EA21RカプチーノF6B搭載への道 

−F6Bカプチーノ製作記−
F6Bカプチーノ登場
K-CARスペシャル誌取材
 K-CARスペシャル誌から取材を受けまして今終わったところです

あるイベントに参加した時、取材の申し込みがありまして今日取材となりました。

とても緊張しました。やはりカメラがあまり好きではない。

取材の経験は何度もしていますが相変わらず慣れません。

自分自身があまり人様の先頭に立って目立ちたいと思わないからなのでしょう

F6Bカプチーノの一切を説明しても、分かりにくいのも事実です。

取材の最後、編集部の方にEA21R改F6Bカプチーノのステアリングに触ってもらいました。

もう少し、回転高くしても構わなかったのですが遠慮していたのでしょう。

編集者が試乗のときに壊してしまった経験でもあったのでしょうか

僕のF6Bカプチーノは耐久性も踏まえて製作したので早々壊れるような作り方はしていません。

僕はエンジン以外の部品単体の安全率を高く設計製作してありますし、安心して乗ってもらいたかったと思います。

必要最低限でよいという考えは、昔の考え方です。

ステアリングに触って走行している雰囲気を僕は乗った人の精神面から考えているドライブフィールを感じとってみました

エンジンフィール等を含めF6Bカプチーノを気に入っていただけたようです。

セルボとは全く違うということも。

確かにトランスミッションのセッティングも根本から違いますし、加速フィールは断然カプチーノです。

低速領域でも十分トルクがありますし、4発エンジンの特性上、3発よりも数百回転高い回転数で推移します。

ただ、セルボやノーマルカプチーノと明らかに違うことはエンジンとトランスミッションの相性が抜群ということなのです。

なぜ、最初から4発仕様のカプチーノを販売しなかったのかとても疑問に思うのです。

この気持ちは、作った人間だけが味わえる特別なものともいえます。

  僕だけの決め事

本来、僕以外の人間にステアリングを触らせることはありません。

触られるのも嫌です。

最近は仕方ない部分もあるので慣れて来ましたが、イチローの心境と同じです

精神的な何かが邪魔するからなのでしょう。

触られたときに、特別で独特の雰囲気が消えてしまうのではないかと思うからです。

有機物として品物を考えた時、一人で簡単にできるものではないからです。

それをたった一人でやってみて、走り出す事ができたという感動があります。

一人作業の連続の中から僕が予想した以上の性能が出ていることもやってよかったと思わせるスパイスが降り注いでくる。

編集者の視点と合わせて僕も別の視点で評価をしようと乗り込みました。助手席に乗ってフル加速を感じながら見えたものはコクピットからは別世界、意外に速いな・・・思いました。

