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ポトチャリポラパ/コミック/2006年
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2006年/9月
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2006年/9月/26日
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「世界の孫」1巻 SABE(講談社)

・やっべー。天才の作品を読んでしまったよ。

・さて、問題。世界で1番強いのは「かわいい」です。どんな武道も暴力も「かわいい」の前にひざまずきがちです。
・じゃあ、世界で1番かわいいのはなんでしょう? 答えは「孫」です。子供よりもツマよりも恋人よりも孫が1番かわいい。心置きなく全力で溺愛できる。ということで本書、「世界の孫」を目指す天才少女・甘栗甘水が主人公のバイオレンス学園マンガです。

・この設定が天才。そして「孫顔」の甘栗甘水というキャラが天才。その描画が天才。あとワキキャラの意味不明さも天才。

・設定の特異さはこの説明でそれなりに伝わるでしょ。孫という存在は無敵ですよね。母性本能父性本能ならぬ祖母性本能祖父性本能を駆り立てるわけです。だから中学生の甘栗甘水は同級生にも孫のようにかわいがられるわけです。道を歩くと老人が甘味を与えずにはいられないんですよ。
・さて、天才の真骨頂はそれを描いたことです。「孫顔」という概念を作り、それに沿ったジャストな容姿を作り出したことです。これは紙が与え給う才能以外のなにものでもないんですよ。
・そう思うと、世の中には「孫顔」がいるなと、現実のそれにフィードバックして発見させ考えさせるのは天才の証しです。
・たとえば、加護亜衣がなぜアウトなのかというと、彼女は孫顔だったからなのですね。孫顔だから喫煙などと、孫から程遠すぎる行為に世間の拒絶がすごかったワケですよ。
・たとえば、愛子様ですよ。皇太子のお子様ですね。彼女もまた典型的な孫顔だったりするのですね。だから、なんつーかな、みていると妙な感覚を覚えるというかね。実はそれは天皇一家すべてに通じるものだったりしてというのは大胆すぎる仮説なのでまたの機会にとっておきますが。

・SABE氏はそんな孫顔を持つ中学生、甘栗甘水をコレ以上ないくらい的確に描写されております。孫というかわいさもあるけど、甘ったれの憎たらしさもきちんと描写しております。そら、かわいいばっかりじゃね。

・そんな甘栗さんは、「学園の妹」を蹴散らして、「学園のヤリマン」を蹴散らして、いろいろな方を味方につけて学園でのし上がってはいかないで、自分にとってラクな世界を築き上げるのです。

・そして、SABE氏の天才なところは、そういう1アイディアでいける学園マンガをかなり禍々しいカオスの中に成立させていることですよ。

・ワキの登場人物も含め、まともなキャラは1人もいない!
・担任のイカ子先生はイカに全てを捧げつつも学園を掌握しようと、校長のイカくさいものを口に含んだりも辞さないし、身体中にイカを携帯して、武器に使用したりしてます。
・妹キャラは、髪留めが爆弾になっておりますし、身体中に暗器を忍ばせているかなり腹黒い女です。
・まともなキャラだったはずの委員長は、孫のかわいさに骨抜きにされ、保健室登校になるくらいめんどうをみてます。

・いつの間にかバイオレンスとか武術が濃厚になってきてます。上記の委員長が通っているバレエのネタあたり最高峰かしら。いろいろな意味で1巻での頂点にあります。とくに狂いっぷりが。そしてなんだってあんな狂ったバレエのバレリーナがかわいいのだろうか。

・ああ天才天才。寡作なれどベッタリと追いかけるファンがいる意味をみんな知るといい。でも、天才だからこそ拒否反応を示す人も多い可能性を示唆しますおれは気配リスト。

・SABE氏の場合、エロマンガ方面出身ですが、エロが薄いほうが絶対におもしろいですね。個人的にはイカ子さんがすごいイイです。イカは最高です。

オススメ
(18:06:09)amazon

「Dear Monkey 西遊記」3巻 白井三二朗(講談社)

・すげえ。3巻にしてまた燃える要素をジャンジャン追加している。

・ストーリーを細かく説明しないといけないのですが、できるだけ端的に。
・西遊記ですね。天竺に経文をとりに坊主とそのお供が向かう話です。で、道中に出会う妖怪を退治したりいろいろな冒険があります。
・本作では、妖怪がその一行になりすまし、自分らを滅ぼす恐れがある天竺に入ってその経文を破棄しようとします。そして、それを知った少女テンテンが彼らより先に天竺に入ろうとするというのが大まかな目的です。

・3巻ではそれぞれの仕組みが明らかになります。これがまた驚天動地の展開でね。

・ネタバレしてもいいものかどうか微妙ですが、敵側も味方側もややこしいことになったのです。毎度毎度精緻な話であるね。ためいきがでて息苦しくなるくらい精緻。それでいて、大胆で派手な展開。燃えて萌えると、なんだ、おれオビの倉田英之氏と同じようなこといってるような気がするな。

・ラストのハッカイの話は泣けましたねえ。こういうエピソードをサラリとかませることができるあたり、本当にタダモノじゃないですよ。

・とりあえず3巻までが当初の想定だったそうです。だから、とりあえず3巻まで読んでみられるのもいいんじゃないかな?と思いました。

オススメ
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「紅壁虎 ホンピーフー」2巻 山本貴嗣(集英社)

・伝説の女殺し屋ホンピーフーの活躍を描くバイオレンスアクション2巻目。
・見た目は16歳の少女。でも、房術を駆使し、男性の精により不老になっているのです。で、オチコボレだけど、絶倫の刑事と「キャッツアイ」的なカンケイでときには助けたり、出し抜いたり。あと、精をいただいたりね。彼女と交じると3日は動けなくなるほど精を抜かれるのですよ。

・おれ自身どこでそのスイッチが入ったのか本当知りたいのですが、こういう設定にとても弱い。山本作品ではひときわエロいなあと思いますし、たぶん、ここしばらくの一般誌エロでは1番です。かなりあちこちにその設定があるってことはわりと普遍的に痴女系が好きな方が多いのかと思いますよ。

・で、そういうパターンだと、殺すときも性技ってことになりそうですが、そういうことはないんですね。殺すのは銃弾をぶちこむわけです。そこはそこでまた迫力満点だったりするのでいいんですよ。

