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夢 守 教 会
†† 第三話「輝きの先」3/(1)
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三人目と四人目の犠牲者である夫婦の長女。つまりは一連の殺人事件の容疑者の十六歳の少女は、優希の知り合いであるという。
あまつさえ、優希は彼女が失踪する前に直接会って話をしているとも言う。西條巫和。私も名前だけは聞いたことがある女だ。葉明学園の私達の学年の入学式で新入生代表の挨拶を務め、以後、成績は学年トップ。簡単に言えば、私達の学園で一番「頭がイイ人」だ。いや、だった、か。
まあ、学校教育の中の「頭がイイ人」なんてたかが知れてるけれど、などと会ったことも無いその女に対して何故か毒づいてしまう。本当の「頭がイイ人」っていうのは、例えば菖蒲さんのような揺るがない知性を持っている人のことなんだよ、なんてね。
そういう訳で現在私と優希は菖蒲さんの部屋に向かっている。優希曰く、西條巫和は失踪直前に、私達に対してシーモアさんが語った「多元時空理論」と同様の内容を優希に語っていたのだという。つまり、シーモアさんと西條巫和は関係がある。どうやら西條巫和を探す気でいるらしい優希は、その一点の手がかり、「多元時空理論」から西條巫和に辿り着く気でいるらしい。
私もシーモアさんの話は聞いたが、確かに難しい話だった。こういう時はもう、私達は「揺るがない知性」たる菖蒲さんを頼りにするしかない。
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