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ポトチャリポラパ/コミック/2004年
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2004年/10月
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2004年/10月/29日
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「赤タイツ男」逆柱いみり(青林工藝舎)

・ああ、唐沢俊一氏の解説が秀逸なこと。さらに、オビのコピーもその引用だけど、本書を端的に評してる。

困った。
内容がない。


・まさにこれです。

・なんやかやいうて逆柱氏の著作はたいてい読んでると思われます。でも、本書の内容がないっぷりは最高峰じゃないかな。

・デビュー作の「象魚」や「ケキャール社顛末記」ほどストーリーじゃないし、「マーマーフーフー」ほどイラストレイテッドじゃない、ちょうどいい中間点をついてる「マンガ」になってると思われます。

・3編収録で、「風景大増量描き下ろし最新作品集」だそうです。

・本書の最大の特徴は「マンガ」であることですね。この手のがよくある、イラストなのか、マンガなのか、芸術なのか、よくわからんわ!ってなるの。まあ、それはそれでいいのかもしれませんけど、絵であり、話である、マンガが読みたいのです。逆柱氏の場合、絵のほうに重点がおかれるのはしょうがないところなんですけどね。それでも、風景描いて描きっぱなしの投げっぱなしということになっていないのがとくにいいです。たとえば、ストーリーを語ることができます。

「赤タイツ男・伸縮自在」では、赤タイツ男が、街を歩いて、なにかの丸焼きを買い、ロボットを操縦して戦いあってる博士たちに食べさせたら、戦いがエスカレートして、赤タイツ男のタイツをネコカッパ(ネコとカッパが合わさったキュートな動物)が引っ張っていきます。そして、思ったとおりの驚愕のラストが!

「箱の男」はかなり長編です。箱を後ろに、スクーターを運転してる男が大冒険の末にたどり着いたところは!ここに出てきたパトカーが死ぬほどカッコよかったな。

「地底人エマニエル」では、我家の地底にエマニエル夫人が住んでいて、たくあんを売って来いというので、スーパーに売りに行く男の話です。

・全体的にエロ地獄風味があるところもいいですね。本当に刺し身のツマ程度ですし、全ての描写と等価値のところにあるエロですけど、やっぱりエロがあるとおれはトクした気持ちになります。「象魚」などとはまたちがった女子描写になりましたね。

・相変わらずスゴイし、ますますワケがわからなくなってきた、風景描写はやはり1番の旨味なのかな。どのコマもポストカードになりそうな絵であり、実際にポストカードになったら、だれにも送ることができないってシロモノですよ。まあ、実際タコシェとかで売ってますが。

・おれは今までの逆柱作品で1番好きかもしれない。オススメ
(18:52:01)

2004年/10月/26日
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「あたしンち」10巻 けらえいこ(メディアファクトリー)

・かなりいろいろありまして10巻より、リアルタイムで買ったことですし「コミック」で取り上げます。11巻以降取り上げるかどうかはよくわかりませんが、11巻以降もリアルタイムで買うと思いますし。

・おれのけらえいこ氏は、ちょっとエッチなエッセイ風マンガを青年誌に描いてる女性ってイメージだったのです。いや、そういうの書いてたんですよ。徳間書店の雑誌で。タイトル忘れたけど。
・その後も、エッチ風味は抜けましたが、夫婦のエッセイマンガで、「コミック」じゃなくて「文芸」でランキングするような人ってイメージ。

・そして、その方面ではそれなりに評価してました。正直、自身っぽい主人公のうっとおしい性格をちゃんと客観視して描いてるなあ。なおかつ、そのうっとおしいこだわりみたいのをそれでも描きたいって熱意も感じられたし。
・ただ、金出して買うまでもなく、いわんや、創作っぽい本書なんかは手にも取らなかった。

・いや、ぶっちゃけ、エッセイ系で描いてた人が、創作やってグズグズのゲチョゲチョってのはよくある話で。

・おれが見直したのは、結婚したからですね。結婚して奥さんの実家に住まってる義妹が集めていたのです。奥さんの実家にいくと間が持たないので義妹のマンガを読ませていただいてるのですが、基本が少女マンガということで、おれにはあまり選択肢がないんですよね。で、イキオイ、「あたしンち」と。そのほかのメディアファクトリーのけらえいこ氏のエッセイコミックはすべて持ってましたね。

・一応、あらすじとか書いておく?
・読売新聞の日曜欄に、現在は隔週で連載されている(怠慢だよな)、24コママンガで1話完結の橘(立花だっけ?)家を舞台とした家族マンガ。

・ということでして、10巻では、みかん(主人公)が、かなりエッチでしたね。初の下着姿公開ですし。バスタオル1枚もある。意外に胸がある。
・ちなみに、おとうさんなんか表紙でタオル1枚だ。トップレスだし。あと、下着姿もあるね。

・奥付をみてビックリしました。最新刊11巻は2000年7月から2001年3月までの分ですって。ん〜〜〜〜? もっと刊行頻度をあげたらどないだ? 今、2004年だぜ?

・個人的には、おとうさんが、みかんをみながら、「娘ってのはいつか突然、金太郎みたいのが女になるのかと思っていたら、うちのはそのまま大きい金太郎になったみたいだなあ」と感慨にふけるエピソードが好きですね。おれもそう思いそうだ。
・ま、正直、おれは縁があったので買ったのです。好きな人はとっくに買ってるしね。マンガ喫茶とかで暇つぶしに手にとっていただくってのならオススメしますよ。
・アニメ(2軍落ちになりましたね)もデキはいいけど、原作もいいもんですよ。
(18:44:45)

2004年/10月/25日
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「ぱにぽに」6巻 氷川へきる(スクウエアエニックス)

・あれ?
・今までで1番おもしろい。
・そして、ふと、じゃあ、今までおれはなんのために買い続けていたのだろうか? そう思い悩むくらいおもしろかったですよ。

・11歳で金髪(ハーフ)で天才で高校教師で少女が本来の小学校に通う編。これまでは高校を舞台に、ひたすらエントロピーが増大するマンガを。あと、リビドーとアポケーも増大してました。ちなみに3つともちゃんとした意味がわかってません。

・たぶん、ほとんど唯一くらい迷わないキャラであるベキ子(前記の少女はそういう名前なのよ)ほかのメンバーが総とっかえになっていたのが大きいかもしれない。ほら、「番外編」「小学校編」だから。1巻時の稚拙だったころの氷川へきるじゃなくて、人気も実力もついた、毎回初回限定版出るくらいの御教授サマ、大地主サマになられてからの氷川センセサマが書いたのでとてもスムーズに楽しむことができた。まあ、ワタクシのようなゴミ虫メもおこぼれをさずかることができたのではないかと。

・臨時の、仮の姿の小学生だったので、戻るんですよ。そのあたりで、恐ろしいことに感動を伴うんですよ。泣かせられるんですよ。一杯のかけそばより泣けるんですよ。

・それと、今までで1番エロいかな。線がエロいね。なんだろう、これはおれが禁断の薬で怪奇エロエロ星人になってるからかもしれないけど、オッパイ描写とかで、「う!」と。

