『The Message of a Master(s)
(つづき)』
John McDonald&anonymous


第2部

第6章

 このひとの部屋に入ったときに見た光景は、今でも私の記憶に鮮やかとしていて光彩
を放っています。このひとの部屋の調達ほどみごとなものはあとにも先にも見たことの
ないものでした。それに加えて、なんとなく部屋全体が光彩を放っており、さらにすば
らしい光景となってまわりを包み込んでいるように思えました。とにかく、ことばでは
伝えきれないほど輝きのある場所だったのです。執事に導かれて、私は繊細な香りをた
だよわせながら芸術的に飾られている花々で満ち溢れている部屋を通りぬけ、踏むこと
が冒涜とさえ思われるすばらしい絹のじゅうたんに導かれてこのひとの書斎と思われる
部屋に通されました。そこにはすでに、私たちのために椅子が用意されていました。
 ほどなく、このひとが部屋に入って来ました。私は眩しいぐらい光彩を放っている部
屋がとても豪華絢爛に見えたために、このひとも立派な服装をして現れるかと思いまし
たが、このひとの身につけていたものや態度はきわめて簡素でした。むしろ驚いたほど
でした。なぜか簡素でありながら、すばらしい輝きを放っているかのようにも見えまし
た。このひとは自分が持っている『ちから』を意識しているので、見栄を張らなくても
よいどころか、むしろ、人々の注目の的になって公にされるのを避けたがっているよう
な印象さえありました。このひとは部屋の美しさについて、自分はただ美しいものが好
きなので、こうしたものに囲まれているだけですよ、と説明しました。
 このひとは次のようにメッセージを語りはじめました。

 あなた方は不思議な『ちから』を持った不思議な人に会いたい、空中から幸運をひっ
ぱり出して与えてくれる一種のマジシャンのような人に会いたいと思って、ここに来ら
れたのかもしれません。しかし、もしそうであれば、大変な思いちがいです。私はあな
た方と少しも変わらないただの普通の人間です。世間では私のことをマスターと呼んで
います。そして、それは実際にそのとおりなのですが、私は人生の環境と状況をマスタ
ーする方法を学んで知っているだけです。私は誰もが自分の中に持っている『ちから』
を開発しただけなのです。そして、その『ちから』が住まうべき雰囲気のもっとも近く
で生活しているだけでもあるのです。
 あなた方は、私を信頼してここまでやって来たのだと思います。そしてあなた方は私
を成功に満ち溢れた人格のある崇高な人物だと評価してくれています。しかし、私のメ
ッセージから最大の効果を引きだそうとするなら、私の個人としての印象をできるかぎ
り払拭してほしいと思います。私を特別あつかいしたり、特別に尊敬したりしないでく
ださい。私はあなた方と同じ人間です。私があなた方より特にすぐれているというわけ
ではありません。私は、今からあなた方に伝えようとしていることの多くを、同じよう
に受け取っていただけなのです。そして私は自分の得た知識に、いつも感謝しているの
です。新しい発見をしたわけではないのです。
 あなたは毎日の生活の中で、これから伝える原則を何の困難もなく実行できるでしょ
う。というのは、この偉大な『法則』は誰に対しても公平であるため、あなたも私と同
じように利用できるものなのです。これは現世的な事柄に関して、最も高尚かつ最も効
果的な『法則』です。そして、この実行結果によって人生をより生きる価値のあるもの
にするために、大いに学ぶ価値のあるものです。
 もし、これらの原則を心に従って、賢く理性的に用いるなら、試みの成果は確実で、
可能性には限界がありません。実行し続けてゆくうちに、自信が増し、『ちから』が増
加してゆくことに気づくことでしょう。すると、もっと容易に、もっと迅速に、もっと
大きなことを達成できるようになっています。あなたが成長していくにつれて、あなた
の業績も増大してゆきます。
 多くの人にとっては、――あなた方を今日ここにこさせたひとのように――驚くべき
成果がすぐに起こります。それ以外の人にとって、成長はもっとゆっくりとやって来ま
す。それは個人が1人ひとり違うからという理由ではありません。私たちはみんな同じ
キャパシティを与えられています。どれだけ真剣にやったかどうかが違いを生むので
す。このメッセージを受けた人で、よくならない人は誰もいません。
 本当に偉大なことは私的な意識を越えると、達成されます。個人を越えた意識だと可
能になるのです。同時にあなたは、あなたの人格にふさわしいだけの『ちから』を発揮
していることを求められています。私がどういうことを言っているのか、すぐにわかる
ようになるでしょう。今のところは、個人的なものとして、これらのメッセージがあな
たに意味していることを受けとることが大切です。私の存在、あるいは私の印象がいか
なる形においても、あなたの学びに影響を与えないようにしてください。私の言葉から
だけ学んでください。私から学ぶのではありません。
 では先に進みましょう。

第7章

 私がこの『法則』の原則をお伝えするとき、あきらかに矛盾することを言いますが、
それをあまり気にしないようにしてください。というのは、この種の事柄について論ず
るとき、それはよく起こることで、むしろ必要とも言うべきものだからです。
 さて、次のアドバイスを心にとめておいてください。これから述べる私のメッセージ
を、あなた方はそれぞれ、自分なりに受け取ればいいのです。もし、私の言うことの中
に、今はまだあなたにとって意味がなく、心にひびかないものがあるときは、無理に理
解しようとしたり、受け入れようとしてしなくてよいのです。今はまだ理解できず、時
には反発を感じることであっても、あなたの受け入れ能力が増すと、あとになって、必
ず、それがとても簡単なことで、しかも、とても価値のあることだとわかるときが来ま
す。
 人によっては、言葉を少し変えることによって、もっとわかりやすくなったり、より
一層、心に響くこともあります。もし、言葉を変えることによって、ある文章がより明
確になり、自分の考え方や気持ちにぴったりと思える場合には、自由に言葉を変えてく
ださい。
 自分には知りたいことがある、と思っている人は何かを学ぶことができます。疑いと
抵抗を持つことは慎重さを期すにはよいことですが、結果的に余分な時間がかかること
が多いものです。ですから、初めのうちは疑問を置いて、多くのことを学びながら振り
返って考慮してゆけば、より簡単に解決することができます。そのため、問題に疑いと
抵抗を持ってのぞまなければ、短期間で多くのことを学ぶことができるようになりま
す。こうすることによって、大きな希望が見えてきます。ですから、何ごとにもこころ
を開いて取り組み、自分たちの成長とやすらぎとしあわせになるために貢献していくこ
とを喜んで学ぶことは賢明です。
 私の言うことを全面的に信じなさい、とは言えません。それではあなたの思想の自由
を侵害することになるからです。しかし、私の言うことを疑ったり、抵抗したりしない
ようにしてほしいと思います。と言いますのは、あなたが求めている助けを確実に得ら
れるようにするためです。あなたにとって、最高にためになる態度は次のようなもので
す。
「私はこれらのメッセージに対し、こころを開き、中立的な態度で、自分が得られるも
のは全部吸収しよう。そして、今現在、私に理解できない事実や、信じられない考え方
や、主張があっても、そうだからといって、それが正しくないと言わなくてもいい。」
正しいかどうかは、賛成してみとめられるかどうかで決まっているだけだと考えてみて
ください。
 この『法則』を利用するためには、この『法則』の働きを明確にしている必要があり
ます。あなたの理解を助けるために、できるだけ身近な例をとりあげて説明しようと思
います。
 『法則』が働いている心は、家にたとえることができます。時が経っても、本当に必
要な家具や絵画や装飾品、その他の本当に必要なものだけがあり、また、それらがしっ
かりと配置され、あらゆる場所がすっきりしている家があったとします。その結果、家
の外側がどういう世界であっても、家の中は整然として秩序があって、さわやかな感じ
になっています。そのような状態だと、何ごともスムーズに可能になっています。ある
1つの目標に向かって進もうとすれば、別のものにつまずくことなく一直線に到達し、
かんたんに目的まで達成することができます。その場所自体に、秩序や意図や解決への
働きがあるからです。ですから、第一に必要なことは、あなたが成功するためにどうし
ても必要なものだけを集めて手元に置いておくことです。

