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夢 守 教 会
†† 第三話「輝きの先」5/(11)
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高校に入って間もなく、私は自分がそう遠くない未来に死んでしまう身体であるということを知った。
積み重ねた時間と、美しい世界にいるホントウの私の意味が、ガラガラと崩れていくような感覚を味わった。
何気ない町の風景や、視界に入る自然の数々や、そこに存在する一人一人違う人々といった私が観測していた世界の風景から、急に立体性が失われたように思えた。
たぶん私は、この頃、片瞳を失ったんだ。
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