・2巻では中国マフィアが一般人に銃の売買をすることで、いじめられっこの高校生がマシンガンをもって学校に復讐に向かう話からはじまり、その銃の密売は「目くらまし」で、本当の目的があったと、大きな展開になっていきます。

・1巻ほどエロはなかったのが残念ですが、その分、スピーディーで迫力十分に展開しますし、ホンピーフー以外のエロもありますのでよろしいんじゃないか。3巻ではまたエロになってほしいと思った。

・やや苦言としては、3巻の展開がまるわかりの「次巻予告」はいらなかったんじゃないか? というか、妙につながってて、普通に読みすすみ、「落丁?」と思ったほどだった。
(18:21:45)amazon

2006年/9月/19日
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「殺殺草紙 大江戸無残十三苦」駕籠真太郎(太田出版)

・現代を舞台とすると「駅前」シリーズになって、大江戸はこの「殺殺草紙(ころころさうし)」シリーズになるってことか。

・ものすごい構造がカッキリしてるけど、それは「変」の上になりたってるので変な世界になるというパターンは健在。

・今回の「部品」は、お岩さん、舌切り雀、ガシャポン、半分にする人、ボタンをつける人、つぎをあてる人、穴を開ける生物、ピノキオと。

・これらのキャラが入り乱れたりしてグジャグジャでゲジョゲジョの江戸絵巻を繰り広げると。

・童話の舌切り雀ってありますよね。そのいじわるバアさんが先祖で、舌切りの呪いに遭い、舌が口の中を離れ、体内のあちこちに移動するようになる。で、まあ、女性性器に移動させて「こりゃたまらん」とばかり売れっ子花魁になるわけです。
・ガシャポンは女体で遊ぼうシリーズで、女性性器からガシャポンのカプセルが出てくるという江戸の珍商売です。

・ボタンをつける名人はありとあらゆるところにボタンをつけて開けることができるという、ジョジョに出てきそうな人ですが、そういう裁縫を使うチームに追われるわけです。人間の皮にボタンをつけて、人間の皮を開けて内臓デロリンで戦うワケです。壁とかにも自在に侵入できるのです。それを追うのは、身体中を編むモノだったり(腸をメリヤス編みにしたりする)、つぎあてをあてるものだったりします。

・と、その忍者の対決が、いつのまにか、お岩さんとか、舌切り雀とリンクしていくんですよね。

・以前、女体を巨大化して戦車にしたりと軍事兵器にする「大東亜」シリーズを描いておられたとき、「おれの中では本作が史実」的なことを書かれてましたが、この構築具合もそれに匹敵しますね。そういった意味では他に追随者がいない理系ギャグではあるんですが、グロやらエロが先立っているのでわかりにくいんですね。

・今回、そのルールやら各キャラのミックス具合がいつもにも増してボーダレスになっていくのがすごかったですね。ムリがありまくりですが、そこいらは「だってマンガだし」でクリアだしね。

・いや相変わらず感心。あと、舌切り雀の方とは1回お手合わせ願いたいなと。ま、呪いがひどくなる前の方。
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「ゾルゲ大全集 上巻」ゾルゲ市蔵(マイクロマガジン社)

「ユーズド・ゲームズ」「ユーゲー」と、最近では「ゲームサイド」に誌名を変更して延々と続いているマニア向けのゲーム雑誌で連載されているゾルゲ市蔵氏のマンガを集めた単行本です。
・これまでに「誰が読むのだ?」と思うようなゲーム単行本を多く発表されておりますところのゾルゲ氏はゲームを作る人でもあるようです。

・とりあえず、そんなですから、いわゆるテレビゲームをする方じゃないと辛いネタで構成されてます。ストーリーからして、ゴミ捨て場から拾った謎のゲーム機からゲーム少女ユーゲが現れてあとぐじゃぐじゃという世界であります。

・そして、たとえば、PS2しか持ってない人や、「ゲーム、昔やったよ、なつかしーね」って向きには逆に冷たい仕打ちという極悪な仕様だったりします。
・本書を読み解くには、かなりのゲーム知識と、マンガ知識、SF知識など、たくさんのパスワードが必要な、わかっている人向け、すなわち「オタク向け」なのです。

・おれはそういうのを嫌うタチです。だけど、本書はそれでも、ここしばらくで1番笑い転げて読んだマンガだったりするので取り上げなければならないのです。

・とにかく、最近のマンガ作品では、ギャグマンガですらあまりみられなくなった「でたらめ」が満載なのです。連載で読んでいても次がどうなるのかまったく想像がつかなかった。

・たとえば、突如、休載ということでピンチヒッターにタイの友人にたのむ「てい」で、タイのコミックをコピペしてテキトーにセリフを貼り付けたものを掲載したり、友人に描いてもらったり、自分の製作してるゲームとリンクさせたり、ドシリアスになったり、かと思ったらだれもついていけないハードSFになったり。そいでそれらがゲームネタの上にいたり。

・ま、作者いわく「発狂した」モノが目白押しです。悪ふざけのサジ加減がわからない作者と編集との奇跡のコラボレートといったオモムキでしょうか。今、このマンガを商業誌に載せる勇気のある人はあまりいないでしょ。

・ということで、「ユーゲー」「ゲームサイド」読者は買いましょうね。あの、伏字だらけの「ユーゲー」最終号のアレも伏字抜きで楽しめますし。
・大多数であろう、ほかの方は、「発狂」したところだけ楽しもうと割り切って読む分にはゲーム知識などはあまり必要でもない発狂したギャグマンガとして楽しめるかもしれません(推測)。それってホメコトバ〜?

