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化学式 |
含酸素率 |
分子量 |
比率 |
RON |
MON |
真発熱量 |
理論空燃比 |
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(W/T%) |
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(15℃) |
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|
(kcal/kg) |
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1.エタノール |
C2H5OH |
34.8 |
46.00 |
0.79 |
111 |
92 |
6400 |
9 |
2.メタノール |
CH3OH |
49.9 |
32.04 |
0.79 |
112 |
91 |
4700 |
6.4 |
3.ETBE |
C2H5OC4H9 |
15.7 |
102.18 |
0.75 |
118 |
102 |
8400 |
12.1 |
4.MTBE |
CH3OC4H9 |
18.2 |
88.10 |
0.74 |
117 |
101 |
8400 |
11.7 |
5.TAME |
C5H12OCH3 |
15.7 |
102.18 |
0.77 |
114 |
99 |
8800 |
12.1 |
6. TBA |
C4H9OH |
21.6 |
74.12 |
0.79 |
113 |
92 |
7800 |
11.1 |
7. ベンゼン |
C6H6 |
0 |
約78 |
0.87 |
- |
115 |
- |
- |
- TBAは(ターシャリィ プチル アルコール)。TAMEは(ターシャリィ アミール メチルエーテル)。エーテル系はアルコール系にクラベガソリンとの相溶性が良く、腐食性にも優れている。
- ベンゼンはBTX(ベンザン、トルエン、キシレン)と称する代表的芳香族炭化水素であるが、ガソリンに多量に添加するとアンチノック性は向上するものの排気中にススを多く発生する。
また、HCとして未燃成分の排出が公害問題になり市販ガソリンがらは低減される傾向にある。
エタノールはススは発生させないが5%以上添加すると、アルミを腐食させる危険性が高くなる。しかし、低級アルコール類(この場合の低級は低品質の意味ではなく、低炭素系でC−OHの水素基1価のアルコール=メタノール、エタノールを指す)は自身のオクタン価以上のノック抑制効果を持つ。このノック制御のメカニズムは、混合気の低温酸化反応発現以前にノック原因であるOHラジカル(活性基=自己着火の主因)を消滅させる事にある。
低級アルコールをベースにニトロ基(NO2)をもつ炭化水素(ニトロメタン、ニトロプロパン)を添加した燃料が、アメリカのドラッグレース等で盛んに使用されているが、元のガソリンエンジンの数倍の出力にもノッキングを起こさないのは、低級アルコールのノック制御効果が寄与していると考えられる。
ガソリンにニトロメタンを添加すると、トルク感の向上はあるものの、ノッキングが多発するのも事実である。
ETBE,TAME(共にエーテル系)の添加は理想的アンチノック剤になるが、現在はまだ入手困難である
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