・あと、れいによって初回限定特装版は各界著名人による「ぱにぽに」コラボレートの第2弾でしたが、今回こっちはイマイチ。極山裕氏とむっく氏がよかったかな。

・んー。ぱにぽにサイコー!と。6巻にしてようやく。相変わらず高校編のキャラは40%くらいしか把握してませんけど。
(18:24:11)

「ヒストリエ」1巻 岩明均(講談社)

・1,2巻同時発売の1巻目。「アフタヌーン」連載の歴史マンガですね。

・オビによるとアレキサンダー大王の書記官エウメネスの波乱に満ちた生涯なマンガみたいです。

・もう、おれ内では数少ない、ノータイムで買うし、これまでまちがいなく満足しているマンガ家の1人の本格的な新作ですよ。

・そして、本作も、アフタヌーンで読んでいたらかったるそうな、重く低めに決まり、後頭部がしびれ、うなってしまう物語が。2巻までどっぷりタンノウできますよ。正直3巻同時発売でもありがたいくらいだわなあ。

・有名な哲学者アリストテレスを助けた男・エウメネスのエピソードを2つやった後に、エウメネスの幼少時に戻るという、おれの嫌いな構成だよ。「ベルセルク」が有名だわな。「鋼の錬金術師」もそうだったか。

・そこいらはさすがにうまくやっておられます。再読すると、まったく水も漏らさぬ緻密っぷりですね。

・要所に代表作の「寄生獣」仕込みの残虐描写で、みごとにアクセントをつけ(実はここが岩明均氏の最大の特徴じゃないかな。つまり、駕籠真太郎氏や早見純氏にも通じるところがあるんでは?と)、グイグイ話を引っ張っていく。

・で、これまた1巻の終わりじゃ、けっこう中途半端な不完全燃焼なので、1、2巻同時発売はわりと必然だったのね。
(18:44:09)

「ヒストリエ」2巻 岩明均(講談社)

・で、2巻。1〜2巻と流れていき、2巻目で、クライマックスとでもいえる小爆発が用意されてるのがスゴイね。
・エウメネスの少年編が3巻以降も続くかどうかはわかりませんが、2巻まで読んだ人はまちがいなく続きが知りたいだろうよ。それくらいドラマチックに話が進んでます。

・というか、ぶっちゃけ、1巻の前半部はいらねえんじゃないか? いきなり少年期からはじまっても十分だろうよ。おれ、この構成みたいな、もったいつけた的なのが嫌い。ついでにいえば、洋書の冒頭にある名著からの引用とか、「**に捧ぐ」みたいのも嫌い。

・これは揚げ足とりみたいなものです。「あえて」書いてみた苦言です。

・個人的にはクライマックスの後、劇的に変化した主人公の境遇描写が、わりにありそうでなかったところだったりね。
・残虐シーンにもみひらきページを使うけど、泣くシーンでもみひらきを使う。ここいらの思い切りの良さがダイナミズムを生み出してるんでしょうかね?と知ったようなことを書いておこう。
・ちなみに、おれが岩明均氏を大好きな最大の理由は「わかりやすい」ことだよ。複雑で重くて深遠な話を「わかりやすく」描いてる。

・だから、1巻も併せてオススメ
(19:05:46)

「π パイ」6巻 古屋兎丸(小学館)

・6巻になっても相変わらず大ボケオッパイマンガとして展開しております。

・6巻では同人誌対決が久しぶりに、絵柄での遊びがあっておもしろかったです。
・あと、エロシーンが普通にエロいなあと思うようになってきました。これまでは、「あの、古屋兎丸のエロ」ってな身構えモードになっていた気がします。それが普通に。まあ、相変わらず、才能の無駄遣い的な描写もタンノウできますし。
(19:21:53)

「ふうこ戦国絵巻」荻野眞弓(少年画報社)

・あー、ビジュアル4コマの人なんでしょうかね?
・くの一が登場するエッチっぽい4コマだからと思って買ってみました。

・残念賞です。

・エッチもバリバリですし、自画自賛するくらい、戦国フェチだから以外に時代考証や設定にこだわりを感じられるし、絵柄もカワイイです。

・でも、残念賞です。

・逆に考えます。同じ4コマでもどうしてこうおもしろいとおもしろくないの差が如実に出るのか。これは個人の嗜好やセンスってのもかなりカンケイすると思うのですよ。4コマで1つの話ですからね。それを大量生産ということで、実は、4コマってのはかなりハードな作業だと思われるんですよね。だいたい、4コマ作家のエッセイコミック的なところでは、「大変だ」なんて描いてますもんね。

・んー、やっぱり、残念賞だな。なんかいろいろとつけくわえようとしましたが、つまりは「おれにはつまらない」ってだけのことになりますね。客観的にけなす要素はあまりないです。まあ、女が考える、「男がよろこびそうな」エロですよね。岩谷テンホー氏を参考にしつつ独自性を与えようとしたあげくにミイラ取りがミイラよろしく、岩谷氏の独自性をダイナシにしたベタエロですよね。
・戦国のところや、くの一のところは目をつぶります。やたら、ネットネタがあり、ややマニアックにすすんでいくところがおもしろいともいえますが(ライブチャットとか)、やっぱりなあ。

・残念賞です。
(19:33:21)

2004年/10月/21日
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「でかいの」かるま龍狼(ワニマガジン社)

・エロマンガ界の重鎮の作品集ですよ。かなりデブだそうですし。重鎮というより、文鎮ですか。

・本作は、18番で突破した感じですね。かるまエロマンガワールドのメインストリートを疾走していきました。

・人妻、ショタ、巨根、この3つのキーワードかな。
・弟のトモダチが美少年な上に巨根だから姉と母が2人して食いまくる、逆レイプな連作「でかいの」を中心に、人妻、ショタ、巨根で展開。まあ、人妻が大きいかな。

・また、一段と絵のキレがよくなりましたね。重さと温かさが感じられる描写ですよ。こう、人妻の、ちょっとだけ崩れてるボディラインとかを絶妙にエロく描いてる。あと、湯気が本当にホカホカって感じがしてね。

・でもって、こういう題材のわりにピースフルなんですね。かるま氏、ムリヤリ系が嫌いみたいで、そういうところもおれの趣味と合いますね。だから、人妻なのに、不倫なんかの「禁断」「背徳」ってニオイがしない。あっけらかんとしてる感じ。

・で、本作品で強く感じたのは、最大公約数か、最小公倍数かわからんけど、かなり、万人向けのエロに特化しており、無駄な要素をできる限り省いてる印象があります。1回の話にいくつ「ヌキどころ」を用意できるかを中心に考えられたような感じがします。
・段々そういう方向になっていましたが、今回はとくに顕著で、内輪ウケやパロディ的な、エロマンガ家が大好きな要素もかなりストイックに削ってる感じ。

・エロくないエロマンガなんてのは言語道断なんですけど、そのマンガで描かれてるこの世に存在しない女性に血が通ってるかどうかを描くのは、それなりに重要なんじゃないかなと思うのですよね。それを今回はエロシーンで描こうとしていた。そういった意味じゃかなり意欲作であるんですけど、あまり成功もしてないんじゃないかな。そりゃ、エロマンガとしては合格なんですけど、かるま龍狼のマンガとしては、ひっかかりが少ないんじゃないかなあって。

