基本体→素体フォーマット=素体テッカマン 基本体→戦闘用フォーマットA=第二形態テッカマン 基本体→素体フォーマット→戦闘用フォーマットB=ラダムテッカマン(第二形態) 基本体→素体フォーマット→戦闘用フォーマットC=地球製テッカマン(第二形態) 基本体→地球型テックセットシステム=アキ−テッカマン |
戦闘用フォーマットA この戦闘用フォーマットAはラダムが他の惑星を侵略する時に用いられる。 まず現地の生命体を母艦に取り込み、その生命体を基本体として戦闘用テッカマンにフォーマットするのである(この時、素体へのフォーマットも同時に行う)。 その期間は基本体によって格差があるが、約4ヶ月から半年程度かかる。 この間ラダム母艦の戦闘力は艦内の護衛ラダム獣のみであるが、この半年でラダムの侵略の準備は完全に整うのである。 何故ならこのようにして生み出されたテッカマンが基本体の情報ををそのまま受け継ぎ、その星の侵略を指揮するからである。 つまり、最強の肉体だけでなく、その惑星に関する詳細な情報を同時に得ることが出来るからである。 この情報こそ未知の惑星を侵略するために最も有力な武器となりうる。 さらにテッカマンはテックセットしなければ、その外観はテッカマンとなる前と全く同じである。 そのため、一般人等になりすまして情報収集することも、政治的・軍事的要衝を急襲することも容易に可能である。 この方式でフォーマットされた戦闘用テッカマンの戦闘能力はテッカマンの中でも極めて高い。 それはこのテッカマンが真っ先に圧倒的な数の敵と戦うためである。 だが、このテックセットシステムはいきなり戦闘用テッカマンにフォーマットするため、体質が合わない場合はフォーマット中に死亡する。 テックセットシステムに不適合と判断され、排除された場合は母艦内のラダム獣に殺されるか、運良く逃れたとしても組織崩壊によって死亡する。 不完全なテッカマンだったテッカマンレイピアはフォーマットには成功した。それ故にラダム母艦から脱出できたのであるが、その身体は組織崩壊を起こしており、エビルの追撃による負傷もあって余命幾ばくもない状態だった。 このフォーマットの特徴として、ラダムの本体であるラダム虫がフォーマットの段階で寄生する点が挙げられる。 本来は侵略後、つまり基本体を素体テッカマンにフォーマット完了後、移民船からラダム虫が寄生するのであろう。 だが、戦闘用フォーマットAではラダム虫の寄生をもって完了する。 これは推測でしかないが、ラダム虫が寄生しない場合、基本体の精神支配に問題が生じる場合があるのだろう。 侵略初期の戦闘用テッカマンの重要さを鑑みれば当然の処置であろう。 排除された不完全なテッカマン――テッカマンレイピアは基本体“相羽ミユキ”の意識を残していたが、ラダム虫に寄生されることが無かったからだと思われる。 排除された不完全なテッカマンには何らかの安全装置によって寄生しないようにしているのだろう。 しかし、この形式のフォーマットがラダムでも一般的に使用されないのはあくまで非常措置であるからであろう。 基本体の死亡率の高さもさることながら、いきなり戦闘用にフォーマットするため、調整が難しく外的要因(物理的衝撃など)による事故を避け得ない故だと思われる。 この事故によって生まれたテッカマンが“裏切り者”テッカマンブレードである。 ブレードは戦闘用フォーマットの最終段階でブレードの基本体である“相羽タカヤ”の父“相羽孝三”の手によってテックシステムより解放された。 それもラダムの精神支配をうける前に。 そのため、テッカマンブレードは地球人“相羽タカヤ”の意識を残したラダムにとって“不完全な”テッカマンなのである。 しかし、ラダムの精神支配を完全には除去できないため(あるいはテックシステムのフェイルセーフ機能とも思われるが、詳細は不明)、30分以上テッカマンでいるとラダムの本能と人間のそれとがせめぎ合い、暴走するという欠点も持ち合わせている。 これらの欠点を鑑みれば、このフォーマット形式が非常手段であるということが理解できる。 このフォーマットの目的は戦闘用テッカマンの誕生であるが、必ず生み出されるのがテッカマンのリーダーである(例:テッカマンオメガ)。 指揮官型テッカマンはラダムの移民船団のリーダーであり、侵略の総指揮を執る。 そのため、必ず最初にテックセットシステムから覚醒し、その他の戦闘用テッカマンとは大幅に異なる能力を有する。 |
