明日のナージャ感想



01話〜26話>27話〜50話

明日のナージャ感想


■第27話「空飛ぶケンノスケ」
 リタが絡むと急におジャ魔女ノリになる。口すぼめて目が線になってる顔とかまんまハナちゃんだし。しかも次週登場のローズマリーは声がおんぷじゃなかったか?FANには嬉しい仕様です。ローズマリーは予告だけで既にキャラが立ってるんでレギュラー化に期待。
 チュウさんの服装見て考えたんだが、時代背景として既に日本は結構近代化してる?ケンノスケがサムライ、サムライ言うんでなんとなくまだ江戸くらいのイメージあったんだけど、考えてみれば100年くらい昔の物語っていう設定だったんだっけ。今2003年だから100年前っていうと丁度日露戦争が始まるくらい?ということはケンノスケが最初にイギリスにいたのは日英同盟なんかも関係してるんだろうかなんて……世の中キナ臭くなり始める頃だと思うんだけど、作中はエラクまったりムード。
 まあとにかくケンノスケの夢追い姿勢とナージャのヒマワリダンスが良かったね。

■第28話「危険なプリンセス」
 声はおジャ魔女のおんぷながらかなりダーティーな新ヒロインローズ・マリー。ナージャのことは夢見るなんてバカみたいと認識しておきながら、自分自身は少女少女した夢に依存して生きているという統一性の無い思考をしています。というか既に幻覚見えてるんで統合失チョ……どうやって彼女は救われるんだろうか。盛り上がった所で引きだったんだけど次回はホセとカルメンの話のようなので、スペイン篇はある程度キャラ固定で長めに描く模様。ナージャが動き回って結果的に人の心を救っていくスペイン篇は非常に良質の物語。ローズマリーが救われる話も早く観たい。

■第29話「すばらしき人生!光と影を見た男」
 予想通りホセとカルメンを救うためにナージャが踊る話。でもホセが軽く死亡。心は救われてましたって感じなんだろうけど、素直には読み流せない演出。それとも本物の『カルメン』がこういう話なのかな?音楽の授業で一回だけ観た気がするんだけどどんな話か忘れてしまったんでなんとも言えない。
 で、ローズマリーのことは解決しないまま次週からギリシャ篇に突入。つーかこの旅一座はどこまで行くんだろう?南下してきましたが、このままトルコ経由でエジプトまで行っちゃうんだろうか(レギュラーらしきナージャに惚れた考古学徒がエジプトに向かってる)。それともギリシャから北上して旧ユーゴ経由でオーストリア、ドイツと戻るんだろうか(ナージャママが多分この辺りにいる)。個人的には思い入れのあるスロヴェニア、オーストリア、チェコ篇あたりを観たいんだけどね。

■第30話「泥まみれの白バラ」
 黒薔薇はフランシスの双子の兄、名はキース。父親のクローンではありませんでした。以外とテンポよく視聴者とナージャに事実が伝わりました。
 フランシスと黒薔薇は貧しい者の救済という目的は同じでもやり方がお互いに違うって感じなのかな?何か黒薔薇の方が凄い人という気がする。金さえあればできる資金援助という方法よりも、貴族という立場を捨てつつ法をかいくぐって下から貧民を救っていく方法の方が実力が必要だと思うんで。まあそんなことより今週の見所はフランシスの逢瀬を目撃するナージャの表情七変化。デフォルメ絵連発演出の方が観ていて面白いです。
 そしてギリシャ篇の(バンダイの)売りは。是非ともおもちゃに留まらず実際に使える傘として売り出してほしいものです。新衣装は無いのかな。スペイン篇のフラメンコは初登場時かなり感動したんですが、今回の傘ダンスはナージャの心情が防衛規制気味のせいもあってか華にかける印象。
 そんな所ですが、来週のステキピエロの話は楽しみ。フランシス、母親絡みのメインパートよりも団員絡みのパートの方が面白いと思ってるんで。

■第31話「泣かないピエロ」
 イイ話だった・゚・(ノД`)・゚・。
 奥さんがアーベルに気づく所でちょっと泣いてしまった・゚・(ノД`)・゚・。
 次週からエジプト。マジでエジプト行くんかいって感じ。どこまで南下するんだろう。

