忠生・図師緑地保全の森問題

請願署名
 近くの町内会が山林を宅地開発されると言うので緑を守るために議会に「請願署名」をはじめた。近隣の町内会にも協力を依頼した。

ことの次第は
 この土地は約6500坪の東京都・新都市開発公社有地だった所で、町田市が「緑地」として保全するために市有地として買い受けたのが、平成14年3月のこと。
 それが市中心部の道路用地(119坪)買収の代替地として、開発業者に売却された。119坪の代替地として50倍以上の広さの土地が売却されたことで、住民訴訟が起されている。
ここまでの経過については(町田の里山を守る会http://satoyama.kabocha.to/)を参照してほしい。
その経過は


その後、
平成17年3月   町田市議会 
当該地の売却議案 可決

    〃     これに対して住民は市議会へ、「町田市忠生二丁目12番及び隣接する図師町15O8番地並びにこれに連坦する緑地の保全に関する請願」をし、全会一致で採択

平成18年5月
      7月   町田市 調整協議会 造成工事計画を承認
      8月   「忠生・図師緑地保全の森」から「「図師南緑地」に名称変更
    12月12日 「街づくり条例」にもとづく宅地造成工事の開発説明会開催(事業者が開催)
    12月26日 市から文書と担当部長が説明
    12月28日 石坂市長への「要望書」提出

平成19年3月   市議会へ「請願署名」提出(12400人分)

平成17年3月の請願採択からから一年間余りの間に何が起きていたのか。住民は何も知らされていない。
  昨年の暮れになって突然開発業者が「説明会」を開催したので、住民はビックリした。
 暮れの忙しい時に慌てて市長宛の「要望書」を提出し、今年の3月議会へ「請願」しようということだ。

  住民ばかりか議会も無視して進められる行政の仕事。こんなことが町田では起きている

怠慢な議員

 市議会では、議案を事前に議員に配布しているそうだ。それを議員の皆さんは読んでいなっかたのか?

「街づくり条例」は誰のため?
「街づくり条例」は誰のためにあるの? 開発業者のためにあるとしか思えない。そのうちこの条例のインチキを暴こう。


疑惑はいくつも

この問題も含めて市の行った土地に関わるものには、旧IBMグランド跡地を有効利用すべきとの「議会」決議を無視して、大規模マンション建設を許してしまった過去があるんだ。

  市民ばかりか議会を無視して進められる行政は、前寺田市長時代からあったこと。そして今の石阪市長にも受け継がれておる。一度あることは二度あり、いつまた三度目が繰り返されることか?
 市長が替わっても同じようなことが繰り返されるのは、何か構造的な問題が市の中にあると思うが、どうじゃ?


 3月2日の朝日新聞朝刊の多摩版にこんな記事が載っている。3月議会でどんな論議がされるのか見守ろうではないか。

朝日新聞07.03.02付け
多摩版


町田「保全の森」
市に購入を請願-忠生地区の住民-
町田市の旧「忠生図師緑地保全の森」で民開業者が宅地開発計画を進めている問題で、忠生地区の町内会住民らが1日、貴重な植物が自生する山林部分を市が買い戻し、保全を図ることを求める請願を、約1万2400人分の署名を添えて市議会に出した。問題の土地は、市が「保全の森」として指定していた約 4400平方bの平地と1万7100平方bの山林。05年に一道路用地の買収代替地として神奈川県相模原市の業者に売却された。
 保全を目的に山林部分は市が無償で1年間借り受ける契約を結んだが、業者は昨年5月、契約更新をせず、戸建て住宅用地として開発する計画を明らかにした。
 これに対し、住民側は「
十分な説明かないまま売却から1年で開発されるのは納得できない」と反発。先月から署名活動を始めたという。
 忠生中央町内会の田沢成雄会長は「売却されたときから緑地保全を求めていたのに、(今回の件で)市から情報提供がなかった。平地は仕方ないが、山林部分は残してほしい」と話している。

読売新聞
(同)


忠生の森買い戻し求め町田市に町内会など請願

 町田市忠生地区のお町内会・自治会は1日、同市忠生2と図師町に広がる「旧忠生・図師緑地保全の森」の自然を守るため、同森の山林部分1万7100平方bを市が買い戻すよう求める請願書を、約1万2400人分の署名簿を添えて市議会に提出した。
 
市所有地だった同森(2万1500平方b)20055月、都市計画道路事業の買収用地の代替地として不動産業者に売却された。その際、「自然のまま保全を」との周辺住民の請願が採訳されたことから、市は山林部分について業者と1年間の土地使用貸借契約を結んだ。しかし、昨年5月には業者から契約の更新を拒否された。業者側は宅地開発計画を持っているという。
 町内会などは、「貸借契約ができないのなら、市有地として貴重な自然の保全を図るべきだ」としている。
 同森の売却を巡っては一部の住民が「売却は違法かつ無効だ」として一昨年、住民訴訟を起こしており、東京地裁で係争中だ。
 

毎日新聞も同様の記事を載せている。

3月13日
市議会が現地視察



町田市議会の都市環境委員会は「旧忠生・図師緑地保全の森の平坦部を除く山林部分の保全に関する請願」を審査するに先立って、3月13日(火)午前9時30分より現地視察を行い、視察終了後、審査した。

その結果、「係争中のことなので、継続審査とする」ことが3月26日の議会で全員一致で決まった。
さて、この先どうなるか、見守ろうではないか。


旧忠生・図師緑地保全の森の平坦部を除く山林部分の保全に関する請願 は6月議会、そして9月議会においてもいまだに継続審議しているそうだ。議会の審議ってこんなに時間がかかるものなのか。40人もいる議員、千人を超える職員、議会の審査能力に疑問を持ってしまうな。
議会の雰囲気

原稿を読むだけの議員
 
町田市の市議会には本会議の映像がアップされている。それを見ると、都市環境常任委員長はうら若き(隠居の眼にはそう見える)熊沢あやり議員で、事務局が用意したであろう原稿をつっかえつっかえ読んでいる。熱意も迫力もないもので、真面目に議論しているのか疑われるような雰囲気で、市民税を払うのが厭になる。
こんな雰囲気の議会を見るにつけ、この街で起きていることに関心を持たないでいると、税金は無駄遣いされても仕方ないことになる。

やっと
請願が採択された12/21
12/21の市議会で、賛成多数で請願が採択されたそうだ。しかしこの請願にどれほどの拘束力があるのだろう。なにせ「この係争はいつ解決するのか」という市会議員の質問に、市当局は「わからない」と答えたんだってさ。アホみたいな話だ。税金から給料を貰っている職員は「わからない」と答えて何の痛痒も感じていないし、それを追求できない市議会の議員も無能だ。議員の歳費も税金から払われているんだよな。全く町田は市長が犯罪者(政治資金法違反で罰金刑)だから仕方ないか。

この問題で何かご存知のことがあれば知らせてほしい。また、ご意見があれば寄せて欲しい。

  この掲示板によろしく。     忠生の緑地を守ろう

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町田には、まだこんな自然が残っている。

(朝日新聞、7/19夕刊より)

asahi.com(朝日新聞社)多摩 - 環境

ほしさくら
小山のホタルと自然を守る会