2003年08月のSEED



SEED/第43話「立ちはだかるもの 」/2003.08.02


 ディアッカ出撃43話。

■虎がOPに追加
 いました。普通に。スタッフ頑張ってる模様。キラの隣、ディアッカの後ろ辺りにまだスペースある気がするんですが、ここにイザーク来るかも。セカンドは空けて待ってるゼみたいな。来週はディアッカVSイザークっぽいし、ディアッカの説得に注目。一緒に甲子園目指そうゼみたいな。珍プレー大賞はお前で決まりだゼみたいな。

■普通に指揮を取っているカガリ
 オーブ戦の時もそういえば取ってました。見間違いかと思ってスルーしてたんですが。思うにそれなりに指揮というか戦争の方法論をカガリは学んでいるのかも知れません。2クール目に砂漠のヤンチャな人たちに「女神」と呼ばれていたのも別に宗教的な意味合いじゃなくて、実際に戦闘指揮等が評価されていたのかも知れません。関係ありませんが宗教的な方面はラクスが超得意そうです。

■普通に指揮が優れているお姉様(ナタル)
 「この程度の戦略褒めてもらわなくて結構」みたいなこと言ってましたが、内心嬉しかったとみた。実は非常に有能だった人。指揮ヒエラルキー予想。ナタル>>キサカ>>>>マリュー>カガリ。我らが虎は分類したくないんで未知数。カガリはまだ子どもだし……でももはや戦闘では指揮くらいしか見せ場が無いカガリ、それともストライクルージュに乗るんだろうか。

■久しぶりに眼鏡
 ドミニオンがいつの間にか接近していたのを報告。コレ、眼鏡がもうちょっと頑張ればもっと早めに探知できたんじゃないの?種割れの演出のノリで眼鏡が光って、ドミニオンの居場所を特定。そんな眼鏡が見たかった。

■次週「螺旋の邂逅」
 キュピーンとニュータイプ効果音でクルーゼを感知し闘いに赴くフラガ。「螺旋」は言うまでもなくDNAの塩基配列を表象しているのでしょう。もう次週全てが明らかになっちゃう可能性があるんで、ここに来て僕的ムウ−ラウ関係の予想を言ってみる。
 まあほとんどの人がそう思ってるように、二人は同時に作られた人工的人間と予想。だからDNAが呼び合う。さらに言えば次世代コーディーネーターの試験体だったのではないかと予想している。その辺りも絡めていかないとクジラ石から始まった「人はもっと先に行けるかもしれない希望」がこの戦争の一つの始まりであるという伏線が消化できない。その結果クルーゼは薬が無ければ生きられない体として生まれ、フラガはちょっと優秀なナチュラルの能力しか持たなかった……さらに言えばその発展形がキラとカガリと予想。キラは成功しSuperior Evolutionary Element Destined-factorを持つに至り、カガリはフラガと同じくちょっと優秀なナチュラルの能力しか持たなかった……いずれにせよ、前はもうこれ以上詰め込まなくてもいいんじゃないかなんて言ったけど、やはりサブタイに「螺旋」を出してくるあたり、ジョージ・グレン関係の「生命と進化」みたいなテーマにも何らかの結論を作中内に盛り込むことになりそう。うまく昇華してくれればいいんだけど。

■次々週「開く扉」
 フレイが鍵で、今週クルーゼは「扉を開けたい」なんて言ってる。こっちはホント予想つかん。一つはフレイパパの声=クルーゼの声の伏線から何かしら生命関係のテーマにまつわる話。もう一つは今週クルーゼが「奇跡の生還のヒーローだしな…」の台詞でフレイを見たりしてたんで、フレイをザフトからの生還者として地球側の広告塔にする可能性もまだあると思う。どちらにしろ次週、次々週でかなりの伏線が消化されることになりそう。


SEED/第44話「螺旋の邂逅」/2003.08.09


 ディアッカ物語が一番熱い44話。

■螺旋関係
 コロニーメンデルはメンデルの法則のメンデルってことか!今回初めて気づいた。だから進化とDNAにまつわる謎がここで明かされるワケね。最初に名前聞いたときにピンとくるべきだったなぁ。
 大体先週書いた僕の予想通りの展開でしょうか。クルーゼがフラガの親っていうのが、実際に親なのか、遺伝子の樹形図的に上位に位置するだけなのかは謎ですが。あとは次週語られるであろう進化と生命にまつわる物語ができるだけ深みと説得力を兼ね備えた話でアレばいいなと。初期から作中悪の位置づけでブイブイいわせてたクルーゼの行動原理がようやく明らかになる部分だと思うんで。

