2003年10月の週間少年ジャンプ



WJ/WJ45号感想/2003.10.06


 表紙で武装錬金45号。人気あるようで良かった良かった。

■アイシールド21
 カーネルサンダースに優しくない感じの話でした。パンサーがどうやって試合に出てくるのか楽しみな展開。

■ワンピース
 やっぱりエネル=アメリカ…を意識して描いてるのかな……ワイパーを見つめるロビンのコマは過去を見つめる者としての淡い連帯なんだろうか。

■神撫手
 ようやくヒロインが登場。若いね…というか子供だね。幼年のクラッカーは一つの型になってきてるキャラ造形ですね。現実でもコンピュータのアルゴリズムは幼年期こそ吸収が早いらしいですが……好きなキャラ造形なんで楽しさ1ピコレベルアップ。

■ブリーチ
 チャドが強力な波動砲を身につけてました。

■サラブレッドと呼ばないで
 いやー受け身ってホント大事なんスよ……受け身初成功の絵をどう魅力的に描くのか期待。

■いちご100%
 私的最近のジャンプの男キャラカッコ良さ度。
 カズキ>ごっちゃん>>>>>>>>>>>(宇宙一巡)>>真中。
 ごっちゃんの順位高いな!
 先週は地下一階の中華料理屋が爆発したので、次週は学校に隕石が落ちてくるとかそんな展開だと思います。

■武装錬金
 キレイ事展開への願い叶わず。「死んでもひとりぼっち……→墓があっても……→もし償うと誓うならオレが…」の語りの所はイイなぁ。この前追悼コメントを出してた和月先生なればなおさら。WJと関係ありませんが、死者に対して生きてる人間は……みたいな辺りは僕の好きな「星界の戦旗T」の核の部分を想起させられました。アトスリュアとの弔いの晩餐の話をちょっと思い出してしまったなぁ。
 ヤバイ、志々雄ネタは面白い。

■URABEAT
 「ミュージシャンは無敵なのよ」には梅澤先生の「ロック」に通じるものを感じました。というわけで楽しく読めました。

■ハンター×ハンター
 一コマ目から描写的に危険球です。肉団子もヤバ気。でもきっと冨樫先生はノリノリ。単行本パラパラと立ち読みましたが、ブループラネットはちゃんとトーンが貼ってありました。でも直したような直してないようなコマも結構あって、勢いで出版したぜ!みたいな印象の単行本でした。

■ごっちゃんです
 いやー、マジ拳を握りしめながら読んでました。つの丸FANサイトやってて良かったなぁ。

 次号は土曜発売らしい。気をつけねば。


WJ/WJ46号感想/2003.10.11


 短めでごめんなさい46号。

■ワンピース
 クライマックスです。仲間もろもろに活躍ヒエラルキーが見えます。ナミ>ゾロ>ロビン>ウソップ>サンジ>トナカイって印象。ナミがちょっと別格で重役を担ってる一方、トナカイはゾロに投げられてます。ナミやらゾロやらの麦ワラを信じてる台詞が良かったです。

■ボーボボ
 アニメの声優スゲェ。ビュティは志麻でヘッポコ丸がカガリかよ。そしてボーボボフラガかよ。やっぱり観てみようかなぁ。

■ごっちゃんです!!
 カチが鬼の形相ネタを尊重してるのに笑いました。

■人造人間ガロン
 人ごとじゃ無いテーマの作品でした。「そんなものを…心っていうんだ!」の所はどっち?ふるまい=心を肯定する意図で言ってるのか、そうじゃなくてふるまいと見せかけて中には本当の心があるって言いたいのか……二大学説ですよね。僕は今のとこふるまい=心では無いという方を支持してる感じかなぁ。答えは出ないんですが。それにしても読み切りとして完成度が高いと思いました。かなり楽しかったです。

■武装錬金
 カ ッ コ イ イ ッ!
 何なんだもう、最終回級の盛り上がりじゃないか。核金と心ってものが強く結びついている設定だから、ここで斗貴子さんの核金も使うってのは熱すぎる。
 ホントに最終回が来そうで怖いんだが、巻末コメントで一週休んだあと怒濤の展開って言ってるから大丈夫だよね?ネ?

■ブラックキャット
 ケビンさん致命傷っぽいんだけど大丈夫でしょうか、今ひとつ致命っぽさを測りづらい作品です。「果たして君達に罪のない仲間を殺すことができるかな?フフフフ……」という台詞を殺さずに戦闘不能にするのがウリなトレインに向かって叩きつけてるドクターがちょっとツボです。なんかテニスの王子様に出てる人に顔が似てるように思えました。

■ジャガーさん
 「うわー切れない、なんか柔らかいのに全然切れない」のとこが食ってる表情とセットでツボ。


WJ/WJ47号感想/2003.10.27


 感想は休みました。ハンターが衝撃的でした。


WJ/WJ48号感想/2003.10.27


 表紙の漢文が読めました。でも意味は分かりませんでした。そんな48号

■ワンピース
 神とか歴史とか、空島篇のテーマが駆け抜けていったクライマックスの1話です。もう大人の読み手としては満足しましたね。VSエネル戦のバトルはおまけです。まあメイン読者層の少年達のためにちゃんとエンターテイメントで描いてもらって構わないっスけど。

■ジャガーさん
 ゲーム化。フルボイスでボーボボ並の無駄に豪華な声優陣を希望。

■アイシールド21
 「電撃突撃」と書いて「ブリッツ」と読ませるのがカッコいいです。試合篇は攻撃性の娯楽中枢を刺激してくる漫画です。アメフトのルールがよく分からないのでアレですが、タックル…というか人を倒す行為はどの辺りまでOKなんでしょうか。小結君はあのまま大内・大外刈りに行くとかすればなんとか倒せたような気がするんですが。あるいは組み付かないでそのままフライングクロスチョップで首もとを狙うとか……まさに電撃突撃って感じで。

■ボーボボ
 最近ツボが少ないんだよなぁ。ホント人によって笑いの波の浮き沈みが激しい漫画です。澤井先生も大衆の最大公約数的な笑いのツボをマーケティングから割り出し……とか絶対やってないんでイイんですけど。そこが澤井先生のカッコいい所だ!

