第65回全日本吹奏楽コンクール 平成29年10月29日(日)/倉敷市民会館 |
|
Back |
職場一般・後半の部 |
|
1 | 九州 福岡県 西区市民吹奏楽団(指揮/松井裕子) ※初出場 |
3/「GR」より シンフォニック・セレクション(天野正道) | |
初出場おめでとうございます。西区市民吹奏楽団は1993年結成、支部大会では常連バンドですが、昨年は支部で初金賞に輝き、今年は2年連続の金賞に加えて全国代表を射止めました。職場一般の全国大会においては初の女性指揮者ではないでしょうか? 「GR」は交響組曲第2番、同3番、シンフォニックセレクションと、いくつかのシリーズが存在し、2000〜2010年にかけて各地で流行し多くのバンドに取り上げられました。「シンフォニックセレクション」は2005年(東広島市黒瀬中)以来12年ぶりの登場です。 | |
2 | 九州 福岡県 春日市民吹奏楽団(指揮/八尋清繁) ※4年連続8回目 |
2/カプレーティとモンテッキ 〜「ロメオとジュリエット」その愛と死〜(天野正道) | |
後半では唯一の課題曲2です。表題はロメオとジュリエット「キャピュレット家とモンタギュー家」をイタリア語読みしたもので、2008年のアンサンブルリベルテ吹奏楽団の委嘱作品です。この作品での金賞は全国初演だった2009年のアンサンブルリベルテ吹のみとなっています。今年は同じ九州支部から春日市民吹と熊本・玉名女子高の2団体が演奏します。九州の一般バンドからはまだ金賞が一度も出ていません。これまで銀賞5回、銅賞2回を受賞しています。 | |
3 | 関西 大阪府 箕面市青少年吹奏楽団(指揮/竹本裕一) ※5年ぶり2回目 |
2/歌劇「トスカ」より(G.プッチーニ/鈴木英史) | |
初出場の翌年以降、支部大会でも銀賞が続き代表争いから一歩下がっていましたが、5年ぶりの代表返り咲きです。「トスカ」は全3幕からなるオペラですが、自由曲としてのプッチーニ作品としては「トゥーランドット」に次いで登場数が多い曲です。今回は箕面市青少年吹の他に金沢・大徳中、埼玉栄高の合計3団体が演奏します。この作品での金賞は東海大四高(98)、アンサンブルリベルテ(99)、鎌田中(02)の3団体のみとなっています。これまで銀賞1回を受賞しています。 | |
4 | 中国 広島県 NTT西日本中国吹奏楽クラブ(指揮/金田康孝) ※4年連続49回目 |
4/ニライカナイの海から(真島俊夫) | |
49回出場は全部門通じて最多出場です。「ニライカナイの海から」は、沖縄の海と、そこに古くから伝わるニライカナイの伝説が題材となっており、神奈川大学吹奏楽部の委嘱作品で2010年1月に同吹奏楽部により初演されました。「ニライカナイ」とは沖縄地方に伝わる「他界概念」の一つであり、『遥か遠い海の彼方、または海の底、地の底にあるとされる理想郷』のことだそうです。今回が全国大会初演となります。職場・一般の統合後はまだ金賞受賞に届いていません。これまで金賞7回、銀賞26回、銅賞6回を受賞しています。 | |
5 | 東海 三重県 白子ウインドシンフォニカ(指揮/宮木均) ※2年ぶり10回目 |
4/交響曲第2番「キリストの受難」より(F.フェルラン) | |
出場回数を2桁に乗せました。「キリストの受難」はキリストの誕生〜処刑までの生涯を綴った作品で2001年に発表されました。全3楽章で構成されており、全てを演奏すると約40分ほどかかる大曲です。全国大会では2004年に初登場(遠軽高、流通経済大)していますが、今年は玉川学園の他に札幌ブラスバンド、白子WSの3団体が取り上げています。これまで金賞1回、銀賞6回、銅賞2回を受賞しています。 | |
6 | 北海道 函館地区 上磯吹奏楽団(指揮/高橋徹) ※3年連続6回目 |
4/吹奏楽のための風景詩「陽が昇るとき」より(高昌帥) | |
「陽が昇るとき」は「1.衝動、2.情緒、3.祈り、4.陽光」の全4楽章から成り元々は別々の4団体の委嘱作品を一つの組曲として完成させたものです。それぞれの委嘱団体は「衝動:創価学会関西吹」「情緒:ウィンドアンサンブル一期一会」「祈り:関西大学」「陽光:宝塚市吹」です。北海道代表は2003年(ドゥノール)を最後に金賞が出ていません。現在同じ地区の上磯中学校が連続金賞受賞中ですが、上磯吹は全国大会では全て銅賞に終わっています。そろそろワンアップしたいところです。これまで銅賞5回を受賞しています。 | |
7 | 西関東 埼玉県 川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団(指揮/津田雄二郎) ※7年連続21回目 |