第8章

 さて、次のことを考えてみてください。あなたはどのようにして、ここに存在してい
るのですか?あなたは針の先よりも、もっと小さな細胞から成長しました。針の先ほど
の大きさの細胞、あるいは種子の中に、今あるような複雑ですばらしいあなたの存在の
本質すべてが含まれていたのです。多くの人の体、頭、髪、腕、手、足、その他みごと
な内臓各器官が、その最初の細胞の中にそのものずばりの形で含まれていたわけではあ
りません。
ではどうやって、今のあなたのような立派な体格に成長したのでしょうか?それは、そ
の細胞が、「spark of Mind」ともいうべきものを内蔵していたからです。その細胞
は、自分の存在の『法則』に忠実なある『ちから』を持っていました。つまり、あなた
という1つの固定したイメージ、または心像を持っていて、それが芽を出し、成長
し、やがて『out-pictured』(像として現れ)、あるいは、『法則』に従って
「objectified」(客観化)されたわけです。
 もしこうした表現が妥当にみえなくても、細胞に働くある種の『ちから』があって、
それが明確な設計図に従って成長していると推測できることは、あなたも認めざるを得
ないでいしょう。ですから、なんらかの形で知的なものが存在していなければなりませ
ん。この知的な設計図の存在のことを、細胞は「spark of Mind」を内蔵していると表
現したのです。
 この時点である事実を明確にする必要があります。それは私たちがこれから先、前に
進む上で根本原理となることだからです。そして、そのポイントは次のことです。

 心はどんな形のものであれ、あるイメージや心像とも言うべきものを持ってい
ます。どんな考え、形式であっても、心にしっかりと保たれた心像は必ずどこか
で現れてきます。それは、偉大で変えることのできない『universal law』です。
そして、この『法則』と賢く協力すれば、私たちの状態と状況を完全にマスターできる
でしょう。あなたは自分の心の中で、密かにほしいと望んでいたものが、いくらもたた
ないうちに手に入ったという例を思い出すことができますか?あるいは特定の人に会う
かもしれないという気がして、ほんのしばらくたつと、その人が本当に現れたというこ
とはありませんか?あなたは「おやおや、これは偶然ですね!今朝、あなたのことを考
えていたのですよ」と言うかもしれませんね。しかし、これは単なる偶然の一致ではあ
りません。少しも不思議なことではありません。これは明確な『法則』が働いた自然の
結果なのです。
しかし、もしこれが本当なら、どうして私たちの望み、あるいは思いのすべてが実現し
ないのでしょうか?多くの願いは実現しているので、よく注意してみたり、
『universal law』を知って、気がつくように過ごしてください。そしてまた、明白な政
策もとってみます。同じことをしていても、目的が変わるだけで、結果も変わることが
あるのです。ただし、特定の人のときには、自然に浮かび上がってきたイメージでなけ
れば、相手にも自分と同じように水面下でイメージを共有するか選ぶ自由があります。
なぜ実現してしまうのか説明するために、ラジオの例を使ってみましょう。ある放送局
を聞きたいのに、その放送局と同じ周波数の電波を他の局が出していれば、混信が起こ
ります。しかし、他の放送局が一時的に電波をながしていなければ、あなたは目的の放
送局をはっきりととらえることができ、あなたの希望はかなえられます。
これとまったく同じように、もし私たちにひとつの願望が生まれたとき、その願望に相
対立し、その『ちから』と意識を無効にしてしまうような他の思いがなければ、それは
偉大な『ちから』を発揮します。そして、あなたの願望は実現します。すなわち『out
-pictured』(内部のものが外面化)したり、『externalized』(外部のものが集まって具
現化)しているのです。
誰しも、一時的に心がまったく空白になり、宙をぽかんと見つめている瞬間を体験した
ことがあると思います。もし、そのような時に、何か願望や希望を十分な『ちから』を
こめて心の中に注入することができれば、それが速やかに実現されることをさまたげる
ものは、何ひとつありません。
では、あなたの思いを強めて心に秩序を作っている原因は、何なのでしょうか?それ
は、自分の外にある『ちから』よりも大きな『ちから』が、自分の内側に存在している
という、適切な思いなのです。
そしてもし、ある実行のシステムを通して、思いがすべて建設的な状態になって無意識
的に表面化できるようになれば、どんなことであっても人生に影響を与えて、すべての
状態と状況をマスターしています。
このことが正しいかどうか証明する方法があります。それは実際にやってためしてみる
ことです。

第9章

 あなたのためのメッセージの次のステップはこれです。
どんな状態、状況であっても、心の中に固定されたpictureあるいは、意識したこ
とは、それ自体が事実として扱われています。
 5感などを通してあなたが経験するものは、『out-pictured』したり、目に見えた
り形として触れたりする心の中のイメージです。これは芸術家が、心の中のイメージを
カンバスに表現するのと同じです。芸術家の指先は、心が表現しようと思っていること
を表現するための道具なのです。芸術家の指先は、心の導きと指令のもとにあります。
 あなたの体の細胞はどんどん入れ替わっています。科学者によれば、時間が経てば、
ほとんどすべての細胞は入れ替わってしまうということです。しかし、あなたは何年も
前のことを憶えていますね?あなたは子供時代のことを思い出すこともできます。十分
にくり返して、確実に身につけたことも長期的に憶えていますね。体の細胞が入れ替わ
ってしまっているというのに、何年もたった昔のことをなぜ思い出すことができるので
しょうか?それは、「意識」というものが心の断片を繋げて記憶として引き出している
からです。つまり、今のあなたという存在は「意識」なのです。あなたは「体」を
「意識」している存在なのです。個人の本体として、個々の範囲で機能している、私た
ちの実体は全能である意識をつくっている「もの」なのです。
あなたの体はあなたが人間として機能することを可能にする乗り物のようなものです。
あなたという存在の意識がマスターで、あなたの体は従者なのです。体は表現するため
の道具なのです。それだけです。
 では、あなたが存在しているかぎり、ずっと心の中に描かれ、イメージされて残って
いる体と、定期的に、完全に分解されて土に帰ってゆく体と、どちらが本物の体なので
しょうか?また、心の中に描かれ、イメージされたものと、わずかの間存在し、のちに
分解してしまう目に見える物体と、どちらが本物なのでしょうか?
 人類が達成したものの中で、物質的な世界はささいなものでたいしたことではないと
言っているわけではありません。実際は、どちらも同じだけの価値を持っています。本
質的には物質と心は対等な存在です。2つの関係に開きがあるように思えるほど、別の
ものに見えやすくなっているだけです。どちらか一方に囚われなければ、どちらも尊重
できるようになってくるのです。物質には物質を成り立たせている『universal law』が
あるのと同じように、心には心を成り立たせている『universal law』があります。どち
らも同じ源から発芽しています。ですから、まずはじめに心の働きに関する基本的な知
識を得ることは、『universal law』へ近づくために最も重要なことでもあるのです。
 心の中のpictureがobjectified(客観化)する過程を、もっと明確にわかりやすく説
明できればいいのにと思います。しかし、それにはもう少し時間が必要ですので、あな
たを混乱させないために次の提案をさせてくだい。
『universal law』のように深遠な事柄を理解しようとする時、実際に実践してみること
で、言葉の不足分を補うことができます。そのため、本当に理解するためには、一歩一
歩あきらめることなく、それに近づき、そしてその中に入りこめばよいのです。幸いな
ことに、『法則』を用いるために、実現化の過程を知る必要はありません。太陽の光を
楽しむのに、その光が地上に送られてくるメカニズムを知らなくてもいいのと同じこと
です。ここまで、読んでくれたあなたなら、私があなたのために誠実に書いていること
を、信じていることでしょう。それは大変よいことです。それなら、それと同じだけの
信頼を、『法則』の持つ『ちから』に与えてください。そうすればあなたが行うこと
は、すべて達成することができるでしょう。
 では、次のステップに進みましょう。

