フロントブレーキ分解整備



ブレーキのフルオーバーホールです。

当時としては珍しい4ポッドキャリパー(しかもアルミブロック)

巷ではデメリットもあるようですが、僕は気にしません

問題はキャリパーよりもローターとブレーキパッドです。

確実に歪んでいます。

もっともこの整備についても、きちんと初心に忠実な整備を行えばよいわけですから問題はないでしょう。

ブレーキである以上、いつも以上に正確に慎重に作業します

  とにかく基本を守る

クルマを操る上で、ブレーキはとても大切です。

止まるだけが全てではありません。

走りを充実させるため、つまり荷重移動に使用するときに使うものです。

必要な交換部品点数は少ないですが、簡単な整備ほど調整が難しくなります。

実際の作業時間工数は出来るだけ多くかけたほうが良いと思います。

歪調整、磨き、組立て方法も独自に考えなくてはならないものです。

整備解説書を片手に整備している程度の人間では、まともなブレーキとして組みあがらないでしょう。

そこは経験とカンが頼りです。

  リアブレーキ分解整備

現在リアブレーキの整備途中ですが、同時進行状態でエンジン周りの整備も実施します。

サスペンション系はほぼ整備完了状態ですが、「ある特別な整備」が残っています。

その作業は、特殊工具がなければ完了しませんので各人が自作するしかありません。

こういうときは工作機械があるとかなり便利なのですが、一般個人の方々では中々難しいものです。

  フロントブレーキの弱点

古いクルマになるといろいろなところが消耗します。

特にゴム系の部品は劣化が進んでいますから劣化部品については交換しなければなりません。

ブレーキマスターシリンダーやクラッチマスターシリンダーは日常使用では全く整備なし、分解すら行わずに新しいクルマを手にしているでしょう。本当のところはそれくらい耐久性があります。

調子が悪くなる場合は、フルード交換歴なしからDOT5以上のフルードを間違って入れてしまったとき。

シールが溶けます。

車弄りが好きな人はエンジンからまず着手するところですが、僕の考え方は人とは違うものと思っています。

目の付け方が違うということなのでしょう。

僕がエンジンから着手しない理由は、エンジンはいつでも弄れる。そしれ壊れにくいように整備しているからです。

クルマが好きな人は最初にエンジンばかりに気がいきます。これでは部分整備で終わってしまうでしょう。

エンジンはいつでもチューニングできますし、僕が考える「基本性能」がシャーシになければ

強力なエンジンだけあっても走れません。

少々たとえ話を加えることにします。(分かる人には十二分に分かる)

僕の場合、当たり前の行動になっていることですが、整備修理機械好きというものはクルマ全体の調子を見て走るのが楽しく思えるのです。

これが毎日の行動スタイルになってしまっていまして、音、振動、タイヤの使い方ひとつにまで気を配るように走っています。

一般公道を走っている大多数の「無知なドライバー」にだけはなりたくなくて毎日毎日が勉強と思っています。

そんなことを常に考えて走って

不具合、不良に陥った部品やパーツは破損前寸前あたりですぐ分ってしまうようになりました。

その中で一番分りにくいのがタイヤとサスペンションです。

ジャダーやシミーが出るくらいなら普通の方々でも分かるでしょうけど、レベルを上げて細かなところも分らないと

普段の走りで、綺麗に走ることができません。

少しの変化も読みとれなければサーキットレベルではもっとも楽しくないですし、ただ単にガソリン、オイルを消費しているだけにすぎません。

綺麗に速く走ることもできません。

黒沢さんがいつも言う「タイヤとの対話をしろ」と

自身が走っているとき、常に感じること、対応することなのです。

僕は、はるか昔に黒沢さんに何度か「タイヤの使い方」について怒られたことがあります。

「はい、土屋圭一です」と電話に出られたこともありました

声聞きゃ、わかるよ!おっさん。

うれしい反面、さらに勉強しなくては。と思ったものです。

プロの世界とアマチュアの世界の差を縮めるために。

クルマの競争は嫌いですが、職人としての走りはやめません。

その思いは今も変わりません。

今も底辺でちまちま走っているドライバーの一人ですが、感じて行動を起こせるよう常に努力はしています。

そうしないと、また黒沢さんに怒られるからです(笑)

