(前編)

香港100万ドルの夜景 撮影:勝ちゃん

<1日目> 2001.5.7
 朝、5時に起床し、自家用車で最寄の駅へ。始発電車に乗って、ギリギリ集合時間に間に合うタイミングでした。名古屋国際空港を9時20分に離陸。飛行機は、この空港に墜落歴のあるチャイナエアラインズ。しかも、台北で乗り継ぎ有り。格安ツアーならではの選択です。でも、午前の直行便と比べても1時間程度のロスしかないので、午後便よりも遥かに余裕があり問題なしです。名古屋からはお薦めです。

 機内の中国人スチュワーデスは、ユニフォームがチャイナドレス風で、スカートが腰まで裂けているので目線注意です。機内食は、イマイチでしたが、こんなものだと思います。

 11時20分、乗り継ぎのため台北へ着陸。この空港はちょっとボロいですが、目的地の香港国際空港と比べれは、どこもそう見えてしまうでしょう。待ち合わせ時間に免税店を覗いたら、ポケモンとかハイパーヨーヨー(モドキ)が売ってました。

 12時30分、台北を離陸。名古屋から台北までは、空席も多くゆとりがあり、日本人乗客が多かったのですが、ここからは満席で外国人が殆どでした。またまた機内食が出てきたので、とりあえず食べましたが、胃の調子を第一に考えることが肝心です。

 14時15分、香港国際空港チェクラブコック到着。この新しい空港は、とても広くて驚きました。ゲートからカウンターホールまで、何と電車に乗ります。一つの島を2倍の面積に拡張し、全て空港専用の敷地としています。まだまだ、余裕がある空間です。旧空港跡地は、都市部の中に空き地として残っていました。

 入国審査は、結構慎重に行われており、特に私の並んだ列の担当者は真面目過ぎるのか、超ゆっくりでした。現地係員と合流し、バスでホテルへ直行。さすがに40分位かかりますが、途中、通過する巨大な吊橋や車窓の景色を見ていれば、あっと言う間です。16時過ぎに尖沙咀(チムサアチョイ)のグレートイーグルホテルにチェックインしました。このホテルは、B級の上クラスで、立地も良くとても満足でした。

 さて、荷物を整理して、早速、旺角(モンコック)へ繰り出しました。とりあえず、信和中心と女人街を散策です。ホテルのある尖沙咀から、地下鉄で2区間、油麻地で下車が便利です。

 信和中心は、言わずと知れた、おたく系ショップの集まる雑居ビルです。日本で言うと、東京の中野ブロードウェイのような雰囲気です。店内は、地下1階、地上4階の規模で、DVD/VCD・CD・PCソフト・フィギュア・トレカなどの店がほとんどを占めています。しかし、HGなどを扱うフィギュア系ショップは3店程しかなく、代わりにDVD/VCDショップ(アダルト系も多い)が圧倒していました。客層は、現地の10代の若者が大半で、ごった返していました。女の子やカップルも多かったです。 

 さて、香港ドルは、米ドルと比べて全然レートが違って、今は1$=16円位です。ここでは、MS2初版(香港版純白成形色)セット$700、仮面ライダーシルバーブロンズA&B$500ウルトラマンベストセレクション1(香港販売版)セット$550、MS5(香港版)$220〜$350、ウルトラマンP10$350、などがありました。例外もありますが、ちゃんとした初版HGは、それなりの値段です。特に安いものは、怪しいと思います。初版HGの中に、P6のレオだけ$65というのがありましたが、よく見るとパチモノだったりします。でも、旧ガシャの香港相場は、ガシャバブル時代の日本相場に比べるととても安いです。あの時には、いい思いをした観光客や、ディラーが大勢いたと思われます。最近の日本相場と比べると、ほぼ同じくらいか、ケースバイケースといったところでしょう。

 DVDは安いです。恐らく正規品ではないと思うのですが、パッケージがとても綺麗で、見分けがつきません。アニメ系が多かったですが、音声は日本語のまま、字幕が広東語で隠字可能と書かれていました。セットになったものが多く、ZガンダムTV編5枚組完結BOXで$220でした。あと、PCソフトや、ゲームCDも多く、明らかに違法ものという感じでした。アダルト系は、日本のものが圧倒していたようですし、アイドル写真集などを扱っている店もありました。

