思考原理の説明(3)
1)具体化でわかりやすくする例として次のようなものがあります。
「ある数を18でわると商が5で余りが7である。ある数はいくらか。」
商が割り算の答のことだということはわかっても、子供たちにとって何か漠然としてとっつきにくい問題の
ようです。
2)そこで、これを次のように読み替えます。
「ある個数の饅頭を18個ずつ袋詰めすると、5袋できて半端分が7個あった。饅頭は全部で何個か。」
これでずっと考えやすくなります。
さらに、
思考原理:■図・表・記号等で思考を可視化・空間化する。
に基づいて、これを線分図にでも表せば、答はたちどころに出ます。
与えられているのが数ではなく、文字であっても、上述のように考えれば「饅頭の袋詰め」という具体的な
内容として捉えられるので、スムーズに理解できます。
3)このように具体例に立ち戻ることにより、具体例の中に共通に存在する本質部分、すなわち抽象概念を
把握することができるわけです。
ところで、人間はほんの僅かな具体例だけで、それを包括するずっと大きな抽象概念をたちどころに把握
してしまうのですが、これはとても偉大で不思議な能力だと思います。