素体フォーマット ラダム樹に取り込まれた生命体がフォーマットされた状態のテッカマン、それが“素体”テッカマンである。 変身していない外観はフォーマット前と全く変わらないが、遺伝子レベルから再構成されているため、全く別の生物と言ってもいいだろう。 変身後の姿は身体にフィットする宇宙服のようにも見えなくもない。 この状態のテッカマンはボルテッカ、光=物質変換装置、対消滅推進装置を装備した装甲をまとっていないので飛行も出来ず、武装も全くない(素体テッカマンの反乱「プラハの黒い9月」では、自動小銃などで武装していた)。 強靱な外骨格によりその身を覆い、常人を遙かに越える筋力と反応速度、精神感応能力といった人類を越える能力を有する。 さらに時間をかけてフォーマットするため、取り込んだ生命体のほとんどを無事にテッカマンへとフォーマットすることが可能である。 そして、このテッカマンにラダム虫が寄生した生命体が“ラダム人”なのである。 侵略した星の住人を全てテッカマン化し、“ラダム人”とすることがラダムの侵略の最終目標なのである。 |
戦闘用フォーマットB 上記の素体を戦闘用にフォーマットしたのがこのテッカマンである。 便宜上、「戦闘フォーマットB」と呼称する。 素体テッカマンを市民とするなら、この戦闘用テッカマンはまさに戦闘用に訓練された兵士・軍人にあたる。 外観上はAと変わらないが、その戦闘能力は数段落ちる。 その理由はいまだ判明していない。 二度にわたるフォーマットの影響とも考えられるが、最大の理由はおそらく基本体の能力にあると思われる。 テッカマンの能力は基本体の身体・精神力に左右される。 この点でAは死亡率が高いが、数少ないテッカマンはテックセットシステムに適応し、なおかつ能力の高い基本体。 特に第一次ラダム戦役の際、ラダムはタイタン調査船アルゴス号の乗組員をフォーマットしている。 一般人と訓練された宇宙船乗組員とでは、その能力に大きな差があるのは当然だろう。 しかし、フォーマットの安全性と基本体の絶対数が比較にならないため、量的には問題にならない。 (仮に地球人が全てテッカマン化した場合、Bで生み出される素体は数億という数になる。アルゴス号のケースでの成功例はテッカマンブレードを含めてもわずか7体のみである)。 第三次ラダム戦役に参戦していた異星人テッカマンのほとんどはこのタイプのテッカマンであると思われる。 |
戦闘用フォーマットC このシステムは第一次ラダム戦役において、ラダム樹に取り込まれ、素体テッカマンとなった地球人を地球の技術で戦闘用にフォーマットしたテッカマンのことである。 便宜上、「戦闘フォーマットC」と呼称する。 その戦闘能力はBと同程度であるが、第三次ラダム戦役においてはBのラダムテッカマンよりも若干高かった。 恐らく基本体の選別を厳にし、ラダムとの戦いを想定し、厳しい訓練を行っていたからであろう。 訓練による基本体の身体能力の上昇とテッカマンの能力の因果関係は、第一次ラダム戦役時のテッカマンブレード及びエビルによって実証されている。 他に特筆すべき点として、テッカマンイーベルに付加されたリアクターボルテッカが挙げられる。 これはボルテッカ使用者の精神コントロールによって自在に攻撃可能な上、破壊した対象から新たにフェルミオンを生成、次の目標を攻撃することが可能となっている人類オリジナルのボルテッカである。 理論上、精神コントロールが続く限り攻撃が可能となっており、従来のボルテッカを遙かに越えた攻撃方法である。 しかしながら、ボルテッカの原理自体は同じなので、テッカマンエビルのPSYボルテッカやテッカマンデッドのボルテッカ吸収は有効である点が今後の研究課題であると言えよう。 その他の問題点としては、フォーマットの危険性がBと比べると比較にならないほど高いことである。 前スペースナイツ司令フリーマン、元スペースナイツ隊員Dr.フレイルの研究によって、ある程度の解明が進んだものの、人類にとってテックセットシステムはいまだに未解明な部分が多く、ラダムのそれとは大きな格差があるのが現状である。 これからも続くであろうラダムとの戦いを有利にするためにも、これまで以上にテックセットシステムの研究、活用が待たれている。 現在、地球上でテックセットシステムを保有するのは唯一スペースナイツのみで、地球製テッカマンが所属するのも同組織の3体のみである。 |
地球型テックセットシステム このシステムは地球製テッカマンを生み出す課程で生まれたシステムである。 あくまで過渡的なシステムであり、現在確認されているのは、アキ−テッカマン(二代目スペースナイツチーフ如月アキ)のみである。 素体ベースのテッカマンではないため、クリスタルによる変身は出来ない上に、対消滅推進装置やボルテッカも装備されていない。 そのためテックセット及び移動にはペガス2を使用し、武器は地球製テックランサー(テッカマンエビルの残したテックランサーを加工)を装備するにとどまるが、基本体の如月アキ自身の高い能力と豊富な戦闘経験と相俟って近接戦闘能力のみならばラダム製テッカマンと互角以上に戦うことが出来る。 しかし、テッカマン最大の武装ボルテッカがないため、決定力に欠ける。 |