【 父親が買ったSPレコードプレーヤー 】


約40年前に亡くなった父親が若い頃(今から60年以上前だと思います)に買った蓄音機(レコードプレーヤー)とSPレコードがあります。この蓄音機は電蓄(電気蓄音機)なので、“蓄音機”におなじみのラッパはついていません。

正確に言えば、アンプがついていないので、「SPレコード用プレーヤー」ですが、父親は「蓄音機」と言っていたように思います。
電気モーターで駆動し、ピックアップで拾った音はアンプで増幅してスピーカーで流すという方法です。当時はアンプとしてラジオを利用していたと思います。
豪雪地帯の当地、雪に埋もれて、電蓄を聴きながら藁仕事(俵や蓆や荒縄などを作っていた)をしている父親たちの面影があります。

それがあるのは分かっていたのですがそのままになっていたところ、ふとSPレコードをかけてみようと思いたちました。





トーンアームやスイッチを取り外した状態です。
この筐体は私が小学か中学の頃作ったものです。
よく覚えていませんが、元々のケースが壊れかかっていたから作ったのだと思います。ただ、その頃はもうこのプレーヤーは使っていなかったと思います。
蓋もないし板自体が重いので、筐体も何とかしようと思いますが、モーターが回り音が出ることを確認するのが先です。




ピックアップが組み込まれたトーンアームです。
付いていた配線は劣化していたので外しました。
トーンアームの右下に写っているのは、ピックアップ端子に配線を接続するための金具です。




ピックアップ部です。
レコード針を、画像上側に見える穴に固定する構造になっています。




配線用に、余っているUSBの接続コードが使えそうです。




USBのコードは4線になっていたので、2線ずつまとめて、ピックアップ端子に差し込む金具に半田付けしました。
それをピックアップ端子に差し込んで、配線しました。
このコードの反対側にはアンプと接続するためのモノラルジャック(6.3φと3.5φの2種類)を取り付けます。




レコード針を購入しました。
「蓄音機用鉄針  ミディアムトーン」です。




蓄音機用鉄針を接写しました。




針をピックアップに装着しました。




モーターの電源コードは劣化していたので、とりあえず不要のコードをつけてコンセントにつないでみたところ、ターンテーブルはちゃんと回ってくれました。




この画像右下側に写っているのがアンプと接続するためのモノラルジャック(6.3φと3.5φの2種類)です。
そことアンプをつないで・・・、




三波春夫の「チャンチキおけさ」を演奏してみました。





演奏できることが分かったので、筐体も作り直すことにしました。




このような形になりました。
電源コードは、(3つ上の画像に写っている)昔ながらの「袋打ちコード」が手に入らないので、壊れた電気敷毛布のコードを流用しています。
良さそうなのが見つかったら交換します。




蓋を開けたところです。




スイッチは元々付いていたものを利用しました。
ターンテーブルの縁もそうですが、白いペンキは、父親が塗ったのかな・・・。




父親の命日には、父親が好きだった三波春夫の「チャンチキおけさ」と「船方さんョ」をかけて供養できます。

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