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 水素化分解潤滑油ベースオイルとは
■水素化分解潤滑油ベースオイル
 
 かつて鉱油系基油として最適と評価されていたUSA Pennsylvania産原油はV.I(Viscosity Index=粘度指数)100の基準になるなど高性能基油であったが、近年油井が枯渇しPennsylvania基油100%を表示したエンジンオイルは減少傾向にある。代わって鉱油系の頂点を極めたのが水素化分解油である。

 水素化分解は「水素化精製」をさらに過酷な条件で水素処理し、不要な有害成分を分解処理して高性能の基油を製造する方法である。化学合成油と決定的に異なる事は、合成油はナフサを分解してエチレン、プロピレン等のGasやBTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)等の液体原料にして、目的の分子構造に合成して製造する。「合成」とは化学原料を「合」わせて、目的とする構造に「成」すということであり、「水素化精製」「水素化分解」のような「分解反応」とは明確な定義をもって区別されている。
  • 水素化精製
    条件 温度 226〜430℃ 圧力 2〜10Mpa(約20〜100atm)
    ※比較的穏やかな条件下
    触媒 Co−Mo−Al2o3 Ni−Mo−Al3

    効果 色相、残留炭素分、耐熱性、酸化安定性の改善
        硫黄分、全酸価の減少、粘度指数の若干の向上

  • 水素化分解
    条件 温度 340〜410℃ 圧力 7〜21Mpa(約70〜210atm)
    ※過酷な条件下
    触媒 Ni−W−Al2O3−S@O2 Ni−Mo−Al2O3

  • 水素化分解基油の特長
    • 高粘度指数の基油が得られる(ミディアム105、シビア130)
    • 硫黄、窒素、酸素化合物等不要成分を含有しない基油が得られる。
    • 油井産地にかかわらず優れた基油が高収率で製造できる。

*水素化分解にともなう副生成物として、各種GAS類、ガソリン、灯油・軽油が産生する。
 水素化分解への多額の設備投資の第一義はこの副生成物にある。

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