5/秘儀W <行進>(西村朗/福本信太郎) | |
今回の指揮者・津田氏ですが、かつて千葉県の市川交響吹奏楽団を指揮され85〜90年に6年連続で全国出場、しかも86〜90年は5年連続金賞受賞を達成し91年には特別演奏を行う等、80年代の一般部門の頂点を極めた方です。全日本には久しぶりの登場ですね。自由曲は2015年度の課題曲「秘儀V」に続く秘儀シリーズの4作品目です。金賞16回は一般バンドとしては、アンサンブルリベルテ、尼崎市、創価学会関西吹と並んで最多受賞タイの記録です。これまで金賞16回、銀賞2回を受賞しています。これまで金賞16回、銀賞4回を受賞しています。 | |
8 | 関西 滋賀県 大津シンフォニックバンド(指揮/森島洋一) ※3年連続16回目 |
4/黎明のエスキース(阿部勇一) | |
昨年の「ヌーナ」に続く阿部作品です。「黎明のエスキース」はOSBの今年度の委嘱作品で、同楽団の72回定期演奏会で初演されました。全国大会ではもちろん初登場です。「エスキース」とはフランス語で「スケッチ・下絵」を意味します。作曲者・阿部氏によれば、日本が明治時代に近代国家の建設を夢見て構想した「計画や設計」、そのために奔走した様々な人々のエネルギーや行為全体を指して 『エスキース』 と称しているようです。これまで金賞11回、銀賞3回、銅賞1回を受賞しています。 | |
9 | 北陸 石川県 百萬石ウィンドオーケストラ(指揮/仲田守) ※3年連続15回目 |
4/バレエ音楽「エスタンシア」より (A.ヒナステラ/仲田守) | |
「エスタンシア」はヒナステラ自身2作目のバレエ作品で1941年に書かれました。仲田氏編曲によるこの演奏会用組曲は「1.開拓者たち 2.小麦の踊り 3.牧童 4.終曲の踊り」の4曲で構成されています。全国大会では過去に5団体(柳町中、光ヶ丘女子高、八潮中、久喜東中、近大附属高)が演奏していますが、まだ金賞バンドは出ていません。これまで銀賞4回、銅賞10回を受賞しています。 | |
10 | 東京 東京都 東京隆生吹奏楽団(指揮/畠田貴生) ※7年連続7回目 |
4/吹奏楽のための協奏曲(高昌帥) | |
初出場から7年連続出場。ゆるぎない実力で東京代表の顔となりました。「吹奏楽のための協奏曲」は大阪音楽大学創立100周年記念の委嘱作品として2016年3月に初演されました。昨年、春日部共栄高と創価学会関西吹が全国大会初演を行った後、今年は各支部大会で7団体が演奏し、そのうち4団体(浜松聖星、北海学園大、東京隆生、藤原大征」が全国出場を果たしました。これまで金賞4回、銀賞2回を受賞しています。 | |
11 | 東北 秋田県 大曲吹奏楽団(指揮/小塚類) ※4年連続19回目 |
4/交響曲第2番より(S.ラフマニノフ/築地隆) | |
ラフマニノフの2番はこれまでの全国大会では文教大学(2009)、仙台八軒中(2010)、横浜創英高(2011)の3回しか登場していません。なかなか吹奏楽で聞く機会がない作品ですが、第3楽章のクラリネットソロが有名ですね。大曲吹はどういったカットで臨むのか楽しみです。築地氏による編曲は今回が初登場となります。これまで金賞7回、銀賞11回を受賞しています。 | |
12 | 四国 香川県 高松市民吹奏楽団(指揮/金川公久) ※5年ぶり7回目 |
1/富士山 〜北斎の版画に触発されて〜(真島俊夫) | |
2010〜2012年に3出達成し2013年の休みを経た後、復活ならずで支部大会での成績も安定しませんでした。5年ぶりの返り咲きです。職場一般部門では唯一の課題曲1。「富士山」は相模原市民吹奏楽団の委嘱作品で2014年に初演されました。昨年4月に他界した真島氏による日本を題材にした作品であり、今年は支部大会で27団体が取り上げる等、人気急上昇中です。残念ながら全国大会では全て銅賞に終わっていますが、ステップアップできるでしょうか。これまで銅賞6回を受賞しています。 | |
13 | 東関東 神奈川県 相模原市民吹奏楽団(指揮/福本信太郎) ※5年ぶり7回目 |
4/紺碧の波濤(長生淳) | |
このところ支部大会止まりが続いていましたが、5年ぶりの復活をとげました。自由曲「紺碧の波濤」は創価グロリア吹奏楽団による2005年の委嘱作品で、テーマは「悲劇の英雄」とのこと。作者の長生氏は、『<悲劇的な運命を前に、恨んだり悲嘆にくれるのではなく静かにそれを受け入れている>そのような人物像を思い浮かべた』とコメントを残しています。これまで金賞1回、銀賞5回を受賞しています。 | |