自転車に乗っているときも同じです。タイヤがついている乗り物、さらには船に乗ったときも

荷重移動、変動を感じとりながら走りを楽しんでいます。

この感覚を楽しんで、究極の走りの世界に到達すること。

これは僕の一生の課題です。

究極の世界に足を踏み入れることができるのは、クルマ本体、機械、整備、開発、製造方法、手法を熟知した上で

走りの楽しさが見えてくるものと思っています。

もう、こんな考えをもってから何十年も経ちますが、走ること、操ることについての心は未だ衰えません。

その中にフルレストア、修復技術、整備技術が僕の中に存在しており、クルマ全体であれこれ考えて今を過ごしています。

おそらくこれが自分の価値観になっていると言ってよいです。

  整備に対する思い。

僕は常に車両全体に目を光らせているので、少しの不調でも分ります

言い訳も一切なく、奢りや、人間に上下関係をつけたり、僕が整備で一番とも思いません。
(自分のクルマですから特別視はします)

どんなクルマであっても良いところ、悪いところを見つけ出してどこを直せば良くなるかを考えていきます。

不具合を発見してから数秒間、頭の中でどうするか工数のイメージが湧かせながら、その時にはスパナもってる程度の行動をしないと本物の職人、整備屋ではないと思います。

結果から言えば、クルマ全体から発する見えない力を感じとる努力とコツコツと積み上げる経験が必要になってくるでしょう。

最近はパソコン、電子機器の扱いにも優れないと自動車整備として対抗できない時代になりました。

実際はクルマ全体に渡って神経を集中していますが、やはり足回り系は技術と技能を考えると隠れている部分も多くて

不具合の元を探すことは設計レベルまでの話になりますので、事実なかなか核心まで掴みきれない。

ましてや、昨今の整備士はチェンジニアに変化してしまい応用が利かない。それどころか、基本すらできていません。

確かにサスペンション系から作業するとなると走行不能になる点から考えると面倒なところです。

走り出すまで遠回りになりますが整備するのは僕だけですから、ある意味気楽です。

ゆっくり、楽しみながら整備するのが一番効率のよい作業ができますし、最高レベルの整備も可能になります。

ちなみに学問も必要です。特に足回り系は。専門書を理解しないと疑問すら出てきません。

さて、ブレーキとクラッチマスターシリンダーを取り外しました。

まだまだ使えると思いますが、これから整備して保管することを考えますと小さな部品から消耗品と思うものは全て交換調整していきます。

取り外したパーツを今度は細部までオーバーホールしていきます。

フルードのエア抜き方法は少し特殊です。(解説書をご覧ください)



取り外したクラッチオペレーションシリンダーですが、すでに整備が完了して。クラッチボディに取付するのを待っている状態です。(インナーリペアキットもまだ入手可能でしょう)

消耗品が新品部品に交換され、新鮮な気持ちが漂っています。

人によっては大した部品ではないと思いますが、スカイラインにとっては大変重要な部品の一つです。

クラッチの動作に直接関係していますし、一番力が入る場所でもあります。

重要保安部品の一つですので劣化は少ないですが、しっかりと部品交換することにします。

クラッチ操作時、確実に組まれたパーツに交換しますと一気にペダルにかかる荷重が軽くなりまして

操作感が格段に改善されます。

負担(抵抗)が減ります。

クラッチが確実に動作している感覚もハッキリと分かるようになります。

クラッチシリンダー整備完了。

写真を見ていただけるとお分かりいただけるかと思いますが

特殊な塗料を塗布してあるのが分りますか?

防錆対策のひとつです。(塗料=車両重量に直接影響することも考えております)

  ブレーキマスターシリンダー整備

オペレーティングシリンダーの整備が終わりました。実走行でペダルの操作力がどの程度フリクション低下できているかとても楽しみです。

クラッチ交換もありますから、ミッションそのものを取り外してケースから分解してフルオーバーホールに入っております。

このパーツはブレーキの心臓部ですからクルマの中では一番大切なもの全て最重要部品(重要保安部品)です。

時間が経過すれば劣化は間違いなく進んでいます。

よって、交換できるところは全部交換します。

ここは、中古品は使用しないほうがいいかもしれません。

再使用できるのはシリンダー本体くらいかもしれません。

マスターシリンダーキット、もしくはリペアキットを購入すれば安く収まりますし、部品精度を見極める絶好の機会です。

少し磨くことも必要でしょう。

ペダル系は常に操作酷使されますから、整備するにも気を使います。

後は適正なフルード選択と交換時期くらいでしょう。

整備だけに留まらず、ここで調律も導入して「負担を減らす為の整備」を実施していくことになります。

整備の楽しさは自分で探すことです。



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