第10章

人はいくつもの心を持っている、ということを聞いたことがあるかもしれません。それ
は、その通りなのですが、心はたった一つでもあるのです。電気も大気もそれぞれ1つ
しかないのと同じことです。いくつもの心といっても、1つの心をいろいろに表現して
いるだけなのです。私たちは心を、空気や電気と同じように、個人の必要に応じて使い
わけています。
 さて、私は次の主題を説明するに当たって、これとまったく反対のことを言うので、
そのことについては気にしないでいただきたいと思います。ここで私は3つの心につい
てお話します。もちろん、もう少し細かく分類することも可能でしょう。説明を簡単に
するため、3つにさせていただきます。もっと正確に言えば、心の3つの形態というこ
とです。
 あなたは3つの心から成りたっています。第一は、あなたの体を機能させている心
で、もっとよい表現をすれば、私はそれを「より深い心」と呼びます。この心に関して
は特に心配する必要はなく、むしろ、気にしなくていいと言ったほうがよいのかもしれ
ません。それは私たちよりもずっとよく、自己の働きを知っているからです。私たちは
体から意識をそらすことによって、この心と協力して、健康や体力増進をはかることが
できます。そして、この「より深い心」が正しく機能するのを邪魔さえしなければ、そ
れはとてもうまく作用するのです。
 私たちにとって、とても興味深いのは、他の2つの心です。私が「内なる心」「外な
る心」と呼んでいるものです。
 5官という媒体を通じて外部とつながっている「外なる心」の役割は、その希望を
「内なる心」に伝えることです。「内なる心」こそ、あなたの中にあるパワーの源なの
ですが、「内なる心」は自ら判断して善し悪しを決めることなく受け入れてくれます。
その結果、心の迷いのようなものもありません。「内なる心」は不可能・可能、失
敗・達成、障害・直進、限界・無制限、不足・充足というものを区別していません。
そのため「外なる心」が指示した方向に向けて制限のないすごい『ちから』を発揮する
ことができます。
 「内なる心」の性質を説明するために、原子のエネルギーと比較してみましょう。世
の中で、原子力が大きな動力源であるように、「内なる心」は、あなたが手に入れるこ
とのできる最大の『ちから』です。原子力も「内なる心」も、それ自体が独立して働く
ことはありません。どちらもそれらを動かすことを刺激して誘発するために、分かれて
いる別の作用媒体の働きに頼っています。両者とも善い知恵があれば、善い結果のみを
もたらします。
 したがって、「外なる心」が「内なる心」と連携し、両者が協力するということが、
どんなに大切かわかるでしょう。もし、人間がそのようにして活動しているならば、状
況をマスターしている存在になっているはずです。
 では、どうしたら人は人生において、状況を司るものになれるのでしょうか?それは
次の手順によります。まず、「外なる心」は希望を創りあげます。この希望が「内なる
心」に自動的に取りあげられます。すると「内なる心」は即座にその実現に向けて働き
始めます。そのため、「内なる心」が、その偉大な『ちから』をその方向に十分に発揮
させられるだけの時間を「外なる心」が創っておきます。そして、そのときには、「外
なる心」はその希望だけを見つめて、ありもしない障害にまどわせられないようにしま
す。こうしておけば、「内なる心」は表面に現れないものなので外部のものごととの唯
一の接点である、「外なる心」に従って、その本来の『ちから』を集中させていること
ができるようになります。そして、そういったことがくる日もくる日も続くと、よけい
な穴が塞がってすさまじい勢いを得た蒸気がパイプを通過していくように、そのすばら
しい『ちから』を1カ所に集中させて、あらゆることが達成できるようになってしまう
のです。
「内なる心」が何かを達成しようとするとき、どうすれば邪魔されないのでしょうか?
それは、「外なる心」が、目や耳などから入ってくるすべての情報を判断し、これらの
メッセージを「内なる心」に伝達している内容に気をつけることです。
人はどのように行動していると思いますか?人々は毎日、外の世界で体験することを
写真に撮ってから、この写真を自分の中に焼きつけています。しかし、本当はこの過
程はまったく逆であったほうがよいのです。
私たちは望ましい絵をまず心の中に画き、それを自動的にまわりの外の世界に焼きつけ
る『ちから』と能力を持っています。あとでわかると思いますが、これは実に簡単なこ
となのです。これができるようになればマスターです。そして、以前とは違った存在に
なります。
それなら、規律に背かないように、外なる心を訓練・制御する必要があることに思い至
るでしょう。まさにそのとおりです。しかし、「外なる心」は毎日、何千ものことを体
験しているのですから、普通の訓練を改善させることで、時間を節約することができま
す。最適な訓練を行えば、最高にうまくいかせるために、最短ルートの過程だけですむ
ようになります。そして、「外なる心」を上手に使いこなすためのより早い、よりよい
方法があります。この方法を行えば、どんな結果に対しても動揺することがなくなり、
「外なる心」の有益な面だけを採用できるようになります。そして、この方法の第一歩
は次のとおりです。