・んー、あいさつがわりに女性が手でチンポをしごいてくれる「てこきの町」なんて、女性の裸がヒトコマも登場しない実験作や、昔ながらのギャグやオチが含まれてる「幼な母が行く!」「お汁夫人」なんてのもありますし、平均でいえばかなりいいんですけどねえ。
・おれ的に、かるま氏の魅力のひとつとして「どうしてそうなんの?」的なぶっとんだ展開やエロなんですけど、そういうのが今回はかなり希薄。というかなかったですね。たしかに、ぶっ飛びすぎてると、チンポが萎えたりしがちなんですけど、そこいらをうまく同居させて、勃起させつつ、ぶっとびも挿入するってのが美味いところだったので、そういうのが「普通」のエロで押しつぶされているのは惜しいと思いましたよ。
・ただ、エロマンガで食っていくということでいえば、本作のほうが絶対にいいんだろうなああ。

・エロマンガでコーフンしたい人にはかなりいいと思います。
(18:50:30)

「SEX交際術」わたんかづなり(ヒット出版社)

・これは「成年コミック」マークがないけど、いいの?
・もともとつけるもつけないも出版社側の勝手で、法で取り締まられる予防線みたいなノリですからカンケイないんでしょうか? ま、おれ、鎌やんや永山薫じゃないからどうでもいいんだ。

・本作は、タイトルがそのものズバリで、実はそれにはひねりもなにもなく実際の内容を記しているというすばらしくダイレクトです。ドクロのマークが描いてる小ビンに毒が入ってるようなものです。

「THEエロマンガ」ですかね。おれなんかの感覚だと、これが正面突破のエロマンガという気がします。あまり、こういう王道を読まないので自信はないんですけどね。

・特徴としては、レイプ的ってことですね。和姦で多少ムリヤリっぽいけど、犯罪ではないライン。でも、苛め抜く感じで、責めて責めて、女性のほうも「激しくされると感じちゃう!」となるわけでめでたしめでたしですよ。だから、やってるときの男の顔はすべて悪人の顔ですよ。デビルマンですよ。

・んまー、これを鵜呑みにしたらエライ目に遭いそうだなあとは思いました。そこいらは想像の世界だし、確実にレイプ願望ってのはありますからねえ。そういう種には、かなりクるんじゃないでしょうかね? 征服欲を駆り立てるってやつですか。

・絵もキレイだし、局部とかえげつないほど描き込んでありますし(一応隠しがあるけど)、実用にはむいてるでしょう。
(19:13:02)

「眼帯天使」睦月のぞみ(蒼竜社)

・エロマンガですね。タイトルがすばらしいのでつい買いました。
・そうしたら、これまた非常に「そのまんま」なタイトルでしたね。
・サブタイトルがまた「くじらの恋xいるかの恋」ってことで、「くじら」と「いるか」という名前の「眼帯」をつけた「天使」が、ひきこもりがちのボクの元に現れて、いろいろエロエロしてくれるということですよ。わかりやすいですね。しかも、すべての単語はストーリーに密接に関わってきたりする、感動エロ中篇ということになってるのです。マジでラストは感動だったり。

・あとは、猫耳の女性とスパイをする話。幽霊の彼女といたす話など、キャラがすごい立ってますね。
・で、立ってるのはキャラだけじゃなくて、描画も非常に思い切りのいいものになってますね。でかいところはでかく!って感じ。とくに、男性性器は、ものすごい乳描写を女性が「こんなのにコーフンするの?」的な理由でひくのと同じでひきました。ゴブリンみたいなチンポや。

・少女マンガ的な手法や構成(コマ割りやモノローグ)なので、おれ的には読み進めにくかったし、ネーム多いし、そもそもエロくない(オッパイもチンポもデカイだけじゃダメなんだねえ)んですが、おもしろかったですよ。

「でかいの」「SEX交際術」「眼帯天使」なら、「眼帯天使」が1番女性向け。というか、女性は読まないわな。
(19:40:38)

「必殺!!闇千家死末帖」2巻 白川晶&森田信吾(集英社)

・ツーカイ時代劇の2巻目なんですけど、森田氏の絵はどうよ? ちょっと荒れてきてないか?PCで仕上げてると思われるんですが、それのキメが荒いというかなあ。同じようなアングルがつづきがちだし。

・いや、話はいいし、絵も元々がとても高水準なので、「荒れる」なんてのはとてもおこがましいことなんですけどね。

・ただ、「明楽と孫蔵」という自らが作り出した、チャンバラのニューウェーブを超えるのは難しいことだなあと思いました。

・ちょっと停滞の2巻でした。
(19:52:52)

2004年/10月/18日
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「夕凪の街 桜の国」こうの史代(双葉社)

・ネットに「こうの史代」って名前が目立ったのは去年の今ごろになるか。
・おれは運良くというか、それ以前に「タコシェ」にて、ニワトリマンガの「コッコさん」を読んでいたので、「はて?どうしたことじゃ?」と、不思議に思っていたです。

・どうも、「ヒロシマ」なマンガらしい。感動らしい。衝撃らしい。

・それとおれの「コッコさん」、その後出会う「ぴっぴら帳」と、全然かみ合わない。

・そうか、つげ義春における「ねじ式」みたいなものか? 実際、つげ氏はあの作風よりも、ビンボーマンガや旅マンガの人だからね。
・と、むりやりナットクして、この秋に双葉社で発売されるというのを心待ちにしていたのがコレですよ。メールで「夕凪の街」の同人誌が発売されてる情報とかもあったんですけど、その続編である「桜の国」があるのでガマンしてたですよ。

・で、読んだっすよ。衝撃だったっすよ。とくに「夕凪の国」はねえ。

・ものすごいカンタンにあらすじを書くと、ヒロシマの原爆を被爆した女性が10年後に死ぬというものです。「夕凪の国」
・そいで、その血縁による続編が「桜の国」。

・被爆しました。そして、父親が死に、姉が死にました。でも、生き残りました。生き残ったと思ったら死にました。
・10年後。これがものすごい意味を持つわけですよ。ということがギュウギュウに詰め込まれた「夕凪の国」です。短いけど濃いです。それはこうの史代作品の特徴なんですけど。

・絵が持つ意外性というのも大きいです。あとがきでもあるように「慣れない表現」ってのが多いです。もともとがホノボノの方ですからね。それだからこそいきなり心臓をキュっとつかまれるようなだまし討ちも食らうわけです。こう書いてもネタバラシにはならないし、だまし討たれると思いますよ。

・そう、だから、おれはショックすぎて泣けなかったんですよ。ほら、殺人鬼に実際にあったら、泣くかっていうとそうじゃないでしょ? それといっしょ。ドキーっとしてそのまま。正直、ショックの度合いでいうと、「真・現代猟奇伝/氏賀Y太」の100億倍です。

