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● おすすめパワーポップ・各アルバム解説(というより書きなぐり思い入れ)
「ALTERED BEAST」 / Matthew Sweet
執筆中。
「BRAIR HIGH(SINGLES 1988)」 / CHOO CHOO TRAIN
純粋なPOP性という意味で最強クラスに近い1枚。“パワーポップ”という言葉尻
に捕われるなら、その“パワー”という面でちょっとかわいらしすぎるというか、おとなしいと言うか
そういう意見はあるかもしれない。(実際知り合いに聴かせてそういう反応があったこともある)
私自身ちょっとその無垢なかわいらしさ故、聴いた当初は(その言葉がどんな音楽を差すのか正確には
知らないが)ネオアコっぽい(ひょっとして死語?)などと思ったものであるが、今は昔。
まさにVelvet Crushの前身らしく、夢夢ポップメロディの渦。若さ故か純粋に音楽が
好きだからやってる、という感じが非常に良い。やわらかい曲とガレージがかったアップテンポナンバー
という構成。こういうところは例の'60の4人組と基本的に変わらないな、等と思ったりして。シングル
2枚をまとめたコンピ盤だが、タイトルナンバー、「Brair Rose」と「High」はなかなか好対照な感じ
である。後者は知る人ぞ知るパワーポップの名曲(という人もいた)である。パワーポップファンは
もちろん、そうでなくともPOPなものが好きな人にはお薦めできる好盤である。
「in THe PResence Of GReaTNess」 / VELVET CRUSH
※このアルバムに関しては「私の宝物」にて紹介しているので省略。
「TEENAGE SYMPHONIES TO GOD」 / VELVET CRUSH
なぜこんないいアルバムが売れなかったのであろうか?聴いた当時も今も変わらず
すばらしい。テクニックは明らかに上がっており、ミッチ・イースターの共同プロデュース&演奏で
引き締まりに引き締まったサウンド。楽曲のよさはもとより、音質・作品総合レベルも格段の出来だ。
そしてブライアン・ウィルソンがついに未発表となった「Smile」を製作していた時に使っていた言葉
をタイトルにし、、、、。何故?やはりヒットした 1st から間が開きすぎてシーンが変わっていたと
いうのが大きいのだろうが、それにしても。。。せめてクリエイションに首切られない程度にぐらい
売れてもいい出来だと思うが。
演奏・楽曲がタイトにシャープにいつまでもパワーポップじゃないぜ、とでも言わん
ばかりの変身ぶり。しかしあくまでも自分たちのテイストは残しつつ。本当にすばらしいのだ。隠れた
好盤と言えると思う。
「GIRLFRIEND」 / MATTHEW SWEET
※このアルバムに関しては「私の宝物」にて紹介しているので省略。
「Third 〜Sister Lovers」 / BIG STAR
執筆中。
「#1 Record & Radio City」 / BIG STAR
※このアルバムに関しては「私の宝物」にて紹介しているので省略。
「THE BEAT」 / THE BEAT
これぞ“ある方向の”パワーポップの中での名盤中の名盤。傑作だ。ある意味私の
Favarite パワーポップ アルバム と言えるかもしれない。ソリッドなギター音、バッチリなメロディ、
わけもなく張りと主張のあるヴォーカル、適度・クールなコーラス、タイトなサウンド、
虚飾一切なしの4ピースギターコンボ編成、 どの曲も3分程度・・・。聴き始めると毎回「すばらしい
アルバムだ」とつぶやかずにいられない。奇跡のような完成度の1st Album。ストーンズのできそこない
のようなミドルテンポバラード「You and I」を除けば全く捨て曲がない。(いやその曲すらこの
すばらしい内容の中ではいい清涼剤となっているのかもしれない。)間違いなく、Paul Collins の作った
最高傑作であろう。。。って話題にもならなかったせいでその後の活動をまともに知らないのだが、でもやっぱり
最高傑作ではないだろうか?(弱い)
本当にすばらしい作品だ。是非一聴を!