第11章

あなたがある町にできるかぎり早く着かなくてはならなくなったとします。車に乗りこ
む時、あなたは自然と目的地について心に絵を描き、その方向に顔を向けています。
その地点まで長い距離があると、違った道にそれて行ってしまうこともあるかもしれま
せん。しかし、このことに気がつき、あなたは適切なコースに再び戻ってきます。それ
は、心に描いた絵があなたを導いているからです。あなたはその方向へ向かって進
み、目的地に通じる道を見つけだし、そこにたどり着いています。また、到着時間が予
め指定されていれば、様々な移動手段を思い浮かべて、時間に間に合うようにしますよ
ね。
あなたはそこに到着するまで、確固とした目標を設定して心に保ち続けています。あ
なたは目的や行先を特に何の努力や緊張もなしに、心に保持し、自分が道をそれたと判
ったときには、また適切な道にもどり、たどり着いています。また、重要度に応じて、
設定した目標の中に達成する期限を含めています。私たちが今学ぼうとしていることも
同じことなのです。もし、何かを立派にやりとげたいと思ったら、あなたは確固とした
目標を設定して樹立すればよいのです。あとは続けていれば自然とたどり着いていま
す。確固とした目標を設定して樹立するとはどういうことでしょうか?それは口で言う
ほど簡単なことなのでしょうか?慣れてくれば簡単になります。あなたは、一夜のうち
に百万ドルを作るという目標を設定する気はありますか?あなたが百万ドルを即座に作
れるだけのキャパシティがあれば、あなたはそうするかもしれません。それは例外的な
場合です。賢いやり方は、マラソン走者が、最初は1マイルから初め、2マイル、3マ
イルと順次増やしていって、最後に全工程を走破できるようになるのと同じように、キ
ャパシティを大きくしてゆくことです。
では、確固とした目標を設定することがなぜ必要なのでしょうか?それには3つの理
由があります。第一に、「内なる心」はあなたの存在におけるプラスの極で、「外なる
心」はマイナスの極なのです。この宇宙に存在するものすべてにはプラスとマイナスが
あって、循環や円を完成させています。簡単に言うと次の通りです。まず、同じ根から
生じたものが極を形成しながら少しずつ枝分かれし、合流すると混ざり合って中和され
るか、『ちから』のあるものが表に現れ、再び幾重にも枝分かれしながら一方では合流
してゆき、最終的に同じ根へ戻ってきます。ですから、反対の性質を持つものが別々に
存在したり、中和されて1つとなったりしている状態が同時に存在しています。そのた
めに、あらゆる活動や運動があるのです。後退という概念によって、前進があります。
下降という概念によって、上昇があり得ます。悪という概念によって、善があります。
もし、暗闇がなかったら、光が存在するでしょうか?私たちにとって、何か1つのもの
を認識するということは、それと比較するために反対のものがあるということです。さ
もなければ、それは私たちにとっては存在していない状態であり続けるのです。
さて、『法則』に従っているもののすべてにおいては、通常、プラスの『ちから』がコ
ントロールし、マイナスの『ちから』が仕える役をしています。しかし、人間において
は、これが逆になっています。すなわち、「外なる心」が世界を見ており、調和、平
和、恩恵、可能というような状況を報告します。それはなぜでしょうか?「外なる心」
に対して、確固たる指示があると、目標に従って進んでいっているからです。目的によ
って導かれて、本当に大切なものだけを受け取ってしまうのです。
もし、確固たる目標を設定して心の中でしっかりとイメージされていたり、描かれてい
れば、「外なる心」に確固とした行動規範を与えることによって、瞬時に正道へ引き
もどします。すなわち、あなたは特別の努力をしなくても、「内なる心」の前向きな
『ちから』が自動的に発揮されるようになるのです。そして、自動的に、プラスの状況
や人々を確実にあなたのもとに引き寄せます。まるで、鉄の小玉が磁石にひきつけられ
るようなものです。これこそが、なぜ確固たる目標が必要なのか、という第一の理由な
のです。
第二に、私たちをとりまく大気の中には、何千万、何億という思想がいつも飛びかって
います。同時に放送を送り出しているこの国の何百というラジオ局を考えれば、空中に
存在する思考について、少しは理解できるでしょう。人間一人ひとりもまた放送局であ
り、誰もが受信機でもあります。あなたが質問を言葉にして発する前に私が即座にそれ
に答えることができるのは、このためなのです。実は、あなたが口に出す前に、あなた
の考えを私は受け取っているのです。これは何年も訓練して、発達させることができる
能力です。この能力は私の中にも、また、あなたの中にもあります。この能力を意識し
ていない人は、ただ気がついていないだけです。ですから、ほとんどの場合、他のひと
の思考から受け取った「こと」を、自分の思考だと思い込んでいるケースが非常に多く
あります。私は自分の能力を発達させて、明確に区別しながら利用しています。これに
ついては、あまり気にしないほうがよいでしょう。いずれ、だれもが利用しているよう
になっているかもしれません。また、あなたのために1つ付け加えておくことがあると
するなら、それは世の中をよくしようとせずに、この能力だけを発達させたいと思わな
いほうがよいということです。
確固とした目標を持つ人は、あらゆるものにダイアルを合わせることなく、何かを手に
入れています。そういう人は、実に幸運な人たちです。何百万という対立する考え方に
まどわされずに、人生を調和と幸福で満たしているからです。
確固とした目標を持つ人は、ある一つのことだけに慎重にダイアルを合わせていま
す。その活動は自動的にその人をその方向へ向けさせて、他のものは一掃させていま
す。もし、お金が目標であれば、お金を得ます。地位を希望する人は地位を得ます。こ
のような人が同調したものを抑制させることができるものはないため、こうした人がね
らい定めた目標は必ず達成されてゆきます。この理由も後でわかるようになるでしょ
う。
第三に、何かに心を向ける時、あなたは自分の生命力の一部をそのものに移転します。
対象が、大きいものか、小さなものか、物質か、物質でないか――鉛筆、帽子、自動
車、家、富、教育、職業、旅――は関係ありません。生命力の移転によって、それをあ
なたの方に引き寄せることができるのです。そして、そのことを心の中で念じ続けてい
る間はずっと、あなたはその目標に栄養を送り続けているのです。あなたの望みがどれ
ほど真剣かによって、その生命力が発せられる強さが決まってきます。
ですから、その『ちから』の向ける先を1つに見極めて、『ちから』を集中させて、特
定の目標にものすごく強い影響を与えることで、反応は一層迅速になり、どこかで何か
が起こるようになるというわけです。
あなたは、いくつもの小さな目標を乗り越えてやっと到達できるような、大きな究極の
目標を持っていますか?もしそうであれば、大部分の目標はそのまま置いておいて、今
は全力を最も身近にある手の届く範囲のものへ向けてください。それを最初の目標にし
ます。そして、その目標が実現したら、次の目標を取りあげてゆきます。こうして、
次々と心に浮かべて発生させていけばよいのです。簡単ですよね。また、最大の目標さ
えも通過点の1つだということを知っていれば、勢いを保ったままでいられるようにな
ってきます。
さて、この『法則』の全体像を説明したでしょうか?ある意味ではそのとおりです。し
かしまた、そうではないとも言えます。具体的に何をなすべきかを伝えるのもよいので
すが、どのように行えばいいのかを伝える方がもっとよいでしょう。成功をどのように
して手に入れるかを学ぶだけでなく、それをどのように保ち続けるかということも学ぶ
ことも大切です。ですから、私はさらに踏み込んで、さらなる成功を達成するために重
要な条件をお伝えします。それは秘密にするということです。