 次に女人街へ行きました、有名な屋台の露天ストリートです。屋台列と、その後ろに隠れたようにある本来の店舗と、両方楽しめます。信和中心の裏手にあり、凄い賑わいでした。衣類やカバン系の店がほとんどですが、TOYを扱った店が2件ほどありました。そこには、アクリルケースに収められた、HGやカプセルトイ系のパチモノが販売されていました。

 ここで、おもしろい光景に出会いました。私が、HGのセットを沢山欲しいと言うと、店員がダンボール箱から在庫を出してくれました。ところが、アクリルケースに並べて売ると言うのが店のやり方のようで、店員は、すぐさまビニール袋を開封し、ロウソクとライターを取り出したのです。そして、ロウを溶かしてケースの台座(紙)に落とし、HGを固定し始めたのでした。良く見ると、ディスプレーしてあるHGの足元が、全てロウで固定されているではありませんか。慌てて店員に問い掛けると、「すぐに外せるから大丈夫」だなんて言ってましたが、商品が熱で痛んでしまったら困るので、とにかく、何もしなくて良いということを説明して買いました。そして、値切って安くしてもらいました。

 さて、商品の方ですが、棚を見て最初に目に入ったのが、ウルトラマンベストセレクション2でした。ジャミラの色が何か違うぞと思い、良く見たらパチモノでした。こんなものが出ているとは驚きました。全て彩色してあります。10体で1セットなのですが、片方の店では、5体づつ分けて売っていました。10体セットは$45でした。あと、仮面ライダーの変則セットも発見。これは、P2の旧1号、ストロンガーチャージアップ、P4の桜島1号、スカイライダー、P6の新2号ライダー、V3の6体で構成される彩色モノです。よく考えたら、これらは両方とも、日本で出まわっているクリアコピー版と同じ金型から起こしたもので、その彩色バージョンのようです。インジェクションピンの痕もありません。但し、成形色は肌(茶)色です。ライダーセットの方は、$39でした。

 それから、ゴジラP4のパチモノがありました。存在することは、聞いたことがありましたが、見るのは初めてでした。バーニングゴジラは、クリアオレンジ素材で作られています。こちらは$35。

 スパロボP1のパチモノもありました。モールドも思いっきり悪く、かなりのラフな商品でした。こちらも$35。あとは、ウルトラP5($35)、DBZ2($35)、スパロボP6($35)などが並んでいました。一時、流通していたブリスターパック入りのウルトラマンシリーズとかは、もう姿を消していました。

 さすがに、パチモノは安いです。しかし、型を起こして彩色までするとなると、相当な人件費もかかるでしょうから、日本では考えられないなーと、つくづく思いました。

 この女人街、夕方から夜にかけて賑わいます。あるガイドブックによると、危険度9となっていましたが、現金など貴重品だけしっかり身につけていれば、全然大丈夫です。香港の治安は良いです。お店の人との触れ合いなど、私はとても楽しかったです。お薦めです!
▲香港国際空港:とにかく広いです ▲グレートイーグルホテル:ここは便利です
▲地下鉄尖沙咀駅:赤いところです ▲地下鉄車両の内部:椅子はステンレスです
▲信和中心:雑居ビルです ▲フィギュアショップ:少ないです
▲女人街:こういう雰囲気は大好きです ▲パチモノ売り場:面白かったです
<2日目> 2001.5.8
 ホテルで朝食をとり、ツアーにセットされた市内1日観光へ出発。例のごとく、巡回するショップと契約しているので、これによってツアー代金が逆に安くなります。それから、親父も一緒に連れて行ったので、これくらいは観光しないと申し訳ないと思い、日程に加えました。さて、香港は今年は異常気象という感じで、急に暑くなったそうです。気温30℃以上、湿度90%以上! でも、午前中は本当に有意義な観光で、船、2階建トレイン、トラム列車、オープントップバスと、色々な乗り物に乗ったり、ビクトリアピークへ登ったり出来ました。香港は、観光といってもあまり見るところがないので、この程度の時間で十分のような気がしました。