■第32話「ナイルの果て・指輪の秘密」
 そういやコレももう後半なんですね。いよいよ母上様にも近づいてきて物語が終盤に向かい始めた感じ。クリスチャン好きなんで今週良かった。もう出番なさ気なのが悲しいくらい。
 とりあえず次はちょっと黒いおんぷ(ローズマリー)とナージャがどうなるのかを楽しみにしたいです。

■第33話「ピラミッドに消えたブローチ」
 悪党二人が仲間になった!と思ったら嘘だった!
 次週急展開ですね。ああなんか一度解散した仲間が最後の方にまた集ってくるみたいな話ってイイよね。
 今週は普通にラクダに乗ってるナージャがツボでした。練習とかしなくても乗れるもんなのかな。

■第34話「さよなら、ダンデライオン一座」
 今週は玉乗りしてお手玉しながら口論しているアーベルがツボでした。超器用。
 解散しませんでした。てっきり大きく話が動いてナージャ一人旅篇に突入かと思ったんですが、大人な人達の大人なはからいで元通り。むしろ大きく動いたのはラストのローズマリーでしょうか。く、黒い娘だ……。

■第35話「風のいたずら・運命の皮肉」
 今週は列車の中で和気あいあいと合唱してるイタリア人がツボでした。超陽気。
 名前、名前聞いておけよ…ってずっと固唾を飲んで見守っていたんだが、ようやく「お嬢さん、お名前は…?」ってきた所でオバサンが乱入。ああ、もう!あのオバサンに団長のラリアット食らわせたい。
 次週は黒薔薇とローズマリー。黒いおんぷちゃんに月に変わってお仕置きする話…ではなさそう。

■第36話「危うし!命を賭けた黒バラ」
 超本気で貴族になろうとしてるローズマリーと、貴族はどうでもいいんでとりあえずお母さんというナージャ……555で「人間とオルフェノク」がテーマになってるのと同じノリで「平民と貴族」もナージャの一つのテーマであるように思います。
 そして黒薔薇好きな僕。凄いジャンプ力です黒薔薇。間接を外して手錠を外す→脱獄…くらいは平気でできそうな勢いです。今後は貴族側が用心棒を雇って黒薔薇と対決、そこに乱入する団長。だからこの作品はバトルものじゃないんだってば。

■第37話「明暗!ブローチ奪還作戦」
 黒薔薇が投げ技を披露。普通に柔術家としてやっていけますこの人は。
 キースとハービーの善意がローズマリーのダーティーな機転でフイになるのは話として面白かったです。次回はいよいよローズマリーとナージャ再接触。終盤に突入して話が流れてきました。
 ドイツ語だったらまかしとけ!というステキピエロがツボな37話でした。

■第38話「ローズマリー笑顔の陰謀」
 ローズマリーが神々しいです。最後のナージャを見下ろしての一連の台詞はもはや敵役としてカッコいいです。
 ラストにむけての最終試練がこのローズマリーなのでしょうか。これにキースは、フランシスはどう絡むのか?そして団員の皆様の行動は?ナージャというよりローズマリーが救われるのかどうかが見所です。この辺り、大団円を期待したいのだけれど、この番組はホセがいきなり死んだりとどこか油断できない所があります。
 最後はね、前も言ったけど貴族にはならずに旅立つラスト希望です(^^;)。

■第39話「盗らないで!私のお母さん」
●「おじさまは何もかも欲張りすぎるから勝負事に失敗するんですわね」(ローズマリー)
 ヘルマンを無能呼ばわりです。ローズマリー神々しい。
 あー、もうコレどうなるんだ。ローズマリー強すぎ。強力なラスボスです。とりあえず対抗するためにナージャがデラックスなドレスに着替えましたが、バンダイの要請で着替えました感が強いので戦力アップになってるかは微妙です。「証人」が今まで出会って来た人達なんだろうけど……
 とりあえず「こういう状況で待つヤツはいない!」というピエロの人がステキでした。僕結構ピエロ好きだと自分の感想読んでて思う。

■第40話「決意の朝!本当の旅立ち」
●「団長からは勇気を貰ったわ」(ナージャ)
 最 高 。
「居心地のいい場所を捨てても、求めるものを追う。失うものの辛さも分かってて、それでも欲する。そのために生きる。そういうのが本当の覚悟。(by『XXXHOLIC』)」
 というわけでナージャの母親に会いたい想いはそこまで重かったのね。もうこのまま旅芸人として生きた方が幸せなんじゃ……とか視聴しながら心によぎってた僕としては心を打たれた。そのシーンから上記の「団長からは勇気を貰ったわ」までの流れは感動もの。
 そして今回はケンノスケが良かった。ナージャのこと好きなのに、好きなのに、伝えないんだ!カッコ良すぎるケンノスケ。ナージャは最終的にフランシスかキースと結ばれる結末が予想されるだけに泣ける。泣けカッコイイ(造語)。ここで告白してもナージャのためにはならないから、伝えないのだよサムライは。イイ話だった……