第12章

秘密にすることの価値を説明する前に、もう一つの別の話をしましょう。
「私は……である」「私は……をする」「私は……をした」と宣言するとき、あなた
は、とてつもなく奥深いことを発言しています。「私」と表現する時に放射される『ち
から』を十分に理解している人は本当にわずかです。「私という存在は私である」『I
am that I am』という偉大な言葉を思い出してください。この言葉は時代を超えて生
き、語られています。このことばの意味が本当に理解されたとき、私たちは個人を越え
て、universalの『ちから』に結びつけられるのです。
あなたの体はあなた個人のものですが、「私」という言葉を発するとき、あなたは
universalを表現しています。宇宙全体が「1」というただ1つの形態で表現されてい
るのと同じように、この宇宙には、ただ1つの「私」だけが存在しています。1以外
の形態は、そのをいくつか合わせたものか、分割したものなのです。たとえば、
というものはを何度かくり返したものですよね。大切なことは、「私」とは、この
という形態から発芽してきたものだということを理解することです。
私がお話したことから、次のことを理解できるはずです。あなたが「内なる心」から仕
事をする時、あなたは個人を越えた無限のuniversalの助けを呼びさまし、受け取って
います。では、その状態に達するにはどうすればいいのでしょうか?それは意外と簡単
です。ただ、これから私が説明するやり方に従うだけでよいのです。するとあなたは知
らないうちに、その方へと引きつけられてゆきます。
これから言うことは、よく注意して聴いていてください。もし、そこにあなたしかいな
いのであれば、あなたは「私」という自分を示すことばを使うことなしにあなた自身を
表現することはできませんよね。次に、あなたが個人的な出来事から離れていると
き、そこには、「あなた」が存在しています。まだ、はっきりと理解できませんか?そ
れなら、「私」という代名詞を他の人たち自身へ適応して用いたことがありますか?も
ちろん、あなたはしていませんよね。あなたは、「彼」「彼女」「彼ら」「あなた」
「私たち」と言うかもしれませんが、他の人を「私」とは決して言わないでしょう。あ
なたが「私」だからです。そして、それは「あなた」です。すべての存在が個人個人
の認識能力の範囲内で「私」というものを持っています。例えば何十兆個とある、あな
たを構成している細胞の1つひとつが、その認識範囲内で「私」というものを持ってい
ます。そして、あなたはそれらの細胞すべてを含めて「私」だと思っています。マスタ
ーは、自分の環境や状況を含めて「私」だと思っています。ですから、自分の環境や状
況に対しても同じように、無条件に愛情を注いで「私」だという認識を強めています。
私たちは、5分間の無意識的なrender(反射的な表現)をされたことがあるのなら、
ちょっとした偶然の出来事を通して推量できるでしょう。また、ほとんどの人は、1日
に1度は無意識的な時間を求めています。あなたは、熟睡していること自体をこわいと
はあまり思わないですよね。それは、休息の時間で癒されているからです。あなたもす
でに実感していることでしょう。もし、あなたが先の段階に進んでいるのなら、必要に
応じて最適な心の状態にできることが判ってきます。
さて、「私」という存在は偉大でとてつもないもののため、他の誰でもなくあなた自身
が、個人個人に「私」と表現したとき、実にすばらしい『ちから』を持っており、あな
たは自分で自由にできる『ちから』が何なのか分かることができます。自分がいかにす
ばらしい人間かも判ることができます。自分が今やマスターであり、開発されて利用さ
れるのを待っている能力がある、ということも解ることができます。
もし、私が言っていることがよく理解できないとしても、今はわからないままでいいで
しょう。後で振り返ってみたときに、1ヶ所でも分かれば、そこから連鎖的に判ってき
て、ついには全体像まで解るようになるからです。また、対立しているものすべてが、
それぞれ正しいものだということまでわかってくると、理想的な形で臨機応変に『ちか
ら』を使うこともできるようになっています。何のために使うのかを明確にしているこ
とがポイントです。目的が善ければ、善い「もの」が現れてきます。まず先に進みまし
ょう。あなたは、あとで、自分でその理由を考え、そこにある真理を発見すればいいか
らです。
こんなに詳細に説明する意義があるのかどうか、あなたは疑問に思うかもしれません。
しかし、私には目的があり、その目的とは、あなたにもっと深く、真剣に考えさせる、
ということなのです。「真剣に」という言葉と、「頑張る」という言葉をとり違えない
でください。「頑張る」というのは心理的な緊張を意味していて、不安と恐怖から生じ
ているもので、心にも体にも決してよい結果を生まず、破壊的な作用を持っているもの
です。努力という言葉にも同じようなことが言えます。努力を意識して見返りを期待す
ることは、できるだけ避けたほうがよいのです。これと反対の意見を持つ人もいます。
もちろん、それも正しいことです。2種類の性質がある言葉の差異を、それぞれ認識せ
ずに使っている人であれば、そのままでよいこともあります。
また、この言葉の差異に認識せずに使っている場面に遭遇したとき、あなたがどのよう
に思うかという反応を通して、「あなた」の本性が現れてくることもあるので気をつけ
てみてください。それが何なのか見極めることができれば、本来持っていた性質さえも
自在に変えることが可能になるかもしれません。
どうするかは、その人の自由です。気持ちが建設的であれば、特に気にすることもない
でしょう。どちらを選択すれば、あなた自身にとって本当によいのかを考慮してくださ
い。本当に偉大なことを成し遂げている人々は、一見、頑張ったり努力しているように
見えますが、そう観えるだけです。本人たちは、そのことすら意識していないところで
試みている場合が多いのです。そして、それが常識離れした驚異的な成果となって私た
ちの目の前に、実際に現われてきています。最適な試みが、最適な結果をもたらしてい
ることは実感していますよね。ここで、「真剣に」と使っているのは、精神的な勢いや
『ちから』を意味していて、結果はとても建設的です。
あなたがはるか遠くまで進歩するかどうかは、目標の方向に栄養を与えて「真剣さ」を
どれだけ保つことができるかにかかっています。近年、すべての進歩はとても早くなっ
てきています。世界の進歩とともに歩むか、それともあきらめてしますかのどちらかで
すが、あきらめないかぎり、私たちには前進し続ける可能性があります。明らかに見極
めることで、諦めがついて手放すこともできますが、それは、そうすることで先の段階
へ進むことが可能な状況でのみ、有効なのです。ですから、あきらめなくてもよいので
す。理想を実現させていいのです。また、永続的な成功を楽しむためには、世の中の歩
みより、一歩だけ先を歩いている必要があります。
人間の心の中には、もっと早く目的地に着きたいという願望が常に存在していました。
これが自動車の発明という形に結晶し、『out-pictured』しました。そして、自動車
の実現は高速輸送の一般化の大きな一歩となりました。しかし、人の心の中には、より
大きな達成へ常に手を伸ばしたいという性質が自然にあります。そして、自動車の運行
の障害にならなくて、かつ速い方法を見つけたいという人の心に従って、次に飛行機が
現れました。この、ちょっとした変化に気がついてください。大きな変化を簡単に起こ
すことも可能だということがわかってきます。一方で、維持すべき伝統に対しても敬意
を祓っていてください。目的によって形態や生態を変えているだけだからです。共に到
達するところは同じですよね。
自分たちの行いが自分たちに返ってきているように、自然に対して行ったことを自然も
こちらに送り返してきています。この理由さえも知りたいと思えば、後でわかるように
なるでしょう。自然と共存できる道は、『universal law』と共存できる道でもありま
す。人間の、成長したいという性質も自然のものです。このように、適切な形で常に前
進をめざしている人の心は、永遠に進歩し続けてゆくのです。
こころを開いてまわりを見てください。あなたにはきっとその流れを見分けることがで
きています。多くの人の心は常に進歩をめざしており、旅の高速な手段は、現在の飛行
機にとどまることはありません。正直に言いますと、私は、この方向の次の段階をお話
することをためらっています。ですが、お話しましょう。そう遠くはない将来、心が非
常に迅速になってきていれば、いずれ到達することになるからです。『universal law』
を知り、それを用いる者は最高に優秀な存在になります。それは、『universal law』に
目をくばり、適切な思考を遵えて知恵を受け入れている人です。ですから、時代遅れと
なった方法に『ちから』を使って通過することに従うよりは、物事を思いによって通
過していく方法を学ぶことが、とても大切なのです。一方はマスターです。
秘密にすべき理由は次のとおりです。「私」という言葉は個人を越え、「universal」
であるために、それに続くどんな言葉にも、その『ちから』を投入します。そして、あ
なたの計画を秘密にしていれば、その計画はエネルギーを保ったまま、その『ちから』
を増加させることができるようになります。すると、「外なる心」は逃げ道を見つけ出
せずに、あなたの目標はそれが必要とする勢いを得てしまうのです。

