なるほど週刊トレーナーニュース 

真面目にスポーツトレーニング!

 

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【なるほど週刊トレーナーニュース】
 http://www.mag2.com/m/0000184398.html

                                                            (第84号)

                                                      平成19年 9月24日

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こんにちは、ニャロメです。

世の中は三連休ということに今日気がつきました。
だから道路が混んでいたんですね(^_^;)
先週も三連休でしたよね?

平日休みのほうがどこへ行っても空いているからいいのです〜、
とちょっと強がっています(笑)。

では84号のご案内です。


【本日のメニュー】

 ◆今週の活動ダイジェスト

 「遠征してきました」

 ◆今日のネタ帳・ピックアップ

 「解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯」

 ◆トレーナーを支える元気の出る言葉

 「私は年々賢くなっている」

 ◆編集後記

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◆今週の活動ダイジェスト
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【遠征してきました】

今週はシーズン中にも関わらず試合のない一週間でしたので、
試合感覚を鈍らせないために練習試合をしていました。

夏休み中の練習試合といえば、車で片道4時間(!)だとか
それでも日帰り(!!)だとかかなりハードなものだったため、

「できれば近場でお願いします」(選手の声)

の意見にワタシも大賛成。

で、いざ週末どこと練習試合をするのかと思えば、片道4時間の某チーム。
今回は近場で1試合行った後に移動、宿泊、次の日試合という
やっぱりハードスケジュールでした(^_^;)

全然近場じゃない、とは誰も言えなかったのですが
ワタシとしてはバス移動でたまった未読本がたくさん読めたので、
充実した移動時間?となりました。


宿泊を伴う遠征で気をつけなければいけないのは、
食事であったり、睡眠といった日常生活のことから
アイシング用の氷の確保、ケガをした場合の病院の確認など
トレーナー業務としてもたくさんあります。

今回は招待していただいて、
相手のトレーナーさんには学生だと勘違いされ(苦笑)、
非常に親切にしていただきました(貫禄不足です)。

氷は宿泊先の管理人さんがこれまた親切に
クーラーボックス満タンに準備していただきました。

そして何事もなく遠征から帰れると思ったら!

試合中に選手が指を突いてしまったため、
念のためレントゲンを撮りに病院へいくことに。
骨折をしていなかったのがせめてもの救いで、
その後はテーピングをしながら、試合にも出場することが出来ました。

「何事もない」という幸せを改めて感じますね〜。

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◆今日のネタ帳・ピックアップ
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【解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯】
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4309204767/dosportstrain-22/ref=nosim


今月の「読みたい本」にもピックアップした本です。

いつも聴いているFMアナウンサーの方がオススメしていたのを
何気なく聴いていてふっと感じるものがあったのでしょう。
amazonで到着した本の厚さに一瞬たじろいだのですが、
読んだ後は「もっと読みたい」と思えるほど面白かった。

寝る時間よりも読む時間を優先させたのは言うまでもありません。

「ドリトル先生」「ジキル博士とハイド」のモデルとも言われ、
「近代外科医学の父」と言われるジョン・ハンター。

想像してみてください。
18世紀は解剖の知識そのものが未知の世界です。
肝臓が血液循環していると信じられていた時代です。

麻酔や感染症に対する抗生物質などがない時代に行う治療といえば、

●有毒物質で出来た薬を飲む

●下剤や嘔吐剤による胃腸浄化法

●大量の血を抜く瀉血(しゃっけつ)

これが三大治療です(>_<)


しばらくの間は何でもかんでもこの三大治療が登場するのですが、
ハンターはこの体力を消耗するだけの治療に疑問を持ち、
人間とあらゆる動物の解剖を繰り返すことでよりよい治療法を模索します。

動物の冬眠の仕組みが「不死」への興味を抱かせ、
いろんな動物を凍らせて解凍しては挫折しています(!)

「不死」や「仮死」の研究をあきらめた後、
今度は「再生」について考えていたとき、
ハンターは自らアキレス腱を切る、という事態に遭遇します。

「ミスター・ハンターの症例」

として記録されているアキレス腱断裂ですが、
三大治療(!)や内科医の出す調合薬を一切退けて
自然の治癒力にまかせるべきだという信念を持って自らを研究しました。

『足を縛って固定したまましばらく休んだ後、
 痛めた足で少しずつ歩行をはじめた。

 自然治癒中の足で歩くために、古い靴の革の切れ端を詰めて、
 かかとの部分が高くなるようにした。
 足が動くようになるにつれ、それにあわせてかかとの高さを
 低くしていった。

 ハンターの予想どおりアキレス腱はやがて治り、
 ふつうに歩けるようになった。

 この経験によって自然治癒力というものをますます確信した彼は、

 (〜中略〜)

 当時の人々に、薬を飲んでベッドにこもるよりも
 運動をして新鮮な空気を吸ったほうがいいと勧めるようになった。』

 (158ページより引用)

運動療法を提唱したのもハンターであるが、
当時病気がちであることを誇りに思っていた患者の多くからは
この常識的な助言に腹を立てた、という(!)。


このほかにも未知の世界に対するハンターの興味は尽きず、
このほかにも自らが実験台となって病気の原因を探ろうとしたり、
ありとあらゆるものを解剖したり、移植したりと
驚き以外の何物でもありません。

「奇人まみれの英国でも群を抜いた奇人」(本の帯より)

想像を絶する解剖の状況を思い浮かべなければ(^_^;)
読み物としても医学的な歴史を学ぶ上でも面白いのではないかと思います〜。


【解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯】
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4309204767/dosportstrain-22/ref=nosim


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◆トレーナーを支える元気の出る言葉
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「私は年々賢くなっている」

せっかくですからジョン・ハンターの言葉より。

解剖学を学びたいとハンターの下に集まってくる医学生が、
講義の中で先生の言っていることは去年と違うと非難され、

「そうだろうとも。私は年々賢くなっているのだから」

と落ち着き払って答えた、という話が紹介されています。また、

「私の講義ではノートをとらないように。
 とったのであれば、後で焼き捨てるように」

と学生に話しています。

これは自分はいつも学習中の身であり、
講義中に語ることは確立した理論ではないとの理由からだそうです。

教える立場に立ってもなお学習中の身であることを
いつも意識していたジョン・ハンター。
こんな風に生きていきたいですね〜。

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◆編集後記
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ということで大興奮のまま読み終えてしまった本について、
語るに語った今回のメルマガですが、
解剖学という医学分野ということもあり、
皆さんにもご紹介させていただきました。

これだけ絶賛するのはワタシか養老孟司氏くらいなものです(笑)。


このメルマガでは取り上げてほしい話題や疑問・質問、
心に響く素敵な言葉など、ご意見ご感想をお待ちしています〜
(掲載不可の場合はその旨、一言書き添えていただくと助かります)。

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