■ブラックキャット
 なんかイヴイヴ怖いな。脳に直接送り込むってちょっぴりオカルティック。バーサーカー状態の人を殺さずに戦闘不能にする方法。両手両足を折るとか直接的なものしか僕には思いつきませんでした。

■ハンター×ハンター
 やっぱ凄いはコレは。
 サブタイの「光と影」、光がゴンならやはり影はキルアなんでしょうか。それともカイトの死そのものが影なのか。キルアが旅立つ際のキルアパパの台詞とか……闇を持つキルアとゴンとの関係もどういう終末を迎えるのか楽しみです。

■神撫手
 うーむ、ダメだ…読みごたえない。繋ぎの話はホント何も心が揺さぶられない……。

■いちご100%
 一名追加ぁ!もう南南西とか北北東とかまで出てきてもOK。12人によるバトルロイヤル、いちごライダー龍騎。生き残れるのは一人のみ。まあラストは勿論真中が死んで終わりですが。

■サラブレッドと呼ばないで
 「人気ねえなぁ…俺と柔道…」にしみじみ。ホント人気ないよねぇ。ですよねェ……。

■武装錬金
 この前の和月先生の怒濤の展開発言に危惧を抱いていた……核金で命を蘇らせることができる世界観からしても斗貴子さんの生死は5分と5分くらいの気がしていた。そして今週……
 よかった…・゚・(ノД`)・゚・…ラスト3ページは10回くらい見かえした。ずーっと夜中にバトルをやってきての朝日という演出も上手い。自然現象的にも命題的にもラストシーンは正に夜明け、そこにはカズキの武装錬金の太陽光もかかっていて、とても収束感がある。この先どうなろうと、この一連の作中序章の圧倒的な完結感だけでも単行本は買いだ。

■超便利ロボスピンちゃん
 「ぐっとモーニング…スター」と「脳天直撃!?セガサターン」は笑った。後者は巻末コメントで作者っもツッコんでるけど古いよ。普通に楽しかったから「武装錬金」と「ごっちゃん」を脅かさない限りは連載希望。


WJ/雑感/2003.10.29


■武装錬金
 今週号で完結でも全然満足で、もう本当に好きな作品になったと言えるんだけど、今回何処が良かったかって言ったら主人公が信念を必ずしも貫けなかった所。
 「一人も犠牲者を出さない」はやっぱり無理だった。主人公のまったくもって「正しい」信念、生き方を世界は必ずしも認めてはくれない。この辺り、僕が去年ビックリするほどハマった『仮面ライダー龍騎』にも似ています。こういう話の方が、まだ年端もいかない少年が上からご高説を述べてそれを世界が許してる作品よりも共感できて好きです。
 「テニスの王子様」や「シャーマンキング」はどちらかというとご高説が許される話で、リョーマが「まだまだだね」と言ってみたり、葉が説法してみたりといったシーンが盛り上がりポイントになってる話だと思います。一方「ブリーチ」、「武装錬金」はご高説とも言えそうな信念を掲げるんだけど必ずしも貫けない話。「ブリーチ」は一護の「護る」という信念がまっとうできず、結局護れなかった話で、今が何で面白いかといったら「護れなかったけど、それでも……!」というカッコ悪いんだけどカッコいい決死の特攻が描かれているからだと思います。「武装錬金」は言わずもがな、全員救済は無理だったんだけど、「救えなかったんだけど、それでも……!!(斗貴子さんだけは)」というラストの展開がなんとも感動的だったと思います。思うに「るろうに」にもありましたよね、「眼に映る人全ては守れなかった、それでも……!!」というクライマックスが(結局薫生きてたけど)。和月漫画にクオリティを感じる所以です。
 ここまでを序章でやっちゃった辺り、人気はともかく作者の進歩を感じるので今後の展開も楽しみに見守りたいと思います。まあ打ち切られちゃったり打ち切られちゃったりしても、序章が宿す作品としての良さは変わらないですし。

■ハンター×ハンター
 もの凄いことになってるともっぱらの評判ですが、やっぱりもの凄いことになってると思います。どことなく漫画は漫画として漫画なりの楽しさを求めて読んでいる、ネガティブに捉えれば所詮漫画でしょ的な気持ちがどことなくある僕ですが、ハンターに関しては所詮と言い難い凄みを感じています。
 こうなるとホント惜しいのは絵のクオリティーが昔と同じにはもう戻らないのかという点。単行本の最新巻、かなり直されてるんですが、やはり昔と比べると明らかに荒いまま収録しちゃってる所が増えてるんですよね。何が悲しいかって単行本のコレクションアイテムとしての価値が下がってしまう点ですよね。絵とペアで評価される漫画という媒体ではどうしても作品の総価値のマイナスになってしまいます。
 言ってる人もいそうだけど、もう隔週連載をデフォルトにして絵を丁寧に描いてもらった方がいいんじゃないかなぁ。それだけの特権もアリのように思います。 阿含です。

 

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