■第41話「喜びも苦しみもひとり旅」
 最 高 。
 先週、今週とスバラシイ。ホント観続けてきて良かったと思うわ。
 人々の善意を頼りに徒手空拳でイギリスを目指すというのはネビル・シュートの『パイド・パイパー』を思い起こします。旅先で出会った人だけでなく、オルゴールの隠しギミックが明らかになるという演出付きで時間を超えた善意がナージャのもとに届けられるくだりが感動もの。こういう序盤の伏線もしっかりと消化するあたりがナージャにクオリティーを感じる所以。
 次週は旅モノの王道の、クライマックスの前にスタート地点に戻る話ですね。あの落ちぶれた詩人も再登場する模様で、何かこう視聴者に色々あったなぁとしみじみさせるのが上手いです。
 あと8話?9話?『おジャ魔女』が終わったときはひどくガッカリしたものだけど、ナージャもすっかり終わって欲しくない作品になりました。

■42話「ひとりぼっちの故郷」
 
 「公爵家の血を引いていてもダメな奴はダメだ」(おじさん)

 意外ときちんとした見識を持っているおじさんだということが判明。貴族サイドの上層部は嫌な奴というイメージが先行していたんですが、このおじさんは中々頭がキレそう。もしかしてローズマリーのこともちょっと気づいている?

 「君の背中に翼が見えるよ 人は誰しも翼を持ってる 君の翼はどんな困難にも負けない明日へ向かって羽ばたく希望の翼だ」(ラファエル)

 ゴリ押しでナージャを「明日のナージャ」に仕立て上げました。
 というかそんなことはどうでもいいくらいここ数週イイ。絶望からラファエルの落ちぶれ語りを通して「そうだわ、ここが出発点だった!」ってバイタルに立ち上がるまでの下りが最高。クライマックスの前に出発点に戻って自分の原点を省みるっていうのは旅ものの王道ながら素晴らしい。ボロボロに変わってしまった出発点が対照的に変わらないナージャの想いを際立たせます。これラスト8話感動の予感。
 
■第43話「ピアノがつなぐ子守唄」
 
 「ナージャのために」(レイモン・コルビリエ)

 この前のオルゴールのギミックといい、時間を超えて心がナージャのもとに届けられるのがスバラシイ。「お父さんに…会えた…」って 最 高 。
 徒手空拳のナージャが頼れるのは旅の中で培った人との関係性のみ。ジョンとか、序盤の流しキャラの善意に助けられるのは旅人冥利に尽きます。そして今回ラストでフランシスと再会。これは、強力なラスボスローズマリーに対して人脈を使った怒濤の大逆転劇が始まる予感。燃え。
 でもとりあえず来週は恋い話。キースに一票。フランシスは…あり得ないだろ。別に一番大変な時にナージャの力になってくれたことないし。まあそういうことを言うと一番力になってくれた男は絶対ケンノスケなんですが、悲しいかな、少女モノの王子様無敵属性。
 
■第44話「どっちが好き?究極の選択」
 
 「私は私を好きになってくれた人じゃなくて 私が好きになった人を選んだのよ」(ジュリエッタ)

 ラストシーン、窓がバババッと開いたその瞬間まで、その混乱に乗じてキースと共に逃げるんだと信じてました。

 そして訪れる衝撃の時。最後の瞬間までハラハラ。



 フ ラ ン シ ス な の か よ !