第13章

次に必要なことは、あなたに「栄養」を与えることか、「蓄え」を用意しておくこと
です。非常にわずかの人だけが、本当の意味で試みを持続できる能力を持っています。
このために、目覚しい成功がほんの少しだけになっているのです。
あなたの偉大な『ちから』の源は表層にあるのではなく、あなたの存在の奥深く、つま
り、「内なる心」にあるということを、あなたはすでに学びました。あなたは人生を深
層的な部分も含めて生きており、自分の中に存在する偉大な『ちから』に気がつきまし
た。すると、あなたは自分の信頼を「内なる心」によせて、適切な情報によってコント
ロールしているようになります。その結果、あなたは、いつでも調和し、共存して、や
すらいでいます。そして、ついには人生をスムーズに進み、密かに自信を得て、希望が
湧いてきて、さらには、健康と精神的安定を手に入れてしまうのです。
どうしてなのでしょうか?財産を築きあげる人は、健康と生命力を支払わなければなら
ないと、なぜ一般的に信じられているのでしょうか?それは、私がすでにお話したよう
に、ある目標に対して、試みを集中すると、自分の生命力の一部を自動的にその目標に
移転してしまうからです。これは決していけないことではなく、むしろ必要なことで
す。しかし、自分自身に栄養を与えて、生命力を補給して保ちながら続けていれば、エ
ネルギーが満ちたままの状態で行えるので特に問題はありません。
希望するものをすべて、しかも限りなく手に入れることは、あなたが天から受けついた
運命であり、生まれつき持っている権利です。あなたが個人的に望んで入手した物は、
あなたが用い、あなたが楽しむためにここにあります。それでなかったら、なぜここに
あるのでしょうか?
あなたの所有している個人的な望みを、あなたは意識することができる、というたっ
たそれだけの理由で、これらの物事は、特別にあなたのために、ここに置かれているの
です。あなたの周りにある物事を見まわしてください。それが今のあなたという存在を
密かに示しています。
もちろん、あなたはお金持ちになり、地位も得て、さらに健康で、幸せになることも
できるでしょう。それは、あなたが自分の存在の『法則』を知っていて、それと協力
しさえすればよいのです。一番大切なのは「あなた」が満足していることです。私はそ
れで十分です。貧困はありがたいものだ、などと言って、辛抱する必要はありません
よ。貧困はこの世で最大級の呪いだからです。どこかへ放った想いやことばは、自分に
もそのまま跳ね返ってきているのです。これこそが呪い原理であり、同時に祝福の原理
でもあるのです。その反射を避ける技巧などは、本来使わなくてもよいものです。払う
ことなく祝福して祓っているほうがよいでしょう。
満足こそ恵みだと説いている人の主義は、本当に自分たちにとって誠実に働くことがで
きます。満足を祝福だと説いている間は、人生にとってよいことのための望みが、自分
たちの心を癒しているからです。
『universal law』の基本原理をよく知っている人は、自分の天性に応じて、それぞれの
構成を制定して、それぞれのやり方で働かせて成功するでしょう。私は特別な意図を持
って、私の手法についてふれることを避けています。というのは、あなた方にはそれ
ぞれ、自分独自の解釈と、自分独自の決定をする自由があるからです。ですが、私の方
法に関するヒントだけはお伝えしたいと思います。しかし、それに影響されて、あな
たの独自のやり方を変えないようにしてください。マスターは、人まねや社会の習
慣・伝統を超えています。マスターやリーダーは、勇気があり、1歩前を迅速に進んで
いるのです。
現実を再現する画家が大きな樫の木を画く時、木のまわりにある草や茂みや葉、場合に
よっては空や雲の様子を含めて描いてゆくことで、おもしろい絵になってくるでしょ
う。立派な画家は信念をもって忠実に自然を再生させます。私の方法もこれとよく似て
います。例えば、そのひとがカンバスを設置し、樫の木を描くとき、まわりの自然の背
景をも画きます。私も同じようにします。そのひとは目前にあるpictureを引き寄せて
得るために、絵の対象とならない他のあらゆるものを除外して、目的からも離れて画く
ことだけに集中します。私もそうします。時には、外界の何かが、そのひとに絵を描か
せます。ある時は、インスピレーションが絵を描かせることもあります。私の場合も同
じです。一日の間には、無数のことが起こって、そのひとの気をそらし、絵を画かせな
いようにするかもしれません。しかし、頭の中にあるpictureが最も重要なものなので
す。そのひとはこうした気を散らすものに抵抗しません。それに必要な注意を向けてか
ら、また絵の方に心をもどします。私もまったく同じようにします。そのひとは一つの
絵が完成すると、次の絵にとりかかります。私もまた同じようにします。というのは、
私の意識も心も、前進を望んでいるからです。こういった適切な習慣によって、進歩し
ているのです。
一つ具体的な例を示しましょう。もし、今、ここに私の執事にいてもらいたいとしま
す。私は自分の心の絵の中に、この場の情景にかこまれて執事がここにいるビジョンを
画きます。すると間もなく、そのイメージが『out-pictured』します。
もし、私がお金持ちになりたいと望んだとします。私は本能的に富を伴ってくると感じ
るものや、自然と含めたいと思っている、あらゆる状況や所有物など、すべてのもので
囲まれているpictureを画きます。必要なら、成功した人が持っていた『out-
pictured』(内部のものが外面化した絵)や『externalized picture」(外部のものが集ま
って具現化した絵)からヒントを得ることもあります。そして、日々の生活に必要なこ
とは、通常どおりやり続けます。私がこの世で外見上、何をやっていてもそれはあまり
重要ではありません。私が心の中で何をしているかが、大いに重要なことなのです。
もし、私が初心者で、例えば新しい車か家がほしいとしたら、私は雑誌から自分のほし
いものに一番似ている写真か絵を選んで、いつもすぐ見える場所にはっておきます。こ
うして心に保っていると、「外なる心」の準備が整い、心に浮かんだアイディアの
『out-pictured』を早めるのです。
明確でありながら、1つしかない固有の物や人でないところがポイントです。自分が求
めているものの共通の要素を選び出して、心に保っていたほうが『out-pictured』し
やすいということです。無用な争いを事前に避けられるようになりますよね。初めのう
ちは達成するための知恵やひらめきが浮かんでくることでしょう。また、マスターする
に比例して、今度はチャンスそのものが目の前に現れてきているようになります。多く
のチャンスは、予め準備されているところにやって来ます。実際は、視野が広がるほど
今まで見過ごしていたことに気がつくようになり、目の前に現れやすくなるだけですの
で、準備していれば容易に掴むことができるようになっています。そして、その結果を
通しても、あなたにとって本当に必要な部分を発見して、さらに学び続けることができ
るようになっています。必ず、今のあなたが成長するために最適なものが現れてきてい
るのです。

第14章

さあ、これからとても簡単で、しかも非常に効果のある実習をやってみましょう。ここ
に非常にパワーのある言葉のリストがあります。これらの言葉は、あなたの生命力に栄
養を与えるだけでなく、あなたが人生で希望するものを創り出すための内面的な作業を
行う上で必要な『ちから』を与えてくれます。次のものが私のリストです。もしあなた
がつけ加えたいものがあれば追加してください。



