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夢 守 教 会
†† 第三話「輝きの先」6/(8)
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月光の下の研究棟という異界の全てを認識する「映認」に達して、私は静かに勝利を確信する。
激情も、感動もない。ただ、眼前のあるがままを、私は全て認識するだけだから。
菖蒲さんがくれた投擲用のナイフは全部で三本。残り二本で、事足りることも理解した。
ゆっくりと二投目を放つ。
西條巫和は態勢を崩したまま何らかの回避行動、迎撃行動を取ろうとするが、無駄だ。
その西條巫和のおこそうとする行動も含めて、私は認識しているから。
「あ」
予定調和のように西條巫和の左腕にナイフが命中すると、あいつは艶っぽい悲鳴をあげた。
まずは左手を無力化した。もう左手のナイフは振るえない。これでいい。
私はゆっくりと三投目、最後の一本の投擲用ナイフを取り出し、西條巫和の右手に狙いを定める。
全てを認識しているから、間違いは起こらない。この一投を持って西條巫和は無力化され、この戦いは……、
終わる。
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