 ぽかーん。ダメだ。完っ璧にキースに感情移入して観てた。そうか、ダメなのか。どんなに行動でもって誠意を示しても、一番困っている時にバイタルに助けたとしても、憧れの王子様には敵わないのか……しょぼーん。

 しかしまあ、少し身を引いてアニメ的に考えてみればフランシスを選ぶのが自然とは思う。ナージャは雰囲気といいストーリーといい、昔から繰り返されてきてある程度人々の共通認識になってる少女物語の王道にそって作られているという気がするので、まあ、なんというか最後はやっぱりアルバートさん(古い)という帰結が落ち着くと言えば落ち着く。それにメインの視聴者である幼年の少女達に対して「自分が本当に愛するなら犯罪者と行くのもまたOK」というメッセージを発してしまうのは、いくら価値観が多様化した時代といえど作り手としてもはばかられると言えばはばかられて当然という気はする。

 まあなんというか、バイタルに信念を貫いても、どんなに強くても、少女の心はつかめない。そんな時代さ、それもイイじゃんという感じ?
 今日のナージャを教訓に、コレからは僕も金と地位と名誉を手に入れるべく邁進しようと思う。そして全てを手に入れた暁にはノブレス・オブリッジで弱者のために頑張ろうと思います。

 何て言うとでも思うてか。

 ダメだ、100%キースよりの人間だ僕は。
 僕は一パンダとしてキースでもイイという女性からの結婚申し込みをお待ちしています。
 
■第45話「三人模様・ぐらつく恋心」
 
 「このままではハーコート家は破産する」(フランシスパパ)

 ナージャの心が選んだ王子様はもうすぐ落ちぶれ貴族でした。

 一番大多数が幸せになるラストとして、ナージャはローズマリーを倒して母親と再会、貴族化→プレミンジャー公爵家の令嬢として障害なくフランシスと結ばれる→フランシスの家も安泰、ノブレス・オブリッジ継続で貧しい人も幸せに……という帰結が予想されるように話が流れています。
 が、ナージャは特に貴族化は望んでいないという伏線、所々に散りばめられていた貴族と平民というテーマ。最後に安寧が裏返るラストもありそうな……

 今週はこの終盤にきて繋ぎの話っぽさが漂っていました。ラスト5のハイテンションに期待。次週のナージャとローズマリーが対峙してる絵は並のバトル作品よりピリピリ感が漂ってます。怖えーなローズマリー。意外と識者であるプレミンジャー公爵がどんな判断を下すのか楽しみ。
 
■第46話「二人のナージャ、対決!」
 
 「おだまりなさい ヘルマンおじさま」(ローズマリー)

 敬語で凄まじい毒吐いてます。

 日記帳だとかドレスだとかフランシスの証言だとか、次々と証明カードを提出するも片っぱしからローズマリーに斬って落とされるのが凄かったです。法廷サスペンスノリの一話で観ててハラハラ。
 手持ちの証拠で十分論殺できると思うんだけどなー、やはりナージャはまだ子供ってことでおバカなのが見ててはがゆい。

 とにかくこれでキース再登場の舞台は整ったんで満足。最後にもうひと華カッコいいっぷりを見せて欲しい。次週「黒薔薇、散華」の勢いで。
 
■第47話「沈黙!とらわれの白薔薇」
 
 「実は俺に考えがあるんだ」(キース)

 やっぱ最後に頼りになるのはキースですよ、キース。
 というか再びキースエンドが浮上してるような気がするんですが、どういうことですが。でもナージャは貴族にならず旅へ、伴侶としてキース…が一番まとまるとは常々思ってるんだよな。何よりそれならメリーアンが報われるし。メリーアンめちゃめちゃいいヤツじゃないか。

 ラスト3ですが、団員の皆さんは出てこないのかなー。ケンノスケの夢の帰結、トーマス→シルヴィの恋いの行方、オババの寿命、そのあたり気になるんスけど。
 
■第48話「逆転!黒バラの最後」
 
 「しょ、正面からッ!」

 キース独壇場。飛んでます。比喩じゃなく、物理的に

 黒薔薇最終演説はこの話のテーマそのものという感じ。キャラクターの口から明示的にテーマを語らせるのは下手な作品だとも言われるんですが、何か、分かりやすかったんでコレはコレでイイと思う。
 キースは最強キャラというか、能力値が登場人物の中ではずば抜けているんで、やっぱりナージャと結ばれるエンディングは無いかなぁ。



 「くだらないですわ プレミンジャー家など私にとってはどうでもいいことです 大切な娘と比べる価値もありませんわ」(コレット)

 この辺りも地味に感動。貴族としての地位、対面じゃなく家族を。未だ巡り会えぬ娘(ナージャ)と同じ考えをしているのがイイ。
 他にも母思いのオスカーなど、今回は家族愛指数が高かったです。



