第60回全日本吹奏楽コンクール 平成24年11月1日(木)/名古屋国際会議場センチュリーホール |
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高校・後半の部 |
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1 | 西関東 埼玉県 埼玉県立伊奈学園総合高等学校 (指揮/宇畑知樹) ※2年連続14回目 |
5/レジェンド (F.リスト/森田一浩) | |
課題曲の選曲は伊奈学園総合高としては意外な印象を受けました。リストの「レジェンド」はもともとピアノ曲。今年も森田氏の委嘱アレンジでの登場です。毎年新しいレパートリーを開拓されており頭の下がる思いです。昨年の全国大会では初の銅賞受賞となってしまいましたが、4年ぶりの金賞復活となるでしょうか? これまで金賞10回、銀賞2回、銅賞1回を受賞しています。 | |
2 | 九州 福岡県 精華女子高等学校 (指揮/藤重佳久) ※2年連続17回目 |
4/ルイ・ブージョワーの賛歌による変奏曲 (C.T.スミス) | |
今年は日本テレビの某番組の取材を受けられており、例年にも増してプレッシャーがあった中、コンクールもマーチングも共に全国大会出場を決めましたね。女子高とは思えない重厚で力強いサウンドが魅力のバンドです。「ルイ・ブージョワー」は05年の名古屋開催のときに演奏し見事金賞に輝いた曲。2回目の選曲で同じ会場という今回はどうでしょうか? これまで金賞7回、銀賞9回を受賞しています。05年からは3出休みを挟んで5回連続で金賞受賞中です。 | |
3 | 四国 愛媛県 愛媛県立松山中央高等学校 (指揮/土居俊一) ※7年ぶり4回目 |
4/ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲 (Z.コダーイ/森田一浩) | |
今回を含めた4回の出場は全て異なる指揮者です。前回出場の2005年以降、支部大会止まりが続いていましたが7年ぶりの復活となりました。「くじゃく」は2007年(支部銀賞)に続いて2回目の選曲です。高校の四国代表による「くじゃく」は松山中央が初となります。これまで四国からの金賞は91年(伊予高)、98年(土佐女子高)の2回のみと全国大会では今一つ元気がありません。これまで銅賞3回を受賞しています。 | |
4 | 東関東 千葉県 習志野市立習志野高等学校 (指揮/石津谷治法) ※3出休み明け26回目 |
1/バレエ音楽「シバの女王ベルキス」より (O.レスピーギ/石津谷治法) | |
前半後半通じて唯一の課題曲1。習志野サウンドでの課題曲1は非常に期待が膨らみますね。自由曲ベルキスは顧問の石津谷氏による編曲ですが、同校にとってのレスピーギ作品は1996年(ローマの噴水)以来16年ぶりとなります。ベルキスは自由曲の定番曲ですが、2000年代の高校部門を振り返ってみると2009年東海大四の1校のみと、意外に登場回数が少ないです。これまで金賞20回、銀賞5回を受賞しています。 | |
5 | 北海道 札幌地区 札幌日本大学高等学校 (指揮/木田恵介) ※初出場 |
3/交響詩「ローマの祭り」より チルチェンセス、主顕祭 (O.レスピーギ/磯崎敦博) | |
初出場おめでとうございます。2010年・2011年と支部大会金賞に続いての全国出場を決めました。指揮の木田氏は、かつて札幌市立厚別北中学校を指導され全国大会に6回の出場経験があります。2008年には同中学で当時の全国大会での「ローマの祭り」連続金賞記録を繋げた方でもありますね。一昨年・昨年と「ローマの祭り」での金賞は出ていませんが、また新しい歴史の1歩となるべく金賞を取れるでしょうか? | |
6 | 九州 鹿児島県 原田学園鹿児島情報高等学校 (指揮/屋比久勲) ※3出休み明け4回目 |
4/エルフゲンの叫び (G.ローレンス) | |
休み明けも確実に代表復活です。ローレンスはイギリスの作曲家。「エルフゲンの叫び」は作者がスカンジナビアを訪れた際の印象をまとめた作品で、英王立バンドの作曲コンテスト入賞曲だとか…。屋比久氏が前任の福工大城東高時代2006年の自由曲として取り上げ金賞を受賞され話題になりました。これまで金賞1回、銀賞2回を受賞しています。 | |
7 | 東北 山形県 山形県立鶴岡南高等学校 (指揮/蛸井朗) ※初出場 |
5/楽劇「サロメ」より 七つのヴェールの踊り (R.シュトラウス/M.ハインズレー) | |
初出場おめでとうございます。指揮の蛸井氏は2007年まで山形南を指導、08年から鶴岡南を指導されて同年に東北大会初出場。以降、着実に実力をつけて全国出場を果たされました。山形県からの出場は、鶴岡工業、山形南、米沢商業、山形中央に次いで5団体目、金賞バンドはまだ出ていません。高校の東北代表によるサロメは、1989年(仙台向山)以来23年ぶりとなります。 | |