「THE PLIMSOULS...PLUS」 / THE PLIMSOULS
熱い。“熱”苦しい。Peter Case若かりし日の記録。毛恥ずかしい'80のテイストも
入りはじめていてそこがまた何とも“熱”苦しい。しかし基本はパワーポップ。これぞパワーポップバンド
と推す人も多かろう。名曲目白推し。大音響で聴いていると熱く涙が出てきそう。すばらしすぎる。
小ヒットした 2nd アルバムなぞより絶対こちらがお薦めだ。さあ、聴け。そして踊れ。そして泣け。
…とまでいうほどじゃないかな、今聴くと…
ちょっと自らの基準に冷静になりすぎるとパワーポップに入るのか?という気がしないことも
ないのだが、暑苦しいようでどこか Cool さがある。これは私の中のパワーポップ判定基準として重要であるが、
ただ「がなっている」のではないのである。「ストレート」であることと「うるさい」ことは同じではないはずだ。
やはりパワーポップはどこかにスマートさが残らなければ、と。これを聴くとそう思う。このアルバムに関しては
そういう観点においてギリギリのところで絶妙、と感じる。
「GET THE KNACK」 / THE KNACK
一発屋扱いされていて(事実そうだが)その作品自体が異常なほど過小評価されて
いる泣く子も黙る THE KNACK の 1st。Capitol があまりにも例の'60年代の4人組を意識したプロモート
を行ったせいかジャケは明らかに“その4人組”の 2nd のパクリと言うかパロディというか、、、だし、
Live演奏スタイルも(裏ジャケに顕著)まんまだ。影響がないとは絶対言えないものの、そんなに
“その4人組”っぽくないと思うのだが…。
まあさておき、内容はもう非の打ちどころがないほどよい。あえて挙げれば1979年
の年間No.1シングルにもなった最大ヒット曲、“My Sharona”がとても特異に聞こえ、逆に今になると
やや古臭い印象を受ける。しかし、もう他の曲はほとんどパーフェクト!ターンテーブルに乗ればもう
そこはウキウキワールド(なんのこっちゃ)、爽快にならずにいられまい。ただ中身、端的に言うと
歌詞はまじめに聴くとおそらく吹き出すこと間違いなしなので、注意。若気の至りというか、十代
やりたい盛りのパワー炸裂というか、黒人音楽のもっとも正しい解釈というか…興味あれば意味を
理解しながら聴いてください。(人生に何の益ももたらさないでしょうが)でもそこがまたこの
アルバムのすばらしいところであると思う。R & R の原点への回帰というか。これに限らずパワー
ポップはある意味において(アメリカで生まれてイギリスでブレイクした) Punk への回答のひとつ
と言えると思う、そのことからも。(そんなに大げさじゃないかな…)
「COME OUT AND PLAY - American Power Pop T」・「SHAKE IT UP! - American Power Pop U」
珠玉のコンピ。パワーポップ万歳、Rhino万歳。TはPunk期〜'70末までのパワーポップ集。
後のパワーポップへの影響大のJack Lee、Peter Case、Paul Collins(ジャケの3人)が組んでいたパワーポップの伝説
バンド Narves の唯一の作品(EP)から3曲も!!!その他王道ものからマニア向けなトラックまで収録。
すばらしい。ワンダフル。見つけたら即入手!