・あ、そうか。漫*画太郎氏のニュアンスはあるかもしれんな。とくにラストのコピー&コピーのグルーヴマンガになってからは。

・あー笑った笑った。
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2006年/9月/17日
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「彼女を守る51の方法」1巻 古屋兎丸(新潮社)

・おお、創刊当初だけ買っていた「コミックバンチ」は未だに健在のようでなによりなんですが、そこで古屋兎丸氏が連載をしているというのがすげえなあ。しかも、ディザスターサバイバルものですよ。
・流行ってますね、ディザスタるの。 「ナエガユル / 琴義弓介」とか「メトロサヴァイブ/藤澤勇希」とか。

・本作、その中にあってもっとも優等生ですね。

「東京で大地震。そして生き延びる」というネタです。この単語すべてに「意味」を持たせるのは実はとても難しいことが本作から逆説的に導き出されるのです。

「東京」「大地震」「生きる」「生き延びる」。この4つかな。生きると生き延びるは微妙ですが分ける意味があることも本作で知ります。

・東京で地震が起こると考えると、不謹慎ですが、「1番面白い場所」というのを考える必要があると思うのです。ここで大地震が起こったらおもしろいだろうなと思わせる場所。
・本作は1番だと思います。お台場です。最近話題の場所です。でも、実は埋立地であり、当時の都知事の強引な政策により、きちんと地面が乾くのを待たずにいろいろな工事が進行した場所です。

・それなのにテレビ局や遊園地などがありいろいろな人がアホほどいます。

・1番大事なこと。パニック映画の基本ですが、「脱出」という概念がいること。お台場は島なんですよ。つまり、大地震が起こると地獄の島になるのです。そこからの脱出がメインになります。

・液状化現象により地面がグダグダになり、名物の大観覧車はかたむき、有名なテレビ局は負傷した人がかたまりのようにいて、おしゃれな人がいっぱいいるショッピングセンターはそのまま墓場になる。

・ああ痛快。いや、ウソ。えーと、とーっても悲惨。

・そして、生きることの運と、生き延びることの過酷さを体験していくわけです。
・タイトルどおり、お台場で偶然であった彼女を守るために主人公の男は奮闘していくわけです。その彼女がまたゴスロリでビジュアル系バンドの追っかけってのがいいですね。廃墟のロリータですよ。そういうビジュアル面もバッチリ。

・本作において、古屋氏、いいかた悪いかもしれないけど、きちんとつづけられるし、終らせられるようなムリの少ない描写に徹しておられます。たぶん、もっと精緻にもっと地獄を描くことはできますけど、キリがないし、そういうグロが目的ということではないんですよね。だから、古屋作品を読んでいたものとしてはアッサリしてるなと思いましたし、同時にプロの仕事に徹してるのかしら?と思ったりね。っても、ときおりある、おれでも知ってるお台場の場所場所のすっかり変わったビジュアルは息を飲みますね。

・これらの設定や展開がとっても精緻なんですよね。崩れた場所を描くためにカッチリした展開ってのは逆説的すぎますが、だからこそ美しいのかもしれないです。異様に専門書を消化してますし、巻末のコラムや本文の解説もすばらしいことになってます。

・ただ、お台場から脱出という物語に主眼をおいているために人物がやや浅いというかね。こういうとき、主人公はアクティブじゃなければ先に進まないんですけど、アクティブすぎるかなあって。ま、流行の内省的なのだとその場で体育すわりでハイサヨーナラと死にそうだからね。
・主人公は動く。そういう性格であり、そういう目的がないといけないんですね。それを考えるといろいろと足りないものがあるって「ナエガユル」を思ったりします。「ナエガユル」はオッパイだけは本作に勝ってますね。

・おもしろいですよ。
(13:37:05)amazon

「メトロサヴァイブ」1巻 藤澤勇希(秋田書店)

・脱出パニックアクションということです。ディザースターサバイバルです。
・これが「彼女を守る〜」や「ナエガユル」なんかを読んだ後、書店でみかけ、比較にいいかと、あまり期待もしないで買ったのですが、とてもおもしろいんですよ。サスペンスな感じや先の読めない感じは1番ですね。

・超高層ビルがありました。その地下深くに地下鉄が走ってます。主人公がそのビルでの徹夜明けの勤務の後、始発の地下鉄に乗って家に帰ろうと思ったら大地震がありました。

・車両のドアがかしいで出られなかったために10人だけ脱出が遅れました。そして、ホームに上がれなくなってました。エスカレーターが土砂で完全につまってました。
・さて、10人は脱出することができるか?

・と、はじめて読む作家さんですが、カバー裏折り返しをみる限り、なかなかのキャリアの方(「BM〜ネクタール」の人)のようですし、ものすごいしっかりしたおもしろさがありますことも納得なのです。

・1巻は大きく3つのカタマリにわけられますが、その2つめの最初の「脱出」は非常に鮮やかでしたし、「へー」の嵐でした。そのビジュアルのすごさや確かさもすばらしかったです。

・3つめのカタマリ、すなわち後半部からはちょっと毛色のちがった集団劇になっていくのです。えーと、「バイオレンスジャック/永井豪」の地下商店街編みたいのってわかりませんね。まあ、ちょっとした村社会っぽい展開になるんです。

・本作のポイントは「狭い」ことですね。主人公らの行動範囲もせまいし、せまいゆえに目的である「脱出」という感じも非常によくわかります。地下であり、地震であるということはそのまま生き埋めの可能性も大きいワケですから。なおかつ、登場人物たちのわかっていることも非常に「狭い」。なぜか、ケータイは不通で、ラジオすら傍受不可。それでいて外に出る方法がない状態。

・脱出方法は? 外はどうなっている? いろいろな謎も話の推進力になっております。

・ちなみにやはり本作でも「帰りたい」という意識が強い行動的な男が主人公ですね。ニートとか引きこもりは平和で安全なところの産物だなと思います。ニートの多さでその国の安全度が計れる気がするですよ。

・おもしろいですよ。2巻もたのしみです。
(14:04:13)amazon

「らぷてき RaPuTEKI」ハザマ★マサシ(講談社)

・ジャンルは「ハーレムラブコメ」ですか。主人公の男子以外はたいがい女子で、たいがいの女子が主人公に好意を抱いてるという図式のマンガです。ふと気づいたけど、最近の傾向じゃなくて、伝統のジャンルですよね。今ほどわかりやすくロコツじゃないですが。あと、昔のは、女性もそうだけど、登場キャラが全員、主人公を好きになるってパターンが多いか。番長モノなんかもその亜流ではありますよね。戦ったライバルはみんな味方になるじゃないですか。

・本作はその中でも、わりに最近の「巻き込まハーレム」と分類したいところですね。ちなみに「ハーレム」ってジャンル名は、おれの思いつきなんでヨソでいったら笑われるから注意よ。

