少し欠けたる月を見て
少し欠けたる月を見て
心を何処に馳せている
月を見つめるその目には
僅かに滲む涙あり。
涙で滲む月を見て
心に何が浮かぶのか
胸の上にてそのこぶし
白くなる程握りしめ。
白く冷たき月を見て
心に何と言い聞かす
少し震える唇に
無理やり笑みを作り出す。
少し欠けたる月を見て
人は昔を思い出す
心の隅に押し込めた
遠き昔の過ぎたこと。
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