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  白浜沖10マイルの地震観測ブイと20万tクラスのタンカー




方丈庵トップ > 田舎の生活のこと >イカ(烏賊)談義(12月23日)





 又また半年ぶりの更新となってしまった。


  今年の夏は永〜い猛暑のおかげでワサビは全滅状態になり、秋らしさを感じる間もなく冬を迎えて、
 ワサビの田んぼの整備、植え替え、等を済ませ何する事も無く過ごしていた所、1冊の本を買った事か
 ら、またまた苦労が始まったが、これも 又 延命工作の一つとして受け入れ、下手な文章で、あるブログ
 への書き込みを転記したものである。










 イカ(烏賊)談義  
その1 (11月9日)




 

  先日、白浜沖10マイルの地震観測ブイ(水深200m)への釣行の際、生きたアジで200m底で何が食うのか試し釣りしたところ、エサのアジをイカらしき食い方で散々遊ばれてしまい、あの深場にはたしてどの様なイカが居るのか、下の様な本を見つけて勉強中であります。

 

  まず、イカの名は733年の「出雲国風土記」には書かれているそうです、しかしイカには国字が無く、「烏賊」という字は中国の説話らしく、イカが死んだふりをして海面に浮かんでいるところを鳥がつつきに来ると、腕をのばして引きずり込むと言う発想からの当て字らしいそうです。

 今現在、世界の海には、33科450種類内外のイカがいるそうです、このうちの30種類が我々日本人に消費されていて、日本列島の沿海では40〜50万トン、海外の漁場での漁獲、輸入が10万トン位だそうです、これはマグロ、サケとベスト3に入り、いずれかが鼻の差で1位を争って居るとの事です。

 

 イカ(烏賊)の種類について

 

 甲イカ類 背中に甲(舟)の入っているイカで、甲(舟)の役目は浮力調整のための道具だそうです、この近辺で獲れる甲イカは「すみイカ」で地方では「はりイカ」「まイカ}と呼ばれている種類で、英語では「カトルフイツシュ(cuttlefish)だそうです。

  スーパーで売られている肉厚の「もんごうイカ」は、アフリカ方面の「ヨーロッパコウイカ」、東南アジア方面の「トラフコウイカ」などがそう呼ばれていて、日本本来の「紋ごうイカ」は「カミナリイカ」と言い写真のように背中に紋が有り、「丸一」とか「こぶいか」「ぎっちょいか」と呼ばれている、本の表紙の「コブシメ」は沖縄方面の「くぶしみ」がなまっもので語源はわからないそうです

 

 

ケンサキイカ、ヤリイカ類(閉眼類)

 この種類は沿岸回遊性のイカで、英語では「スクィッド(squid)」, 皆が追いかけている「アオリイカ)も同じ仲間だそうで、これらは閉眼類と呼ばれ眼に透明な膜がかぶさっているのでこう呼ばれるようです.

 ヤリイカは雄が槍の穂先のように細く、胴長40Cmくらいになり、地方では「ささいか」「さやなが」「尺八」「てっぽう」などと呼ばれているそうです、ケンサキイカは槍よりいくぶん太く剣の先であるが、「五島いか」の名が有名で「五島するめ」「一番するめ」と言われているようです、アオリイカはひれが丸く「甲いか」みたいだが、舟が入ってなくヤリイカの種類で、「もいか」「くついか」芭蕉いか」私の田舎では「みずいか」と言ってました。

 アオリとは昔の乗馬の時、鞍の下に付ける泥除けで「障泥」と言う字を使うそうです

 

 

スルメイカ・アカイカ類(開眼類)

 スルメイカ  開眼類は閉眼類のように眼に透明な膜が無く海水に直接接しているのと、沖合いの水深のある所で獲れるイカ類でスルメイカは開眼類の代表者で、このイカは関西では馬鹿にされるが関東以北では大変好まれるようです。(英語名は本にも書いてないので判りません、辞書でも出てこず、ご存知に方は教えてください)

