ノート指導について
1 子どもが授業中にノートをとることの一番の理由は,自分の学習履歴を残すこと
にあると思います。良いノートがあれば,復習や予習にも効果的です。また,クラス
での他の子どもの意見や考え方を記録することにより,自分の考え方を更に拡げ
たり,深めたりもできるでしょう。子どもに効果的なノートをとらせるためには,教師
の指導が重要です。そこで,ノート指導について若干の私見を述べます。
2 ノート指導のポイント
(1)子どもが自分の思考過程が分かることが重要です。従って考えた跡が残るよう
にミスがあっても,消しゴムで消さないで字句を鉛筆などで線を引かせます。
(2)授業中は個の思考だけでなく,集団での思考も重要です。従って友達の考えと
比べることができるように友達の発表の良い点などはメモをさせます。
(3)まとめや感想を記入させます。
※ 当然ながら,教師の板書は1単位時間の学習の流れが,要所要所が端的に
まとめられた構造的な板書の必要があります。子どものノートの半分は教師の
板書の内容です。
3 1年生のノート指導について
基本的には他学年と同じですが,好ましい学習習慣を身につける上で大切な時期な
ので,基本は押さえておきたいものです。
(1)発達段階に応じたノート指導
@ 基本的な学習態度を身につけさせます。
A 記録のしかたを知らせます。
・指示して書かせます。
・鉛筆の持ち方をしっかりと指導し,BやFの濃さの鉛筆を使わせます。
・1マスに1字ずつ大きくていねいに書かせます。
・問題文,めあて,立式,答え,という手順を踏んで学習を進めます。
(2)ノート回収,教師の評価をまめに行います。