Uの方はこれまた珠玉のコンピ第二集。あ〜〜もう。。。パワーポップってすばらしい。。。第1期の
アメリカンパワーポップ全盛期の記録。ここにも並んでいる The BeatだのPlimsoulsだの20/20だのRubinoos
といった定番パワーポップからマニアックなものまで。一粒で二度おいしい。このアルバム、それこそ何度聴いたことか。
Rhinoありがとう。
「BESERKLEY CHARTBUSTERS」・「Beserkley Chartbusters & Beserk Times(Live Over Germany)」
クリエイションから出ている(?)Beserkleyのコンピ集。全部が全部パワーポップではないが、
アメリカンパワーポップのまさに王道であるThe Rubinoos他、Earth Quake、Greg Kihn、The Spitball等が入っている。
最近はRubinoosなど再発で手に入りやすくなったが、以前はこのあたりの希少トラックをありがたく聴いていたものだ。
なつかしい。。。看板アーティストJonathan Richmanも入ってますのでその辺りが好きな人もついでに買ってパワーポップ
にどうぞ感化されてください。(・・・されないか。)
隣りの黄色いジャケはこれを補完する意味で2000年に出たすばらしい品。これは2枚組で残念なことに
1枚目は「BESERKLEY CHARTBUSTERS」とそっくり同じである。しかし2枚目は"Live Over Germany"となっている通り
Liveが収められている。これがすばらしいのだ。あまりミックスがよくないのにもかかわらず、やはりRubinoosの
ポテンシャルの高さにはあきれてしまう。それが6曲も!!!他 Greg Kihn4曲、Earth Quake3曲、Tyla Gang4曲という
構成である。どれもなかなかいいが、やはりRubinoosだろう。死ぬまでにRubinoosを生で見たいと思ってしまった。
今から買おうという人は迷わず黄色い方を買うことをお勧めする。
「POEMS & SHORT STORIES」 / CHESTER COPPERPOT
どこの誰だか全く知りません。何となくジャケ買いしたら'90年代風のスピーディな
パワーポップだった。超傑作!とまでは言わないが、なかなかの好盤。誰か詳しいことを知って
いらっしゃれば是非メール等で教えてください。
「Dream Police」 / Cheap Trick
パワーポップというよりハードロック畑のバンドとしての認識の方が強いであろう、
このすばらしく格好いいバンドの'79年作品。しかしこの作品のオープニング/タイトルナンバーを
聴くとこう胸踊る感じは何であろう、それはパワーポップで湧き上がるそれと同じだ。非常にポップ
なナンバーを無駄なくアレンジしてそしてロビー・ザンダーのあのハイ・トーン・ヴォーカル。。。
後のパワーポップバンドへの影響も大、やや異色なポップ・ハードロック・バンドの 4th。
Live at Budokanにてブレークした後の最初のアルバム。これがまた強烈によい。プロモ・ヴィデオも
最高なタイトル曲「Dream Police」、最高レベルの Rock バラード、「Voices」、他、心を揺さぶる名曲
が並ぶ。この作品は間違いなく傑作だと思う。本当にオープニグ曲がかかり始めると高揚して泣けてきそうだ。
「STANDS FOR DECIBELS」 / THE dB's
この作品をまだ聴いたことがなくて今から聴こうという人は本当に幸せ者だ。好み
の問題は別にしてこれは間違いなく「不思議な音楽だ」と思うこと請け合いだと思うからである。
私はこの作品がかなり強烈に好きで、下手をするとThe Beatの「The Beat」とともに“私の宝物”
に入れてもいいぐらいの出来である。この絶対的な個性。「dB's の他にdB'sなし」とはっきり思える
あまりにすばらしい珠玉の1枚。解説するより聴いてもらう方がこのアルバムの良さはわかって
もらえるかと思う。これは前世紀の Independent な Rock シーンでの重要アルバムだ、と思う。と、
そこまで言わずともかなりの好盤である。聴く機会あれば是非!
「Garage Sale」 / The Rubinoos
もうあまりにもジャケから内容からすばらしい Rubinoos の ベスト盤?というか
多岐にわたる楽曲を収録した1枚。タイトル通りのジャケットは素敵この上ない。内容もいくつかの
アルバムから盛りだくさん。1曲目でJelly Fish 辺りのファンならピピンとくること請け合い。軽快かつ
タイトなサウンドに澄み切ったハイトーンヴォーカル。クイーンばりの分厚いコーラス。(ってまさに
Jelly Fishだが)加えてガレージバンドのようなラフな曲などもあって・・・まさにアメリカン
パワーポップの王道。シビれる。
「20/20・Look Out!」 / 20/20
とりあえず 20/20 は「トゥエンティ・トゥエンティ」と読むようである。( KENNY さんご享受感謝!)
ドリーミーポップ系(なんて言ってもわからない?)、20/20 の1st、2nd のお得な
2 in 1。もし見つけたら買っておいた方がいいです。Velvet Crush とかへの影響が大きいと思う。
どの曲が云々、というよりアルバム全体からにじみ出るふわふわした雰囲気が独特なポップ性を
醸している。パワーポップと言っている以上、演奏はある程度ラウドで、ラフで、メロディラインが
綺麗というのは間違いないのだが、、、このバンドを単純に評価して説明するのは難しい。
1st の"Yellow Pills"という曲にいたってはパワーポップコンピレーション盤のタイトル
になるぐらい '80 年代初期 のパワーポップの代名詞的存在になっているし、'80年代好きの人の
琴線に触れるところもあろう。しかししかし、これが出た当初、特に日本ではほとんど話題にも
ならなかったというのだから何とも。見直すべきであろう、、、と思ったら 3rd が心あるレーベルから
邦盤で出た。入手もしやすいであろうから是非ご一聴を!!
