ビールと太極拳
私たち夫婦は,よく夕食時にグラス一杯ずつ程度のビールを飲む。結婚してから15年ほどの習慣である。
少し前までは,私が注いだり妻が注いだりと,別に決まりはなかった。
ところが,妻が「あなたが注いだビールの方がおいしい。」と言い出した。
そこで,「そうか」と私が注ぐことが多くなった。
そのうちふと,曜日によってビールの味が違うことに気づいた。
水曜日と土曜日のビールがおいしいのである。
この水曜日と土曜日というのは,私が比較的長時間太極拳をする曜日である。
どうも,太極拳をするとビールがおいしくなるらしい。
そのうち,さらに気づいた。
それは,水曜日と土曜日に私が注ぐおいしいビールが,泡もきれいで,クリーミーであるということである。
そして,クリーミーなときは,味もいいという関連性があることにも気づいた。
また,私が注いだビールの泡は,なかなか消えないのである。
私が先に注いだビールの泡は,妻が注いだものよりずっと長く残る。
(まあ,時間を計るよりも先に飲んでしまうので正確なデータではないが。)
太極拳をすると,きめの細かいクリーミーな泡の,おいしいビールを注ぐことができる。 |
この仮説(?)に気づいたので,さっそく実験をしてみた。確か火曜日だった。
まず,練習しない状態で注いで,大小の泡ができてしまうことを確認。
そのビールを妻が飲んでいる横で,私は24式を2回連続した。
(想像してみて下さい。変な夫婦でしょ。)
その間に瓶から気は抜けるし,ぬるくもなる。
かなりのハンディであるが,約10分後に,残りのビールを注ぐ。
すると,おーっ,やっぱり泡はきれいに注ぐことができた。
味は,どうか。1杯目と比べてやはりおいしくなっているのか。
それとも,気が抜けるというハンディの前にはその差はなくなってしまうのか。
私は固唾をのんでそれを見守り,聞いた。
「どう?違うかい?」
妻はそっときれいな泡のビールを飲むと言った.
「さっきの一杯目で酔っちゃって,わからな〜い。」 ガクッ。
このクリーミーなときとそうでないときの違いは,何だろう。
おそらく,身体中の気血のめぐりがよくなって,ビール瓶を傾ける私の手が自然に何らかの微調整を行うのだと思う。
この後,日本酒たワインでも試してみたが,やはりどうも24式やスワイショウを,20分くらいすると味が軽く,まろやかになるようである。
どなたか,追試していただけないでしょうか?
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