集中                  同調

公平 寛大 平和      調和 寛容 なごみ

理解 親切 知恵      共感 好意 恵み深さ

導き 信念 能力      直感 幸運 受け入れ能力

熟練 誠意 充足      可能 誠実さ 満足

鋭敏さ 発想 笑      繊細さ 機転 健康

体力 活力 生命力     わかさ 輝き いのち

目的 統一 真剣さ     目標 心に保つ 無心

適性 前進 蓄積      楽 向上 統合

継続 達成 自信      ちから 成功 確信

理想 追求 最善      希望 追究 無限の資質

統治 法則 支持      創造 秩序 安定

充実 快適さ 幸福     楽しさ 心地よさ しあわせ

思慮深さ 謙遜 実現    やさしさ 謙虚 感謝

思いやり 強さ 守護    慈しみ いたわり 癒し

理                愛

到達               やすらぎ



一日の活動が終わり、日常的な勤めや仕事であなたの生命力が少し減退した時、30分
か、できれば1時間、毎晩誰からも邪魔されない1人きりの時間を作り、自分の存在そ
のものと静かに対峙します。その時あなたの必要としているもののために適当だと思わ
れる言葉をいくつかリストの中から選び出します。あるいはリストの順番に従って、最
初の言葉から、自分のペースに従って、始めていってもよいのです。一つひとつの言葉
をあなたの存在そのものに、しっかりと沁みこませてゆきます。同時にその言葉の意
味をよく考え、それが今の自分にどのような影響を与えるかに気づいてゆきます。それ
もその言葉の持つ一般的な意味ではなく、その言葉があなたにどのように訴えかけてい
るかに気がつくことが大切です。
もう一度くり返して、この事実を強調しますが、あなたは「私」であり、「あなたの世
界の『ちから』そのもの」です。そして、あなたは自分の『ちから』でしっかりと立ち
上がり、その状態で生きてください:自分の『ちから』を誇示する必要なく、生きる
ということです。私が私自身を信じているように、あなた自身の存在と可能性を信じて
ください。詳しくアドバイスしませんが、「私は……だ」とリストの言葉を使って宣言
するのは、あなたの心の状態が前向きになっていて、しかも、自分がくり返し唱えてい
ることに、完全な確信を持っている時だけにかぎってください。
 たとえば、もしあなたが「私は『ちから』である」と宣言する時、あなたの「内なる
心」は、外部から、否定と疑いという形で攻撃することのできる道を開いています。し
かし、ただリストの言葉だけを、単純に『ちから』というように、言葉を自分にくり返
し呼びかけるのであれば、宣言ということになりませんから、「外なる心」も否定した
り、疑ったりはしないでしょう。
ですから、このことを特に注意していてください。本当のマスターであれば、わざわざ
自分から「私は『マスター』である」と名乗りでることなど絶対にしませんよね。そう
しなくても気がつくからです。名前さえも所有する必要がなくなっているかもしれませ
ん。また、実際に逢ったり、話し合ったりしてこのような主題を伝えるという遠まわり
をすることもありません。物理的な距離は関係ないからです。見返りすらも求めていま
せんので、これらによって判断してください。
もうひとつ、2重否定によって肯定的な意味にすることも、できるだけ控えるようにし
てください。微妙な差異を表現するとき以外は、わざわざ反対のことを意識して、1ま
わりしてこなくてもいいですよね。
正しい心の状態を得るために、この実習を行うときは、外部の事柄や自分の体からあな
たの想念を、瞬間的ではあっても、切りはなしてください。そうすると、自動的に理想
的な心理状態になります。もちろん、「外なる心」は放浪して、何百という雑念を何百
回でも、持ちこんでくることがありますが、さきほど私がお話した、道に迷った自動車
のように、それは迷うたびごとに、正しい軌道にもどっているのです。「外なる心」の
迷いぐせはそのうち次第に減少して、あなたはまもなく、集中力のマスターになってい
る自分を発見することでしょう。
 この実習を行う時、やすらぎ、くつろぎ、安心、安定などの状態で行ってくださ
い。先ほども少し言いましたが、その反対の言葉は余分ですので、意識すらしないよう
にしておいてくだい。仕事や社交や家族のことで時間がとれない場合があるかもしれま
せんが、それ以外の日は毎夜、この実習にささげてください。これらのことばを、あな
たの存在の奥へとしずめて、沁みこませることをゆるしてください。なにかの水が入
っている容器へ、純粋な水滴が、一滴一滴、したたり、底のほうから蓄積されていくか
のようにですよ。すると、必要ないものは心の中から押し出され、ついには、本当に純
粋なものだけがのこります。これら、パワーのある言葉は、自動的にあなたに必要なと
ころや用途を発見し、それを満たす手助けをしてくれます。これらの言葉は、食物が体
に栄養を与えるように、あなたの「外なる心」と「内なる心」に栄養を与えてくれるの
です。あなたは毎日食べているものの成果を探すこと以上に、この実習によって得られ
る成果を探さないでください。というのは、行為自体が結果を内包しているからです。
行為のみに集中するのです。そして、毎日この瞑想をできるだけ規則的に実行してくだ
さい。そして次の日の夜の実習の時まで、実習のことは忘れてください。言葉はあなた
の気がつかない深いところでその仕事をやってくれます。そしてすぐに、あなたとあな
たの日常生活に効果が現れてきているでしょう。

第15章
これらのメッセージに親密になって近づくにつれて、進行手順として挙げた例の要点が
上手に描けていることを信じられるようになってきています。
以前にも言いましたように、このような主題を扱うとき、適切な意味を伝達するための
言葉はしばしば不十分なものです。ですから、今度は、よりよい説明をするために、異
なるアングルからも事実に近づいてみましょう。
ここにある1つの例があります。あなたがこの『universal law』の助けを引き出して発
動しているようになると、あなたが心に保っていることを達成するためのお金や友人や
権力も必要ではなくなります。もちろん、大切な友人やお金などは大事にしますが、達
成するための必須条件ですらなくなっているということです。あなたの前にある目標に
たどり着いている、すべての人が最初から達成していたわけではありませんよね。ま
た、あなたの目標をすでに達成している人を見ても、精神的にショックを受ける必要は
ありませんよ。あなたの心は、そこを避けて伸びたほうがよいことを伝えているだけで
す。
世の中でのあなたの地位は、少しも重要ではないのです。あなたの夢が今の仕事と直接
結びついているかどうか、または、完全に今やっていることを変える必要があるかどう
かも、問題ではありません。むしろ、初めは1つずつ改善させていったほうが、繊細な
違いが判りやすくなってくるものです。また、前進したいという事実の他には、人生の
確固たる計画を持っていないかもしれません。世界中にある、あらゆる望みがどこかに
あるというわけではありません。それらは初めに心の内側に、しっかりと確固とした
目標を設定し、そして、確実に達成させるために必要なのです。
そのため、いろいろ考えた後で慎重に、あなたはある最高のゴールを決定します。それ
が遠くにあるようにみえたとしても、それが達成されるのは可能だと確信してくださ
い。では最初の一歩は何をしたらいいのでしょうか?まずは、あなたの最高の目標に向
かうための最初の最短距離にあるゴールを設定してください。
その最初のゴールが達成されたら、次はどうしますか?その先にもう一つのゴールを設
定してください。すぐにです。どうしてでしょうか?それは「外なる心」には、今の
状態を維持したいという奇妙な性質があるので、1つの目標を達成させた後、勢いを保
ったまま楽に次のステージへ進むためです。上手くいったときにこそ、最大限の注意が
必要とされているのです。あなたの「外なる心」がこのようなことを言っているのが聞
こえてきます。
「よし、今まですばらしい勢いで進んできた。目標を達成するために『ちから』も使っ
た。そして今ゴールにたどり着いた。ゴールについたのだから、しばらく休暇でもとっ
てだらだらと過ごそう」
すると、あなたはこう答えます。
「だらだらすることはないよ。すでに次のゴールへ出発しているのだから」
一度こうした貴重な勢いをつけてしまったら、その勢いを持続させてください。そし
て、謙虚になってください。その流れに乗ってゆくのです。勢いが増してくると、あな
たの進歩のステップはますます早くなります。そしてついには、目標がほとんど即時に
達成されることが可能になるのです。
目標を創造して、それに従うという道すじは、種子に起こる過程にとてもよく似ていま
す。いったん種子が土の中の暗闇に埋め込まれると、その種子の生命細胞が中に持っ
ている絵とちょうど同じように表現したり、『out-pictured』(発現化)しようとす
る動きが開始されます。『法則』に従って、種子は、を求めて芽を上に伸ばしま
す。同時に根を下におろし栄養分を求めます。もし、上に伸びる途中で、何らかの障
害物にあたると、その障害をつき破ろうとはしません。障害物を避けて伸びます。
し根が必要な栄養を見つけられない時、植物は枯れてなくなります。すべてがうまく
いけば、花をつけ、目標が達せられています。再び種子が落ちて、そのプロセスは
くり返されます。本当のプロセスは水面下の暗闇で起こっているのだということを、心
にとめておいてください。私たちにとっても同じことです。あらゆる偉大で重要なアイ
ディアも、その場所で育成されています。
さて、どのように物事が進んでいるか知るために、あなたの目の片すみで、たえまな
く、ちらりと見続けるつもりですか?どのように物事は作動するのか、あるいは、本当
に作動しているかどうかを知りたいと思うつもりですか?とんでもないことです。あな
たは目標を設定しました。あなたは種子をまいたのです。その種子が芽を出しているか
どうかを知るために、あなたは庭を何度も掘りかえさないでしょう。あなたは種子を植
えて、水をやりました。あなたは、それだけで満足してください。あとは、その存在の
『法則』に従って、それは現れてきます。そのときに確認すれば十分です。ちょうど同
じように、あなたの目的が現実化することを防ぐことができるものはこの世にはありま
せん。この世界には、『universal law』を無効にできるものはないからです。この世界
は、『universal law』に従って、発芽しているのです。あなたはアイディアの種子を植
えます。そして、それを心に保ちます。栄養も与えます。これで、あなたの役割は果た
されました。あとは、『universal law』がその役割を果たすのを、信頼していればよい
のです。
あなたは抵抗に遭遇するでしょうか?そうですね、必ず抵抗にあうこともあるでしょ
う。あなたの活動そのものが抵抗を創造するのです。なぜでしょうか?それは、活動は
それをサポートする反作用を必要としているからです。抵抗は陰極で、行動や活動は陽
極なのです。そしてあなたにとってその両方が必要です。抵抗があるから、動きそのも
のが可能になっているのです。
飛行機が空を飛べるのも、空気に抵抗があるからです。抵抗を利用して飛ぶことができ
るのです。鳥は空を飛べますよね。同じく、抵抗があるため、魚は泳げ、人は歩くこと
ができるのです。エンジンの回転が増加するにつれて、飛行機の勢いが増してゆきま
す。すると飛行機をサポートする抵抗もより大きくなります。勢いが増せば増すほど、
飛行機はより高いところに到達することが可能になるのです。
これは私たちにとってとてもよい例です。私たちが高い目標を達成するためには、勢い
を得て、持続させることが必要なのです。最初の段階を通過するまでは多少困難です
が、その後は楽になってきて、また仕事が楽しくなります。何か価値あることをやりと
げたという満足感の喜びは、他にないからです。
あなたは、何かに対して妨害していますか?あなたが、あなたの進歩のための反対の力
を認識して、わざわざ妨害して無くそうとすることは、自動的にその力が大きいと認め
るようなことです。非常に大きな力は、より小さい力によって抑制されることなどあり
ませんよね。妨害する必要すらないということです。
次の心理を忘れないでください。あなたが、誰かをあるいは何かを妨害することは――
それが批判、羨望、嫉妬、にくしみ等、の形での思いであれ、発言や行動であれ――相
手を逆なでさせることです。そして、このことに気をつけていれば、自分自身を弱める
ことなく、強力になってゆきます。その人たちと同じような役割をくり返さなくてもよ
いのです。なぜでしょうか?あなたは自分の進歩のためにとても大切な生命力の一部
を、その人や物に、わざわざ移転させないからです。
あなたはこの知恵を学ぶことができて、とても幸運なひとです。さあ、あらゆる意味
で、これらを実行してください。

