どうせやるならうんと楽しもう! 

魅力いっぱいのトロンボーン四重奏 その2

続き

練習のポイント

まずはデュエットから!!

いきなり4人を集めて吹くのもよいのですが、その下準備のためにも最初はやさしいデュエットから始めてみましょう。

そうして相手の吹き方やニュアンス等を充分に理解することによって自分が相手に素直についていったり

反対に相手を自分のペースに引き込む、という練習ができるはずです。

はじめはうまくいきませんが、出来てきだすとそれがアンサンブルの楽しみの第一歩になってくるのです。譜面を読むのだけに必死になって、

はじめとおしまいだけが合っていれば次々と曲をこなしていくという無意味な練習だけはしないようにしてください。

デュエットがアンサンブルの楽しみの第一歩だということをお忘れなく。

さて簡単なデュエットの楽譜を紹介しますのでぜひ試してください。

Henning:24Easy Duets (International Music)

Voxman:Selected Duets Vol.1 (Rubank)

ハーモニーのうなりを消すのがコツです。 

 

いよいよ四重奏へ

クァルテットにおいては、並び方も各人の聞こえ方に影響があるので、研究する余地はあると思います。

初級の人達は基本形から始めて下さい。

 

トロンボーン クァルテット ジパング

  2  1  3  4 


新日本フィルトロンボーン四重奏団

基本  1  2  3  4       


東京トロンボーン四重奏団

パリトロンボーン四重奏団

 2  1  4  3       


スローカートロンボーン四重奏団

 4  1  2  3


     客席

 

さて、パートの決め方ですが、たいていの場合、比較的楽に高い音の出る人が一番、そして出にくい順に二番、三番を受け持つことが多いと思いますが、

アマチュアの皆さんははじめから固定をしてしまっては勉強にならないので、しょっちゅうパートを入れ替えて全パートを吹いた方がよいと思います。

旋律を支えるパートも時には旋律以上に大切な役割を持っているので、とてもやりがいがあり、それなりの楽しさがあります。

「下手だから下でいいや」なんて消極的になってはいけません。大いに恥をかくつもりで積極的に音楽を楽しんでください。

 

練習の第一歩はハーモニーを美しくすること

トロンボーン四重奏でも、やはり音程が練習の中心になります。音程が合わないことには聞いている人を説得できません。

まずはユニゾンの練習をしてください。一本で吹いているように聞こえるまでやるべきです。他の人の音をよく聞くことが大切です。

はじめはmfで練習しますが、1. f 2. p 3. <>(クレッシェンド、デクレッシェンド) 4. >>>>(アクセント)など、

いろいろ練習すると、とても効果的です。

以上の基本練習は、曲を始める前に必ずやりましょう。この練習においても大切なポイントはうなりを消すことにあります。

よく耳をすまして、このうなりを消すことに全神経を集中させてください。

最後に思いつくまま注意点等を書いてみます。

 

初級の四重奏用に

初級の人たちは簡単なコラールを多くやった方がいいでしょう。次の2曲を紹介しておきます。

Edited by Muller:Quartettes Vol.1,2,3 (Wilhelm Zimmermann) 

Rubank:Tb. Quartet Repertoire (Rubank)

 

本物の音を聞こう!

これは、本当に大切なことです。CD等を聞いて本物の音のイメージを持って下さい。

 

なるべく第三者に聞いてもらおう!

音程はもちろん、全体のバランスなどは案外自分達では分かりにくいものです。先生や先輩などに聞いてもらい助言を受けましょう。

 

ダイナミックス・レンジを広げよう!

合奏でやっているよりも、ダイナミックスの幅がつけやすいはずです。ぜひfとp、<>の差をつけましょう。

 

スコアを四人分用意しよう!

前にも述べましたが、スコアにはいろいろなヒントがつまっています。音程、自分の役割、そして曲の構造など。

 

全員でイニシチアブをとろう!

もちろんアンサンブルのまとめ役はいなければなりませんが、音楽においては、全員で話し合い、意見をぶつけあいましょう。

 

最後に!

私は、アンサンブルはT友情Uだと思います。人を思いやる気持ちがなければいけません。

でも、時にははっきりとものをいうことも大切ですし、自分の演奏にも責任を持たなければいけないでしょう。

いずれにせよ、トロンボーン四重奏をとことん練習して、目や気配(ブレスの音とか)でコンタクトをとれるようになれば、

新しい世界も開け、バンドやオーケストラのセクションのサウンド・アップにつながることウケアイです。

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