物事を見る目を育てるレポート作文
■野口芳宏先生が主宰する「鍛える国語教室」に参加した。野口先生から,「レポート作文」のご提案があった。それを聞いて私はすぐに,「これは,総合で使える!」と思った。
■その概略は,次のようである。
・レポート作文は,要約批評作文と呼んでもよい。
・基本的に4つの段落で内容を構成する。(分かりやすく,発・材・析・束と呼称する。)
第1段落 | 発意 | 動機,契機,理由,自由,意図 |
第2段落 | 適材 | 要約,引用 |
第3段落 | 分析 | 批判,反論,批評,賛同 |
第4段落 | 収束 | まとめ,強調,確認 |
このように段落の役割を明確にし,400字を目安にして,自分の主張を書くというものである。
■指導のステップは,以下の通りである。
1.サンプルを示す
2.構成原理を伝える
3.材料を提示する
4.実作
5.実作したものを元に,向上的変容を促す指導を加える
■さらに,留意点として,次のことが挙げられた。
・文体は,常体が望ましい。
・発の要件〜主体的であること
・材の要件〜「内容が身近で平易なこと」「解釈が多様に成立すること」「解釈過程で思考が練られること」
・析の要件〜客観性と独自性のバランス
・束の要件〜集約性と強調性
・題名は,内容をズバリと表したものにすること
■「鍛える国語教室」では,新聞の投書を「材」とし,6年生が書いたレポート作文が提示された。さっそくこれを,追試してみた。