・そして、後日談である「桜の国」。ここでは容赦ない現実の底にきらめく希望が描かれてると思います。「夕凪の国」のショックからの「救い」になるんじゃないかなあと思います。ショックアブソーバー的な。おれはこのやわらかなラストに救われたと思います。

・話のシリアス度や衝撃はすごいんだけど、それより、こうの史代氏のいろいろな絵が眺められたってことがまたうれしかったりね。1コマの中に全身を入れるために、全体的に登場人物が幼くみえるんですけど、ものすごいいい絵ですよね。セリフのないところでの絵の演技がスゴイ人なんですよ

・そうなんだよ。そういう「絵」の人が、ネームの多くなるマンガを描くという「思い」がね。ズシリときたりする。読むたびにいろいろな感想が浮かんでは消えるね。

・何回目か読んだときに、実は泣いたんですけどね。

オススメ
(18:40:44)

「30GIRL.com サーティーガール.コム」岩崎つばさ(双葉社)

・最近多いネットマンガですよ。

・でも、おれにはこれまで数多あるネットマンガで1番だなあ。

・本作は日立空調システムの電気給湯器ホームページ(www.oidaki.com)になぜか連載されてる30歳主婦と喋るネコの宣伝マンガのようにみせかけておいて、実はしっちゃかめっちゃかのギャグマンガになってるというスンポウですよ。ひとことでカンタンにくくると、「あずまんが大王」系。というか、リンク先みてこいよ。

・んー、そいで、おれのファンシイ魂をくすぐりまくりなんですね。「ちょ、ちょ、ちょおカワイイぃぃぃぃ」てね。

・絵がね、とても好きなのです。これが70%くらいです。実際、おれが蛇蠍のように嫌ってる、芳文社の萌え4コマとかわんねえじゃん!なんていわれたら理論的に反論するのは面倒くさいです。できないわけじゃないですが。だけど、単純に、「だって、30GIRL.comのほうが萌えるじゃんかよ!」と開き直ろうと思ってますよ。

・だから、設定やらストーリーやらは、わりとどうでもいいです。下手ではないです。あまりに電気給湯器にカンケイないっぷりがすごくてビックリするくらいです。
・WEBコミックの変則的な形態をうまく再現してるデザインや、美麗なカラーイラスト、オマケなど、たっぷりでとてもいいです。

・なにを隠そうおれはファンシーに弱いのです。だけど、そのためにファンシーレベルは高いと思うですよ。本作は萌えるっても、チンコがカティンコティン(伊集院光的表現)になるような女性描写じゃなくて、どちらかというと、喋るネコのジョーズがすげえいいなあって思います。そういった感じ。

・んー。オススメ。双葉社やるなあ。
(19:38:39)

2004年/10月/15日
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「オリオン街」2巻 山本ルンルン(JIVE)

・2巻ですね。無国籍風のすかした架空の街「オリオン街」に、イマドキの日本の小学生(外見はちがうけど)の女の子が活躍するマンガです。「朝日小学生新聞」連載。

・この後の連載、そしてアニメ化になった、「マシュマロ通信」と比べると、より、日本人度が高い感じです。リアリティがあるっていうんじゃないけど、「マシュマロ〜」のほうがキャラを立たせるためのデフォルメがキツイんですよね。

・オリオン〜の主人公スモモはイマドキの小学生で、親友のミドリはちょっとドン臭いけど、クリエイターだったり人脈があったり。
・2巻は、より話やキャラに広がりをみせましたが、1巻のときのインパクトはなかったなあ。

・あと、各話の扉は「今」描き下ろしてるんだと思われますが、そのときと絵がちがうんですね。なるほどなるほど。今のほうがカワイイですね。

・これはこれで「マシュマロ通信」とはちがった味わいがあってよろしいです。
(19:35:53)

「アカシヤの星」1巻 たくまる圭(小学館)

・たくまる圭は「吉浦大漁節」をBBSですすめられたので読んだんだよなあ。個人的にイマイチだったのですが、義妹が異様に気に入ってたのが印象的で記憶に残っており、本作も手にとったという次第です。

・たぶん、日本の都会。中国系が多いアカシヤ商店街を舞台に、降星という男が幼稚園の保父さんとして奮闘する人情マンガですね。

・中国人ということでの様々なハンディキャップ。それでもたくましく生きるみなの姿というあたりですかね。

・前作「吉浦大漁節」でも思いましたが、たくまる圭氏はつまり「住めば都」ということを結局はいいたいのでしょうかね。

・こう、けなげなんですよね。みんなひたすらけなげに生きてる。場所や環境により、多少ダークサイドな点もありますが、生きるのに一生懸命でけなげなんですよね。とくにガキどもね。

・んー、ただ、前作より、「描きたいことを読者と共有して描く」という思いの強さや力量はかなりアップしたんじゃないかなと思いました。最終的に芯のところで甘いのが「描きたいこと」なんだろうかと思えますが、それにいたるまでのプロセスでの説得力が増しましたね。

・あー、つまり、おもしろかったと。

・ただ、主人公の甘ちゃんぶりにちょっと嫌悪感が。
(20:12:26)

「猿ロック」4巻 芹沢直樹(講談社)

・お、売れてるみたいですね。おれがよく買う地元の本屋ではおれが買いにきた時点では、まだ梱包してあることが多くて、何冊きているか、よくわかるんですよ。4巻はいきなり多くなっていた感じがありました。だから、売れてるんだなあと。

・んー、渋谷区のカギ屋の息子・サルが活躍するマンガですが、チーマーの「BE-BOP HIGHSCHOOL」げな話になりましちゃお。もともと、そういう方向に向かってましたが、4巻はモロ。

・講談社の専売特許なんでしょうか? ここぞというキメのコマで、かなりデカイフォントの「!!」とか「!?」っての。本作もそれが多用されている、かなり講談社っ子なマンガになってしまいましたよ。これまた前々からそうでしたけどね。

・でもって、このモロがとてもおもしろかったですよ。カギ屋の息子がそのテクでピンチを切り抜けるっていうのよりも、こういう抗争モノのほうがいいんじゃないかなあ?
・絵のキレもますますまして、かなりヤンマガの王道をになっていくのではないかと思われます。 優秀なブレーンをつけてあげるとよろしいのでは?
・ただ、個人的には、ある点での評価が落ちましたね。総合ではまだおもしろいのですが。
(20:20:48)

2004年/10月/12日
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「やわらか忍法SOS」1巻 帯ひろ志(講談社)

・なにげに講談社のお家芸だと思うのよ。少年のチンポをうずかせるマンガは手を変え品を変え登場しますよね。本作は、いわゆるジャリ向けエロマンガですよ。「コミックボンボン」連載な。

・まあ、くのいちに弱くて、成年コミックのくのいちアンソロジーを買おうか買うまいか20分くらい悩むような男にとっては格別にアピールされるんだと思うけど、タイトルがとてもいいですね。「やわらか忍法SOS」。なにごとか?って思うじゃないですか。実際、おれはタイトルだけで買おうと思ったのだし。

