和歌山県 紀南 中辺路 世界遺産 熊野古道 方丈記 の情報を紹介しています。 |
体調も脳調も芳しくなく、何事にも集中できない日々のため、この更新も延び延びになってしまった。
梅雨明けごろから、何とか考える力がついて来たので一気に全ての項目を更新した。
旗印の変更
「晴漁雨読」が現況に合わなくなったので 「静漁荒耕雨読」に改めました。
ワサビ田の改装と増設
6月の伊豆へのわさびの修行の後、会社の面倒を見るのと釣りの合間を見て、ぼつぼつとわさび田の改装と増設をしている、防虫ネットを高くして通気をよくしたり、夏場の高温期を乗り切る為に、気化熱による温度の調節を電動噴霧器の利用で 25℃にセットしているが、谷川からの吹き降ろしの風の為に思ったより、稼働時間と使用水量も少なくワサビへの悪影響は見られないようだ。
伊豆のワサビ田を見学して、養水(谷川の水)の水温については問題が無いが、地形的な面で無理な為、養土(砂)の粒度の調整と養水の量の関係を調べる為に新しく試験田を増設しているところである。
ワサビの生育はワサビ田の表面を流れる養水と、垂直に浸透する養水の量の関係による所が大きいらしい、ワサビには他の植物を寄せ付けない為に、ある毒素を出しているらしく浸透水が少ない場合には、表面水に毒素が流れ出し自家中毒により発育不振に成るとの事、その割合は表面水(三)真透水(七)の割合が良いらしい、この事については案外簡単なことである、流入量と排出量の調節で解決できる事であるが、これで良いワサビが出来るかと言うと、そう簡単にはいかない、状況調査などで1年間は要するであろうし、また別の問題の発生があるかも。
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高さを2倍にして14o目ネットで全面を囲う改造 |
水を噴霧して気化熱利用の温度調節 |
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養土、養水調査の為の新作の試験田 |
ワサビ田横の谷川(8/1 現在 水温18℃) |
害虫と病気
ワサビの害虫と病気には殺虫剤や薬剤は一切使用することが出来ない理由が、伊豆のワサビ田を見てやっと理解できた、あの広大なワサビ田に薬剤散布をすれば、下流の生態系に影響が出るし、漁業への影響も計り知れないものが有るだろう、薬剤は散布から収穫までの期間を守れば人体に悪影響は無いが生態系への影響は重大であろう、特に食連鎖を考えるとイタイイタイ病が思い出される。
昨年にはモンシロチョウの幼虫(アオムシ)と灰カビ病に、今年はカブラハバチの幼虫にいやと言うほどの被害を受けた、モンシロチョウは14o目ネットならある程度は防げるが、カブラハバチは5〜6oなので防ぎようが無い、網目を小さくすれば通気性が悪くなり湿度の上昇で灰カビ病の蔓延となる。
我がワサビ田では、薬品の使用についてあまり考える必要が無い、上下流共に流水を使用していないからである、また谷の水量が30L/sくらいあり300m下流で10倍くらいの水量の川と合流しているし、2Km下流で100倍くらいの本流と合流しているからだ。
カワムシの被害だが、カワムシが直接苗と接触しない様に、パイプの中に苗を植えつける方法が開発されて薬剤の必要がないようである。
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広大なワサビ田(筏場地区) |
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カワムシ被害防止のパイプへの植え付け(筏場地区)
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最近、中国産野菜の残留農薬で一騒ぎ有ったが、わが国においても高度成長期の頃にはDDTなど毒性の強い農薬が、ふんだんに使われていた事が思い起こされる、中国、インドなど、これからの国は、先人の起した数々の失敗の歴史を学んで、少しでも賢く生き永らえる事を選んだ方が良いのではないかと思う。
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山野草
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