・主人公がテンションの高いヒロイン他のキャラのペースに巻き込まれてドガチャカになるパターン。

・ヒロインがキグルミの少女。ネコのキグルミを着た2頭身の少女。主人公が高校入学で、昔すんでいたトナリの家に居候することになりました。幼馴染のみほ子ちゃんはキグルミを着た2頭身ながら武芸や狩りの達人であり、ひとたびキグルミを脱ぐとなぜか巨乳のナイスバディ(B98W52H90だそうです)になるという設定からはじまります。
・そして、それを上回るユカイな女性キャラが登場してしっちゃかめっちゃかと。

・ま、毎回キャラが登場して、最後、キグルミの謎をといて終わりみたいな感じで、1巻完結のわりに人気連載のアニメ化くらいキャラが多くなってますね。

・それぞれの描き分けは画力も設定も話のからめ方も上手いです。ただ萌えやらエロがないよなあ。けっこうエッチい場面が多いわりになんだか愚息がマシマロのごたるションボリのままね。

・エロやら萌えって不思議だよなあと思います。あと、もうハーレムものはいらないかなと思ってきました。
(14:46:28)amazon

2006年/9月/12日
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「JUKU 私の実録新宿歌舞伎町」清水おさむ(青林工藝舎)

・とりあえずタイトルは不適当な気がするんです。
・異能のマンガ家、清水おさむ氏の波乱の生涯のほんの「さわり」を描いております。「自伝マンガ」ではありますが、本来単行本100巻ほどにあたるものを圧縮して、なおかつファイルが破損したまま強引に解凍したような1冊です。すごく濃い内容ですが、完成度は高くないです。

・三島由紀夫が自衛隊で割腹自殺をはかった日からはじまります。同日同時刻清水少年は歌舞伎町でヤクザのクルマにはねられてケガをしてます。だけど救急車も警察もこないものだからヤクザの事務所に連れていかれ「応急処置」として覚醒剤を注射されるのです。

・そして事務所にせっかく描いたマンガ原稿を忘れます。それはあの鬼太郎のモドキマンガを描いておられたカルトマンガ家のつゆきサブロー氏に偶然読まれました。

・と、薄く話はつながりますが、モーレツなイキオイで寄道になったり、「そら、本人はよくわかってるかもしれないけど、おれは知らないし」ってことが「あったこと」として語られたり、かと思えば何度も同じようなこと語ったり、本人を仮名で展開してるわりにときおり本名の「清水おさむ」名義の原稿とか、会話とかを平気ではさんだりしてます。

・上記のあらすじにしても、構成でいうと、事務所で肛門より覚醒剤を注射で注入されてる清水少年がラリってる顔のあと、三島由紀夫の最期をえらいページ数を割いて語り、その後につゆきサブロー氏と出会うまでを描き、出会ってからを描き、母親の思い出をインサートして、ヤクザのクルマにはねられるという。で、随所に当時の投稿作品が「まんが道」よろしく入ったりする。

・それでありながら「濃さ」に圧倒され混乱するけど、内容には混乱しないんですよね。

・その後もアニメーターをやったり、新宿の夜の蝶になったりと波乱は続いてるんですよ。ただ、よくわかりませんがね。それまでに比べてアッサリしてるし。ヤクザの親分さんの戦争体験記まで描いてるのに本格的な新宿時代はサラリと。というか見開き2ページのネームだけだったり。

・だから、タイトルは不適当な感じがするのです。たしかに新宿との結びつきは強烈なマンガなんですけどね。

・スゴイということは誰にでも伝わると思いますが、そのスゴイを説明しづらい感じですね。読めばわかる的。
(18:17:15)amazon

「シートン 旅するナチュラリスト 第3章 サンドヒル・スタッグ」谷口ジロー(双葉社)

・シートン動物記のマンガも第3弾ですよ。
・今回は、これまでになくシートンを中心に据えてじっくりと描いてます。
・青年シートンが単身ロンドンに絵の勉強に留学しているところから、自然への渇望ゆえ、カナダの実家に帰り、父親に学校を辞めたことでこれまでの養育費を請求されたために、家をでて、農場に働き、合間に森を散策する人生になっていくことをまずじっくりと描いております。

・そして、サンドヒルスタッグに出会います。

・後半はカナダのサンドヒル平原の森を舞台にしてシートンとサンドヒルスタッグの攻防戦だったりします。サンドヒルスタッグってまあ立派なツノの鹿なんですけどね。

・これが過去2作と比べると正直地味です。延々と森の中、シカとの知恵比べが続きます。シカは逃げる一方だし、シートンは追う一方で、それに固唾を飲んで見守るような、ドーパミンが大量放出されるようなバトルはありません。

・ただし、ずっとシートンといっしょにいるかのような寒さ(カナダの冬は寒そうよ)や静かな興奮は最後まで続きます。現代漫画界最高の技術でサンドヒル平原とサンドヒルスタッグを描いてますからね。

・ま、今回もよかったなと。1巻と2巻を買った人はもちろん買いましょう。興味を持った方は1巻よりどうぞ。世の中にある数少ない1000円以上だしても惜しくないと万人向かってオススメできるマンガです。お子様の情操教育にも向いてるかもしれませんよ。とくに動物好きのお子様。

・しかし、もはや、どういうふうに描いてるのかまったく想像つかないな。とくに前半のロンドンの風景はすごかったよ。

[Amazon.co.jp: シートン 第1章―旅するナチュラリスト (1): 本: 谷口 ジロー]
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(19:12:04)amazon

2006年/9月/10日
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「わにとかげぎす」1巻 古谷実(講談社)

・いいかげん暗くて絶望的なのはカンベンしてほしいなと思いつつ手にとる古谷実の新刊。

・32歳警備員勤務が主人公。彼はふと気づいてしまうわけです。「自分はサビシイ」と。そして願ってしまうのです。「トモダチがほしい」と。それからはじまるストーリー。

・なんとなくですが、大枠のストーリーは決まってはいそうですが、サジ加減をどうしようかと考えあぐねてると思ったのです。

・絶望的な設定なのに明るいというノリは、「稲中」の次の「僕といっしょ」を思い出したりしますし、ときおりゾッとするアンダーグラウンドがのぞくのは「ヒミズ」だの「シガテラ」があります。それでいて主人公は「グリーンヒル」のモテたいけどモテない金持ちのボンボンのプーである岡ミドリさんをホーフツとさせる1人相撲っぷり。年齢も奇しくもいっしょだし。