・普通の小学5年生男子が後継ぎのために忍者の里のお姫様と結婚することになりましたので、くのいちのかがりと忍者になるための修業をするということで。「やわらか忍法」が炸裂するんですよ。っても、そこは幼児向け。いわゆる「淫法」とか山田風太郎チック(思えば、おれがくのいちがツボなのはこの人と白土三平氏のせいだ)なエロエロなのはないです。乳首トップも厳重に保護されてます。

・乳首に関してはおれがガキのころはかなりどこでもオープンに描いてOKだったのですが、これで20年前くらいになるんかな? 徐々にダメになりましたね。一時は「いけないルナ先生」の騒ぎで、まったく沈静化してた時期もありましたし。

・ただ、たとえば、世間知らずのお姫様と混浴の風呂ではじめての出会いってシーンが1話目にあります。そいでもってチンポみて(チンポ描写はOKみたいです)「わらわはこんなもんついてない」と、マンコを開いて確かめるなんて、36歳が読んでも「おいおいおいおいおいおい」ってツッコミを入れたくなるシーンがありますよ。まあ、マンコ自体は、「わーっ!」って主人公のセリフに隠れているんですが。

・ほかにも「これはセーフなんだ?」ってシーンを検分しながら読むのは思いのほか楽しかったですね。あとは、そういった厳重なシバリをクリアしてのエロってのも新鮮だなあと思ったり。昨今は「成年コミック」ってマークが入ってたら隠さなくてもセーフくらいに思ってるフシがありますしね。

・いや、けっこうこれをチェックしてる方が多いみたいですし、それでさらに興味を持って発売を待ってましたが、なるほど、世の中にはエロテロリストが多いんだなあと。
(20:07:23)

2004年/10月/11日
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「真・現代猟奇伝」氏賀Y太(オークス)

・あの氏賀Y太が、あの女子高生コンクリ詰め殺人事件について描く!

・ってのが本作品の80%なワケですよ。氏賀氏のサイトでも本作品のあとがきでもしつこく描かれてるように、そのコンクリ詰め殺人をはじめとしての本当にあった猟奇殺人特集は完全に編集先導の企画です。

・で、結論から書きますとイマイチだったなあ。双方の「意味」を殺してる。一行目のとおりにはならなかったのですね。

・おれにとって女子高生コンクリ詰め殺人事件が忘れられないものとなったのは、ニュース自体よりも、後で谷口敬氏によりマンガ化され、それが非常にインパクトあったからですよ(「EMBLEM」収録)。

・本作はそのスジのサイトの検証によると、かなり事実に忠実に描いているそうです。
・ジッポのオイルを足にかけて火をつけて飛び回るサマを笑ってみてたり、「なんてったってアイドル」の「イエーイ」に合わせて殴ったり、肛門にロケット花火を入れて爆発させたりね。

・ただ、それらは、事実とすればこれ以上ないサイアクな許せないことですけど、マンガとすれば、ことに、氏賀Y太の作品群からみるなら「手ぬるい」方なんですね。本作品集の後半が奇しくもそれを証明してる。

・そして、その事実が、ものすげえ残念なことですが「氏賀Y太って、インパクトだけの人」ってニュアンスをちょっと強めていたりするんですよね。もちろん、そこにばかり目をむけるのはまちがってることもわかります。氏賀氏の真骨頂は度が超えすぎて、別の領域に向かってる暴力&残酷描写にあると思うんですよね。だけど、「真・現代猟奇伝」はあくまで実録ってことで、良くも悪くも現実を引きずりながらのもので、氏賀氏も思うサマにその想像力の翼を広げることもできないし、実際、絵がバツグンに上手いってわけでもなしってことで、「実際にあったことを実際にあったまま描く」というスキルはちょっとアレですからね。むしろ、そういった実録風の絵柄とは遠いところにあります。
・つまり双方でマイナス効果だったんじゃないかと思ったりするですよ。

・じゃあ、だれだったらよかったのか?ってのはあるんですけどね。

・んー、おれとしては助かりました。なぜかというと、本作の前に読んだ「毒どく猟奇図鑑」ってのにかなりトラウマを与えられていて、「氏賀Y太」っていわれるだけでビビってショウベンもらしてたくらいでしたから。それが少し薄まりました。

・まー、インパクトはありますけどね。「うわーこえー」ってのを味わいたい人はてっとりばやくていいかもね。
(18:00:13)

「ラストピロンタン」ピロンタン(平和出版)

・あー、今後、本名の大塚弘樹名義1本になるそうで、このタイトルになったそうですよ。お嬢さん、エロマンガなんですよこれ。

・上手い絵にバカな話、で、エロ。ってのがピロンタン氏の本線だと思いますが、後半に収録されている大塚弘樹名義だと、山本直樹かぶれになっちゃってますねえ。やたら性器描写を描いてますが、あっさりした全体的に白い画面構成。意図的に単調なコマ割とかね。

・おれ的には、ピロンタンのバカエロマンガが好きです。エロバカじゃなくて、バカエロね。バカのほうが先です。
・真性包茎で悩んでる男が女性2人の医者に相談に行ったら一万人に1人のムケさせると一生金に困らない黄金チンポだったりとか。
・双子の兄が突然モテだして不思議に思ってると、モテ薬が噴霧されるバイブを持っていたとか。

・まったくワケがわからんのですよ。たとえば、不条理と呼ばれるジャンルにあてはめるには幼稚だし、ナンセンスにしては生々しすぎる。ピロンタンセンスというかね。それでいてエロもちゃんとしてるってのが好きだったんですよ。
・いや、大塚弘樹名義でもそういう方面のうごきやがあります。でも、現状は、性器描写が楽しいという感じでね。

・ちょっと惜しいなあと思ったり、どうせ、「真・現代猟奇伝」のついでにイキオイで買ったんだしどうでもいいやとか。
(19:00:18)

2004年/10月/9日
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「狂四郎2030」20巻 徳弘正也(集英社)

・完結巻。
・とてもいいメッセージを提示したマンガに思えました。なんとなく漠然とおれが考えてることに一致していて、「やっぱそうだよなあ」と思いましたよ。

・結論としてハッピーエンドとはいえますよね。

・バーチャル空間で出会った2人が恋に落ち、彼女のいるところまでなんとかたどり着き、そして20巻で無事に脱出成功しました。全20巻のあらすじはそういったところですね。

・ただ、この2人(と一匹)が脱出した先になにがあるかは誰にもわからないし、むしろ、これからが大変なんだと思うし、大勢でみればなにも変わってないに等しい。

・んー、つまり、メッセージってそういったところにあります。くわしく書くのはしょっぱいことになりそうなので省略ですが。

・いろいろな意味で、昭和のマンガだったと思います。いい意味も悪い意味もあるし、デビュー作からのあのあちこちに描かずにいられないシミみたいのも21世紀になっても健在ですね。

・考えてみれば最後までつきあった徳弘作品ってはじめてかもしれないな。

・あの描き下ろしたっぽいラストの見開きはそういったいろいろぐじゃぐじゃを忘れさせてくれるかもしれない、いい絵だ。

・漫画喫茶とかで一晩かけて読むとおもしろいですよ。
(18:46:47)

「ギャラリーフェイク」31巻 細野不二彦(小学館)

・31巻ですよ。これはよくパクリ元みたいにいわれてる、手塚治虫氏の「ブラックジャック」と比べてどうなのだろう? そろそろ長期連載という点では凌駕しつつあるんじゃないだろうか?