■ディアッカとイザーク
 かつてのキラとアスランの構図が再びというのが非常に強調されて描かれてますが、そうなると作中テーマ的に和解しそうです。やっぱり一度敵になったら和解は無理ですとかって描いてきたテーマが退化しちゃうのもナンだし。ただ共闘するかは微妙。分かり合った上でお互いの道を行くという描き方も有りだと思う。イザークは1クールで民間人の乗ったシャトルを撃墜しちゃってる所もひっかかるし。

■今週は
 男率高過ぎ。三人娘とかでかろうじて女率上げてます。アサギが出張ってますね。ビジュアル的にはマユラがイイと思うんですが全然スコープあたりません。カガリに早くストライクルージュに乗ってもらって男女出現比を調節して欲しいところです。ラクスに至っては先週からずっと虎の後ろで待機です。そんなに発進準備かかるのかよエターナル。

■次回「開く扉」
 どやら鍵はフレイと謎のディスクでセットみたいですね。で、ディスクは現在の情報から察するにニュートロンジャマーキャンセラーのデータの可能性が高いです。ディスクをフレイに持たせて地球側に行かせる→フレイはザフトから核ジャマーキャンセルを持ち帰って脱出した元高官の娘…って感じじゃないでしょうか。で、アズラエルはそのデータをもとに核を再び使用しようとし、作中悪の位置づけを深めるという……フレイはコーディネーター否定のカテゴリー依存型なんですが、悪としては描かれないという気がしてきました。個人として、利用していたはずのキラを好きになっていたり、今回の「アークエンジェル…」というつぶやきから結局仲間意識も持ってたみたいですし、作中ネガティブとしての結末というよりは、戦争に翻弄された悲劇を体現したラストを迎えそうです。

■主要4人の恋愛模様
 前回カガリがアスランを慰める場面で、「俺は何もできない、何も分かっていなかった」というアスランに対してカガリが「そんなの皆同じ、分かった気になってる方がおかしい」みたいなことを言う場面がありました。そんな頃ラクスはめっさ断定口調で分かった気になって自分の信念を語っているという対照。
 思うにラクスは既に答えを獲得した自分の信念を疑わない人で、何か悟ってるキラもラクス系の人間なんだけど、一方カガリとアスランは未だ答えを模索中というある意味大多数の人間が地でゆく系統なんですね。カガリとアスランの前回の会話は傷の舐め合いみたいなものなんですが、そこに作中無能サイドのナチュラルと有能サイドのコーディネーターの溝を埋めるコミュニケーションというものが描かれているような気がします。有能と言われるコーディネーターにも分かってる人(ラクス)から分かってなかった人(アスラン)までいるように、どの次元までいってもそういうレベル的差異はなくならない。それでも卑屈にならずにコミュニケーションを続け、自分の答えを探していく。それが未だ答えを獲得できない者の正しいあり方なんじゃないでしょうか、キラとの能力差を前に妬み抜きで努力を始める後期眼鏡の姿勢にも通じる所です。
 まあ分かってなかったサイドはそんな感じとして、分かっちゃってるサイドのラクスの方は、次週当たりでキラが出生の秘密というアイデンティティクライシスを受けることが予想されるだけに、それをどう昇華してやるかですね。36〜39話で見せたような語りラクスをもう一度見たいところ。ただキラも悟りはじめてるんで、「出生なんて関係ないらー」と自分で立ち直りそうなのが怖い所ですが。


SEED/第45話「開く扉」/2003.08.16


 さすがに終盤、ネタにしづらくなってきた45話。

 「全人類を裁く権利が自分だけにはある」ということでクルーゼがラスボスで確定かと。戦力的にシグーだけでは物足りないあたりが不安というか不満な感じではありますが。
 コレ仮面の人究極に逆切れっていうか、前に書いた部分と全体の論理的誤謬の最たるものって感じ。復讐を認めるにしてもその対象はフラガパパに対してとか、一部のマッドサイエンティストに対してとか、かなり「部分」的なものになるはずなのに、それを一気に人類全部という「全体」ですからね、ほんと究極のカテゴリー依存というかカテゴリー錯誤。
 ただ問題はここに来てテーマ的に混迷してきたことでしょうか、コーディネーターもナチュラルもない、僕は僕、あなたはあなた、個人で見ましょうという感じでまとまりそうだったんですが、生命倫理が絡んできたことで、生命をいじる側、コーディネーター側がネガティブに描かれる可能性が今回の話あたりには見え隠れします。
 ただ遺伝子いじるのやっぱ良くない!っていう終わり方だとキラ、アスラン、ラクスら主人公サイドにとっては自己否定の結末になってしまうので、それもどうかと思うんだよなぁ。何よりブルーコスモスの論理が正しかったことになってしまうし。エピローグでコーディネーターカップル(キラとラクスとか)が自分の子供をナチュラルにするパターンと、逆にナチュラルカップル(フラガとマリューとか)が自分の子供をコーディネーターにするパターン、どちらかが見られて結論づけられるなんて予想も立てられるけど、正直問題提起だけの投げっぱなしジャーマンで終わりにしても十分作品としては纏まる気がする。こればっかりは重すぎるテーマなんで簡単な答えはあり得ないと思うし。
 ただ一つクルーゼがラスボスなら仮面の理屈はぶっ壊されなきゃダメなんだよな。仮面の気持ち分かるわー人類滅ぼすのもしょうがないわね、じゃいかんので。仮面理論をぶっ壊す候補として、一位ラクス、二位キラ、三位カガリを予想。あからさまにテーマに根差す台詞を作中キャラが語るのは作品的に良くないと言われるけど、この部分は論旨明確な長文の台詞を仮面に叩きつけるシーンが個人的には見たいなぁ。