8 | 東海 三重県 三重県立白子高等学校 (指揮/桐生智晃) ※2年連続6回目 |
4/歌劇「トスカ」より (G.プッチーニ/鈴木英史) | |
桐生氏が指揮になってからの全国出場は3回目ですが、07年(トゥーランドット)、11年(蝶々夫人)と全てプッチーニ作品ですね。高校部門での「トスカ」は06年(泉館山高)以来6年ぶりの登場で、金賞は98年の東海大第四高の1団体のみ。得意のプッチーニ作品に加え、地元・東海エリア開催のメリットを生かすことができるでしょうか。これまで銀賞5回を受賞しています。 | |
9 | 関西 大阪府 大阪府立淀川工科高等学校 (指揮/丸谷明夫) ※2年連続33回目 |
4/バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲より イントロダクション、夜明け、全員の踊り (M.ラヴェル/立田浩介) |
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33回出場は高校部門では最多、しかも1995年から3出休みを挟んで13回連続金賞という高校吹奏楽の頂点バンドです。95年以降の自由曲は「ダフニス〜」「スペイン狂詩曲」「大阪俗謡」の3曲から選曲しており、ダフニスは今回で6回目(全て金賞)となります。自由曲選曲は割り切ったお考えをお持ちのようなのでファンとしては残念ではありますが、それでも毎回関心させられるほど素晴らしい演奏を聞かせてくれます。これまで金賞24回、銀賞7回、銅賞1回を受賞しています。 | |
10 | 西関東 埼玉県 春日部共栄高等学校 (指揮/都賀城太郎) ※3出休み明け8回目 |
5/吹奏楽のための協奏交響曲 (福島弘和) | |
休み明けも貫禄の代表復活。初出場の2000年を除き、2004年以降の出場は全て邦人作品です。今回の協奏交響曲も過去の委嘱作品「ラッキードラゴン」「祈りの鐘」と同じ福島氏による委嘱作品で全国大会初演です。福島作品は今年この曲の他に「パッサカリアとトッカータ(アンサンブルリベルテ)」「地獄変(相模原市民吹)」の3曲が全国大会に初登場するということで注目です。これまで金賞5回、銀賞2回を受賞しています。 | |
11 | 北陸 富山県 富山県立高岡商業高等学校 (指揮/神田賢二) ※3出休み明け27回目 |
4/歌劇「ばらの騎士」組曲 (R.シュトラウス/酒井格) | |
休み明けも堂々の代表復活。北陸支部の顔となるバンドです。高校での「ばらの騎士」は07年(伊奈学園総合高)以来5年ぶりの登場。編曲者の酒井氏は「たなばた」「大仏と鹿」「森の贈り物」等で著名な作曲家ですが、編曲作品として初登場となります。神田氏が指揮となってからの出場ではまだ金賞が出ていません。これまで金賞8回、銀賞13回、銅賞5回を受賞しています。 | |
12 | 中国 島根県 出雲北陵高等学校 (指揮/原田実) ※2年連続7回目 |
5/歌劇「ローエングリン」より エルザの大聖堂への行列 (R.ワーグナー/鈴木英史) | |
「エルザ〜」は60年代〜70年代に自由曲として大流行した作品ですが、高校部門に「エルザ〜」が登場するのは83年(茨城高)以来、実に29年ぶり。金賞に至っては74年(首里高)が最後となります。歴代の中国代表で2年連続金賞の実績があるのは、就実高(79・80年)の1団体のみですが、出雲北陵は2団体目となれるでしょうか? これまで金賞2回、銀賞2回、銅賞2回を受賞しています。 | |
13 | 東海 愛知県 光ヶ丘女子高等学校 (指揮/日野謙太郎) ※2年連続11回目 |
5/パガニーニ・ロスト イン ウィンド (長生淳) | |
課題曲・自由曲ともに長生作品となりました。ここ数年、全国大会では意欲的に新作を披露していますが、今年も長生作品の新作での登場です。この曲は「2本のアルトSAXとピアノのための作品"パガニーニ・ロスト"」が原曲でその吹奏楽版になります。SAX奏者に高い技術を要する作品で、一般の伊奈OBとともに全国大会初演となります。地元開催のメリットを活かして、5年ぶり2回目の金賞といきたいところでしょう。これまで金賞1回、銀賞7回、銅賞2回を受賞しています。 | |
14 | 東京 東京都 駒澤大学高等学校 (指揮/吉野信行) ※3年ぶり11回目 |
4/宇宙の音楽 (P.スパーク) | |
今年度の全部門の大トリとなります。今年は東京代表が3団体に増え、片倉が3出休みという中で、確実に代表入りしてきました。高校部門での「宇宙の音楽」は07年・11年に精華女子が演奏しているのみです。駒澤大学高は2000年以降の出場は出れば金賞を受賞しており、全国大会では非常に安定した成績を残しています。これまで金賞4回、銀賞5回、銅賞1回を受賞しています。 | |
※出場回数には、招待演奏、特別演奏を含んでおりません。 |