写真撮影のとき、F6Bカプチーノを外から走っている姿や音を初めて聞きました

不思議な感覚

この感覚を出したくて、作ったものなのだと思っています。

「軽く高い音。この音は僕だけの特権です」

努力の結晶といってよいかもしれません。

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ふと空を眺めたら

綺麗な虹をみることができました

加工に悩む僕の顔を見て
彼女はずっと見守ってくれていました。
やる気と勇気が千倍にトルクも
大幅アップしました
作業をしていた中での風景
自然からのご褒美

作業する目の前で花見もできました
酒は飲めませんので缶コーヒーで和みます

秋になるとガレージの上にある栗の木から
栗がたくさん降ってきたりもしました。
しかもイガごと・・・
夏秋の味覚も楽しめました。

K-スペ取材時の一コマ

F6Bカプチーノが走る道
現在も自分自身の整備力と加工技術向上の積み重ねは続いています。

年齢を重ねればできる範囲は限られているかもしれません。しかし自分の力で作り上げる楽しさをずっと追求したい。

限られた予算設定の中で、知恵と今まで培ってきた技術と技能を使って自分の理想というものに少しでも近づいていきたいと思います。

理想というと、極限の世界かと思いますが極限とも思わないようにして挑みます。

そうしないと成功しないから。

F6BカプチーノがH32A改が、僕が触ってきたこれまでの車たちが自由に、のびのびと走れるフィールドを用意してあげることができればと思います。

最新鋭の車達と見比べてしまうとF6Bカプチーノたちはあらゆる意味で見劣りしてしまうでしょう。

ですがF6Bカプチーノたちは最新鋭の車たちの世界とは全くの次元に存在します。

異次元の世界。僕にしか作れないフィールドで走ることを許されたマシンたちの世界。

その世界で泳いで自然に走らせることができる喜びは僕だけの特権です。

直線の速さ、コントロール性はいつでも変えることができるのだから。

自動車メーカーで発売することがなかったことを出来ても、理由があって出来なかった、もしくはしなかった

僕自身で最後までやり遂げる事が可能だということを立証できたと思います。

最近、僕の普段の生活を知っている近隣の人たち、K-CARスペシャル編集部からも同様の事を言われました。

「プロとして店を持ち、経営してみるのはどうだろうか?」と

でも、僕は自然体で構わないです。

僕自身で自分を評価するとプロもプライベータもその領域はなくなって世の中を見るようになっているし

仕事現場と作り手のギャップはいつも感じている中でのF6Bカプチーノの製作

数値では判断できない領域が見え隠れしますし

現場にしかない楽しさがそこにはある。

全部独学で覚えてきたこと、F6Bカプチーノは独学でも製作出来るということを立証できたと思っています。

だからかもしれません、こうした取材や編集部と接点が合いクルマを通じて何かを語れるということ。

技術と技能の集大成として、僕自身の経験の全てをカタチとして表現実証できたと思います。

スズキに対しては一生期待していません

どこかで、また新しい心地よい風が吹き始めるでしょう。

  僕が考える機会と経験

僕が考える機会と経験とは、すなわち自動車の設計と整備力、加工技術、材料力学の向上が目的。

謙虚に職人と呼ばれる人たちから学ぶ。

僕はそうした貴重な時間をもらった事が大きいです。

技術分野は違うけど、生かしきれる環境がそこには存在したわけで、そして自分で何かを創ろうと努力したことも大きい。

最後は誰にも頼ることなく、失敗を恐れることなく何事にも謙虚に整備、加工にトライしてみるというその気持ちが大切。その気持ちを作り出すマインド、つまり必ず作ってみせるという精神力と肉体だと思います。

人的労力は僕だけ、材料や工具も自分で用意して加工しています。

それも、みんな汎用工具だけです。

たくさんの資金を投入すれば、製作できるものでは有りません。

以前は、金さえ出せば出来ますと書いたこともありますが、無理です。

整備士、スペシャリストの技術と技能の低下がハッキリしているからです。

数多くの人的労力を注ぎ込めば100%F6Bエンジンをカプチーノに搭載する事はできません。

多額の資金を使う=結局プロ任せになる。完璧を求めるなら自分自身に責任を持つしかありません。

やはり金だけの問題では解決できない。

それでは裕福な人間だけが可能になる世界に陥ってしまいます。

一人で全て行うことは、失敗も成功も自分で決められますし、自己責任になります。

今の世の中、何でも人のせいにすることで成り立っている世界はもはや、大きな間違いなのです。

限られた予算内で製作となると、無理無駄はできません。

結局はその人のもつセンスやアイデアが勝負かもしれません。

昔と違い、今のこの時代は「新品高性能商品購買主義」です。(新品性能低下商品が増えたという意味でもあります)

つまり、今さえよければいいやという「使い捨て」感覚は通用しないのです。

最近は全てにおいて中華製に支配されて、高品質なんて言葉は無くなってしまいました。

メイドインジャパンが良い。

MADE IN JAPANが良い。絶対に!

いろいろなことを語っても、思ったとしても、結論は日本製に限られてくる。

己の力で「EA21RカプチーノF6B搭載への道」へ挑んでそれを証明してみせたと思います。

まずはよき方向だと信じて行動してみる。知恵と勇気とアイデア、そして実行力でしょう。

現在も整備人の小生でありますが、何事もコツコツと作業を進めて整備を楽しむことがカプチーノにF6Bエンジンを搭載する一番の近道。専門的な知識は後からついてきます。

とりあえず、スタートしてみる。これがエンジンを載せるコツです。搭載してスターターキーを回し、走り出す時の瞬間、その時は最高の感動とうれしさに満ち溢れています。

F6AやK6Aエンジンとは違う、軽く乾いたエキゾーストノートで分かるでしょう。

F6Bの音だけでも聞いて欲しいと思い、エンジン音をサンプリングしました。


F6BカプチーノE/Gサウンド視聴はこちら


(数十年前の古い録音機で音源サンプリングしていますご容赦ください)(アナログ)