【復刻版】PLD法によるUHQ(超高品質)ITO膜の研究開発
2000年6月13日より公開を開始しました。
2001年7月10日に更新しました。
2003年12月26日に更新しました。
2011年8月11日より【復刻版】の公開を開始しました。
1.概要
工業技術センターでは平成9〜11年度NEDO地域コンソーシアム共同研究に参加し、京都大学附属イオン工学実験施設、工業技術院大阪工業技術研究所(現産業技術総合研究所)、立命館大学、(株)サムコインターナショナル研究所、三容真空工業(株)、(株)松下テクノリサーチ、(財)大阪科学技術センター(管理法人)と共同で「UHQ(超高品質)ITO膜に関する研究開発」(総括代表者:京都大学山田公教授)を実施しました。
このプロジェクトの目的は、100℃以下の低い成膜温度で10−4Ωcm以下の抵抗率をもつITO(酸化インジウム・スズ)透明導電膜の開発でした。当センターはPLD(パルスレーザー蒸着)法によるITO膜の作製とSR(シンクロトロン放射光)を用いた構造評価を担当しました。
その結果、基板へのレーザーアシスト照射を組み合わせたPLD法によって、抵抗率8.9×10−5Ωcm(成膜時基板温度200℃)、さらに1.2×10−4Ωcm(同、室温時)と目標値に近い低抵抗率膜を得ることができました。
また、SPring−8兵庫県ビームラインによる膜の結晶構造解析により高品質ITO膜の構造的特徴を明らかにしました。
2.透明導電膜
透明かつ電気を通す原理、応用、透明導電膜材料、膜の作製方法について紹介します。
3.PLD装置
本研究で用いたPLD装置について説明します。
成膜条件(組成、基板温度、酸素分圧)と膜の構造(結晶構造、表面構造)、電気・光学的性質の実験結果を整理して示します。
低抵抗率のITO膜をより低い基板温度で作製する方法を示します。
SPring−8からのシンクロトロン放射光によって高品質ITO膜の構造的特徴を明らかにします。
ITO膜中の活性なSnの化学状態分析を行います。
研究メンバーの紹介
9.発表リスト
工業技術センターでは、透明導電膜をはじめとする各種無機薄膜(誘電体膜、DLC膜、ゾル・ゲル膜など)の作製、分析、物性評価に関する相談、依頼試験、共同研究を受け付けています。相談は無料ですので、電話、FAX、メール等でお気軽にご連絡ください。
環境・バイオ部 吉岡秀樹
E-mail hide@hyogo-kg.go.jp