 そして、団員の皆さん、TJ、オリバー、クリスチャンと集まってきて、人脈による大逆転劇が決まりそうです。特に幼少の頃からブローチがナージャのものであることを証言できるオリバーはデカい。大盛り上がりで次回ラスト2、「あきらめない!真実の力」。カッコいいー。法廷モノのノリです。歪められない真実が一番強いというノリで。
 
■第49話「諦めない!真実の力」
 
 「そして私は私のお城を探す 自分の力で見つけてみせる」(ローズマリー)

 ヤバイ、ローズマリー壮絶にカッコいい。教育上は激しくよろしくないが、悪役として見事。結局無敗のまま舞台を去っていきました。ナージャ作中の二大実力者は明らかにキースとローズマリーですが、キースはブローチ奪還をローズマリーにフイにされているので、ある意味ローズマリーが最強。
 ナージャに向けてのローズマリー最終演説がスゲエ。「欲しいモノは自分の手で…」とか「20世紀のプリンセスは貴族のお姫様じゃない…」とかある種の正しさを秘めたローズマリー哲学をナージャに叩きつけて去っていきました。去っていったっていうか、あのままいたら逮捕されるから去るしかないんだけど。

 壁ぶち破って登場する団員の皆さん。微妙にナージャに惹かれてしまったロッソとビアンコ。ワルなんだけど独自の哲学で行動しているアントニオ。とことん粋なオスカー、等々見所沢山……というか30分釘付け。本当イイアニメだったなぁ。今回までの真偽を巡る社会戦なんか、肉弾戦に馴染んだ僕にとっては新鮮でたいそう面白かった。最後は真実が勝つっつーのも普通に燃えだし。ラスト一話、味わって観ようと思います。剣(ブレイド)で盛り上がった自分(推定)に「落ち着けー」「落ち着けー」と言い聞かせながら観る予定。
 
■最終話「新たなる運命の扉」
 
 「決めたの 運命の女神様がダメだって言っても 自分で扉を開けて進んでいくんだって」(ナージャ)

 超 グ ラ ン ド フ ィ ナ ー レ 。
 コレだけ爽やかに終わったのはスバラシイ。

 プレミンジャーおじさんが最後の障害役になってちょっとだけナージャの前に立ちはだかりますが、既に最強の敵ローズマリーを倒したナージャにとってはその程度の妨害は無いのも同然です。上空から窓をブチ破って母親の元に駆けつけます。乾坤一擲窓をも壊す。壮絶にガラス片をまき散らしながらも着地も前方回転受け身で無傷です。つーかこの娘スゲ。

 母上様の前でナージャがナージャたる踊りを踊って、「母親に逢う」という第一話から提示されていたこの物語の目的も達成。幻想的な月明かりの中、ナージャの二人のお母様も幸せだった語りでキース、フランシスの物語も完結。二人の母親も幸せだった。そういう意味で貴族でも平民でも、幸せの形は人それぞれ。そう言われてみれば、ナージャの物語は出会った人々が皆それぞれに決断し、その人がその人なりの幸せを追う形で収束していく物語だったように思います。団員の皆さんのようなポジティブな人々は勿論、あの落ちぶれた詩人の人や、富も恋人も捨てて踊りの世界へと戻ったカルメンなんかもそれが自分なりの幸せだと思い、そのように生きる選択をした人達のように思えます。ローズマリーでさえ、先週の演説の「私は私のお城を探す」をいう帰結は、私なりの幸せの場所を探してみせるという意味では肯定的に取れます。
 そんな様々な人々が下した幸せの形を求めた決断を見てきて、最後はナージャの決断。これはもう予想通り(^^;)。

 最後はコレから先も物語は続いていきそうな世界の広がりを十分に感じさせながら、OP調の語りで「それはまた別な物語」と『果てしない物語』風の語りが入って終幕。余韻があるイイ終わり方だったと思います。

 最初は王子様(フランシス)や仮面(キース)が斜めに面白くて流し観てた番組でしたが、後半からは大マジで視聴。ラスト10話は完全に、イイ・゚・(ノД`)・゚・!って感じで見ておりました。おジャ魔女が終わって悲しかった心は、ナージャが終わって悲しい心に今変わっております。おジャ魔女のはづきっチっぽく言えば「また面白い番組が始まるわよ」って感じでしょうか。というわけで、ナージャ終幕のイイ余韻にひたりながら、プリキュアに想いを馳せたいと思います。つーかプリキュアは既にある意味面白い。
 


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