 地方名では「まいか」、わたしの田舎では「とんきゅういか」釣り情報では「麦いか」とも書かれている、「麦わらイサギ」とは逆に麦秋の頃に良く釣れるからとのこと、「松いか」はニュージランド沖やフォークランド付近で獲れるスルメイカの兄弟種で、もとはスルメイカを下関辺りで「松いか」と呼んでいたのが現在のマーケットネーム成ったそうです

 アカイカ  このイカはスルメイカに比べて肉も硬く大味なので「ばかいか」と呼ばれていたが、それでは可哀想だということでアカイカかと変名したそうです、現在では「さきいか」などの加工品として無くてはならない存在だそうです。

 

 

 

 その他、ホタルイカ、ソデイカ、ドスイカ(いずれも開眼類)等については次回にUPしたいと思いますが、ここまで書いてきて大変な事を始めたと幾分後悔してます、時間のある時、気分の乗った時になると思いますが・・・・お見知りおきを。

 

 

イカ(烏賊)談義  その2 (11月22日)


 

 北山村の収穫祭、盛大で楽しかったです、人見知りの強いオジサンなので2〜3名ブロガーさんと話は致しましたが、もう顔も思い出せません、今度どこかで会っても挨拶も出来ないかも知れませんので、その折にはお許しください。


イカ談義のまえに釣果報告

 すさみ沖でカツオが有るとの情報で初出漁の報告です

 3.5Kg2匹でした

 

 

 

 

 

 

 では、本題のイカ談義・・・今日はイカの身体検査をしてみました。

 外形検査

 北海道産のスルメイカ  胴長に対し触腕の長さが短い。 (男性的な感じ)

 

 長崎産のアカイカ  胴長に対し触腕の長さが胴長の2倍。 (女性的な感じ)

 

 田辺湾産アオリイカ・・・・・(1.0Kg・・釣人・・・海の狩人さん)

 アカイカほどではないが触腕が太くて余り長くない。 (グランパさん的感じ

 

 

 

 

 眼の検査

      

 アオリイカイカの眼 

 おしゃれにアイシャドウしてます

                       

 

 

  

  スルメイカの眼     家の愛犬(チョー)の眼みたいです

 

 

  アカイカの眼

  こんな写真しか見つかりませんでした

 

 

 

  口の検査

 スルメイカの口 (エサを食べるだけの口・・・・・当たり前か!!)

 

                           

 

  アオリイカの口  基本的にカラス・トンビは同じです 

 

 

 

 アカイカは写真の取り忘れでした。

 

 足の検査

 足と言うより手と言うほうが正しいようです、なぜかと言えば物を掴むのは手(腕)ですから。

 スルメイカの触腕  吸盤がワイングラスの形をしてます、吸盤の中にギザギザしたリングが有ります。

 

 

 アオリイカの触腕 少し太くて大きい、死んでも良く吸い付きます。

 

 アカイカの触腕  弱弱しい感じです、あまり大きな獲物は取らないようです

 

   「触腕とはえさを捕まえる為だけの手です。」

 

 

   ひれの検査

 スルメイカのひれ、アカイカも少し小さいですが同じ形状です。これはからだのバランスを取るためのもので本当の耳では有りません。

 

 アオリイカのひれ  胴体の全週にあり、半透明でバランスも取るが推進力も有るらしいです

 

 鼻とお尻の検査

  れは漏斗(総排出口)と言いで水を吸い込み呼吸をしますが、又、排泄物や卵の出口でも有ります、ジエット噴射口でもあり、この口を180度自由に操作して、どの方向にでも泳ぐ事が出来ます。

  スルメイカの漏斗(総排出口)

 

 

  アオリイカの漏斗(総排出口)

 

 

 アカイカの漏斗(総排出口)

 

 

 イカは外見的には魚と同じような構造です、しかし、普通の魚は口が最初にあり頭・胴体・シッポの順に有るが、イカの場合は足(手)の次に口・頭・胴体と並んでます、(タコも同じようですが、泳ぐ時には頭が前になりますし、海底をのそのそと歩くのでこれは足で良いと思います)、他に後・前のハッキリしないのがナマコ,ヒトデなど海には不思議な生き物があります、神様は何を考えてこの様な者達を作ったんでしようか。

    





    

  イカ(烏賊)談義  その3 (11月28)

 

 昨日の夕日でした(11/27)