「The Rubinoos」 / The Rubinoos
キャー!Rubinoos の1stよ〜〜〜!!!さあすぐ買いなさい、いいから。本当に再発
されてるのを見つけたときは心臓バクバクで興奮したものです。しかもボーナストラック盛りだくさん。
(でも 2nd アルバムの曲とかが入っている。。。ちゃんと 2nd 再発してくれい。)絶対損はさせません。
今すぐ音楽ソフト屋さんへ!
、、、とまあ勢いが先走ってしまいましたが、The Rubinoos は本当にいいバンドである。
The Beat のことを「ある意味私の Favarite パワーポップ アルバム と言えるかもしれない」と前述した
が、その意味はわからないとしても、このバンドに関してはパワーポップに興味のない人も私の興奮ぶりの
意味を納得してもらえるだろう。とにかくこのThe Rubinoos は最高だーーー!!好みの問題はあるのであろうが、
今まで聴いたパワーポップ・クラシックでこのバンドを上回るバンドはない!と断言する。すなわち
この意見に賛同する方は私と意気投合することが可能であろう。(別にそんなこと望んでいないかも
しれないが、、、)でも冷静になれば誰もがこのバンドがある方向において(パワーポップな視点でみて、
というか)他に追従することのできないすばらしく偉大なバンドであることは認めざるを得ないと思う。
それに敢えて意義を”無理に”唱えようというような人はここを読んでいる必要はないと思う。
即刻ブラウザを閉じることを推奨する。
もしここに書いてあることがよくわからず、しかも見続けようという方は、この
アルバムを見つけたら是非是非買ってください。必携必携の1枚!!
「In Color」 / Cheap Trick
私がCheap Trick を「いい」と感じた記念すべきアルバム。このアルバムは本人達は
かなり不満であることを表明しているものの、これ以上は望めないほどの完成度だと思う。POPアルバム
として最高レベルの出来である。(つまり彼らに言わせればもっと"ハードにへヴィに"したかったと
いうことのようだ。)レコード会社とプロデューサーの意向で非常にPOP さが前面に出され、この 2nd は
マーケットである程度好調な反応を得たようだ。スタートダッシュこそ良かったものの、この辺りで
後年の苦悩が始まっているように思われる。(同じ頃に活躍を開始するのヴァン・ヘイレンなどと比較
してみるとわかりやすい。)
結局また例の'60年代の4人組が彷彿とされる。(というかそれが好きなんだな、
というのが鮮明だ。)後の武道館 Liveで取り上げられる曲も多く、次の作品、名盤とされる 3rd に
つながる気合の入った(おそらく楽曲だけとりあげれば彼らもお気に入りであろう)出来である。
ジャケットのユーモアも秀逸。
「HEAVY CHANGES」 / VELVET CRUSH
今は無き Creation に契約を切られ、路頭に迷う彼らを拾ったのはまたしても人気の
出るきっかけとなった日本であった。Epic / Sony の一担当者の必死な努力によって日本先行発売という
形でリリースされた。
このアルバムではもうひとつ大きな転機が訪れている。これまたどちらかというと
ネガティブな変化なのだが、Velvet Crush名義でのメジャーデビュー以来ずっと一緒であった
ギタリスト、ジェフリーがこのアルバムを最後にバンドを去るのである。この(まさに洒落にならない
タイトル)「Heavy Change」は、まさにその微妙な状態を反映する1枚である。
Epic / Sony との契約の条件になっていたのか、自ら進んで参加したのかはわから
ないが、このアルバムの前後に日本のアイドルデュオ Puffy の Solo(AmiYumi)企画アルバム「SoloSolo」
のAmiの盤に楽曲提供+演奏参加している。(2曲いずれもこのアルバムに収録。ただし片方は日本語
訳歌詞。)
そんな周りの人に助けられること自分たちのペースで地道に活動し、希望を
見出しているゆえか、音はタイトル通り非常にへヴィながらやっぱり Velvet Crush 節炸裂となっている。非常に前向きというか、
とりまく状況に対して、「いろいろあったけどがんばろうや」といった雰囲気。
やっぱり泣きメロ・泣きメロの嵐である。Free ばりのHeavy な Blues などへの
挑戦も見られるが、やっぱりマイナー時代からの自らの基本は外さない。それは成長しない、という
ネガティブな意味ではなく、彼らの確立したスタイルであるように思う。聴いていてこれほど爽快に
なる POP も世の中なかなかあるものではない。Great!!!!!
