フレンドの飼育日記(2000年4月)

天気 メモ
1 晴れ 今日から,智がエサの分量を調節してくれることになった。なかなか上手に盛っていた。昼頃,横藤のおばあちゃんがひょっこりとやって来て,フレンドは大はしゃぎ。おばあちゃんもだいぶ慣れたようだ。しきりに「フレンドはやさしいね。かじったりしないものね。」と感心していた。4時頃,かつての教え子が一家で来宅。障害のある新2年生のお子さんが一緒で,その子はけっこうフレンドをこわがったが,興味もあって,ずっと目で追っていた。ハウスに入れると,すぐそばまで行って見ていた。
2 雪晴れ曇り 父さんが買ってきたループ状のロープは,ついにまったく原形を留めず,廃棄処分。短い命であった。智が「フレンドが盲導犬になったらいいなあ。それに,またパピーをしたいなあ。フレンドのお世話,楽しいもん。」と言っていた。優も陽も,「フレンドが,不合格になったらずっと一緒にいられるね。」などと言いもするが,やはり「また,パピーをしようよ。」とも言っている。子供たちの気持ちもフレンドと一緒に大きくなっているようだ。
3 曇り 暖かくなってきて,ジャンパー無しでも外に出られる。サンダル履きでも足がこごえない。路面もほとんど出て,フレンドも歩きやすそう。それに伴ってか,少し抜け毛が多くなってきたようだ。壁に体をこするようにする動作が見られる。かゆいのかな?
4 晴れ 夕方陽が散歩させていて,マリンちゃんらと公園で出会い,一緒に遊ばせていると,フレンドは公園から脱走し,近所の家のお庭に入り込んで行ってしまった。陽が追いかけていくと,その家のご主人に「言うことを聞かせられないのなら,放すんじゃない。」と叱られたという。陽は,その場では「ごめんなさい。」を言い,帰宅。帰宅してからこみあげてきてしまって,しばらく泣いていた。その方がおっしゃることはまったくその通り。陽にとっては試練。やはり10mリードを使うなど工夫を話し合うことにしよう。
5 晴れ フレンドが家の中で何回もシーシーをした。最初何か不満が合ってやっているのかと思ったが回数が多いので協会へ電話したら膀胱炎かもしれないので病院へ行くよう言われて行く。病院では膀胱炎のようなので注射を受けた。病院の診察台の上ではブルブル震えていた。家では調子が悪いせいか横になってばかり。最初怒ってしまったのでかわいそうなことをした。
6 雪晴れ曇り シーシーの回数は少し減ったがやはり横になっていることが多い。病院へ行く。尿検査で血尿が出ているそうだ。♂では膀胱炎は少ないらしい。結石の心配もあるそうだがフレンドには見つからないので細菌性の膀胱炎ではないかということで抗生物質の注射を受け飲み薬をもらう。9日に狂犬病の予防接種の予定だったが延期した方がよいと事。早くよくなって欲しい。
7 曇り シーシーに血が混じっているのが分かり痛々しい。今日は優の中学の入学式。12時半でかける前に5分程散歩してシーシーベンベンさせ,コングにパンを詰めてハウスに入れる。陽が気を遣って下校後シーシーさせてから友達の家へ行くと置き手紙していた。ほっとした。ありがとう。
8 晴れ 少し元気が戻ってきた。シーシーにはっきりと血が見えることはなくなった。しかし,やはり床に3回漏らしたし,朝のシーシーは,10回くらいちょびちょびと。散歩の途中には7回くらい。痛々しくて,かわいそうになってくる。体力をつけるために,少しエサを多くした。また,昼にはカボチャをゆでて与えた。午後にはロープで引っぱりっこをするくらいになった。庭の雪がほとんどなくなったので,またシーシーの場所を庭に。フレンドは,ちゃんと行って戻ってきた。
9 晴れ 午前中は優が散歩。昼父さんが20分位散歩。夕方陽が散歩。シーシーの回数は多いがだいぶ体力が戻ってきた。
10 晴れ 陽の友達で犬を飼っている子が遊びに来た。犬のにおいがするようでフレンドはその子にクンクン嗅いだり,耳をなめたりしていた。友達3人で散歩へ行く。
11 雨のち 雨もあがったので病院へ連れていく。まだ潜血出ているし,結石の結晶も見られるため,抗生物質の薬をもらいフードを代える。病院の体重計に載せようとするが,台がいやのか昇らない。シーシーの間隔も伸ばしてもよいといわれ4時間置きに連れていった。大丈夫なようでよかった。