 

 イカ談義をするには自分で釣る事も出来なければと、昨日、今日と連続の出漁。昨日は初めてのイカ釣りにしては500g前後2匹(杯)、今日は6〜8mの風の中を友人と2人で出漁、友人1杯(1Kg)、小生800gを筆頭に4杯の釣果でした。

 この2〜3年、友人との釣行で絶対に勝つ事が出来なかったが、何事も目的を持って行えばそれだけの事はあるものだと、この歳になって確信できた、明日も明後日も夕方から出漁予定・・・田辺湾のイカを釣りつくすつもりでガンバリマス。

 

追加記事

 自分で釣ったイカを刺身にして。自分で栽培したワサビで食すのを、皆さん、贅沢と言わないで下さい。









 

イカ(烏賊)談義  その4 (12月1日)




 イカの勉強を始めたキッカケの白浜沖の浮標まで、片道50分掛けて行ってきました、前回に弄ばれた正体はどんなイカであるか確かめる為です。

 第一投目から当りがあり、吊り上げてみれば中型のスルメイカ、二投目も同じくスルメイカ、これで前回の正体は判明した、しかし、一匹釣るのに一匹100円のエサを使えばあまりにも勿体無いので、舟にあるイカの餌木で色々試してみたが全然乗ってこない、やはりスルメイカ用の仕掛けでなければ数を上げることが出来ないようだ。

 スルメイカの貪欲な食欲には驚いた、電動リールで200mを巻き上げている間(7〜8分間)にもアジを齧っているのではないかと思うほどです、アヲリイカが、この位食ってくれればあまり苦労することは無いのだが。

 

                               

 

                              

(携帯での撮影なので綺麗には撮れていません。)

 

  家のばあさん、無類のイカ好きなんで、教材として釣ってきたのだが、風呂から出てくると綺麗に捌いてしまい、下の写真の有様、辛うじて頭部のみ、ゴミかごから拾い出し、眼の形(開眼亜目)と上の写真でスルメイカと同定することが出来た。

 

 分解整備されたスルメイカ(酒のアテ)

 

 

 ゴミかごから拾い出した頭部(眼に透明な膜が無い=開眼亜目    

 

 目の玉が黒く見えるのは、網膜が黒いためで網膜を取り除くと水晶の珠みたいです。

  

 

 スルメイカは「冬生まれ」「春生まれ」「夏生まれ」の3種類が有るそうです。

 「冬生まれ」=12月〜3月に生まれ黒潮、対馬暖流に乗って北上し9月ごろには三陸、外房、熊野灘・土佐湾へ南下する、(戻りカツオと同じ)今回のスルメイカは「冬生まれ」ではないかと思っている。

 天候に恵まれて出漁できる時には、友人2人をを引き連れて、2〜300杯を釣り、新宮の氷屋のおっちゃん所へ卸そうかなどと考えてます。

  この、イカの話も勉強してみるとなかなか奥が深く、ダイレクトにPC入力は大変疲れる、やはり原稿作成が必要みたいなので、更新もままに成らない事だろう・・・・・・・・・お見知りおきを

  



 イカ(烏賊)談義  その5 (12月11日)




 スーパーマーケットにおいて魚類は大半が切り身で売られており、そのまま調理できる様に
加工されている中で、イカは丸まま買ってきても調理が簡単なため奥様方に好かれてる模様
です。

 鱗は無い、内臓も綺麗、生くさい匂いも無いので、好きな調理が出来るのが好かれる要因で
はないだろうか。
 
 

(あるブロガーさんの奥さまがそうらしい、だんな様は他に類を見ない釣りキチなのに)

 

 

イカのパーツ(部品)について

  イカは無脊椎動物の中の軟体動物であり、アサリ、アワビ、サザエ、カタツムの親戚
筋である、しかし、イカは足が頭の前にあり内臓が後ろにある生き物のためタコ、オウ
ムガイと共に「頭足類」と呼ばれている。


 

 「頭足類」でイカに一番近い親戚がオウムガイで、今でも水族館で見られる生きた化石である。

 

 

