◎その４＜家族はダシ？＞

どうも最近は家族のことをすぐ口にしたがる選手が多くて面白くない。先日
もメッツの吉井投手が、大リーグ入りの条件として「家族の住みやすい環境
を」と口にする佐々木投手に対して「住むところを気にするより、自分が働
きやすい球団を選ばないと、住むところなんて今時、何とでもなりますよ」
と言っているのを聞いて思わず納得してしまった。
１人の人間としての立場からは「家族が一番大切」なのは当然である。ロー
ズ選手のように、そのために引退を決意しようが誰も止められない。（結果
的にはブラフだったのかもしれないが）だが、これから契約する球団を選び
お世話になろうという人間が「家族」の事を口にするのは、少々おかしくな
いか？獲得を希望している球団側が「家族に対してはこんな配慮をさせてい
ただきますよ」と条件の１つとして提示するのなら納得するのだが。

現在の工藤投手の家族構成をみれば、ハナから大リーグという選択肢がある
なんて常識的に判断しにくい。だったら最初から「おいら、かあちゃんと子
どもが大切だから年俸や契約年数なんてどうでも良いよ。家族のためになる
ところへ行きたい」と言ってくれた方がよほどスッキリする。「やっぱり、
いろいろ考えたけど、嫁さんの実家に近い方がいいや」とジャイアンツ入り
してくれた方がまだマシだった。「プロ野球」選手は多少なりとも家族の犠
牲の上で成り立ち、支えられていることは、殆どのファンが理解しているこ
とだ。選手に改めて口にされてもファンとしてはいかんともし難い。それに
家族の事なんてマスコミもいちいち書いてくれなくていい。

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＜草野球必勝法　その４　バント編２＞
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技術的なことを書くのに、話のレベルをどの程度に設定すればよいのか少々
迷ったし、テキスト形式で配信しているこのメルマガでは図を挿入するにも
限度があるので、はたして正確に伝わるものなのか判断をしかねる。しかし
このメルマガ自体は出来るだけ長く続けるつもりなので、本当に初歩の部分
から始めることにした。ある程度、野球の知識がおありの方には退屈な話に
なりそうなので、適当に読み飛ばしていただきたい（f^_^;
一応今後の方針としては、あるテーマに絞り、技術的な話と戦術（作戦面）
的な話を出来るだけ織り交ぜながら書いてみようと思う。読者の皆さんから
のご質問等にも必ずお応えするつもりなので、お暇なときにでもメールして
いただければと思う。質問の宛先は　gm@club-pro.com　まで。

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◆あとがき
今年の配信はあと一回のみとなりました。次号は年末のご挨拶と来年の予定
を簡単にお伝えします。
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