・秘密は「地道」にあると思うんですよね。わりにタイ焼きみたいに型にアンコと皮を流し込んで焼き上げるって製法だと思うのですよ。1話完結。美術ネタ+様々なウンチク+人間ドラマ。いつもはヘタレ虚弱男が、美術の天才。全部流し込んでいっちょ上がりって感じだと思います。

・ただ、そのタイ焼きは単行本にして31巻分、年月にして何年だろう?分、ちゃんと地道に美味いわけですよ。小学館、実は、このタイ焼き作家が多いね。

・まあ、ベスト版もでましたからねえ。同時発売でして。それを買うほどファンではないんですけど、なんかのまちがいで、描き下ろし1編読みたさに買いそうな気もある。

・31巻では、フランコン・ド・セルの話「貴婦人のセル」の話がよかったですね。セルとは「気つけ薬」のことですね。キツく絞ったコルセットとかで気絶する昔の貴婦人方が目を覚ますために嗅ぐ薬ですね。これ自体がとても「へぇ」なネタですし、ウケそうであるよなあと感心。

・フジタがインポかどうかってネタがありましたが、昔のエピソードに、ゆきずりの女性といたしてるシーンがありましたよね。昔、ピカレスクロマンで、今、浪花節ってのも、上記の「ブラックジャック」と共通しますね。

・キャラクターってのも長く使っていると丸くなっていくんかね? 「美味しんぼ」の山岡もだいぶスッキリしてきてるしね。

・最後に問題「オーストラリアにあるエアーズロックの主はだれでしょう?」
・本書に収録されてますよ。
(22:08:40)

「御石神落とし」1巻 永久保貴一&増田剛(白泉社)

・増田剛って、成年コミックのうらまっく氏の別名だったのですね。どおりでどこかみたことあるし、こなれた絵なんだなあと。

・で、原作の永久保氏は有名な方ですしお名前はカネガネですよ。ホラーカンケイでよくみるかな。まあ、典型的な「名前は知ってる」って方ですよ。だから、いい機会と思って。購入の理由はそれです。

・んー、昔の日本のエロ風習マンガですかね。ひょんなことで、石のチンチンを持った主人公が、その「呪い」みたいなのを落とすために時代や場所を跳躍してはその大きさ硬さ連射が自由自在なスーパーチンチンで女性をメロメロにして事件解決とね。そういう図式です。

・これがよくできてます。絵も話もガッチリですよ。ほとんどガチンコ勝負してるかのような、軽い緊張感すら。

・本当、その時代に生まれたかったなと思うことが多いですよ。いわゆる乱婚ですか。で、村で生まれた子は「村の子」なんですね。
・そういう時代と今の時代を、チンパンジーとゴリラにたとえるあたり上手いよなあ。チンパンジー一夫一妻でゴリラは一夫多妻ですよ。で、人間のキンタマの大きさはチンパンジーとゴリラの中間だそうですよ。だから、どっちにも対応できるってことで、時代を跳躍しては過去や現代でいたすことで男女の営みに考えると。

・これが、マジメでもいいし、うらまっくセンセはちゃんと勃たせにきてるので、実用にも向いてるし、女体以外にも手抜きはまったくないので、安心ですし、以前とちがって乳首描写に特徴がありますね。このモヤっとした乳首はエロくていいですね。

・処女だとヨメにいけないなんて風習もあったのね(村の人に破瓜してもらう)。

・などと、エロ風習とエロと楽しめて2度美味しいですよ。
(23:15:04)

2004年/10月/8日
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「若葉マリッジ」北河トウタ(少年画報社)

・名前は常々って方ですよ。エロの方ですよ。

・で、本作は、「エロの方が一般誌に、エロを売りとしながらも、エロが薄い一般作を発表する」ってやつの1作目っぽいです。「やるっきゃ騎士/みやすのんき」「まかせなさい/山本直樹」みたいなもんでしょうか?

・双子の姉妹、春菜と若葉がいました。行動的な春菜に対して、奥手な若葉。ある日、春菜は16歳で結婚することに決めましたが、結婚式当日に失踪。イマサラ結婚式を取りやめることもできないので、双子の若葉にたのんで、春菜が帰ってくるまで「夫婦」していてくれと。

・で、いろいろエロエロな展開になるうれしはずかし「夫婦ごっこエロコメ」ということですね。

・エロの方の一般作挑戦にふさわしい、ありがちなパターン。「女体はうまいけど他が…」って現象がバッチリです。おれはこれが1番ダイゴミだったかもしれない。まあ、若葉さんがボインボインでSD化したキャラも含めて萌え萌えであればすべてカバーできるってなマンガだし、若葉さんのボインや、パンティその他の衣服のいやらしいシワのより具合などは、「ああ、人気が出るわけだ」と納得させるものがありました。
・ただ、それ以外の描写、とくに背景と人間のスケールや、遠近法、その他すべて、ちがった意味での「オモシロ」がかもし出されていましたよ。

・でも、「抜いてくれ」ってことで、チンポを引っこ抜こうとする(処女で意味がわからない)ネタとか、本来の意味での「オモシロ」や、全体的なテンポのよさはかなり好感触です。ラストの「そりゃあムリありすぎじゃないか?」ってオチも含めていい感じにまとまってます。

・ラストの本線であろうエロ短編でも、そうだってことは、基本的に北河氏の女性キャラはボケてボケてボケたおしのキャラが魅力なのかしらね。

・ただ、チンピク(もう死語ですか? ピコピコピン(byワンナイR&R)度でもいいです)度は低いかなあ。ま、これは個人的意見ということで。
(20:24:06)

2004年/10月/7日
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「青春ビンタ!」6巻 私屋カヲル(少年画報社)

・エロガキマンガも最終巻と。
・最終巻だから余計にそう感じたのかもしれませんが、一時期あった、「萎えるわ」ってなエグ味がかなり後退してますね。
・もとから、ムリに盛り上げての、底上げが最後までつきまとうエロでした。私屋氏も「いつのまにかなれた」ってなことを書いてましたが、最後まで微妙な違和感はつきまとってました。
・おれはそこがおもしろかったんですけどね。

・女性が童貞を童貞の目線で書こうとしてるのをウォッチしてる感じ? そこいらの「そりゃあねえだろ」ってツッコミも楽しいし、イキオイ、処女のほうに肩入れしてしまうのも微笑ましかったり。あとまあなんやかやいうて徐々にツボを突かれてきている感覚がよかったです。んー、簡単にいうとエロ描写が美味くなったということです。

・そこいらの苦労なんかはあとがきにみっちり書いてありますが。

・最後に童貞男子っぽい書き込みでしめよう。

・瀬乃ちゃんがあえぐシーンがなかったので残念なのら
(19:29:22)

「おかみの星」吉野ケイイチ(少年画報社)

