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 サーキット走行対策

■サーキット走行される場合の車両の対策は、ブーストアップ、マフラー、エアクリーナー交換、ECU交換
程度のライトチューニングでも、下記の項目はしっかりと対策しておいて下さい。

1.水温対策
  1. ローテンプサーモスタットでラジエータへ行く冷却水を、より低温度で開弁する。

  2. 精製水で冷却水ラインを洗浄し、プロピレングリコール(PG)等のより高性能クーラントを使用する。出来れば新車購入時にやっておく。ただし、ホンダ、トヨタ車の冷却水はベースに精製水を新車充填時から使用しているので水垢が付かない。

  3. ラジエータクーリングパネル(導風板)もそれなりに効果がある。

  4. ラジエータクーリングファンのON水温を下げる。 (ECUで下げるソフトオリエンテッドと、ローテンプスイッチをラジエータやエンジンに貼り付ける二つの方法がある。)32,33GTRやランサーエボリューション等はECUで変更可能。ローテンプSWの貼付けタイプは低コストで純正ファンSWと並列接続の為、万一のトラブルにも問題が出ない。冬季は中間コネクタを抜くだけで、純正のON温度に復帰出来る。

  5. ウォーターポンプをサーキット走行用に交換する。(GTRはN1仕様)
    この場合、夏季の渋滞時のオーバーヒート対策として、ECUで水温上昇時に自動的にアイドル回転が上がるようにデータ設定する。
    *純正ウォーターポンプは翼の枚数が多く、高回転時にキャビテーション(cavitation)を起こし、冷却水中に瞬間的に(水蒸気の)気泡を発生させやすい。この気泡はラジエータキャップから冷却水をリザーバータンクへ噴出させ、エンジンのウォオータージャケットの温度を著しく上げる。
    純正ウォーターポンプを使用するならポンププーリーを大径プーリーに交換する。

2.油温度対策
  1. オイルの選定
    サーキット走行を前提とするなら、迷うことなく100%化学合成のオイルをお薦めする。それも、希望小売価格が3,000円/1L以上で、5w−50のマルチグレードSJ〜SLクラスのオイルが望ましい。これを充たすオイルには問題のあるものはない。各オイルメーカーの最高ランクのオイルは殆どこれを充たしている。
     交換サイクルは各メーカーに尋ねてみる。各社とも実験と使用済みオイルを分析したデータから、走行条件に応じた寿命を割り出してお薦めの交換サイクルを指示してくれる筈である。
     例をあげれば、上記の100%化学合成油は通常走行ではどれも5000km以上の走行に耐える。中には、サーキット走行でも複数回に耐えうる高性能オイルも存在する。油温度も130℃に十分耐える。

  2. オイルクーラー
     オイルクーラー選定のポイントは、費用(価格+工賃)対効果(油温度の低下度数)であるが、GTR等のオイルジェット+クーリングチャンネル付きのエンジンでは油圧低下も大きな問題である。
     クーリングチャンネル付きのエンジンは、ピストン冠面温度を裏面からオイル冷却しているのでクーリングチャンネルへの流入オイル量が減るだけで、ピストン冠面温度を上昇させる。
     このことはエンジンのノッキング限界を下げて、エンジンブローの危険性が増す。折角油温度を下げて、オイル寿命を延ばし、エンジン潤滑を保つ為に付けたオイルクーラーがエンジンブローの原因になっては本末転倒!

  3. ヒートシンク
     GTRやランサーエボリューションではオイルパンにヒートシンク(住友精密製 型式XH1289 200mm×52mm フィン高20mm)を数枚貼付け出来る。
     また、オイルエレメント移動キットを付けた場合は、オイルエレメントにもシリコングリスを塗り、ステンバンドで固定出来る。油温度低下はランサーで20℃以上、33GTRで20〜25℃、アンダー整流板付きの34GTRでは35℃(最高油温度110℃)の効果が得られた。ライトチューンではオイルクーラーが不要となる効果があった。


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