トトカンタに近いとある小さな街。長い間の旅を終えた3人はこの街で宿を取ることに決めた。
 宿を決め日暮れも近い街路をクリーオウは散歩をすることにした。小さな街ではあるが、それでも商店街や噴水広場などは人がたくさんいる。
 一通り街を見てまわると街の中心である噴水広場へとやって来た。
 近くの階段に腰掛け今までの旅の事を思い出してみる。
(いろんな事があったんだな・・・)
 そんな思い出に浸っているとふっと疑問がわく。
「・・・これからどうするんだろう。旅は終ったんだものこれからは・・・」
 膝の上にいつも入るはずのモノをなでようとして手を止める。
「・・・・・・そっか、レキは帰ったんだよね。いつまでも落ち込んでいられないのに・・・それに」
 ――私、オーフェンに認められるようなパートナーになれたのかな・・・――
 日も沈みかけ人通りも少なくなった広場で、クリ―オウは1人座り込んでいた。



「クリ―オウ遅いですね。もう暗くなりますよお師様」
「・・・何が言いたいんだマジク」
「いえ別に、ただ捜しに行ってくれたら嬉しいかなぁなんて思ってませんから」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「早朝マラソン20kmと引換えな」
「えぇぇぇぇぇぇ!!」
 マジクの叫び声も空しく、オーフェンはさっさと宿から出て行った。



 日没も過ぎ暗くなった噴水広場。
 少し前までは微動だにしないクリ―オウを何人かが振り返っていたが、今は誰一人として通っていない。
「・・・考えてもしょうがないよね・・・帰ろう」
 立ち上がりきびすを返すと銀色のペンダントが目に入る。
「・・・オーフェン、どうしたのよこんな所で・・・」
「どうしたじゃねぇだろ、あんまり遅いから捜しに来てやったのに」
「そっか・・・ごめんなさい」
「・・・いや」
「ねぇ・・・このまま帰ったらオーフェンはどうするの?」
 いつになく大人しめの彼女に少し違和感を覚える。
「どうもしないさ。まぁ普通の生活に戻るか、それか違う目的でまた旅に出るか」
 向かい合ったままお互い何も話さないまましばらくの時間が流れた。
「私・・・オーフェンに認められるようなパートナーになれたのかな? さっきからずっと考えてた。もしまた新しい旅に出るときは連れて行ってくれる・・・」
 そう言い手を差し出してくる。一段上にいるためこちらからは彼女を見上げる形になっている。
 差し出した彼女の手首を掴み自分の元に引き寄せた。
「来いよ」
 彼女の手を掴んだまま片手で抱きながら言う。
「いいの・・・?」
「俺のパートナーはお前だけだよ。これから先もな」
 掴んだ手首をゆっくりと離し手をつなぐ。

あとがき : 流衣さま
訳のわからない内容になってしまいましたね・・・
とにかくこんな物を受け取っていただいた偉大な管理人様に感謝します!
しかし読んでくれる人いるんでしょうか・・・もしいたら、その方達にも感謝の気持ちでいっぱいですね。
感想とか頂けたらものすごく嬉しいです。
流衣さま、ありがとうございました!