第16章

今までのメッセージを実行するとき、どんな姿勢でのぞんだらよいと思いますか?目的
地に向かってスピードを出している時の風は、どんな姿勢ですか?人であろうと場所で
あろうと物であろうと、自分のゆく手をさえぎるものをものともしません。公平そのも
のです。太陽はすべてのものに輝き、雨はすべてのものに降ります。そして風はすべて
のものに公平に吹きつけます。太陽も雨も風も、自分にとって助けとなるものも、害に
なるものも区別しません。
この中にこそ学びがあります。あなたは、ゴールに沿ってスピードを上げている途中、
誰かの抵抗や障害については気づいても、その意識に囚われないようにします。あなた
の意識の主導権は、常にあなた自身にあります。あなたの邪魔をするものはあなたを
助けてくれているのです。むしろ感謝したほうがよいでしょう。それらこそ、あなた
の友だと考慮してください。わざわざ気づかせてくれたので、今後、同じことであなた
自身が誰かを妨害しないように配慮できるようになるからです。同じような役割をくり
返さなくてもすむようにもなります。これは最も高度な知恵です。ちょっとだけ向きを
変えて障害をかわしながら通り過ぎるか、あなた自身を支えている『ちから』の一部に
してゆけばよいだけです。『ちから』の一部にしたいときは、抵抗や障害を壁ではな
く、さらに飛躍するためのチャンスだととらえてください。そうすれば、抵抗や障害さ
えも取り込んで、本当に飛躍できるようになってきます。ある程度の高さを超えてゆく
と、今度は、抵抗や障害自体がなくなってくるかもしれません。そのときになって初め
て、抵抗や障害のありがたさを本当に理解できるようになるのでしょう。
また、あなたの大志をしっかりとあなたの心の中にしまって、秘密にしておいてくださ
い。こうした時、「外なる心」は自制や制御に対して反発するため、「外なる心」に敵
愾心という拮抗作用が起こります。
自由が阻害されたとなるやいなや、「外なる心」は囲いの中の狂った牡牛のように、何
とかしてあなたが与えた方法以外のあらゆる手段によって外に逃げ出そうとすることが
あります。ですから、これから言うことに最も注意していてください。「外なる心」
は、あらゆる論法を持ち出して、あなたの目的がいかにくだらないかとあなたを説きふ
せようとすることがあります。そして、もっとだらだら活動すべきだと言い、あなたの
ために作動している『法則』の『ちから』に疑いの念を持たせようとすることもあるか
もしれません。あるいは、あなたの計画と向上心のことを、誰かや何かへ伝えるように
誘惑したり、あなたが継続しながら洗練させることで成功してきた方法や能力に驕りを
抱かせて手抜きをさせようとすることもあります。考えられるあらゆる手段を使って邪
魔しようとすることがあるのです。こうした動きに対し、あなたは次のように答えてく
ださい。
「従いましょう。ここに『私』というマスターがいます。」
あなたの中心にある「私」に意識を同調させて、あなた自身を従えているのです。そう
して、マスターという存在の位置を確保してください。そして、ゴールへのコースをし
っかりと心に保っています。
あなたは思ってもみなかった場所に連れてゆかれたり、時には堂々めぐりをすることも
あるでしょう。しかし、そんなことにまどわされることはありません。かじを取ってい
る「内なる心」の知恵によって、たとえ、一番遠回りしているように見えたとしても、
実際には最も近い道を導かれているのです。
このアドバイスは、初心者の方には必要ですが、実習を積んで成長するに従って、これ
らの知恵はあなたの存在そのものの一部になっています。すると、あなたの役割の試み
をまったく意識せずとも、自動的に機能しているようになります。
すると、どういう結果が起こるのでしょうか?あなたがゴールをいつもしっかりと心に
保ち、そして完全に気密にして秘密にしておくと、「外なる心」は、エネルギーが増加
している間も逃げられないことを発見し、ボイラーの安全弁をオーバーロードした蒸気
が通過していくように、必死になって突き進み、あなたの目標に到達してしまうので
す。
そろそろ、あなたへのメッセージが終わりになってきました。今すぐに、学んだことを
実行するかどうかは、あなた次第です。この『法則』に沿って生きていると、人々はあ
なたに気がつくようになります。人々は、どうしてなのかわからないまま、路上や、社
交や仕事の場で、本能的にあなたに魅きつけられるのです。あなたは世間から見て、と
ても不思議な存在となります。だからといって、あなただけの思考によってうぬぼれな
いようにしましょう。それどころか、謙虚な態度で、こうしたことを可能にしてくれた
至高の『ちから』に対して、感謝の念をささげてください。
  John McDonald&anonymous




あとがき
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どうかご協力をおねがいいたします
また、上記のアドレスで募金や寄付ができないようでしたら、
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