●カンボジアの旅第2日(2003年1月15日)

たっぷり眠ったので、朝5時過ぎには起きただろうか。ゆっくりとふろに入り、朝食。ビュッフェ形式、チャーハン、目玉焼き、スクランブルエッグ、ベーコン、炒めたウインナー、野菜(茎系)の煮たのなど。ベーコンはカリカリに焼き過ぎ。はるさめのスープが一番食が進んだ。

昨夜の男は約束のとおり、8時に迎えに来た。車に乗り込み、まず17日にプノンペンに移動するための航空券を手に入れるために、旅行代理店に向かってもらう。カンボジアの朝は早く、この時間でももう店なども営業を始めている。事前に調べておいた中から、希望通り8時40分の便を確保することができた。手数料込み64ドル。

さて、私をぼったくるつもりであるかもしれない、運転席の男、ブンロッフと名乗った(現地の発音はよく分からない)。この日はアンコールワットとアンコールトム、そして周辺の遺跡を巡る予定でどうかということだった。もちろん異論のあるはずもない。が、それよりも、一日車を借り切ってどれほど金を巻き上げられるのであろうか。遺跡を巡るには、バイクタクシーでもいいわけだから、車にしたばかりにあまりにも費用がかかるようだったら心配だ。たずねてみると20ドルでいいという。ガイドブックによると、ホテルなどで車を手配した場合25ドルぐらいからと書いてあったので、「25ドルではないのか」と聞くと、「ホテルから呼んでもらって25ドルもらったとしても5ドルはホテルにキックバックしなければならない。だから20ドルでいい」。うーん、良心的なのか、それとも良心的に装って明日以降も車を使ってもらって稼ごうという戦略か。あるいはガイドブック編集時より全体的に相場も下がりつつあるのかも知れないが。どちらにしても現金なもので、警戒心が薄れてしまったのは間違いない。

まず、遺跡共通のチケット売り場へ。遺跡群に向かうにはこのゲートを必ず通るようになっている。3日間券40ドルを購入(1日券なら20ドル)。3日間券には写真を添付するようになっていて、日本から持参した顔写真を貼り付けてもらう(もちろんその場でインスタント写真を無料で撮ってくれるので持っていく必要は全然ないのだが、どうせ余っていたし)。この入場券は、ある意味でいい記念になりそうだ。ゲートの若い女性が、3日間券の注意事項について、いまどき、書類にしか書いてないような実に丁寧な日本語で事細かに説明してくれる。ほとんどはマニュアルどおりのまる覚えの日本語か。傍らには若い男のか弱そうな警備員がいて、何やら二こと三こと。女性がそれを訳したのか、その言葉に応えて警備員のことを言ったのかどうか「タイのオカマみたい」。髪に白髪が交じり始め無精ひげの私を評してまさかオカマもなかろうが、今度は警備員自身が英語で「タイにはたくさんのオカマがいて……」と私に話し掛ける。全然緊張感がないやんか。

緑の木々の中を走り抜けていく。数の上では欧米の観光客が圧倒的に多い。ほとんどがバイクタクシーで、車を借り切っているのは、団体客以外はほとんどいない。まだそれほど暑いわけではなく、風を感じながら走った方がさわやかだろうなという気はする。

太陽の向きの加減から、午前中にアンコールトム遺跡から巡るのが常識のようで、まず南大門。濠のうえにかかる橋の両側には羅漢像が何体も並んでいて壮観。

【この日の項、まだまだ続く】

 

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