●チュニジアの旅7日目(最終日)=12月5日
まだ暗い朝6時、チェックアウト。ミラノ行きの飛行機アリタリア819便が8時5分と早いため。朝食を食べられぬが仕方のないところか。ホテル前からタクシーに乗るが、ほとんど信号にかからなかったこともあり、4ディナール渡せばチップも含め十分な額だった。やはり入国して初めて乗ったタクシーはぼったくりだったと苦笑する。数人待ってはいるものの、どうやら搭乗手続きには少し早すぎたよう。これなら何とか朝ご飯を食べる時間もあったかと思うが、遅れるよりはよかろう。30分ほど待って手続き開始。ここは空港税が要らないので、念のため残しておいた15ディナールを使い切るため、銅製の絵皿を買う。飛行機はお尻のところから乗る小型機。寡聞のせいかも知れないが、こういうのは初めてだった。機体自体はチュニジアの会社のもののようだから、いわゆる共同運行か。早起きは3文の得なのか、手続きが早かったためか、席は少し広いビジネスクラス。窓の外から見える地中海は、どこまでも青く、ぽっかり浮かんだ白い雲と好対照だった。隣に座ったチュニジア人?は名古屋に商用で行ったことがあるといってました。
ミラノ9時45分着。やはりチュニジアに比べると相当寒い。帰国便はアリタリア794便。13時30分の出発まで随分待つことになるが、この時間帯は成田行きの日航とアリタリア、私が乗る関空行きアリタリアと3便の出発が極めて接近しているので、ロビーは日本人だらけ。この時期は株価も低迷し、ほんと日本はどうなっちゃうんだと心配されていた時期なのだが、相変わらず買い物パワーが炸裂していた。帰りの便も満員。席が空いていたら帰国までの12時間ほど横になろうと思っていたのだが、そんな期待ははかなく消え去った。「駐機しているギンガムチェックの…」という説明が聞こえてきて、そういえばその説明、来る時も聞いたよなあと思って見てみると、その時ひとつおいた席に座っていた、スペインツアーの女性添乗員だった。化粧をしてなかった(?)せいもあるが、まるで別人28号だった。どうでもいいことだが、かくも違うものかとびっくりした。さて帰りに私の隣に座ったのは新婚と思われるカップル。「帰ったらさー、お正月なんだけどぉ、どうしようかー」などといちゃついておりました。こちらも疲れていたし、邪魔したら悪いと思って声もかけなかったが、頼むからブ○とブ○がでれでれするのだけはやめてくれるか。取り締まりの対象にして欲しいわ(自分のことは棚にあげて)。
さて、飛行機は無事定刻よりも早く関空に到着。狭い席に長時間詰め込まれていたせいもあって、本当に疲れた。荷物も機内持ち込みの分だけで、すいすいと出場できると思いきや、税関で「チュニジアから帰国」というと、荷物を開けさせられる。開けてもいいけどさあ、ほんと着替えとか洗面具とかだけだよ。やばいものなんか何にも持ち込んではいませんってば。「チュニジアにはよくいかれるんですか。ひとりでいかれたんですか」職員はなおも尋ねる。「あっちのほうでは、何かやばい話とか聞きませんか」。おいおい、税関の職員が逆取材してどうすんだ。仮に私が密輸か何か企んでいて、正直におめーに話すわけないやろが。ちょびヒゲはやして、元チェッカーズの高杢に似てるあんたの方がよっぽど犯罪者に近い顔してるよってんだ。
それはさておき、余り感心できないが、実はこの日は夜勤。自宅の鍵を会社に置いて行ったため、一度会社に寄り帰宅して、もう一度出勤。さすがに疲れているし、1週間の新聞の内容を把握しようなんて無理。ぼうっとしたまま仕事を何とか乗り切ったものの、翌日は通し夕刊。案の定寝過ごして、ひんしゅくを買ったのでありました。