  イカの先祖は大理石に含まれるアンモナイト,ベレムナイトがある、魚のように自由
に早く泳ぐために重い貝殻を真っ直ぐにし、また脱ぎ捨てて、気の遠くなるような時間
を掛け今のイカの姿になつた、その名残としてモンゴウイカの甲、スルメイカなどの軟
甲がその名残である。

 

 

 アオリイカの軟甲、スルメイカなどは幅がすこし狭い

 

 イカの肌は色々 

 ウロコイカはざらざら、サメハダホオズキイカはコンペイトウをまぶしたようにイガイガ
してるそうで、もちろん食卓に上がる資格は無いそうです。

 

 

 イカのひれ(耳ではない)も色々

 何かの理由でいろいろな形に成ったんだろう。

 

 

 アオリイカのえんぺら

 

 

眼(閉眼類と開眼類)がある

 無脊椎動物では最も発達していて、体に対して大きな目玉である。

 

 

 アオリイカの眼(閉眼類=眼のうえを透明な膜で覆っている)

 

  スルメイカの眼(開目類=目玉が海水に直接接している)

 

 

 水晶珠を思わせる目玉(レンズ)

 

 

  口 と舌(カラスとトンビ) 

 手に囲まれた真ん中にあり、餌さを鋭い歯先で引きちぎって食べる。

 

 クチバシはイカの種類が違ってもみな同じ形をしている

 

 

 舌=「歯舌」といい、ダイコンおろしのおろし金のような舌である、イカの食道に
神経節が取り囲んでいる為、食べた物をゴクリと飲み込む事が出来ず、摩り下ろ
して小さくして飲み込む

 

 アオリイカの歯舌(中央の黄色の箇所・・・超接写のカメラが欲しい)

 

  アオリイカの胃の中(案外大きな塊も飲み込める様だ)

 

 

 

 腕(足?手?)

 左右対称に10本あり背中側から1腕〜4腕と数える、3腕と4腕の間に餌さを捕ま
えるための触腕がある、生活環境により長さや形状が色々な形になっている。

 

北海度産のスルメイカ

 

              長崎産のアカイカ

                 

                         

                                       田辺産のスルメイカ

                                                  

 

 吸盤(タコとイカの違い)

 タコの吸盤は吸い付くだけであるが、イカの場合は吸盤の中に角質のリングがあり、
このリングが変化して鉤状なったものもある。

 手近で確認できるのは、ホタルイカの触腕に小さな鉤が2コあるそうです、オフシー
ズンのため来春には酒のアテででも見てみようと思ってます。

 

 吸盤からはがれたリング(中央の丸い部分)

 

  漏斗(推進機関=ウォータージェット)

 動物で言えば鼻、お尻、排卵箇所、それに推進機でもある、しかし、緊急事態での
最大の道具で、この漏斗を前後左右に動かして吸い込んだ水を噴出して逃げる、釣
れたイカをタモで掬う場合真下から掬ったほうが良さそうです。

 

 

 ジェット噴射の水は漏斗から吸い込んだ水では到底足りないので、胴体と頭を繋い
でいる部分から吸い込むらしく、その箇所には逆止弁があり、あのようなスピードで逃
げる事が出来るのです。

 

 

  心臓(予備心臓が2ッある)

 漏斗から吸い込まれた水は1対の「えら」で酸素を取り込み生活している、しかし、
緊急事態には血液不足を起こすため、「えら」の付け根に「えら心臓」を持っていて
血液の補給をしているそうです。

 また前記のオウムガイは「えら」が2対(4コ)有るが急激な動きをしないのか
「えら心臓」はないそうです。

 

 

 アオリイカの「えら」

 

 アオリイカの内臓配置(カメラが安物のため「えら心臓」は確認できませんでした)

 

 ここまでの所感として  

@ 何でも確かめてみたくなる悪癖、自分の馬鹿さ加減に困っている。

A イカはなぜ、こうまでして進化しなければ成らなかったのか、子孫繁栄の競争に
勝つためか?、だが貝類は何もせずに結構繁栄しているのに。

B 人間もなぜここまで進化したのか、一部では神の領域にまで踏み込んで居るの
ではないだろうか?。

 

      「私は貝になりたい」 などと考えているおじさんでした。