第65回全日本吹奏楽コンクール 平成29年10月21日(土)/名古屋国際会議場センチュリーホール |
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中学・前半の部 |
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1 | 九州 熊本県 天草市立本渡中学校(指揮/福嶌一麿) ※2年ぶり2回目 |
2/歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より(P.マスカーニ/宍倉晃) | |
昨年は九州大会金賞ながらも連続代表を逃しました。今年から指揮者が変わりましたが、代表復活です。「カヴァレリア・ルスティカーナ」は1889年イタリアの音楽出版社主催の「1幕オペラコンクール」での第1位作品です。タイトルは「田舎の騎士道」という意味で、美しい「間奏曲」が非常に有名な作品です。銀賞1回を受賞しています。 | |
2 | 西関東 埼玉県 越谷市立大相模中学校(指揮/田中秀和) ※4年連続4回目 |
2/吹奏楽のための風景詩「陽が昇るとき」より(高昌帥) | |
初出場からそのまま4年連続出場。「陽が昇るとき」は「1.衝動、2.情緒、3.祈り、4.陽光」の全4楽章から成り元々は別々の4団体の委嘱作品を一つの組曲として完成させたものです。それぞれの委嘱団体は「衝動:創価学会関西吹」「情緒:ウィンドアンサンブル一期一会」「祈り:関西大学」「陽光:宝塚市吹」です。これまで金賞1回、銀賞1回、銅賞1回を受賞しています。 | |
3 | 東北 山形県 山形市立第六中学校(指揮/小関恵美) ※30年ぶり2回目 |
4/富士山 〜北斎の版画に触発されて〜(真島俊夫) | |
30年ぶりの出場ということで関係者の皆様は喜びもひとしおでしょう。小関先生は2011年から同校を指導されているようですが、2013年から昨年までは支部大会で4年連続金賞と安定した成績を収め、ついに全国出場を決めました。「富士山」は相模原市民吹奏楽団の委嘱作品で2014年に初演された作品。 昨年4月に他界した真島氏による日本を題材にした作品で、今年は支部大会で27団体が取り上げる等、人気急上昇中です。これまで銀賞1回を受賞しています。 | |
4 | 四国 愛媛県 伊予市立港南中学校(指揮/本馬祐子) ※34年ぶり2回目 |
2/富士山 〜北斎の版画に触発されて〜(真島俊夫) | |
こちらも34年ぶりという快挙。34年前(1984年)は、「サムソンとデリラ」で初出場。しかも金賞受賞という輝かしいデビューを飾りました。自由曲「富士山」は相模原市民吹奏楽団の2014年の委嘱作曲。昨年4月に他界した真島氏による「日本の旋法と西欧のハーモニーの融合」を追及した作品です。昨年は全国大会でも4団体が演奏し、今年は各地の支部大会で26団体が取り上げるなど、自由曲レパートリーとしても急激に人気が出た感があります。これまで金賞1回を受賞しています。 | |
5 | 北海道 札幌地区 札幌市立清田中学校(指揮/多米恵理子) ※5年ぶり3回目 |
4/キリストの復活 〜ゲツセマネの祈り〜(樽屋雅徳) | |
指揮者の多米先生はかつては札幌白石中を指導されて4回全国出場されており、清田中には2016年からを指導されています。2年目で全国復活を成し遂げました。「キリストの復活」は2015年に福工大城東高が全国大会を初演しましたが、2年ぶりの登場で中学部門では初登場です。キリストが十字架刑に処せられる前夜、オリーブ山の麓にあるゲツセマネの園で行った「祈り」が題材となった作品です。これまで銀賞2回を受賞しています。 | |
6 | 東海 愛知県 日進市立日進西中学校(指揮/清野雅子) ※3年連続3回目 |
3/歌劇「リエンツィ」序曲(R.ワーグナー/清野雅子) | |
初出場から連続出場。「リエンツィ」は70〜80年代に自由曲としてよく登場した作品であり、40代以上には懐かしい選曲ですね。全国大会では1986年(観音寺第一高)以来31年ぶりの登場です。14世紀に実在したローマの政治家の物語で、全5幕からなるオペラ作品です。昨年のイタリア奇想曲同様、清野先生ご自身による編曲です。これまで金賞1回、銀賞1回を受賞しています。 | |
7 | 中国 島根県 出雲市立第一中学校(指揮/段真大) ※4年連続45回目 |
3/スペイン狂詩曲より IV. 祭り(M.ラヴェル/森田一浩) | |
中学部門では最多出場の45回目、金賞受賞22回も最多受賞という名門バンド。「スペイン」は08年以来9年ぶり2回目の選曲になります。今年はラヴェルの没後80年にあたる年。ピアノ曲として書いたものをラヴェル自身が管弦楽作品に改編し、これがラヴェルの最初の管弦楽作品となりました。全国大会で初演は1976年の秋田・山王中で、77年にも岡山・総社東中が演奏していますが、その後ぱったりと登場しなくなりました。89年に常総学院高が八田氏編曲で全国初出場金賞を取った後、自由曲レパートリーとして爆発的に広がり現在に至ります。これまで金賞22回、銀賞11回、銅賞1回を受賞しています。 | |