「Demlotion」 / UMAJETS
それは八王子東急スクエア内新星堂でのことだった。CDを漁っていると全体が
ピンク、ピンクのテーブルにピンクの服を着た少女が座り、ピンクの液体がコップに注がれ、
ピンクのケーキが食べ散らかされて…といった具合にとにかく全部私のこよなく愛する色、ピンク
で統一され、そして封をするビニールについた丸いシールには「胸にキュンと来るパワーポップです!」
なる言葉が!!!まさに私が買うために売られているような CD で、私は1も無く2も無く3も無く
4も無く5も無く……とにかくこの CD を買った。(ただしこのジャケ仕様は日本で販売権を持って
いる Victor Entertainment による日本盤独自仕様であることが後にわかった。たまにはいいことするじゃないか、VE。)
元JellyFish のベーシスト Tim Smith と云々、の解説を読むか読まないかのうちに
とにかくプレイヤーにそれは放り込まれた。。。次の瞬間、私の心と身体は踊り出した。背中が
しびれた。Beatles の 1st 以降何度か遭遇した、いい音楽に出会うと来るあの感じである。確かその当時
プライベートでいやなことが続いていたことも感受性を高めていた原因ではあろうが、すばらしいもの
に出会った!と確信した。
というわけで、私は JellyFish の 音楽ソースより先に Umajets を手に入れて聴き
こんだのである。(もちろんあれだけ話題のバンドだから当時友人の家で聴いたりはしたが。)
偶然とは言え、ロジャーの Imperial Drug やアンディのソロでの Produce 業ではなく、こんなところから
JellyFish に行きつくのも私らしいと言えば私らしい。
JellyFish のロジャーなども参加し、もともと売りこみデモ用に作られたこともあって
この 1st Albumは Tim と Rob の意図と一致したかどうかは別にして、解散後のどのメンバーの作品より
JellyFish 色が強いものとなった。
パワーポップ好きには応えられないイントロ曲「HALF MAN HALF WRECKING BALL」
でこの作品への信頼度は確定したも同様だ。相棒 Rob の書く歌詞もこれまたウィットに富んでいて
この作品を単純なポップ作品に堕さずにする効果を生んでいてすばらしい。この作品がなかなか契約に
こぎつけられず、結局非常にマイナーなレーベルから出ることになったのが不思議でならない。
「BELLYBUTTON」 / JELLYFISH
とういことで(上の Umajets から続いている)慌てて JellyFish を買うことになる。
いやー、すばらしい。さすがに凝り方や完成度は 2nd の方が上であろうが、純粋に「 POP 大好き!!」
という思いが注ぎ込まれた勢い優先型の名盤。これだけラフに作っている故にこれだけセンスが光り
輝く作品となっているのであろう。ボーナストラックのカバー曲などの「まんま」ぶりも非常に
好感が持てるし、この人達はどこまで素敵になるのだろう?と期待を抱かずにいられない1枚である。
そしてその期待に彼らは早くも次の作品の爆発によって応えるのである。
「SPILT MILK」 / JELLYFISH
オタク POP 集団のパワー炸裂!!'90 年代パワーポップの超重要アイテム。
こぼれたミルクに泣く暇もなく、超絶名曲群の嵐。ある意味でパワーポップバンドの究極理想形に
限りなく近い。いや理想形と言いきってしまいたい。まさに「JellyFish の前に JellyFish なし、
JellyFish の後にJellyFish なし。」である。そしてなんとこのアルバムで彼らは(当然惜しまれながら)
解散し、'90年代の伝説となってしまった。本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に
本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に
本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に… 残念でならない。
何がいいかとかいうことはここで述べるまでもない。疑問は聴けば一発氷解である。
もし仮に「聴いたことがない」という方、是非是非何卒お聴きください。
「SWOLLEN AND TENDER」 / UMAJETS
Umajets の 2nd。これをパワーポップと呼んでいいのかいくらか疑問が残るところ
だが、良い作品であることに疑問の余地はない。前作で JellyFish のロジャー他メンバーが参加していた
