張り芝の仕方には、ベタ張り(全面張り)、めじ張り、市松張り、筋張り、互の目張りなどがあります。ここでは、ベタ張り(全面張り)だけ説明します。

 張り芝する時に1番だいじな事は、ソッドを床土に密着させることです。もしソッドと床土の間に空間があると芝は根を下ろすことが出来ずに枯死してしまいます。

作業に必要な道具は、手土(床土の同じ土)、手板(高さ6cm、厚み1.5cm長さ35cm位に切った板)、芝叩き(レンガ程の大きさの木に柄を付けた物)、芝切り鎌)、角スコップ、転圧ローラー、トンボ(平レーキ)、竹ボーキ。
 
傾斜の緩やかな場合は、お尻を傾斜の高いほうに向け、傾斜の下側から張り始めます。右の図面では、上の段から張っていきます。
芝の張る向きは、水の流れる方向に対してソッドを横長に受けるように張ります。これは、メジに沿って水が流れにくくすることで、大雨などのときソッドが流されにくくなります。傾斜が緩やかな場合は、向きが違っても大きな影響は無いですが、雨水が寄ってくるような場所ではとくに有効です。

 床土にソッドを置き、ソッドとソッド間に隙間が無いようにしながら芝叩きでソッドを軽く叩きながら床土に密着させます。隙間が無い様に張る理由は、隙間から乾燥しやすいので、丁寧に張ってください。ソッドの端が千切れていたり傷んでた場合は、手板を直角にソッドに当て芝切り鎌で切る。
2段目のなったら、1段目張った時の足跡が出来ていたりするので、手板を使い2段目の芝を張場所を手早く整地します。張りながら凹みがあれば、手土で埋めましょう。この作業を繰り返します。

 張り芝用の床作りのコーナーで、用意した目土の出番です。
角スコップで、目土をすくい張った芝のメジを重点に5〜10mm厚さに散布します。
 目土が、芝の上で乾燥してきたら、張り芝の向きの縦の方向にトンボを軽く動かしながらすり込みます。張り芝の向きの縦方向にトンボを動かす理由は、張り芝したとき一枚のソッドの切り口の部分が凹んだ状態のなりやすく、トンボを縦に掛けることで、凹んだメジの部分に目土が入り、平らになる為です。

一通りトンボをかけ終えて、目土で芝の葉が埋まっている箇所がある場合は、竹ボウキで葉を立てるるように掃きます。
 次にローラーで転圧しますが、道路工事で使うような重いローラーを想像した方も居られるかもしれませんが、ソッドと床土を密着確認程度なので軽めのローラーで結構です。ローラーを掛ける時、張り芝した所で方向転換すると簡単に芝がよじれるので、張り芝地の外で旋回するようにしましょう。

〜目土、ローラー転圧〜

転圧ローラー

右:芝切り鎌(自作)
中:手板
左:携帯電話

芝の張り方

〜目土後の散水〜

 張り芝して目土も終わり、後は散水して終わりです。
 ここでの注意点は、メジに入れた目土を散水した水で流れ出さない様に、また、ソッドだけ浸みる程度でなく、床土まで浸みるように散水します。
コツは、数回の休憩を挟んで散水することです。ローラーを掛け終わり直に散水し、流れだす前に中断し、土の付いた道具を洗ったり片付けした後再度散水開始。
メジを埋めた目土が、ソッドの間流れ込みメジが開いた状態になったら、後日でかまいませんのでメジの部分だけ目土で埋めて下さい。

芝叩き