・イマドキの女子高生が愛媛県松山市の温泉の若女将めざして奮闘するハートフルほのぼの温泉コメディ、にしたかったんだろうなあとおもわれる意欲作、というと響きはいいけど、つまり単巻であることから、打ち切り感の強いものです。

・作者は「チキンデイズ」の人です。チキンデイズは続いてるのだろうか? 作者の故郷の松山だそうですよ。そういった点での思いいれはものすごい感じられました。むしろ暑苦しいほどに。

・前作もそう思いました。いろいろ足りないって。本作でも健在です。いやむしろ描かなければならない要素が多いから本作のほうが足りないものが多かったです。でも、そんなこんなもみんな含めて、単巻だったのもさいわいして、「逃げ切った」感じがあります。

・で、トータルで1番浮いてたのが主人公の女子高生が巨乳ってことかもしれない。わりと無駄巨乳といった感じが。ちょっと不自然だったし、たぶん、作者、巨乳はあまり好きじゃないと思われるし。

・そして、成功してるとは思いませんが、前向きで倒れてますよ。次回作もチキンデイズの2巻(出るなら)も期待しますよ。で、バカ売れしたら、それまでのキャリアを元に、本作をリメイクされるとよろしいんじゃないかな。
(20:24:40)

2004年/10月/5日
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「あまえないでよっ!!」1巻 ボヘミアンK&宗我部としのり(ワニブックス)

・おれとしては、「オレンジでりばりぃ」のほうが先なんですね。
・で、こっちのほうは掲載雑誌が「COMIC GUM」ということで、よく知らないんですが、大きいお友達向けっぽい雑誌なのでOKなのです。なにが?

・お寺ギャグというか、女だらけの「ファンシィダンス」というか、女性がみんな尼さんで女子高生のハーレムものというか。

・主人公の男がいます。修業として尼さんばかりの寺にいます。普段はオチコボレなんですけど、いったん、「覚醒」すればものすごい霊力を発揮します。そいで、悪霊を成仏させたりするんですよ。その「覚醒」の方法は、女性の裸をみることですよ。

・そういうパターンのアレです。

・女の子がかわいいのは前作で重々知ってましたが、かなり「いろいろ」な女性のバリエーションがね。ロリからお姉さん、メガネ、ボーイッシュ、巨乳、などなどね。ここいらの描き分けはもう死ぬほどバッチリ。
・そしてそれらのキャラがまた「どないだどないだ?」とばかり大露出ですよ。だから、ちゃんとOKなんですよ。「オレンジでりばりぃ」のときのような寸止め感がないですよ。まあ、基本的にパイオツがみえて「いや〜ん」どまりではありますので、そういった方面でもOKです。

・で、これ、「オレンジでりばりぃ」とはちがった意味で、すげえ懐かしいんだな。月刊少年誌のノリですよ。ちょっと前まで必ず月刊少年誌にはエロ要員があったものな。古くは「けっこう仮面」「いけないルナ先生」「やるっきゃ騎士」とか、あとモロモロ。

・それなんだよ、これは、このコンビの特徴なのかしら。なつかしの少年誌のノリを21世紀にリファインって感じでね。前記の「オレンジでりばりぃ」はギャグマンガのそれを多く感じましたけど、こっちは、正統派のエロコメで勝負といった感じです。

・そして、恐ろしいことにちゃんと「本線」のストーリーも並行して進行してるんですよね。ここいらの仕事キッチリは引越しのサカイもビックリといったオモムキですよ。

・主人公の覚醒能力を巡っての水面下での戦いが全体に深みとコクを。でも、それはけしてオッパイやパンツをジャマしてない。このサジ加減がとてもいいですよ。
(18:12:37)

「あまえないでよっ!!」2巻 ボヘミアンK&宗我部としのり(ワニブックス)

・で、2巻。2巻ではタイトルに金が貼ってあり、「人気あんの?」って思ったり。でも、おもしろさのバランスや軸が全然ブレてないですね。だから、ますます好調ってのはわかります。

・ハッキリ書きますと、エロを求められてる人が、エロを薄くしたら、それは無意味になるってことですよ。そのバランスが磐石です。

・あと、もうイッコ、ハッキリと書きますと、おれは断然、生稲雛美さんがイチオシです。念のためにいっておくとキャラの名前ですよ。地黒で眉毛ボーンでオッパイもわりとボーンで家庭的でおとなしめです。

・2巻では、前半がその生稲雛美さんが活躍、後半ではロリキャラの為我井陽さんが活躍してましたよ。

・けしてエロは忘れない。でも、ストーリーは濃く進行してる。二兎をちゃんと追えてるワケですよ。ばっちりトレースってますよ。で、結論としてとても濃くておもしろいんですね。

・あれだよ、実はおれ、この手の霊力系、超能力系、悪霊、妖怪、が出てくるマンガって嫌いだったりします。たくさんあって9割がクソだからね。あと、無駄に複雑になりがちだし。筆頭はなにになるんかな? 「孔雀王」とかか? 個人的には諸星大二郎氏だけでオールOKです。

・そういうのが本作ではあまり気にならない。しみじみ、エロは偉大だなあということですよ。ただ、これはエロばかりと思っていたらかなり足元をすくわれるという、ステキな「おまけ」もあります。

オススメ
(18:30:50)

「けものへん」大橋ツヨシ(ぶんか社)

・大問題作ってオビにあるだけあるわ。
・大橋ツヨシ氏は、いまや、かなり少なくなった「ナンセンス」の人だ。ナンセンスマンガってその言葉のとおり、ナンセンスな分、非常に難しいところがある。そんな中、コンスタントに活躍しておられる、ナンセンス希望の星の方だ。

・と、実は、本作も40%〜60%くらいは、そのナンセンス4コママンガですよ。ちょっと下ネタに特化してますが、エログロ感はかなり薄いですが。たとえば、生卵肛門にいれて10分経って出したらゆで卵とか。

・でも、残りがすごい。妙にストレートに怒りを爆発させている、自分の持ち味である、ナンセンスとか、とぼけた感じを殺してまで、メッセージ性の強い(ってのもおおげさな表現ですが)ものになってる。

・たとえば、川にタバコの吸殻を捨てた男を石で殴り、川に捨てようとした男に、警官があわててきて「川にゴミを捨てるな」っていうのとか。
・アイドリングでほおってある車に、「くうきをよごすな」というイタズラ書きをしていたら、となりに警官がたってて、「やばい!」と思ったら、警官もそのクルマに「事故って死ね」と書くとか。

・んー、タバコのポイ捨てと、アイドリング、あと、飼い犬の糞を片づけないやつにとくに怒ってる感じ。その怒りがちょっとひくくらいスゴイんですよ。

・警官(警官多いねこうやって書くと)が道端にジョーロで水をまいて水溜りを作っておきます。そして、ものかげに隠れてます。そこに歩きタバコの男が水溜りにタバコを捨てたとたん撃ち殺す。

・ただ、中には鋭いのもあるんですよ。たとえば、オヤジ狩りに遭ったオヤジがナイフをちらつかせたガキを張り飛ばして殺す。で、捕まる。監獄で、「つかまるか刺されるしかないじゃん」という。