12 晴れ 長崎先生と電話する。協会でも結晶が出ている犬もいるそうで,薬とフードでよくなるだろうとのこと。吠えることも相談する。F体は吠える傾向の犬が多いようだ。ほえそうになったらフレンドと声をかけたり遊んだりして,気を紛らわせ吠えさえないようにし,吠えなかったらほめるように。あまり吠えると合格しないそうだ。それもいいなと思いつつ体が大きくなってきたので声も低く大きくなっているのでやはり吠えない方がよい。体重30キロ。
13 晴れ トステムビバでロープを買う。2個輪があり,布でつながっている。それぞれロープの輪をつかむのでかじられにくいようだ。布の部分は弱いのでフレンドに渡すとあっと言う間に壊れそうだ。フレンドはロープをくわえたまま引きずられるのがおもしろいようだ。
14 晴れ 母さんが出掛けている間にまたゴミ箱荒らしをした。フレンドはハウスに入って下を向いていた。母さんに叱られると,フレンドは父さんのところにやってきて手をペロペロとなめる。
15 晴れ 優が散歩の時,家の前でリードを外してみた。20mくらいだったが,フレンドはちゃんと歩けた。庭の雪がすっかり解けたので,シーシーは庭に戻った。ベランダから出してやる。終わるとリードなしでもちゃんと戻ってくる。これでずいぶんと楽になった。まだ,膀胱炎の薬を続けている。母さんが,雑誌に載っていた薬の飲ませ方(口の奥に入れて,喉をさする)を試したら,パンに挟んだりしなくても,うまく飲んでくれた。
16 曇り 協会にて予防接種。行きの車では,フレンドはキュンキュン鳴いたが,帰りの車はおとなしく乗ってきた。相変わらず,人が来ると結構大きな声で吠える。F体は皆吠えるということなので,心配だ。今日,「動物奇想天外」で,北海道盲導犬協会を舞台にした1時間半の特別番組があった。録画して,夜みんなで見た。盲導犬のひたむきさや,かかわる人達の思いに,みんなで涙,涙。
17 雪後曇り 何と朝は外が真っ白になるほどの雪。これで,降りおさめかな?病院へ行って,尿検査をしたところ,まだ血液が混じっているとの事で薬をもらってきた。長くかかりそうだとのこと。でも,散歩の途中のシーシーの回数は2回くらいに減ってきた。部屋の中では,とっても元気で,子供たちと遊んでいる。
18 曇り時々雨 智の幼稚園の先生が家庭訪問にいらした。来る前ベランダのガラスもふくと,雑巾をフレンドは追いかける。夕方にはもうフレンドの鼻のあとがいっぱいついていた。せっかくかじらないと思ってカーペットを変えたのだが,端が少しかじられていた。父さんがガムを買ってきたのだが,フードも代えている最中なのであげられない。この前飼ってきたゴムのおもちゃは見向きもしない。早く治ってガムあげたいな。
19 晴れ 盲導犬協会の新人の指導員のニュースが出る。指導員の方の生活は生き物相手で生活は不規則だし,仕事の量も多く大変だと思う。私たちにとって力強い味方,がんばってほしい。久しぶりに母さんと青葉中央公園へ行く。フードを持ちリードを放しておいでをした。2回は来たが,3回目は逃げ出した。10分くらい走り回り,シーシーしたところをつかまえる。疲れた母さんであった。
20 曇り とても寒い日。7時半頃散歩に行ったが吐く息は白く耳が冷たかった。智が昨日の夕方吐いてきょうは元気だが,幼稚園は休む。ご飯を与えたり,さわったりするのも休みでつまんないと智は言っていた。郵便屋さんにも父さんにも今日は吠えなかった。分かってきたかな。えらいえらいとなでる。
21 雨のち 母さんが出掛けている間に本箱からキノコの図鑑を取り出してボロボロにする。優と夕方散歩中ダイヤ君と会い遊んでいる時首輪がゆるくて抜けていまいフレンドは逃げ出した。ダイヤ君のお母さんに手伝ってもらいつかまえた。
22 智の誕生日。おばあちゃん達も来てくださった。フレンドは大歓迎。おばあちゃんに可愛いと言われていた。ご飯の時もテーブルに近づかずいい子であった。雨の中,優が散歩。父さんと母さんが,犬のおやつ(とうもろこしからできた硬い骨の形の物)とダンベル型のおもちゃを買ってきた。フレンドは,おやつに大喜び。けっこう硬くて,時間をかけてしゃぶっていた。