 追:ディアッカカッコよかったネ。


SEED/第46話「たましいの場所」/2003.08.30


 フレイ・゚・(ノД`)・゚・46話。

■台詞別所感
●「どうして…?」(by眼鏡)
 フレイの通信が入った時の反応がこちら。今ひとつリアクションが薄いです元婚約者。眼鏡ずり落ちるくらいのリアクションを期待したかったです。
●「キラ、うそ……」(byフレイ)
 32話以来ようやくキラの生存を知るフレイ。そして眼から溢れる涙の描写。どうやらフレイにとってキラは憎むべきコーディネーターから完全に生きていて欲しい存在に変わっていた模様。ここ地味に感動した。別れ別れになってた主人公とヒロインが再会というシチェーション。片方はコーディネーターで片方はナチュラルという環境、片方はかつて相手を利用しようとして近づいたり、片方はそれを承知で相手にやすらぎの対象を求めたりといった過去…そんな背景を考えると今純粋に再会したいというお互いの想いは泣ける。サブタイ「たましいの場所」は一つはフレイのたましいの場所と解釈。
●「僕が傷つけた、僕が守ってあげなくちゃならない人なんだ…」(byキラ)
 地味に感動した。カッコいいぞキラ。今更思い出すとフレイの存在はキラにはデカイんだよな。ラクスという存在がいない頃のキラの心をちょっと歪んだ感じながら救っていてくれた存在です。されどジャスティスにつれられて離脱せざる追えないキラ。果たしてキラとフレイの再会はあるんでしょうか。離脱自にナイスアシストしてたバスターディアッカがツボです。
●「ここで地球軍とやりあっても何にもならんよ」(byクルーゼ)
 この台詞を聞いた直後のイザークの厳しい表情が印象的。どうやら仮面ってどうよ?な感じがイザークにも大きくなってきた模様。
●「やったぁ!」(byアズラエル)
 喜び過ぎですアズラエル。恐ろしい歓喜の表情をみせた後出た言葉がコレ。普通です。えらく普通の喜び方です。芸人としてはちょっとどうかと思います。しかしコレは邪悪な喜び。ホント悪いヤツ。
●「老化が早いって…」(byフラガ)
 やはりクルーゼの素顔は老化しているってことでOK?それにしても「過去も未来も自分さえもない」とはうまくクルーゼの立場を表した名言。なんかクルーゼはただ悪で死なれるよりも、思いがけず救いの言葉をかけられてしまって自分の生き方を後悔しながら死んで欲しい感じ。特にクローンだから自分がないってあたり、ラクスあたりが何か語らないだろうか。
●「今はちょっと待ってやれよ、何だかアイツ、ボロボロだ…」(byアスラン)
 何かイイ感じでカガリと語り合ってるアスラン。ラクスの膝で泣き崩れるキラ。どういう意図かディアッカのもとを訪れるミリアリア。眠るフラガに唇を合わせるマリュー。そしてイザークは一人で何やら考え込んでいます。イザークを応援したい。
●「泣いていいのですよ、だから人は泣けるのですから」(byラクス)
 人間には生得的に泣く機能があるから泣いていいという慰め方です。相変わらずラクスの言動は根元的過ぎます。「白くていいのですよ、白クマだから」とかそんな感じの慰め方です。

■フリーダム首もげ
 鉄球で首をもがれるという凄い状況になってます。最終戦待たずしての首もげはファースト世代にはどう映ったのだろう。

■キラが疲れてる理由
 SEED状態を長く続け過ぎたのかとも思いましたが、アスランの方はすこぶる元気なんで出生の秘密を聞いた精神的ショックが原因と推測。

■次回「悪夢は再び」
 この国で核を描くのは色々重いでしょうが、頑張って欲しいです。



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