8 | 北陸 富山県 高岡市立芳野中学校(指揮/橘恭幸) ※6年ぶり6回目 |
4/ウインドオーケストラのためのマインドスケープ(高昌帥) | |
マインドスケープはA-Winds奈良アマチュアウィンドオーケストラ委嘱作品で、全国大会には2007年に初登場して以来、今年まで11年連続で演奏されています。今や高作品の自由曲レパートリーとしては最も人気の高いものとなりました。芳野中は前回出場の2011年のときにも「マインドスケープ」を取り上げ、金賞を受賞しています。復活を成し遂げた今年、再びマインドスケープで金賞に返り咲けるでしょうか? これまで金賞2回、銀賞1回、銅賞2回を受賞しています。 | |
9 | 東関東 千葉県 松戸市立小金中学校(指揮/上村二三子) ※2年連続2回目 |
2/シネマ・シメリック(天野正道) | |
自由曲は文教大学の委嘱作品。作曲者自身の楽曲解説によれば、「架空の映画のためのサウンドトラック」として書かれたとあります。2015年に文教大学が全国大会初演した後、あっという間に全国に広がりました。昨年は支部大会10団体、今年は15団体が取り上げています。全国大会で演奏された4団体(文教大、酒井根中、玉名女子高、市立柏高)は全て金賞を受賞しています。小金中はオール金賞に続けるでしょうか。これまで銀賞1回を受賞しています。 | |
10 | 東京 東京都 羽村市立羽村第一中学校(指揮/玉寄勝治) ※3年連続10回目 |
4/天雷无妄(天野正道) | |
出場回数を2桁に乗せました。自由曲"てんらいむぼう" は2013年の浜松交響吹奏楽団・創立40周年記念委嘱作品。六十四卦(ろくじゅうしけ、ろくじゅうしか)という、占いのひとつで儒教の基本経典でもある易で用いられる基本図象が64通りあり、その中の25番目にあたるのが「天雷无妄」。「自然のままに、流れのままに、成り行き任せが良い」といった意味だとか…。羽村第一中は2015年にも同曲で全国出場し金賞を受賞しています。2年ぶり2回目の選曲です。これまで金賞5回、銀賞3回、銅賞1回を受賞しています。 | |
11 | 関西 大阪府 豊中市立第十一中学校(指揮/橋本裕行) ※3年連続6回目 |
4/トリトン・エムファシス(長生淳) | |
「トリトン・エムファシス」は、全3楽章からなる『トリトン』という作品が元になっています。文教大学の委嘱により再構成され、2012年に全国大会初演されました。「エムファシス」とは「強調する」という意味で、原曲「トリトン」をより色濃く再編したものになっています。豊中十一中はこれで3年連続での長生作品。長生作品は十八番レパートリーなのでしょう。金賞1回、銀賞4回を受賞しています。 | |
12 | 東北 福島県 いわき市立植田中学校(指揮/石井直樹) ※2年連続3回目 |
2/パガニーニの主題による狂詩曲(S.ラフマニノフ/森田一浩) | |
「パガニーニ~」はピアノ協奏曲のスタイルで書かれた主題と24の変奏曲で、伊奈学園総合高の宇畑先生の依頼により森田氏がアレンジした作品です。2005年に伊奈学園総合高が全国大会初演し、その後自由曲レパートリーとして全国に広がりました。全国大会では何回か登場していますが、金賞は初演の伊奈学園総合高のみとなっています。これまで銀賞2回を受賞しています。 | |
13 | 九州 福岡県 福岡市立姪浜中学校(指揮/宮本昇) ※3年連続3回目 |
2/シネマ・シメリック(天野正道) | |
初出場から連続出場。自由曲は文教大学の委嘱作品。作曲者自身の楽曲解説によれば、「架空の映画のためのサウンドトラック」として書かれたとあります。2015年に文教大学が全国大会初演した後、あっという間に全国に広がりました。昨年は支部大会10団体、今年は15団体が取り上げるなど、その人気の高さが分かります。全国大会で演奏された4団体(文教大、酒井根中、玉名女子高、市立柏高)は全て金賞を受賞しています。これまで銀賞1回、銅賞1回を受賞しています。 | |
14 | 中国 山口県 防府市立華陽中学校(指揮/谷村一美) ※初出場 |
4/ウインドオーケストラのためのバラッド(高昌帥) | |
初出場ですが、指揮者の谷村先生は山口市立小郡中を指導されて全国大会に2回(2011、2012年)出場経験があります。「バラッド」は西宮市吹奏楽団創立50周年記念委嘱作品で、2014年6月の同楽団の定期演奏会にて初演されました。作者の高氏は「架空の英雄譚のようなイメージ」とコメントしています。全国大会では2015年に初登場しましたが、中学部門では今回が初となります。 | |
15 | 西関東 埼玉県 さいたま市立岸中学校(指揮/丸茂新) ※3年ぶり4回目 |
1/交響詩「英雄の生涯」より(R.シュトラウス/渚智佳) | |
2015年県大会銀賞、2016年支部大会金賞と2年連続で全国を逃しておりましたが、見事に復活です。今年は指揮者も交代し、新生・岸中といったところでしょうか。前半では唯一の課題曲1ですね。自由曲はお得意のリヒャルト・シュトラウス作品。中学部門では2004年(厚別北中)以来13年ぶりの登場です。これまで金賞1回、銀賞2回を受賞しています。 | |