3.PLD装置
本研究で使用したPLD成膜装置について説明します。
- 真空チャンバー(誠南工業(株)製)は、ターボ分子ポンプとロータリーポンプからなる真空排気系で10−6Torr以下まで排気することができます。
- 真空容器には酸素ガスの導入口があり、マスフローコントローラーと接続されています。また、レーザー光を導入するための石英ガラス窓が設けられています。
- レーザー光源としてはKrFエキシマレーザー(ラムダ・フィジクス製COMPex)を用いています。
- レーザー光は、集光レンズを介して透過窓を通り、真空容器内のターゲットホルダーに固定されたターゲットに照射されます。このターゲットホルダーは回転機構を有しており、レーザースパッタによってターゲットの表面に生じる穴の位置を変え、堆積速度を一定に保つことができるようになっています。
- ターゲットにはφ20mmのITOの焼結体を用いており、レーザー光により表面がスパッタされます。
- スパッタされた粒子は、ターゲットから70mmの位置に対向して保持された基板の表面に到達し、膜を堆積させます。基板を加熱する場合には、基板ホルダー内に埋め込まれたヒーターと熱電対により制御して基板を設定した温度に保持します。
PLD成膜装置の模式図をFig.3−1、ターゲットからのプルームをFig.3−2に示します。
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Fig.3−1 PLD装置の模式図 |
Fig.3−2 ターゲットからのプルーム |
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