ことからかなり JerryFish 臭い仕上がりだったのに比べ、今回は非常にアコースティック色が強くなって
いる。ドラムが入っていない曲も多い。(パワーポップと呼んでいいのか?というのはつまりそういう
ことである。それらしき曲も入っていることは確かなので、一応紹介対象とした。)かなり前作の印象
をもって聴き始めたので拍子抜けであったが、聴いているとそんなことはどうでも良くなった。じきに
むしろ 1st よりも好きな作品となった。やはりしっかりと自分たちの意思を持ったサウンドプロ
ダクションがなされている故であろう。ドラムがないから薄いとかそういうくだらないことが一切ない。
POP ALBUM としてすばらしい完成度である。
「POPTOPIA! Power Pop Classics Of The '70s ・ '80s ・ '90s」
POPTOPIA! はもちろんアメリカのパワーポップ・イベントのことであろうが、
これは Rhino からのパワーポップ・コンピレーション・シリーズ。'70、'80、'90 と続く。
'70s はパワーポップ黎明期というか "Root of POWER POP" 的なアーティスト
〜第一次パワーポップ全盛期中盤までアーティストが収録されている。Raspberries、Todd Rundgren、
Big Star、Badfinger、、、といったメンバーが並んだ後に Flamin' Groovies、Pezband、Cheap Trick、
The Rubinoos、Nick Lowe、The Knack、Shoes、20/20、The Beat、、、と今にも鼻血が出そうな名曲が
次から次へと。こりゃ反則だ。。。とはいいつつ、とどのつまり、個人的には3枚の中で最も価値が
あるように思う。聴いていてつくづくすばらしいと思う。
'80s は MTV 全盛などの時代背景に伴ってサウンドがきらびやかになる(今聴くと結構
恥ずかしい感じも多いとは思うが)パワーポップ第二世代。The Romantics、Holly & The Italians、The Plimsouls、
Bangles、The dB's、、、最後にThe La's の"THERE SHE GOES"(!?)といった感じ。Plimsouls は結構王道な
気もするが、ここで収録されているのはより'80年代色が強い 2nd(1983) からの小ヒット曲なのでまあなるほど、
というか。Romantics なんてその名前を口にするだけで恥ずかしがるような人もいるであろう。。。でも
やっぱりどの曲もメロディがよい。それになんというか'80年代の「ふわふわ感」みたいなものが加味されて
いるというか。パワーポップとしてここに収録されているのは大半理解できる。3枚の中では最も時代が
反映されている気がして意義深いと思う。
'90s はこのシリーズが発売された時期とも関係あるが、グランジ/オルタナ 系の台頭
する'90年代前半(〜95)までの作品が収録されている。が、もちろんこれはパワーポップコンピであるので、
メロディアスかつビートのパキッと効いたものが中心である。Matthew Sweet、JellyFish、Ride、Gigolo Aunts、
The Posies、Wondermints、The Lemonheads、Velvet Crush、etc... 轟音サウンドを得意とするようなバンドが
取り上げられていてもその中では明らかに POP なチューンが選ばれているのであろう。現在活躍する現役
バンドも多く、「パワーポップの今」的な編集となっている。(とはいえ今現在は既に'00年代となっている
ので多少のタイムラグがあるが)二度目の Punk 的な意味合いを持った'80末〜'90年代初期を通り過ごした
ゆえか、それとは全く関係がないのかわからないが '60や'70 への憧れというか非常にアプローチが
ストレートなものが多い。しかしよくこなれていて「何を創りたいか」という価値観が明確な曲も多く、
当然といえば当然だが3枚中レベルが最も高い。
SoloSolo / 大貫亜美吉村由美
執筆中。
「PALEOPHONIC」 / The Rubinoos
執筆中。
「in reverse」 / MATTHEW SWEET
執筆中。
「NO SLEEP 'TIL FAMOUS」 / THE MERRYMAKERS
執筆中。
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Yoshikazu Azuma(C)2001