・うーん、つまり、大問題作ってことな。個人的にサイトの「ニュース」なんかの方面で参考になりました。
・あと、大橋氏は、けっこう神経質な方ってのもわかりましたね。
(19:33:58)

「初音がんばります」小石川ふに(少年画報社)

・不思議なマンガです。
「すてきなOLコミック」という、どういう雑誌?ってなところに連載されていたものです。

・ドジでオッパイで処女なOLの初音ががんばるマンガです。
・もう、オッパイがメインです。必ずコマからはみ出すようにオッパイが描かれてます。

・そして、必ず目に付くようにできてるおっぱいを抜いて考えると、けっこうユルユルでホノボノのドジOLの奮戦記だったりするのがワケワカメでおかしい。なんたって処女ですし、基本的に舞台の大半は会社内ですし。

・で、初音さんは恋焦がれている同僚にお茶を出したり、オッパイを乗せてコピーしたりしてるワケですよ。

・でも、本作のすべての中心点はオッパイなんですけどね。だから、オッパイを抜いて考えるなんてできないわけですよ。男というものはどうしてこうもオッパイに惹かれるのだろうか?と考えると一興かもしれないです。

・個人的には2話目の「大きなオッパイだと嫌われてるかもしれない」という被害妄想に陥った初音さんがおっぱいをラップでぐるぐる巻きにして仕事していたのですが、気持ち悪くて倒れてしまい、男がこれが原因だ!とばかりにラップを解いたときの蒸しあがったオッパイ描写でもうやられてしまいましたね。

・かように、オッパイの使いどころがちょっと新鮮だったりするかもしれません。そこをもうちょっと追求していくともっとおもしろかったかもしれないですね。
(20:17:38)

2004年/10月/1日
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「CAT.WALKER キャット・ウォーカー」細野不二彦(日本文芸社)

・めずらしく単巻で終ってますね。細野不二彦のマンガです。
・もう「細野不二彦のマンガ」というジャンルが成立するかごとき、細野フォーマットにのっとった細野キャラが登場する細野マンガですよ。いや、イヤミめかしてますけど、おれは大ファンですよ。今、1番望んでるのは「東京探偵団」のリメイクかな。

・さて、本作、元刑事がペット探偵として第2の人生を歩んでます。そのペット探偵の事件簿といった風情。
・現代風俗(超最先端というより、深夜の情報番組で取り上げられてそうな)をうまくからめて、なおかつ、クセのある趣味嗜好をもった、わりにひょうひょうとした主人公が優れた能力を発揮して難事件を解決する。まさしく「ギャラリーフェイク」を筆頭として、多くの細野マンガの伝統に従ってるアレですよ。

・主人公はフォルクスワーゲンのバンで移動して、BGMには沢田研二を流し、青汁を好んで飲む。おお、このずらし方具合。

・話も、親に虐待されるから弟と家出して援助交際で食ってる女子高生。小動物を虐待してネットに流す男などね。

・どうして単巻かよくわからないくらいの作品です。もしかして、あまりにもセルフパロディすぎて自家中毒を起こしたのかしら? それくらい様々な要素が盛り込まれているので、細野未体験者にこそよんでもらいたいものです。1巻で完結してるし。
(18:20:19)

「とわ缶」大島永遠(実業之日本社)

・いえね、「女子高生」とか書いてる人って気になっていたんですよ。「すげえ笑えた」ってネット上の感想を読んだ記憶もあるし。
・で、作品集である本作を。

・5つくらい作品があり、時期がちがうこともありますが、すべて作風もタッチもちがうのには感心しましたね。

・大ボケ女子高生が登場する「あまえんぼジョーカー」
・全裸の女子高生が勇者のドラクエライクなファンタジーRPGなエッチマンガ「TOKIMEKI QUEST」
・お姉さま〜な全寮制女子高のレズレズ7な「Rosehip Diary」
・一発ネタな「地球最後の日」
・アクションギャグな「エレクティックセキュリティー」

・これがどれもこれもよくできてるんだわ。ただ、「で、どれが1番やりたいの?」「どれが1番すきなの?」「どれが1番自信があるの?」ってのがみえてきそうでみえません。
・絵は、最新作である、「あまえんぼジョーカー」で、萌え萌えなんですがね。

・とにかく、マンガを描きたいという意欲は感じられますが、それが固有のなにかにむかっているというのは感じませんでしたね。

・そういった意味じゃ、萌え系じゃなくて、職人なんでしょうね。これからも萌え絵を武器に手堅く攻めていきそうです。
(18:33:13)

「なんちゃってアーティスト」1巻 真田ぽーりん(芳文社)

・少年画報社の「うちら陽気なシンデレラ」の真田氏の美術専門学校を舞台とした4コマ。前記の「〜シンデレラ」がビルの清掃業を舞台にしたもので、とにかく、初期設定の特異さがすごいですよ。

・そして、真田氏の恐ろしいのは、それだけ変わった題材を使っているのに凡庸な4コママンガになっているということですね。凡庸というのは聞こえが悪いですね。「普通」になってるというか。

・本作も、課題の多い、美術専門学校で、ヒーコラいいながらも、がんばってる少女3人を軸に、あとクラスのユカイな仲間と先生とって感じでほのぼのワールドが展開していくですよ。

・カレーパンの具を机にこぼして、それをトイレットペーパーで拭いて「おえっ!」ってネタとか。あまり美術専門学校ネタにこだわってなくて、場合や話によっちゃあ、限りなくユルく展開していたりする。

・キャラの立ち方が甘いのかリアルなのか思い入れなのか知らないけど「〜シンデレラ」よりもいろいろな点で弱い。

・でも、それでも、全体的な、有無をいわせない真田ぽーりんワールドみたいのはあります。相変わらず目の付け所が「それはそもそも笑えるところなの?」ってラインなのがいいですね。

「サルでも描けるマンガ教室」という世紀の名著にある、ギャグマンガ4つのパターン。

1.誰もが知ってるが誰も書いてない
2.誰もが知ってるが誰もが書いてる
3.誰も知らないが誰も書いてない

・もう1個忘れたわ。この「3」なんですよね。舞台設定からしてそうだし、たまに「それはなに?」ってネタがある。 本作ではいつも眠そうにしてるホンワカキャラの女性が、たまに目をカッと見開くと、ちょっと怖い顔になるってネタを延々と引っ張って、「?」マークがいっぱい浮かぶ。

・たぶん、冷静でイヤなツッコミを入れさせてもらうと、真田氏が、「これは万人にとって了承済み」「これは万人にわかる」「これは万人に説明できる」と、ここいらの見極めがとても未熟なんだなと思うのです。
・でも、それこそが、逆に上記のとおり、有無をいわせないワールド構築に不可欠なもので、ここいらが解消されるとかなりおれ的には魅力減なんですよね。

・ということで、編集や身近な人は真田氏のこういった方面のセンスを大事にしてあげてください。養殖できないところですからね。

・ただ、本作は全体的なおもしろさは「〜シンデレラ」に劣ります。これが芳文社マジックというものか。
(20:19:51)


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