・だから、正直イヤなんですよ。安心して読むことができない。ちょっとヌル目だなと思っていたらグバっと口が開いて飲み込まれてしまうって感じがありそうで。
・実際、ひょんなことで拾った浮浪者が探していたヤクザにみつかって拉致される以降、ヒヤリとしましたし、とてもイヤでした。このイヤな感じは「ヒミズ」以降ついてまわりますね。今回もあったんだな。
「稲中」から、まあ、「グリーンヒル」まであった、「これはギャグマンガ」という境界線を越える瞬間。

・そうなんだよ、今、書いて気づいたんだけど、ずっと、古谷マンガは、マンガ内ですらそれと気づかないさりげなさで越える瞬間があるんですよね。主人公がちがうところに一歩踏み出す瞬間。そうすることで、ちがった風景が広がり、話も転がっていくんですよ。そのきっかけは受動的かもしれない。古谷マンガの主人公はほぼ全て1種類だから。

「けっこう強い我をもってるけどヘタレ」。

・だから、ここ1番でグッと踏み込んだりするんですよね。基本受身だけど突発的に積極的になる。そして、実は、踏み込んだことを主人公も知らないことが多い。
・本作においては居着いたホームレスの借金の肩代わりをしたこと。それから話が転がっているもん。

・現実の話だと、たいていは、その積極性は空振りに終わることが多い。だけど、古谷マンガの場合、それは転がってふくらんでいく。ハッピーエンドかどうかは微妙だけど、ストーリーとして展開はしていくほどに話は転がっていく。

・なぜか? ここに古谷実作品が「マンガ」として成立する最大のワンダーがある。答えは、主人公が好きな女性がいるってこと。いや、気がついてみればみんなそうですよね。「なんで?」って思うくらい、ヘタレな主人公にホレる女性が必ず居る。本作でもいる。

・ま、それでもやっかいなんですけどね。好きな女性がいるってことはアドバンテージばかりじゃないんですよ。救いにはなるんですけど。
・ということで本作は、わりといろいろ転がりつつも、基本楽しく通り過ぎた1巻でした。

・そいで、もしやと思うけど、主人公の風貌からして、「カイジ」とか、パロってるの?

・1巻の最後のページでかなり笑いました。古谷実のマンガでこれほど笑ったのは「グリーンヒル」以来だ。この湯加減で、現実味がないくらいの超ハッピーエンドになることを希望したりして。主人公はシワセになってほしい。
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「鈴木先生」1巻 武富健治(双葉社)

・けっこう各方面で話題みたいな本。
・中学教師鈴木先生の奮闘を描く。3編収録。

・古臭いタッチで、ふと「コム」とか「ガロ」とか連想したりするけど、それはすっかりワナであることにすぐに気づく。だって、作者はおれより年下なんだもん。70年代の青春劇画っぽい感じ。

・そして、これはミステリーでありサスペンスの形態をとっている中学校を舞台としたヒューマンドラマなんかなと。

・ミステリーとしての意味合いでわかりやすいのは「@げりみそ」編。給食の時間、汚い言葉を発する男子生徒。カレーライスを食べながら「げりみそ」と発言したりする。品行方正な生徒。各担任でも取り合うくらい「いいこ」だった彼がなぜ? そして、謎を解くカギは意外なところにあった!

・一方サスペンスとしての意味合いが強いのは「@教育的指導」編。小4と性行為をした生徒との法廷ドラマさながらのやりとりが展開します。そして、「結婚するまでSEXをするのがはしたないというなら、なぜ結婚しないのにSEXをする大人が多くて、おれらはダメなんだ?」という答えが出ますよ。

・ありとあらゆるメディア上の殺人事件よりスリルがあるし、ありとあらゆるメディア上のバトルシーンより興奮するんですよ。

・今の教育問題を鋭くえぐったなんて感じよりも、生徒一人一人ちがうし、それぞれにあった教育というのはあるし、だいたい教師ってシゴトはやはり想像をはるかに上回るめんどくささがあるなあと思う。
・少なくとも「これ読んで中学教師に憧れました」っていう人はいねえだろ。

・で、ミステリーの「@げりみそ」とサスペンスの「@教育的指導」のはさまれるようなカタチの「@酢豚」が「教育」ということを考える点と、生徒たちの多様性ということを考えるにはもっとも深いものがありますね。

・給食の不人気メニューである「酢豚」の廃止をめぐっての生徒との、そしてセンセイとの、給食のオバチャンとのやりとりを描いてます。たくさんの人がいろいろなことを考えているんだなということがわかります。そして、めんどくせえなと思います。

・また、「中学生日記/Q.B.B.」なんかを読むととてもよくわかりますが、中学生ってのはいろいろなのがいるんですよね。
「大人に近い力で1番バカなことを全力でできる年頃」。
・たしかこのようなニュアンスのことを伊集院光氏がおっしゃってました。ま、「幼稚」って感じではなくて「ピュア」な生徒が本作ではたくさん登場しますかね。

「なーんか、ねえ。ヘンなマンガ」

・奥さんは評価に困っていたようです。おもしろかったけどひっかかるところが多数の小骨の多いサカナみたいな感じだったのかしら?

