播種後、選定した種子の種類にもよりますが、5〜14日位で発芽します。
 発芽直後の病気の発症が多々みられます。発芽し葉色が淡く黄緑色に変色しだすとピシウムによる立ち枯れ病などの可能性がありますので、注意が必要です。
薬剤は、シバクリン液剤や、タチガレン液剤で防除できますので、素早く対応しないと再播種という最悪の事態になります。
 以前、個人的に相談を受けた事例を紹介します。
相談者は、「播種し発芽したが、すぐにペラペラと萎れる・・・病気だと思って薬剤散布のしたのに・・・」。よく話を聞くと、基肥の入れすぎが判明。近所の園芸店から化成肥料を2袋(20kg×2)買ってきて約70uの場所に散布し混ぜ合わせたとの事でした。ここで判りました。単なる計算ミスで、1桁間違っていました。濃度障害です。
買ってきた肥料も、値段が高くて成分が多いほうが良い芝になると思って値段の高いのをおごってやった・・・と。 原因が判れば、計算の凡ミスなのですが、多々起こるミスです。

丈夫な根を育てるには、

「肥料は、必要な時に必要なだけ。水は、限界超える一歩前まで我慢させろ。水打つ時は、ケチらず根の先までたっぷりと」

ふと思い出した言葉ですが、発芽直後は、乾燥させないよう注意しましょう。
 播種後初めての刈り込みは、草丈が70〜80mm位に成長してから開始します。刈高は60mm程度に機械をセッティングしてください。
 最初の刈り込みでの目的は、芝の葉先を刈りそろえるのが第1目標ではありません。刈り込み機械を入れる事で、床の仕上がり具合と機械の不具合をみるのです。
刈り込み機械が、一般に売られている車輪の駆動力で刃を回転させるタイプの機械では、床土の鎮圧が不十分だと、車輪で芝がめくれて轍ができ、刈り込みどころではありません。また、リール刃と下刃のセッティングがキツイ場合も車輪の抵抗が大きく、轍の原因になります。
 整地が不十分な箇所では、極端な低刈りになったり、床土を刃で掻き起こす事態も想像できます。 最初の刈り込みで、ワクワクしている気持ちは分かりますが、1回目の刈り込みは、予行演習くらいに考えてください。刈り込み機械の刃は、しっかり切れるように整備してください。ロータリー機械を使用の場合は、カッターの回転スピードを低めに設定し作業しましょう。
 無事、芝地前全面に刈り込み機械を動かす事が出来たら・・・     お祝いしましょう!

初めての刈り込み

発芽直後の病気