23 曇り 盲導犬デー。母さんは,優と朝からお手伝い。父さんと陽,智は昼を目指して行く。フレンドは,父さんも陽も風邪気味なので,お留守番。みんなが次々に出掛けるので,フレンドは置いていかれてはならないと,いそいそと玄関に向かうが,内戸を閉めると,とたんに情けなさそうな顔になった。協会には,たくさんのパピーや盲導犬,老犬が来ていた。優は,フーのお世話をたくさんしていた。スーの母さんの河井さんもいらしていて,母さんと一緒に受付をしていた。志田先生ご夫妻や,佐々木会長さんにもお会いした。帰宅してすぐに優が散歩に連れていこうとすると,もうフレンドは興奮して興奮して,なかなか座ることができないくらいだった。サイクリングロードで,リードを放したが,お利口に戻ってきたとのこと。
24 曇り フレンドの病院へ行く。血液は出ていないが,結晶成分が出ているとのこと。フードを代えてみることになった。薬もまだ服用。夕方運動公園でダイヤ君と会って遊ぶ。おいでと言っても遊び足りないのか,ちらとこちらを見るだけで来ない。ダイヤ君をなでているとダイヤ君のお母さんになでてというように戻ってきてつかまえた。
25 曇り 朝シーシーに庭に出るが余裕が出てきて,庭のゴミをくわえて来る。カーぺットの上に出していた。昨夜陽が吐き,学校を休む。金曜日から咳ををしているのでずっとフレンドにさわれず寂しそう。長崎先生に病院へ行った様子を電話する。協会でフードを送ってくださるとのこと。6月25日に講習会,7月16日委託終了式。あと2か月ちょっと。寂しいようなほっとするような…。
26 晴れ 飛行機の音に反応してけっこう吠えた。特に夕方近くなると吠える回数が増えるような。空き缶を投げてびっくりさせてやると効果的と聞いたので,試してみる。確かに吠えるのは止めるが,すぐにまた再開。投げるところを見せては,遊んでくれると勘違いするので,タイミングを見計らって投げなくてはならない。なかなか大変。
27 今日は,あまり吠えなかった。でも,雨降りでフレンドもくさくさするのか,ソファのカバーを何度もかじった。買ってきてあったダンベル型のおもちゃを与えたところ,15分くらいは喜んで遊んでいた。母さんのところに持ってきては,投げてもらい,また追いかけるの繰り返し。今日は,優も陽も風邪で学校を休んだ。フレンドがそばに寄ると,「来ちゃだめ」と言われるので,フレンドはさびしそうだった。
28 マックスバリューまで買い物に行った。フレンドを外につないでおいたら,年輩のご夫婦がフレンドをたくさんなでてかわいがってくださった。フレンドは,おとなしくなでられていたのだが,母さんがそのご夫婦と入れ替わりに戻ると,フレンドは急にはしゃぎだして何度も跳び上がって,落ち着かせるのに時間がかかった。今日は,陽の家庭訪問だった。先生がフレンドを見て「これがうわさのフレンド君ですね。陽君の作品もお話も,全部フレンド君ですものね。」とおっしゃった。その陽は,風邪が治りかけて,やっとフレンドが自分でなめられない頭をなでることができるようになって,感激していた。「ああ,やっとフレンドをさわれたあ!」
29 曇り 優と陽が風邪から復活して,散歩。陽は,散歩で冷えて「寒い,寒い。」と帰ってきた。優は,久しぶりにフレンドに抱きついて「フレンド!可愛すぎる!」夕食の時,優が思い出し話をした。「フレンドを連れて散歩をしていたら,走り出そうとしたのね。だから,『ノーッ!』って叱っていたら,そこにいたどこかのおばさんが,『あら,この犬の名前,ノーちゃんていうの。』って言うんだよ。だから,『いえ,フレンドです。』って言ったら,『ふーん』って。」これには,皆大笑いだった。
30 曇り 朝,父さんがパソコンに向かっていたら,フレンドは父さんの肘を鼻で押し上げて「遊ぼう」。そこで,シーシーに出してやって,少しなでてやる。また,父さんがパソコンに向かうと,今度はボールをくわえてきて「遊ぼう」。そこで,父さんはまた仕事を中断。ボールを投げてやると空中でキャッチしたはいいが,そのままテーブルの下に入って出てこない。「あのねえ,遊んでって言っておいて,それはないんじゃないの。」と,文句を言いたくなる父さんだった。他の犬は「おいで」と言えば一目散にかけてくるというし,ボールを投げてやれば喜んで持ち帰るという。どうもフレンドは変わっているようだ。育て方かな?

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