 昼食は飲茶&点心で、とてもおいしかったです。特に、デザートのマンゴープリンは、甘いものが好きな人には、絶対にお勧めです。ところが、午前中から徐々に痛くなっていた下腹部(膀胱)が、激痛に変わり始め、動けなくなってしまいました。我慢しようとした反動で、気持ちが悪くなりトイレへ直行。おかげで飲茶&点心を、往復で味わうことが出来ました。なかなか回復しなかったので、そのままホテルへバスで送ってもらいました。そのため、午後からの強制買物ツアーをパスできましたので、ラッキーといえばそうかも。でも、苦しかった…。ミネラルウオーターをたっぷり飲んで、横になっていたら徐々に落ち着いて行きました。どうも、ホテルの朝食で飲んだ、パインジュースが怪しい…。

 さて、夕方になり、こうしてはいられないと出陣。トイザらス尖沙咀店が入っている巨大ショッピングモール海港城が、ホテルのすぐ裏側にあるので向かいました。トイザらス尖沙咀店は、一番奥の方にありますが、結構広い店内でした。やはり、世界共通規格ということでしょうか、日本の店と同じような感じ(最近リニューアルした愛知県小牧店風)でした。日本のキャラクターとしては、ウルトラマン(特に平成ウルトラマン)・仮面ライダー(クウガ・アギト)、そしてガンダムが人気です。ガンダムは、ワンコーナーを広くとっていました。あと、ポケモン・キティーちゃんなどなどです。

 MS In Actionは、大量にディスプレーされていました。比較的新し目の商品が多く、いわゆる香港版といわれる彩色違いのものは、ここでは存在しませんでした。シャアザク$69.9、ガンタンク$87.9、ジム&ボール$89.9でした。ガンプラやウルトラマン・ライダーのソフビは、全て日本パッケージでした。せめて、広東語バージョンだったら買おうと思ったのですが…。そこで、ここならではの商品と思い、香港の2階建てバスのミニカーと、娘用のお土産に手袋タイプのクマのプーさん(ライセンス品ではないようで怪しい)を買いました。

 レジの傍にあった食玩類の小物コーナーにも注目。なんと、百鬼夜行2が$32.9!日本でもろくさま出回らなかったというのに、こんなところに…。あとはEXエルガイム、サンライズ列伝$29.9がありました。

 このトイザらスの、入口脇にあるゲームセンターに目を向けると、ベンダー機が見えました。中身は、何とウルトラマンP5。1回10ドルコインだったので、試しにトルネード!まずは、ヒッポリト星人が出てきました。カプセルは、ユージンが良く使っている蓋と身の両方に穴があいているタイプのもので、中身を調べたら3穴の再版でした。例のごとく、ミニブックは袋の中に入っており、表面の対象年齢欄はマジックで消してあります。そして袋の外には、対象年齢と香港B社並びにベンダー事業者の連絡先を印刷した、ミニブック同寸の紙片が入っていました。そして、封入されているビニール袋が、日本では薄手のものに変更されていたのに対し、これは従来の厚手のものでした。興味が湧いたので、必殺“大人買い”モード!…と思いきや、両替機がないので店員に両替をお願いしました。しかし、10ドルコイン4枚までしか替えてくれないのです。手持ちの10ドルコインで、シーボーズが出たのでとりあえず良しと思い、その日は撤退しました。

 他のゲーム機をみると、窓口でゲーム用のコインに替えてもらってから機械に投入する仕組みでした。これは、他のゲームセンターでも同じでした。香港は、中央銀行が無く、発行銀行毎に紙幣や硬貨のデザインが異なります。それで、現金識別装置のコストなどの問題から、こういう状況なのかなと勝手に思いました。現金硬貨を使うのは、このベンダー機のみでした。でも、10ドルって160円位なので、日本と比べるとお値打ちですね。
 
▲船から見た香港島:凄いの一言です ▲中環の銀行ビル群:中国銀行(左)は刀の形
▲トレインの2階から:金鐘市街です ▲ビクトリアピーク:霧が発生…
▲ピークトラム:スイス製車両、40度の勾配を往復 ▲オープントップバス:乗りました、雨が降ったら…
▲バス停:どこもスレスレの運転です ▲トイザらス:尖沙咀店です
▲トイザらス店内:ガンダムコーナーです ▲ベンダー機:ウルトラマンP5再販です

(続く後編は、3日目と総まとめ編です)

NEXT

2003.8.9改訂