オススメ
(18:29:36)amazon

「SPEED」2巻 金城一紀&秋重学(小学館)

・金城一紀原作のゾンビーズシリーズのコミカライズ最新作です。「レボリューションNo.3」「フライ、ダディ、フライ」に次ぐ3弾。

・憧れの隣のオネーサンが自殺した理由を探ろうとした女子高生が謎の集団に襲われる。そこを通りかかったゾンビーズに助けてもらい、謎解きに彼らが立ち上がる。

・2巻ではオネーサンの自殺の理由と、本当の敵がわかる。そして、「戦う」ために少女も奮闘するの巻です。

・本作は、これまでのシリーズとちがい女性が主要キャラにいるのでいつも秋重画のカワイイ女子がみられてラッキー。

・あと、何回転かしてまた秋重描画がピークに近い感じのミゴトさを感じましたね。溶け込むような線がすばらしいね。

・ということで、真ん中ですよ。上等なストーリーを上等な描画で丁寧にお届けというアタリマエといえばアタリマエだけどだれもが力不足でできないことをやっておられます。

・だいたいが、今、ちゃんとした特訓を描いてるマンガってどれほどある? 特訓シーンは「おもしろくならない」という理由で却下ってのが昨今の主流ですよ。いきなり新必殺技を持ってる状態。

・軽い問題として、やっぱり、これまでのゾンビーズシリーズを知っていたほうがいいってことになってることかな。それは仕方のないことですし、極力、どこから読んでもおもしろいですが、やはり全部知っていたほうが面白いってね。

・しかし、なんだろ、このシリーズの「青春」な感じって。
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「ハカセのセカイ」ハラヤヒロ(講談社)

・メガネで女子中学生で科学部長のマッドサイエンティストがヘタレ部員が「ハカセー!」と無理難題を抱えて泣きついてくるのを発明品で解決しようとする「なにえもん?」な感じです。

・一応、その「なにえもん」をはじめとし、カコのお手本がある分、ギャグのキレがややぶっちゃけ系のものになってノビノビとやられておるのがいいです。それなのにどぎつくもなく下ネタもなく、ほのぼのとしたかわいい絵も相まって、すっきり読むことができる。

・ただ、その発明品や発明品によっておこるドタバタにインパクトがない。あと、やわらかいかわいい絵が逆に平板な印象を与えたりする。うまいのに。あとかわいい女子がやはり露出少なめなのはもったいないかと。しずかちゃんだってマンガのために身体はってたんだしさ。キャラもちょっとインパクトに欠けたかな。

・ということで、まあ、1巻で終ったのもわからなくもないと。ただ、この人の絵は好きなので覚えておこうと。芳文社で4コマとか描いたりしそうですが。

・雪の朝、学校に登校するために四苦八苦するネタが好き。
(19:32:02)amazon

2006年/9月/7日
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「となりの精液さん」上連雀三平(茜新社)

・4年ぶりの新刊だそうです。あいかわらずとばしてはくれているのねえ。

・小学生の女の子。フタナリの姉と2人で暮らしてます。フタナリの姉の性欲処理や家事に勉強に大忙しの日々です。あるとき、引っ越してきたおとなりさんは同じクラスの男子でした。そして、母子家庭の男子は近親相姦者でした。そいで、まあ、おとなりつきあいがはじまるわけです。
・女の子は男子にしてもらいたいけど、邪魔が入るわけですね。そうこうしてるうちにフタナリの姉にお尻を開発されてチンチン好きな男子になっちゃってさあ大変。
・そして、最高にぶっとんだのは、傷心の彼女をつれて、京都旅行にいくことですね。京都のへんな名所を案内してるんですよ。そこいらの脈絡のない展開は「いいかげん」具合を強調させていい効果がでてますね。

・それらをすばらしい描画でエロくやられてますからね。後頭部がジーンとなりますね。絵の持つ暴力を感じさせますね。それこそ伊福部クンかフタナリの姉にガツンとやられる感じ。「ぐひぃ」とか「ひぎぃ」となりますよ。

・あとの声優さんの短編なんかはネタがよくわからなかったので、多くは語りません。

・ネタというか設定でもっとぶっ飛んでいるのが好みですが、4年ぶりということでうれしい方は多いでしょうね。おれもその1人です。
(17:38:50)

「Come Together カム・トゥギャザー」ZERRY藤尾(幻冬舎)

・ああ、ウェルチのCMに出てくる少女ってZERRY藤尾の描く少女に通じるものがあるよなあと今思いついたので書きとめておきますよ。あのこカワイイよね。

・長編「扉をこじあけて」以外の短編集はビーチボーイズのアルバムタイトルだったのですが、「Come Together」ってアルバムあったっけ? おれなんかは反射的にビートルズの曲を思いついたんですがね。まあ、あまりカンケイのないところか。

[Amazon.co.jp: リボルバー: ホーム: ZERRY藤尾]

・と、思ったけど、「リボルバー」ってありましたね。こっちはもろビートルズですね。

・エロマンガですよ貴兄ら。あとキマイラ。新作と再録とかいろいろ入ってます。

・本作を語るうまいコトバを探してました。そうすると、カバーをめくった表紙のセルフ作品解説にとってもうまいコトバがありました。

「工夫」

・カンフーです。いや、それは「功夫」。ボケてばかりですみませんが、そう、すべての作品には工夫があるんですよ。それがZERRY藤尾の芸風で作風なんだなとパキンとわかりました。

「恋の人差し指」では、パチスロ好きな彼氏が、(パチスロ専門用語で)コトバ責めをしながら彼女をいじめたりね。彼女を「スーパースタッドポーカー」というパチスロ機に登場するリノちゃんのコスプレさせてパチスロ場に連れて行ったり。

「NO!NO!NO!」ではなんでも拒絶する彼女。自分の趣味や嗜好をことごとく却下されますが、とびきりの笑顔にいつもやられてしまう。

・ZERRY氏はエロ方面にはわりとオーソドックスなんですよね。1対1のプレイだし、プレイ自体も野外があるくらいでごく普通。女性キャラもツンデレ基本で、男はちょっとSッ気がある感じでね。

・ホレた女性の笑顔にかなうものなし、というピュアなところはいいですよね。なにげに真理ですよ。

「電撃バレンタイン」では姉弟モノでその関係が逆転して、ショタな弟にいちいちドキュンとやられる姉が一線を超えてしまうんですよ。

「敵はツンデレ」がトリッキーなのではベストか。みてないけど「ゲド戦記」っぽい感じの中世世界の魔王がツンデレだったみたいな。登場2pでばっちりツンデレ属性を描いてるあたりの上手さ。

・そしてオーラスは忍者松本シリーズを新作も込みで4連発。佐藤の「ふぎー」がとてもよかったなあ。「だもんー」もよかったなあ。

・ということでエロマンガはエロ部分の趣味嗜好があるために100人いれば100通りのポインツがあるためにパーフェクトなそれは存在しないのが不利なところです。
・そんなこといえばみんなそうだって思われがちですが、エロほどこだわらないでしょ?

