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夢 守 教 会
†† 第三話「輝きの先」4/(4)
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結局、西條巫和の捜索を独断で打ち切ってしまった私は、帰り道のスーパーで食材を買い、百円ショップでお弁当箱を買い、葉明学園の寄宿舎の調理場でジャガイモの皮を剥いて今に至る。
トントンと、まな板に向かって、ニンジンや玉ねぎを刻む。
優希にも、ましてや優希の師匠であるらしい西條巫和にも及ばないとは思うけれど、私もまったく料理ができないという訳ではない。
夕食を二人でとってからT大学に向かう予定だったが、特に夕食の内容までは決めていなかった。優希は学食ででも食べていくつもりだったかもしれないけれど、その辺りが私が作ったお弁当に変更になっても、たいした問題は無いだろう。
メインのおかずは肉じゃがにすることにした。どこの誰が言ったのかまったく覚えていないが、男は基本的に彼女が作る肉じゃがを喜ぶと聞いた記憶がある。
私はバカだ。
自分の命を絶つためのナイフを持っていた手に、今では愛する男のために料理を作る包丁を持っている。
分かっている。本当にバカだ。
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