・だけど、とてもよくできたエロマンガだと思います。この場合、エロが入ってるマンガというスタンスで。エロのためのマンガじゃなくて。

・あらゆるところに工夫が施されており、読んでいて楽しいんですよね。昔はエロが弱かったですが「扉を〜」以降はそこいらの仕事もキッチリされているしね。なにより女の子がかわいいしね。やはり、ツンデレタイプは広く大きくツボですよね? ね? ということで限りなくオススメしますが、女性にはこのマンガの登場人物どう映るんだろ?
(17:48:00)amazon

2006年/9月/5日
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「ONE PEACE」 43巻 尾田栄一郎(集英社)

・あれ?なんでみんないきなり強くなってるの? めいめいが必殺技を手に入れてるの? しかも、NO訓練で。んで、毎回毎回必殺技を連呼する必要はあるの?

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・故横山まさみち氏の代表作「やる気まんまん」というSEX勝負マンガがあります。精力剤メーカーの若社長が自社製品アピールのために10人の女をいかせるのです。そして、ライバルメーカーからの刺客と戦うのです。
・その中で暴走族、まあ、レディースの総長の17歳が、同じ族の男どもに集団レイプされ、男に対する復讐を誓い、SEXマシーンとしての特訓をします。
・バイクに張り型をつけてそれにまたがり訓練をします。そうすると、バイクの振動とバイク上の行為というスリルでなすすべもなく轟沈するそうです。
・主人公もまいりそうになりますが、ふと、この少女がまだ幼いということに目をつけ、やさしく名前を呼び続けました。そうすることで気がいってしまい、ついには絶頂に達したのです。対決は勝利に終ったのです。
・その後、司会者(この勝負はショーになってる)に、勝利の秘訣を尋ねられて、「決まり手は連呼マ*コです」というダジャレでしめてました。

・そういうことを思い出すくらい、技を敵味方連呼してますよ。

[Amazon.co.jp: リングにかけろ1 DVD BOX: ホーム: 車田正美,森田成一,田中理恵,置鮎龍太郎,草尾毅,石川英郎,神谷浩史,荒木伸吾,黒田洋介]

・ふと「リングにかけろ」という週刊少年ジャンプの大先輩にあたる作品を思い出しました。ボクシングマンガですが、この作品がバトルマンガの直接的な雛型となったのかと思われます。
・このマンガから必殺技のインフレ状態がはじまったのですが、最初、フックの亜流での「ブーメランフック」というのがあります。これはたしか実在するワザでした。それからいつの間にか、「おまえ、そりゃ名前だけじゃん」って必殺パンチの応酬マンガになってきました。コーザノストラとか、ギャラクティカファントムとか。
・そのインフレ必殺技マンガってのは実はバツグンにウケはいいんですよね。だって、姉弟のドロくさいナニワの闘拳ボクシングマンガがガラリと、腐女子まで入り込むことのできるマンガになりましたからね。

・ただ、本作くらいなんですね。おれが今少年マンガで買ってるバトルものって。最先端や最新ではないと思いますが、今のバトルマンガのトレンドに沿っているような気がします。まあ、あくまで気がするだけで、それが正解かどうかは知らないし、知りたくないですが。

・そして、どんどんギャグの要素が深くなりますが、相変わらずバトルは上手いと思います。いろいろとハデな展開ですが、「なにが起こっているのかわからない」現象はかなり抑えていますし。

・あと、カリファの「ゴールデン泡」はエロいワザでいいですね。かけてもらいたいです。ナミにかけてるシーンがベストショットですね。ただ、それ以外の全てのキャラの必殺技はよくわからないです。すごさが伝わりにくいです。みんなシューティングゲームの「ボム」みたいな、使うと強いけど、使用制限とか、リスクが伴う的なので、覚えるのが難しい。

・ま、この調子だと、いつの間にか、イソップの左手にはサイコガンが生えてきてそうですね。サンジがなんの脈略もなく「アチチの足」のワザを手に入れましたしね。

・そして、現在、「リングにかけろ」のインフレ展開のときくらいはどうでもよくなっています。
(18:58:20)amazon

「SWWEEET」 2巻 青山景(小学館)

・最終巻。なんとはなしに尻すぼみな感じで、タンタンと終っていった感じがします。たぶんにファーストシーンを上回る展開や映像がなかったのが要因だったのではと思われます。

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・故横山まさみち氏の代表作「やる気まんまん」というSEX勝負マンガがあります。精力剤メーカーの若社長が自社製品アピールのために10人の女をいかせるのです。そして、ライバルメーカーからの刺客と戦うのです。
・この作品では徐々に相手の女性が強くなりますが、最後に当時話題になった本番女優(映画内で実際に致したことで話題になったの)をモデルとして、海外でも数多くの男優をダウンさせてきたワザでガチンコ対決をし、きっちりと名勝負のまま主人公は勝利し、優勝ということになります。
・ところが、そこに、彼女をも上回る女性が乱入してくるのです。これには「あっ」と驚かされました。そして、本番女優にも勝る名勝負になっていくのです。つまり、カタルシスが2重にあるし、カタル汁も2倍です。なんてオヤジギャグ!

・本作には、「やるまん」ほどの構成の妙がなかったことが残念です。

・1話目、いじめられてる主人公とヒロインは、屋上で衆人環視のもと白黒ショーを強要され、そこで処女と童貞を失ってしまうのです。この衝撃的なシーンを上回ることなく、悪くいえばよくある(よくいってもよくある)、少年期の記憶がよみがえり真実が白日のもとにさらけ出される展開です。

・ただ、そこに至るまでにいろいろと描いたことがエライとは思いました。いろいろな手法や展開を模索されておられ、それがイチイチ決まってました。

・双子の弟の死因。幼馴染の彼女の行動。幼年期に封印された記憶。

・前にどこかで知っている話だ。

・ただ、おもしろかったです。王道のよくある話を上手く描いたんじゃないかと思います。2巻完結で読みやすいし。いろいろとサービスシーンとかもあるしね。
・シンプルにファーストシーンの「ツカミ」が大きすぎて、それを上回るものがなくて、尻すぼみ感があったのが残念なだけです。

・タイトルは、「SWEET」の中に「ぼくら=WE」がいるってことなんですかね?

・次回作でさらによくなりそうですね。期待してます。
(19:14:07)amazon

「でじぱら」 1巻 高木信孝(メディアワークス)

・家電AVマンガです。変わってます。大学サークル「AV倶楽部」という女3人のクラブに入部することになったAVオンチの男。なぜか、その男についてる家電の妖精というメンバーで、あと、家電AVネタを満載したほのぼのギャグマンガ。

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・故横山まさみち氏の代表作「やる気まんまん」というSEX勝負マンガがあります。精力剤メーカーの若社長が自社製品アピールのために10人の女をいかせるのです。そして、ライバルメーカーからの刺客と戦うのです。
・横山まさみちといえば、お馴染みなのがオットセイのチンポコですよね。オットセイ=精力があるということです。彼は「御主人様」ということで、本体のほうとコンタクトを取ったりできるのです。

・本作に登場する妖精は同じマスコット的な立場にありながらオットセイほど役に立ってない感じがありまして、ややそれはもったいないなと思ったりもしました。

・こういう「保険」気味な設定過多というのは最近のマンガでは多いですね。とくにオタク系のマンガに多い。まあ、オットセイも妖精もマスコット的ではありますが、本作、3人のAV娘がいい具合に立っているし、後半、どんどんテンションが高くなるので「司会」みたいになっていくんですよね。ま、それもまたヨシですが。

・本作、微妙なところは、実在する製品がバンバン出てきますし、AV一般のマニアめいた領域までに踏み込んでいくのですが、それらのフォローが薄いというか、中途半端というか、わりと微妙な位置です。いいサジ加減というか、どちらがわにも「ちょっと…」って感じを持たせますね。一応専門用語に関しては注釈がまとめてつきますけどね。それにしても偏ってる感がありましてねえ。むずかしいところです。
・ただ、それは前半で、3人娘がそれぞれのキャラをいかして、ショートカットと主人公のラブコメめいた展開になってからは、キャラの魅力で引っ張っていきます。
・そう、「わからんけど、なんか楽しい」現象が起こるのです。

・主人公はAVの精に憑かれてるのにAVオンチで、なおかつ、まったくなにも持っていない。そういうからみで1番盛り上がったのは、テレビを買うときと、PCを買うときですね。とくにPC買い物編はクライマックスというくらい盛り上がりました。

・あー、まー、専門的になりすぎてもダメだし、日進月歩の新製品とか、新規格の嵐に対応し、マンガネタとして落とし込むのは難しいですが、がんばっておられます。そういった点で勉強にもなります。マジで。

・ただ、それらを飲み込んでも「ヘンなマンガ」と思います。10年後に読むとさらにヘン度が高まってそうね。そのときのAV事情の変化とか考えると。ファミコンをネタにしたマンガを今読むヘンさというか。

・ああ、そこがらみでひとつネタを書くとしたら、やっぱりAVマニアはブルーレイ目当てにPS3を買うんですねってことがわかりました。部室に1つとあと個人で1つづつだってさ。すげえな。

・ということで、シンプルに「そんな女たちいねーよ!」とツッコミいれておこ。「そんな女」がどんな女かは実際に読んでね。サービスショットも多いのでそういった点でも楽しいね。
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2006年/9月/4日
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「鈴木式電磁気的国土拡張機」 粟岳高弘(コスミック)

・前作「プロキシマ1.3」を手に入れたのは古本屋の成年コミックコーナーであった。
・それから2冊目の単行本とのことです。今回は全年齢向けです。女子供も安心して手にとるがよかろう。まちがいなく「なにこれ?」というクエスチョンマークでアタマがいっぱいになるだろうて。

・80年代、田舎、夏、少女、露出、異生物、ハードSF、異世界、ふんどし、セーラー服などを含んでおります短編集です。世界や設定はゆるやかにつながっているものもありますし、実はもっと深くつながっているところもあるんだろうなとも思われます。

・でも、もしかしたら裸や裸に近い少女が野外に居るという理由のためのそれらかもしれないような気がします。そして、「成年コミック」じゃなくなったぶん、それらは本作のほうがより鮮明かもしれないです。

・鶴田謙二氏とか、大石まさる氏とかは、女性描写を推進力にして背景を描いてましたが、その逆の現象かしら。まあ、男ではなくて異生物とからませたいというSF的必然もあるのか。本作はあくまで全年齢向けですので、裸までですが実はそれで十分なんじゃないかなと思われます。

・ヘンなところのヘンな生き物と裸の少女。これがいいんですね。
・たとえば、表題作「鈴木式電磁気的国土拡張機」。駄菓子屋とトナリのいえのスキマにフンドシ姿の少女がいる。それに引っ張られた少女は、壁をすり抜け、別の世界に。そこではペンギンのようなものが岩に目鼻をついただんな様をかしづき、ダンナ様は衣服をつけた状態を武装と思い興奮するから少女はフンドシ一丁にならなければならないと。

「遷移点の鉄塔」では、スクール水着を着て、地球にある異世界へワープしていきます。

「モヘモヘ」ではスクール水着の少女がエサとなってモヘモヘを捕まえますよ。モヘモヘは「タコ焼きとマヨネーズの中間の味」だそうです。食べてみたいですね。

・非SFもあるよ。「用水」。短大生の露出好きな女子とヤングボーイの甘酸っぱいやつだ。でも、用水に短大生が裸で泳いでるのってなんてSFなんだろう。そして、用水の橋を渡るときに自分にむかって声をかけるんだよ。

「堤防とプール」なんてのもいいですね。河原の上に、金持ちが建設予定だったプール跡地がある話。沢の水を引き込んでいるので、だれもいないのに清流が満ち満ちているって状況は少女関係なくとっても魅力的。

・魅力的といえば、野外に放置してあるユニットバスの底が異世界につながっているってのもいいね。

・裸の必然性としての水のある場所ってんはありますね。あらゆる点での水が登場します。用水だったり、川、海、風呂などね。おれ、水のある風景はもともと好きなもんでね。

「んなわけねえじゃん」といわれそうですが、エロくはないんで。それは前作の成年コミックのときもそうでしたが。
・夏と田舎と80年代はとてもよかったのです。それにSFってのがまた80年代っぽいわ。

「チョッ! ナンダイ、ジジーのノスタルジーかヨ!」

・そういった点に強く反論する気はない。
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・[ケージバン]